虫歯ケアにはフッ素を活用しよう! 歯の健康のために
虫歯になってしまうのは、歯に付着した歯垢のなかに含まれる虫歯菌が生成する酸によって歯の表面を溶かしてしまうから。そこで有効なのが、歯をコーティングして丈夫にしてくれる「フッ素」のはたらきです。
さらに、フッ素には酸の生成を抑制したり修復したりするため、フッ素は虫歯ケアに欠かせません。フッ素が含まれた歯磨き粉を毎日使用して、日ごろから虫歯ケアをしていきましょう。
虫歯ケア用歯磨き粉の選び方 フッ素や研磨剤をチェック
虫歯ケア用歯磨き粉の選び方をチェックしていきましょう。医療系フリーライター・粟飯原ももこさんのアドバイスもご紹介しています。自分の使い方にぴったりの虫歯ケア用歯磨き粉を選ぶために参考にしてみてください。
フッ素の濃度から選ぶ
虫歯ケアに有効なフッ素の配合量は重要なチェックポイント。なるべく多くのフッ素が配合されている歯磨き粉を購入しましょう。
虫歯になりやすい人は「1,000ppm~1,500ppm」
フッ素の配合量の目安として考えておきたいのが「1,000ppm」という値です。薬用歯磨き粉に配合できるフッ素量は1,500ppmと定められており、1,000ppmを超えるほど濃度が高いといえます。
そのため15歳以上の方で虫歯が気になる場合は、1,000ppm~1,500ppm程度のフッ素が配合された歯磨き粉を選ぶようにしましょう。
幼い子どもには「1,000ppm以下」
フッ素は多いほど虫歯ケアに活用できますが、子どもの虫歯ケアをする際にはその配合量に注意が必要です。アゴのなかで歯が成長する時期ほど、過度なフッ素の摂取により歯のフッ素症にかかるリスクが高まります。
そのため、子どものために使う場合は1,000ppm以下の配合量のものを使いましょう。とくに、1歳~5歳のあいだは500ppm以下の歯磨き粉を使うといいでしょう。
キシリトール配合なら虫歯や口臭予防にも
歯磨きは毎日おこなうものだからこそ、虫歯ケア以外にもはたらく成分が配合されているものが便利です。多角的に口のなかではたらくことで、ほかの成分でも結果的に虫歯ケアになることも。
ガムなどでおなじみの「キシリトール」には、虫歯の発生と進行を抑制するはたらきがあります。また、酸で溶かされて虫歯になりかけた部分を修復する「歯の再石灰化」の効果も。さらにキシリトールは唾液の分泌を促進し、口臭対策にも有効といわれています。
フッ素にプラスして、キシリトール配合の歯みがき粉を選ぶといいでしょう。
殺菌成分も入っているとより効果的!
フッ素やキシリトールに加え、原因菌を殺菌する成分が配合されていると、より虫歯のリスクを減らせます。また、歯周病や口臭予防にもつながるので、以下の成分もあわせてチェックしてみてください。
【殺菌作用のある成分】
・イソプロピルメチルフェノール
・塩化セチルピリジニウム
・塩化ベンザルコニウム
・ラウロイルサルコシンナトリウム
研磨剤をチェックしておく
歯の表面を白く見せるホワイトニング用の歯磨き粉には、表面を磨くための研磨剤が使用されているものがあります。ただ、研磨剤は汚れを落とすだけでなく、歯のエナメル質までキズつけてしまうことがあるため注意が必要です。
そこで、研磨剤の有無まできちんとチェックして、歯をキズつけないような虫歯ケアをすることが大切です。
低刺激のものがおすすめ
メントールなどが含まれている歯磨き粉は、歯磨き後の爽快感が味わえます。ただ、こうした刺激は人によって強く感じてしまうこともあります。
そのため、なるべく刺激の低い歯磨き粉を選ぶことも重要です。また、刺激が強いと歯や歯茎にシミてしまいストレスになることもあるので、低刺激のものだと毎日使いやすくなるでしょう。
使いやすい形状を選ぶ
歯磨き粉には製品によってさまざまな形状があります。そこで、自分の使い方などに合う、使いやすい形状の歯磨き粉を選ぶようにしましょう。
ペーストタイプ
歯磨き粉のなかでも一般的な形状が「ペーストタイプ」です。チューブから出して使用するタイプで、さまざまなメーカーから販売されています。
基本の形状であることから商品の種類も多く、好みの歯磨き粉を選びやすいのが特徴。磨き心地もよく、違和感なく虫歯ケア用の歯磨き粉へ移行できるので、手軽な使い心地を求める人にぴったりです。
ジェルタイプ
「ジェルタイプ」は半透明で粘度の高い液体のような歯磨き粉。ペーストタイプとは違って泡立ちが少ないため歯の表面を確認しやすく、しっかり磨けるので磨き残しをなるべく抑えられます。
また、研磨剤などが配合されていないものも多く、毎日使用しやすいのも魅力的。フッ素だけでなく磨き方も変えたい人ほど使いやすいタイプです。
液体タイプ
粘度の少ない「液体タイプ」はジェルタイプよりも泡立ちが少ないタイプです。泡立たないタイプであるため、口のなかをチェックしながら磨くことができ、歯の汚れをしっかりと落とせます。
はじめて使う際には磨けているのか不安になってしまうこともありますが、磨きやすくなるぶん歯垢をきちんと取り除けます。
泡タイプ
液体タイプと異なる「泡タイプ」は、文字どおり泡となって歯磨き粉が出てくるタイプです。はじめから泡立っているので歯磨き粉の成分が口全体に広がりやすいのが特徴です。
1回分の歯磨き粉がつねに出てくるので、毎回適切な量の歯磨き粉を使用することが可能です。きめこまかい泡が洗い心地をよく感じさせ、スッキリとした気分も味わえます。
低発泡のものだと磨きやすい
歯磨きの最中は泡立っているほどよく磨けたという達成感を味わえますが、実際の汚れはそこまで落とせていないことがあります。さらに、泡が歯の汚れを隠してしまい、磨き残しが出てしまうことも。
そのため、なるべく泡立ちが少ないものを選ぶようにすると、歯垢や汚れの見落としがなくなりしっかりとブラッシングができます。
価格も忘れずにチェック
歯磨きは1日2~3回、毎日おこなうもの。歯磨き粉は消耗品なので、しっかりケアをしたい人ほど歯磨き粉を購入する頻度も増えていきます。
そこで重要なのが、歯磨き粉の価格。よい成分が配合されていても、毎日続けるのが難しいと歯磨き粉のはたらきを実感できません。きちんとケアをするためにも、継続して購入しても負担にならない価格の歯磨き粉を選びましょう。
用法・用量を守って使いましょう 医療系フリーライターより
虫歯ケアに欠かせないフッ素ではありますが、年齢によって適応する濃度が定められています。1,000ppmを基準に大人はそれ以上、子どもはそれよりも低い濃度のフッ素が適切です。虫歯ケアをスムーズにおこなうためにも、用量・用法を守りましょう。また、毎日使うものだからこそ、味や歯磨き粉のタイプなどを、使い勝手や好みにあわせて選択しましょう。
虫歯ケア歯磨き粉のおすすめ11選
ここでは、医療系フリーライター粟飯原ももこさんと編集部が選んだおすすめの虫歯ケア用歯磨き粉を紹介します。商品ごとの特徴をチェックして、使いやすい歯磨きを見つけてみてください。
『クリアクリーン プレミアム 歯質強化』は、加齢による歯のカルシウムの流出を抑え虫歯を防ぎます。

『ジェルコート F』は、粘性の高いジェルタイプで発泡剤や研磨剤フリーであり、口のなかに負担をかけることなく、ていねいに歯磨きをおこないたい人にもぴったりです。

『ルートケア』は象牙質が露出した歯の虫歯ケアに適した歯磨き粉です。

「虫歯ケア歯磨き粉」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 虫歯ケア歯磨き粉の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの虫歯ケア歯磨き粉の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
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虫歯ケア歯磨き粉で毎日歯のお手入れを
虫歯は見た目が悪くなるだけでなく、最悪のケースでは抜かなければいけなくなることも。そのため、日ごろの歯磨きでしっかりと虫歯ケアをして、虫歯にならないようにすることが大切です。
虫歯ケア用の歯磨き粉はフッ素などのはたらきによって、歯の健康を守りながら虫歯菌の除去などをしてくれるアイテム。毎日の歯磨きのときに使用するだけでしっかりと虫歯ケアができるので、手軽にケアを続けたい方ほど便利に活用できます。
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2006年3月歯科衛生士免許取得。現在は3児の母親でもあり、日々仕事と子育てに奮闘中。 歯科医院勤務で得た経験を活かし、歯科に関するコラムを執筆・監修しております。歯科衛生士だからこそ得られる基礎知識や情報を、分かりやすく文章でみなさまにお伝えしていき、お口の中の健康を生涯に渡り維持できるようにサポートいたします!