3本ローラーはどんなアイテム?
3本ローラーとは、前輪部分にひとつ、後輪部分にふたつのローラーがついたローラー台です。後輪部分に固定して使用する固定型ローラーと異なり、ローラーのうえに自転車を乗せて使用します。セッティングの手間が固定型ローラーよりも少なくすぐに使える、より実践的な走りのトレーニングができる、などのメリットがあります。
一方、ローラーに直接自転車を乗せるため、バランスをじょうずに取れないと転倒のおそれがあります。乗り方に慣れるまで少したいへんですが、その分よりリアルなトレーニングが可能です。
3本ローラーの選び方 自転車整備士・椿 直之さんに聞く
自転車整備士・椿 直之さんにお話をうかがい、3本ローラーの選び方のポイントを教えていただきました。負荷調整機能の有無やローラーの特徴をよくチェックすることが大切です。ぜひ3本ローラー選びの参考にしてください。
レベルや予算に応じて負荷調整機能の有無を選ぶ
3本ローラーには、負荷調整機能があるもの、ないものがあります。自分のライディングレベルやトレーニング内容、予算に応じて負荷調整機能の有無を選びましょう。
実践を踏まえて選ぶなら負荷調整機能つき
3本ローラーのなかでも、上位モデルには負荷調整機能がついているものが多くなっています。負荷調整機能は、トレーニングの強度を上げられるので、坂道でのスタミナを上げたいときなどに向いています。
すでにレース参加経験がある、ロードバイク歴が長いなど本格的なトレーニングを求めているなら、負荷調整機能のついているものを選びましょう。実践を踏まえたトレーニングにいかせます。
ただし、ペダリングスキルの上達と回転安定、乗車バランスの会得という本来の目的を考えたとき、負荷装置がかえって影響をおよぼすこともあるので、トレーニングの目的に合わせて選びましょう。
初心者なら負荷調整機能の優先度は低め
ロードバイクをはじめたばかり、室内のトレーニングをはじめたい、など初心者レベルの場合は、負荷調整機能の有無はそれほど重視しなくても問題ありません。3本ローラーのエントリーモデルにも、負荷調整機能がついていない機種が多くなっています。
ある程度ロードバイクのレベルが上がったときに、負荷調整機能のある上位モデルを選ぶ方法もあります。また、モデルによっては負荷調整機能をあとづけできるものもあります。
ローラーの形状や特徴での選び方
3本ローラーは機種によってローラーの大きさや機能、形状が異なります。重視したいポイントによって、ローラーの形状や特徴に注目して選びましょう。
静音や耐久性のあるローラー
3本ローラーで気になるのは左右に揺れるときに発生するスリップ音。上手に乗れれば音は発生しにくいですが、初心者はどうしても揺れが起きてしまいます。室内で使用するときに音が気になるときには、静音仕様の素材や機能などをそなえたローラーを選ぶとよいでしょう。
大きめの径のローラーは乗りやすい反面、高さがあるため人によっては怖いかもしれません。地面に低い細いローラーの方がバランスを崩したときの恐怖は少ないです。また、大きい径のローラーは耐久性が高いメリットもあります。
つづみ型や樽型などローラーの形状をみる
自分でバランスを取りながら乗る3本ローラーは、ローラーのうえに乗るだけでもむずかしいです。初心者などで安定性を重視して選びたいなら、つづみ型の3本ローラーを選びましょう。
つづみ型とは、ローラーの両側がせりあがっている3本ローラーです。脱輪しにくいため、安定性が高いのが特徴。初心者や、集中してトレーニングしたいなど安定性重視の人に向いています。
携帯や収納に便利な折りたたみ式も
3本ローラーを自宅のほか、屋外や試合前のトレーニングで使いたい、という場合もあります。折りたたみができるものや、コンパクトなサイズにまとめられるものなら、持ち運びにも便利です。
また、自宅で使用するときにもコンパクトになる3本ローラーなら、使っていないときに収納スペースを圧迫せずにしまえるメリットもあります。
3本ローラーおすすめ10選 負荷調整機能つきや初心者向けモデルも!
選び方を踏まえて、自転車整備士・椿 直之さんと編集部で3本ローラーのおすすめ商品を選びました。負荷調整機能つきや、初心者にも使いやすいものも選んでいます。トレーニングにいかせる3本ローラー選びに役立ててください。

『MoZ-Roller』はアルミ製で折りたためるうえ、負荷調節可、乗降ステップ、前輪ガードなど、安定して使用できる機能が満載です。
負荷調整機能のあとづけができる
初心者にも使いやすい、箕浦の3本ローラーのエントリーモデルです。軽量アルミフレーム、本体は3つに折りたためるので軽くてコンパクトに持ち運びできます。折りたたんだ状態で直立させての収納も可能です。
負荷調整機能をオプションで取りつけできるので、あとからよりレベルの高いトレーニングをしたいときにもぴったり。乗降用ステップや前輪ガードなど、より安定して使用できる機能もそろっています。
自転車に合わせて調整可能
3本のローラーそれぞれの高さを変えることで、乗せた自転車が水平状態で走行できる3本ローラーです。ローラー径が太く、より実践に近い走りとスムーズなペダリングを実現しています。
アルミ製のフレームは無段階に調整可能。自転車のホイールサイズに合わせられるので、幅広い自転車に合わせられます。また、ホイールベースの長い自転車のためのオプションもあります。

『Antares(T1000)』は、折りたたみ式で保管しやすく、つづみ型でつねに中心をとらえやすく脱輪しにくい初心者向けです。
初心者も安定して使いやすい
80cmのサイズにコンパクトに折りたためる3本ローラーです。つづみ型ローラーを採用しているので、使用しているときは自転車の位置が中心にたもたれます。安定して走れるので、初心者や安定性を重視したい人に向いています。
スタイリッシュなカラーリングのため、自宅から屋外までいろいろなシーンにマッチします。

『Absorb Roll R820A』は、ローラー表面に特殊加工し摩擦音を軽減し、振動吸収材も使用しており静音性防振性にすぐれています。
防振、静音の本格仕様
ローラーの両サイドに、高精度のマシニング加工をほどこした鋼鉄製カバーを採用しています。より実走感のあるトレーニングを可能にした3本ローラーです。ローラーの表面には、タイヤの摩擦音を軽減するためのサンドブラック特殊加工を採用。室内でのトレーニングなどで重視したい静音性も高くなっています。
ローラーとフレームのあいだには振動吸収材を入れているので、安定した走行が可能です。長時間のトレーニングにも向いています。
軽くて安定性が高い
表面加工をほどこされたアルミニウムローラーを採用した3本ローラーです。熱による変形に強く、静かでスムーズな走りを実現できます。折りたたみもできて軽くて持ち運びにも便利ながら、フレームは鉄骨構造のため耐久性も高くなっています。
スリップ防止のゴム製フッドパッドつき。3本ローラー本体をしっかりささえて、安定したトレーニングが可能です。
携帯性と互換性の高さが魅力
マグネットによる3段階の負荷調整機能がついた3本ローラーです。フロントローラーの位置が10段階に調整可能、耐荷重も115kg未満のためいろいろな自転車に対応可能。ロードバイクはもちろん、マウンテンバイクのトレーニングにも使用できます。
本体はワンタッチで折りたたみ可能です。持ち運びや使用しないときにもかんたんにコンパクトにできます。
はじめての3本ローラーにも
突然の動きに対する衝撃を吸収する、フローティングシステムを採用した3本ローラーです。乗りやすいため、はじめて3本ローラーを使いたいときや、乗り方に不安のある人に向いています。ひとつのかんたんな動作ですばやく折りたためるので、収納や持ち運びに便利。人間工学にもとづいて設計された持ち手も付属しています。
3段階の負荷調整機能が付属しているので、自転車のギアと組み合わせるといろいろなトレーニングも可能です。
道路走行のシミュレーションにぴったり
パラボラアルミニウムを材質に使用した3本ローラーです。アスファルトの舗装された道路走行を踏まえたトレーニングに向いています。ロードバイク、マウンテンバイク両方に対応可能です。
3段階の負荷調整機能、さらにトレーニングのあらゆるデータを管理できるアプリMisuro B +に対応。データを踏まえたトレーニングも可能です。
高速回転練習にぴったりのモデル
無段階調整ができるので、自分の自転車の大きさなどに合わせてぴったりの位置に調整できる3本ローラーです。ローラーに超精密マシニング加工をほどこした鋼鉄製カバーをつけているので、一般的なローラーよりも一回り大きく重いのが特徴。高速回転練習向けのモデルになっています。
前部のローラーの位置を低くすることで、全体的に水平状態でのトレーニングが可能となっています。
使いやすさと安定性を両立
エリートの3本ローラーのなかでも、全体的なバランスのとれた一品です。中心が直径8.5cm、両端が10cmのつづみ型ローラーを採用しているので、安定性が高く走りやすくなっています。ローラーの表面にも加工がほどこされているので、静音性を高めると同時にタイヤの摩耗を少なくしています。
コンパクトに折りたたみができ、軽量モデルのため自宅でも屋外でも使用しやすくなっています。
「3本ローラー」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 3本ローラーの売れ筋をチェック
Yahoo!ショッピングでの3本ローラーの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
3本ローラーに関するQ&A よくある質問
3本ローラーにうまく乗るコツは?

3本ローラーに乗るときは、ビンディングペダルではなく、フラットペダルがおすすめです。乗る際に壁など支えとなるものに手を添えて両足をペダルに乗せましょう。走行中、ハンドルの位置はなるべく上側をもつよう意識すると安定して乗ることができます。また、目線は前方に向け、まっすぐ白線の上を走るイメージでバランスをとるとよいでしょう。肩の力を抜き、足の裏で水を掻くようにこぐのがポイントです。
ダイエット効果があるって本当?

3本ローラーによるトレーニングは、ペダリングスキルだけでなく体幹も鍛えられるため、基礎代謝がアップすることで痩せやすい体になる効果も期待できます。また、腹筋や背筋が鍛えられて姿勢もよくなるというメリットがあります。
ロードバイクのほかの装備もチェックしてみよう
マイナビおすすめナビでは、トレーニング用の3本ローラーと一緒に使いたい、ロードバイクの装備も紹介しています。アイテム選びにこちらもぜひチェックしてみてください。
使用環境もよく考えて購入しましょう 自転車整備士からのアドバイス
一戸建てでの使用であれば家族内でのことを考えれば済みますが、マンションやアパートなどでの使用にはとくに注意が必要です。
使用時の音はかなり騒音として響きますので、ローラー用の静音マットをセットで購入し、ローラー本体も特別静音性の高いものを選びましょう。
また商品の性質上かなりのスペースを必要としますので、ワンルームで保管に困る場合は折りたたみ式を選ぶとよいでしょう。
3本ローラーでオフシーズンのトレーニングも
自転車整備士・椿 直之さんと編集部で3本ローラーの選び方とおすすめ商品をご紹介しました。3本ローラーは実践を踏まえたトレーニングができるアイテムです。音が気になるときには防音仕様のものや、振動を吸収できるトレーニングマットなどを併用するとよいでしょう。安定性を重視したいならつづみ型のものなど、自分のレベルやトレーニングをするシーンに応じたものを選びましょう。
負荷調整機能はいろいろな3本ローラーの練習の仕方を再現するために使うこともおすすめですが、本来の目的はペダリングスキルの上達と乗車バランスの会得です。3本ローラーを取り入れてロードバイクをもっと楽しみましょう。
3本ローラーに関するQ&A よくある質問
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
大手スーパーに4年、ホームセンターに5年勤務した経験を活かし、販売していた商品の特徴や使い方などをご紹介。 現在は独立して自転車店を経営している。 大学のイベントで点検会を開催したり、自転車整備士を目指す方々に向けた研修で講師を務めたりしているため、自転車関連の知識が豊富。 特に年齢別、タイプ別、用途別での自転車の選び方などの紹介に定評がある。