腰痛の原因と対策 長時間のデスクワークなど
厚生労働省の調査では、腰痛に悩んでいる人の割合が、身体の痛みを感じている人のなかでとくに高いと報告されています。すでに診断を受け、持病がある場合や、一時的な症状に悩んでいる状況まで、その程度こそさまざまですが、誰しも可能性があるものではないでしょうか。
運動不足、身体に負担がかかる重労働、荷物の上げ下ろし、介護や看護の現場、デスクワーク、長距離運転などでの長期同一座位、普段の姿勢の癖など腰痛の原因となるものはとても多く身近に潜んでいます。
すでに腰を傷めている方をはじめとして、デスクワークが増えている方、お仕事で腰に負担がかかりがちな方にも腰痛対策椅子は有用といえます。
腰痛対策椅子の選び方 しっかりと腰を支え、いい姿勢で過ごす
腰痛対策椅子と一口にいってもオフィスチェアや学習椅子、バランスチェアや座椅子などさまざまな種類があります。そこで、自分の身体や、生活習慣に合わせて椅子を選ぶポイントをご紹介します。
身体の構造や動きを考えて設計されているものを選ぶ
腰痛対策用の椅子のなかには、人間工学に基づいて身体の構造や座っているときの身体の動きなどを考えて設計されたものが多数あります。
自然とよい姿勢を保つ工夫がなされたもの(そもそも座り方から治してしまうもの)や、疲れにくさを重視したものなど、それぞれに特徴がありますので、自分の好みのタイプを探してみましょう。
リクライニングなど、なるべくこまかい調節機能があるものを選ぶ
体型や体格は人それぞれ。そのため多くの腰痛対策椅子には調整機能がついています。そこで、どのような調節機能がついているのか注目してみましょう。
ハイバックタイプの商品はリクライニングの調節ができるものがほとんどですが、さらに腰をサポートする部分が調節できるもの、座面の位置や角度調節機能を備えているものもあります。なるべくこまかい調節機能があると自分の身体に合わせやすく、体型が変化したときにも対応できるので長く使えるでしょう。
置く場所を考えてサイズや重量を選ぶ
腰痛対策用の椅子はさまざまな部品が可動するものが多く、背もたれを倒したときや座り心地の調節をしたときにスペースに余裕があるかなど、サイズ感もしっかりチェックしましょう。
座椅子タイプは、部屋を移動して使用することも考えて、なるべく軽量で持ち運びしやすいものを選ぶといいでしょう。
耐荷重やクッションの耐久性を調べる
耐荷重を調べるのも大切なポイントです。腰痛対策用椅子のなかには、座面などがコンパクトに設計されているものもありますので、耐荷重や適応体重などを事前に調べておくと安心ですね。
また、本体やクッション部分の耐久性にも注目。長年使用しているとクッションが沈んでしまうなど、腰痛を悪化させる原因にもなり得ます。なるべく耐久性の高いものや、長期保証がついている商品を選びましょう。
できれば使用感も確認する
椅子はいくつ持っていてもよいというものでもありませんので、購入してから自分の身体に合わなかった……となるのは避けたいですよね。
インターネットで椅子を購入する前に、できればショールームなどで座り心地を試してみましょう。大型家具店なら、複数のメーカーの椅子を取り扱っているところもあります。どうしてもお目当ての商品が試せない場合には、通販サイトなどでユーザーの評判や口コミなどを確認するのもひとつです。
テーブルの高さも考慮して! 整理収納コンサルタントからのアドバイス
整理収納コンサルタント/暮らしコーディネーター
腰痛対策椅子を購入する際に重要となるのは、いかに体圧分散ができるかと腰部の支えが充分であるかどうかです。また、この点に加えて重要になるのは、差尺といわれる机やテーブルの高さと椅子座面の高さの差です。
正しい座姿勢を保つための差尺は「身長(cm)×0.55÷3」とされ、パソコン作業ではその数値から2~3cm引いた数がよいとされます。
合わせたいテーブルが決まっている場合には、高さも考慮しておく必要があります。
腰痛対策椅子の人気おすすめ12選 座っている身体の動きにフィツト、マッサージ機能付きなど
ここからは、腰痛対策椅子のおすすめ商品をご紹介していきます。
選び方のポイントもふまえ、自分の身体や生活習慣にあった商品を選ぶ参考にしてみてください。
整理収納コンサルタント/暮らしコーディネーター
ハーマンミラー『エンボディチェア』は、生体力学、視覚、理学療法、人間工学などさまざまな分野の医師、博士とデザイナーによってつくりあげられた腰痛対策椅子。
腰に負担がかからない着座姿勢を保ち、座っていながらも身体の動きを常にサポート。血流を妨げず集中力が高まるという点でデスクワークにピッタリです。
身体にフィットする安定感と微調整が可能なバックフィット調節、考え抜かれた体圧の分散どれをとっても優秀といえます。

Herman Miller(ハーマンミラー)『エンボディチェア(CN122AWAAG1G1BB3513)』














出典:Amazon
タイプ | チェア |
---|---|
調整機能 | リクライニングの硬さ、リクライニングの範囲、バックフィット、座面の高さ、アーム角度、アーム高さ、座面奥行 |
寸法 | 幅750×奥行705×高さ985~1105mm |
重量 | (約)25kg |
整理収納コンサルタント/暮らしコーディネーター
170度までの自由なリクライニングが可能な、Dowinx『ゲーミングチェア』は、座姿勢が長くなってしまった場合にも一旦、きちんと腰を伸ばしリラックスすることが可能です。
マッサージ機能もうれしいポイント。腰部の凝りをほぐし血流をよくすることで腰痛悪化予防も期待できます。

Dowinx『ゲーミングチェア(LS-6688)』














出典:Amazon
タイプ | チェア |
---|---|
調整機能 | リクライニング、ロッキング、アームレスト |
寸法 | 幅620×奥行600×高さ1240~1320mm |
重量 | 23kg |
整理収納コンサルタント/暮らしコーディネーター
和室をはじめ床に座ることが多い場合には腰痛対策椅子、エムティージー『スタイルドクターチェア』がおすすめです。何も使わず床に座ると、自然と姿勢は崩れ背部は彎曲し、腰に負担がかかりがち。
腸骨アシストで腰回りをしっかり支えながら、立腰姿勢が保てるこちらの椅子なら、知らず知らずにかけてしまう腰への負担も軽減できるはずです。

エムティージー『スタイルドクターチェア(E1022ST)』


















出典:Amazon
タイプ | チェア |
---|---|
調整機能 | - |
寸法 | 幅590×奥行560×高さ510mm |
重量 | 2.9kg |
エルゴヒューマン『プロ(EHP-HAM)』
















出典:Amazon
タイプ | チェア |
---|---|
調整機能 | 4Dアームレスト、独立式ランバーサポート、ヘッドレストの高さ、ヘッドレストの角度、リクライニングのテンション ほか |
寸法 | 幅655×奥行655×高さ1160~1300mm |
重量 | 28.3kg |
エルゴヒューマン『エンジョイ(EJ-HAM)』


















出典:Amazon
タイプ | チェア |
---|---|
調整機能 | 4Dアームレスト、ヘッドレストの高さ、ヘッドレストの角度、リクライニングのテンション、バックシートの高さ、座面昇降 ほか |
寸法 | 幅670×奥行660×高さ1110~1310mm |
重量 | 24.8kg |
トレイン『アーユル チェアー オクトパス(51254)』
















出典:Amazon
タイプ | チェア |
---|---|
調整機能 | 座面の高さ |
寸法 | 幅530×奥行530×高さ800mm |
重量 | 9kg |
デュオレスト『ビジネス(DR-250SP)』










出典:Amazon
タイプ | チェア |
---|---|
調整機能 | 背もたれ上下左右調節、座面ガス圧昇降、ロッキング強弱、アームレスト上下 |
寸法 | 幅620×奥行620×高さ865~945mm |
重量 | 15.5kg |
吉桂『アイポールセブン』














出典:Amazon
タイプ | チェア |
---|---|
調整機能 | 座面の高さ、チェストフレーム |
寸法 | 幅743×奥行652×高さ840~932mm |
重量 | 14kg |
宮武製作所『プロポーションチェア(CH-88W)』


















出典:Amazon
タイプ | チェア |
---|---|
調整機能 | 座面の高さ |
寸法 | 幅485×奥行610~680×高さ430~640mm |
重量 | 7kg |
サカモトハウス『バランス シナジー(150BS10)』


















出典:Amazon
タイプ | チェア |
---|---|
調整機能 | 座面高さ |
寸法 | 幅330×奥行358×高さ485~665mm |
重量 | 5kg |
メイダイ『勝野式 美姿勢習慣コンフォート』


















出典:Amazon
タイプ | 座椅子 |
---|---|
調整機能 | 背もたれ角度 |
寸法 | 幅460×奥行500~900×高さ160~560mm |
重量 | 2.8kg |
明光ホームテック『腰の神様がくれた座椅子』

出典:楽天市場
タイプ | 座椅子 |
---|---|
調整機能 | ヘッドレスト角度、フットレスト角度、リクライニング角度 |
寸法 | 幅500×奥行580~800×高さ630~750mm |
重量 | (約)8.5kg |
「腰痛 対策 椅子」のおすすめ商品の比較一覧表
そのほかの椅子はこちら! 腰痛対策椅子も
座面が高めに作られている、高座椅子。通常の座椅子や座布団よりも楽な姿勢で座れて、立ち上がりもラクにできますよ。おじいちゃんやおばあちゃんへのプレゼントにも喜ばれそうです。当記事では、インテリアコーディネーターの嶋﨑都志子さんにお話をうかがい、機能や素材など、選ぶときにチェックしたいポイントとお...
座り心地やデザイン性で定評のあるオカムラのオフィスチェア。毎日使う椅子だからこそいいものを選びたいですよね。当記事では、インテリアコーディネーターの坂口 愛さんと編集部おすすめの商品と選び方を紹介します。ぜひ参考にしてください。
アーロンチェアは、高機能、高級チェアとして世界中のオフィスワーカーに知られています。ワーキングチェアのなかではかなりの高額部類に入るので、座り仕事の方々にとっては憧れの存在。この記事では、インテリアコーディネーターの嶋﨑都志子さんと編集部が、アーロンチェアの選び方とおすすめ6選をご紹介します!
キャンプや運動会など多くのシーンで活躍するあぐらチェア。実際に座り心地を確かめることができればいいのですが、ネット通販ではなかなか確かめることができなかったり、種類が多くてどれを選べばよいのか悩んだりする方も多いのではないでしょうか。そこでここでは、素材や機能を含めた選び方のポイントを解説し、...
学校の運動会や、入学式や卒業式などのイベント、オフィスでの会議、フェスなどの際に便利なのがパイプ椅子です。持ち運びが手軽にでき、収納もかんたん。最近では、素材やデザイン性も多彩になっており、種類も豊富になっています。そこでこの記事では、整理収納アドバイザーの鈴木久美子さんに取材し、パイプ椅子の...
編集部まとめ 日常からいい姿勢を保つことを意識する
腰痛対策椅子のおすすめ商品をご紹介しました。
日常的によい姿勢を保つことに重点を置いていることは共通していますが、調整機能やサイズなど商品の特徴はさまざまです。
注目したいポイントも参考にして、自分の身体や生活習慣に合った商品を選んでくださいね。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※マイナビおすすめナビでは常に情報の更新に努めておりますが、記事は掲載・更新時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。修正の必要に気付かれた場合は、ぜひ、記事の下「お問い合わせはこちら」からお知らせください。(掲載:マイナビおすすめナビ編集部)
※2020/11/24 コンテンツを一部更新しました(マイナビおすすめナビ編集部 花島優史)
「クラシング」代表。 Web上総フォロワー17万人のインフルエンサーとして活動する傍ら、整理収納コンサルタントなど数々の資格を保有し全国で活動中。「NHKあさイチ」「教えてもらう前と後」などのメディア出演多数、書籍5冊を出版、掲載誌は120冊を超える。 執筆、講演、ショップ経営、インテリアスタイリングなども幅広く行う。2人の子供はすでに独立し現在は夫と2人暮らし。小学生の孫を含め5人の孫がいる。 最新刊 『自分に心地よい小さな暮らしごと』2020年9月2日発売 (主婦の友社)