サクラマスロッドとは トラウト釣りにおすすめ
フィッシングライター/職業釣師
トラウティストなら誰しも憧れるターゲットがサクラマス。トラウト類の中でも出会える確率が極めて低く、「10年通って1匹」とも言われる難易度の高さも釣り人にとっては魅力のひとつでしょう。
だからこそ、千載一遇のチャンスを確実にものにできるロッド選びが大切。エサ釣り、ルアーフィッシング、フライフィッシングで狙えるサクラマスですが、今回はポピュラーなルアーフィッシングに限定してロッド選びを解説してみました。
サクラマスに合ったロッドの選び方 フィールドや経験値に応じて!
フィールドによって釣り方や使用するルアーが異なるため、ロッドもそれに合わせたものが必要になります。
狙うフィールドに合わせよう
フィッシングライター/職業釣師
サクラマスの主なフィールドは、河川のほかに湖や海。それぞれのフィールドに適したロッドの選び方について解説してみます。
河川(小・中規模河川)
フィッシングライター/職業釣師
川幅が10m未満の小河川から、川幅30~50mの中規模河川では、7~8フィートのミディアムライトクラスがおすすめです。
ただし、河川によっては水量が多く、流れの「押し」も強い場合がありますから、河川の状況次第では8フィート以上のミディアムアクションが適している場合もあります。7フィート以下の、いわゆる渓流用トラウトロッドでも対応できないわけではありませんが、サクラマスに的を絞るならば、やはり専用ロッドが良いでしょう。
河川(大規模河川)
フィッシングライター/職業釣師
川幅50m以上の大規模河川では、ヒット後に魚に掛かる水流の抵抗まで考慮しなければなりません。また、荒瀬やトロ場の川底を探るために、大き目のミノーやディープダイバー、バイブレーションなど、「引き抵抗」の大きなルアーを選択する必要があります。
そんな状況に対応するためにロッドに求められるのは、8.2~9フィートの長さと、ベリーからバットに掛けてのパワーです。どんなルアーをメインに使用するかを考えて、操作性の良いものを選択しましょう。
海(ショア)
フィッシングライター/職業釣師
海でのおもなフィールドは、サーフと磯、そして堤防です。使用頻度の高いルアーは、ジグミノー、メタルジグ、スプーン、シンキングペンシル、ミノーなどです。
河川と異なり、足元を波が洗う環境なので、やや長めのロッドが必要になります。具体的には9~10フィート程度のシーバスロッドが標準で、冬季の大荒れの時などは11~12フィートのショアジギング用を使用する場合もあります。使用する環境と、どれだけの遠投が必要かにもよりますが、キャスティングウエイト30~40gのシーバスロッド、または40~60gのショアジギングロッドで代用できます。
海(オフショア)
フィッシングライター/職業釣師
近年流行のジギングによるサクラマスゲームです。おもに、北海道と東北の一部で冬季を中心に楽しめる釣りですが、専用ロッドというのは存在していません。
使用するルアーはメタルジグがほとんどで、重さは60~100g程度。よって、この重さのルアーを操作できる6フィート前後のジギングロッド、またはスロージギングロッドで代用できます。
湖(ショア)
フィッシングライター/職業釣師
ヤマメは降海しなくても、大きな湖ではスモルト化してサクラマスになります。ワカサギやエビ類などエサが豊富な湖では、河川や海以上に大きく育つ個体も少なくなく、トラウティスト垂涎のターゲットといえます。
湖岸からキャストするか、ウェーディングしての釣りが中心になるため、状況に応じて8~9フィートのサクラマス用ロッド、または9~10フィートのシーバスロッドを代用します。
かたさで選ぶならM(ミディアム)クラスに
フィッシングライター/職業釣師
サクラマスロッドのアクション(硬さ)は、おもにミディアムライト、ミディアム、ミディアムヘビーの3種類です。
どれくらいの重さのルアーをキャストできるか、という目安で、一般的なサクラマス用ルアーでオールマイティに使用できるのはミディアムアクション。極端に軽いルアーや重く抵抗のあるルアーでは操作性が落ちますが、1本だけというのであれば、無難なのはミディアムアクションです。
初心者? 上級者? 経験から選ぶなら
フィッシングライター/職業釣師
ロッドを選ぶうえで、硬さのほかに大切なのがテーパー(曲がり具合)です。使用する環境や、ルアー、楽しみ方の違いで選択するべきテーパーも違ってきます。
初心者向き
フィッシングライター/職業釣師
初心者は、とりあえずフィールドを問わずに使えるロッドを選択しがちですが、川なのか、海なのか、湖なのか、フィールドを大まかに決めたうえで決めるのがベストです。
万能タイプはともすればすべてに対して中途半端になりがちで、飽きやすいものです。のちのち「予備ロッド」として活躍してくれることを想定し用途がしっかりした「ちょっと良いもの」を選んでおけば、長く使えます。
中級者~上級者向き
フィッシングライター/職業釣師
メインフィールド、メインルアーがある程度固定された中級〜上級者にとって必要なのは、ルアーを思い通りにしっかりアクションさせられる操作性の高さと、ルアーの近くを通る魚の存在さえ察知できる感度の良さ、そしてヒットしたサクラマスを確実にランディングできるブランクの粘りとパワーでしょう。
釣り人の好みは十人十色。ロッドがもつ特徴も千差万別なので、最終的には好みで選ぶことになります。もし、2本目のロッドであれば、1本目と被らない性質のロッドを選んでおけば、より幅広く対応可能です。
サクラマスロッドのおすすめ10選 フィッシングライター厳選
総合メーカーと国内のルアーロッド専門メーカーの製品から、イチオシのロッドを厳選して紹介してみました。
フィッシングライター/職業釣師
ガラスのような鮎竿を作るノウハウを持った老舗メーカー『ダイワ』が作り出すブランクスは、何よりもムラが無く安定性抜群です。
中でも、長い歴史をもつシルバークリークシリーズは、多くの愛用者から絶賛される名竿と言っても過言ではないでしょう。価格は4万円台とちょっと高めですが、けっして裏切ることはない1本です。

DAIWA(ダイワ)『シルバークリーク ネイティブスティンガー(86MH)』










出典:Amazon
全長 | 1.65m |
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適合ルアーウェイト | 0.6〜5g |
重量 | 60g |
硬さ | ミディアムライト |
全てにおいてバランスの取れた優等生
シルバークリークと言えば、歴史のあるダイワ製トラウト専用ロッドの代名詞的な存在。その安心感は、ほかのどのメーカーの追従も許しませんが、なかでも2020年リリースのネイティブスティンガーは最新の技術を余すところなく投入し、キャストからランディングまでバランスの取れた優等生。
ガラスのような鮎竿を作るノウハウを持った老舗メーカーが作り出すブランクスは、何よりもムラが無く安定性抜群です。軽量堅牢でライン絡みの少ないチタンフレームKガイドの採用や、緩みにくいアップロックタイプのスクリューなど、釣り人の使い勝手を第一に考えた作りがうれしい。
シリーズはレングス的にすべてサクラマスに使えますが、使用頻度の高いDDルアーと、バイブレーションのジャークにも使える『86MH』をチョイスしてみました。価格は4万円台とちょっと高めですが、けっして裏切ることはない1本です。
フィッシングライター/職業釣師
トラウトロッドの老舗メーカー『パームス』が、ギリギリまでコストを抑えて設計したサクラマス専用ロッドですが、細部にわたって釣り人の使い勝手を考えた、価格をはるかに上回る仕上がりが魅力です。
外観もパームスらしい高級感が漂い、持っているだけで満足できるるでしょう。アフターも万全なので、大切に末永く使ってほしい1本です。

PALMS(パームス)『エゲリアネイティブ ETNS-86H』








出典:Amazon
全長 | 約2.6m |
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適合ルアーウェイト | 7〜23g |
重量 | 156g |
硬さ | ハード |
低価格帯ながら上級者も大満足の1本
トラウトロッドの老舗メーカー、『パームス』のロッドと言えば、高級なイメージがあるかもしれませんが、エゲリアネイティブシリーズは比較的低価格に抑えながらも高級品並みの性能を目指したハイコストパフォーマンスモデルです。
細部にわたって釣り人の使い勝手を考えた、価格をはるかに上回る仕上がりが魅力的。外観もパームスらしい高級感が漂い、持っているだけで満足できるでしょう。サクラマス初心者の最初の1本としておすすめなのはもちろん、上級者も満足できる仕上がりは、決して妥協しないパームスの魂を宿した逸品。アフターも万全なので、大切に末永く使ってほしい1本です。
DAIWA(ダイワ)『ルアーニスト(86ML)』

出典:Amazon
全長 | 2.59m |
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適合ルアーウェイト | 5〜25g |
重量 | 147g |
硬さ | ミディアムライト |
TENRYU(天龍)『RZS82M (Pluggin’ Custom)』








出典:Amazon
全長 | 2.49m |
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適合ルアーウェイト | 5〜20g |
重量 | 134g |
硬さ | ミディアム |
メジャークラフト『Troutino STREAM(トラウティーノ ストリーム)TTS-822MH』














出典:Amazon
全長 | 約1.2m |
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適合ルアーウェイト | 1〜8g |
重量 | - |
硬さ | ウルトラライト |
ヤマガブランクス『Lupus81(ルーパス81)サクラマスモデル』






出典:楽天市場
全長 | 約2.4m |
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適合ルアーウェイト | 5〜28g |
重量 | 129g |
硬さ | - |
TIEMCO(ティムコ)『エンハンサーカスタム アグレッシブプラッガー(EHC-HS96)』

出典:楽天市場
全長 | 2.18m |
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適合ルアーウェイト | 4〜10g |
重量 | 109g |
硬さ | ヘビー |
AbuGarcia(アブ・ガルシア)『Troutin Marquis Nano(トラウティン マーキス ナノ)TMNS-762ML-KR』














出典:Amazon
全長 | 2.29m |
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適合ルアーウェイト | 4〜10g |
重量 | 100g |
硬さ | ミディアムライト |
Jackson (ジャクソン)『トラウト アンリミテッド TUSS-822ML』

出典:Amazon
全長 | 2.49m |
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適合ルアーウェイト | 5〜20g |
重量 | 151g |
硬さ | ミディアムライト |
ソウルズ『エクスプローラ(エクスプローラ TF-E86HS-TZ)』
















出典:Amazon
全長 | 約1.5m |
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適合ルアーウェイト | 1g〜7g |
重量 | - |
硬さ | ウルトラライト |
「サクラマスロッド」のおすすめ商品の比較一覧表
フィッシングライター田澤晃さんによるおすすめランキング サクラマスロッドのおすすめ2トップ!
2位:PALMS(パームス)『エゲリアネイティブ ETNS-86H』
1位:DAIWA(ダイワ)『シルバークリーク ネイティブスティンガー(86MH)』
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする サクラマスロッドの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのサクラマスロッドの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
サクラマスロッドに関連する記事をご紹介 【関連記事】
まとめ
フィッシングライター/職業釣師
サクラマス専用ロッドが世に出始めておおよそ35年。その間には釣り方、攻め方はもちろん、フィールドや使用するルアーのタイプまで大きく様変わりしてきました。
ここで紹介したロッドは、どれも最新のサクラマスゲームに対応した機種ばかりですが、価格もまちまちです。高ければ良いというわけではありませんから、スペックだけで選ばず、現物を手に取り、リールをセットして振ってみて選ぶのも良いでしょう。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
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北海道生まれ東北育ち、釣り歴50年、ライター歴32年の職業釣師。 既存の釣りに飽き足らず、常に最先端の釣りを模索し続けることを生きがいにする。 東北を拠点にフレッシュウォーターからソルトウォーター、餌釣りからルアーフィッシングまで幅広いジャンルをこなし、釣り雑誌や新聞を中心に書籍、MOOK本など多数を執筆。 近年はカヤックフィッシングチームの代表として、釣り以外のイベント等にも積極的に参加し、地域活性化に努める。