植物油の選び方 健康な体づくりに役立つ
植物油の選び方のポイントをご紹介します。自然の植物から抽出した植物油にはさまざまな種類があり、含まれる成分や向いている調理法がそれぞれ異なります。自分にぴったりなものを見つけるためにポイントをしっかりおさえましょう。
【1】油に含まれる成分で選ぶ
【2】原料が日本産の油を選ぶ
【3】抽出方法は低温圧搾法がおすすめ
【4】加熱調理? 生食? 調理法で選ぶ
【5】酸化しにくい容器がおすすめ
上記のポイントを押さえることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】油に含まれる成分で選ぶ
植物油を選ぶときは成分にも注目しましょう。成分によって特徴が異なり、体内では作り出せないものもあるので要チェックです。ここでは3つの成分について解説していきます。
α-リノレン酸(オメガ3)
α-リノレン酸はオメガ3系脂肪酸のひとつで、人の体内で作ることのできない必須脂肪酸です。体内に入ったあと代謝されて、一部はEPA、DHAになります。
現代の食生活では不足しがちな油といわれているので、積極的に摂取するのがおすすめです。植物油のなかでは、えごま油やアマニ油に多く含まれています。
リノール酸(オメガ6)
リノール酸はオメガ6系脂肪酸です。人の体に必要な必須脂肪酸ですが、こちらも体内で作り出すことができません。不足すると皮膚障害が発生するといわれており、積極的に取る必要があります。
ただし、リノール酸は加工食品などに多く含まれているため、過剰摂取しないように注意しましょう。コーン油や大豆油が代表的な種類です。
オレイン酸(オメガ9)
オレイン酸はオメガ9系脂肪酸のひとつで、体内でも合成されています。不飽和脂肪酸は酸化しやすいですが、オレイン酸は性質上、酸化しにくくなっています。
加熱調理にも使え、幅広い料理に使用できるのが特徴です。オレイン酸が多く含まれる植物油にはオリーブオイルや菜種油、こめ油があります。
【2】原料が日本産の油を選ぶ
国産にこだわりたい方は、原料の産地も要チェックです。日本で製造されている商品は多くあるものの、原料まで日本産の製品は意外と少ないです。
外国産の原材料を日本で搾油している商品が多いので、完全な国産がよいという方は確認してから購入してください。
【3】抽出方法は低温圧搾法がおすすめ
植物油の抽出方法には、原料に圧力をかけて搾油する「圧搾法」、油分を溶剤(食品添加物)に一度溶かしてから抽出する「抽出法」、圧搾と抽出を合わせた「圧抽法」の3つがあります。
植物油ごとに適した抽出方法は変わりますが、食品添加物を気にする方は圧搾法で抽出したものを選ぶとよいでしょう。また、圧搾法のなかでも「低温圧搾法」と呼ばれる抽出方法は、熱を加えないため油の成分を壊さずに搾ることができ、香りも残りやすいためおすすめです。
【4】加熱調理? 生食? 調理法で選ぶ
植物油は加熱に強いものと生食に向いているものがあります。種類によっては加熱することで香りや成分を失ってしまうことも……。
炒めものなどに使いたいのか、生食用として使いたいのかによって植物油を選びましょう。
加熱調理に向いている油
炒めものなどに使うなら、加熱に強いタイプを選ぶようにしましょう。加熱に強い油は、キャノーラ油、大豆油、コーン油が代表的です。
キャノーラ油は低温で固まりにくく無味に近いので、揚げものや炒めものなど油の風味を主張させたくない料理におすすめ。大豆油は劣化しやすいですが、必須脂肪酸が多く含まれています。コーン油はビタミンEが多くコクや香りが強いのが特徴です。
生食に向いている油
生食に向いている植物油はオリーブオイル、ココナッツオイル、ごま油、えごま油、アマニ油が代表的。オリーブオイルは、香りが特徴的でパスタやサラダに使われているポピュラーな生食用油です。
ココナッツオイルはエネルギーとして燃焼されやすく、脂肪として蓄積されにくいといわれています。ごま油は香りが強く旨みがあります。炒めものの隠し味としてもおすすめです。また、えごま油、アマニ油は酸化しやすいため、生食に使用するとよいでしょう。
【5】酸化しにくい容器がおすすめ
植物油は酸化しやすいものが多いので、色つきの容器を使っている製品を選びましょう。色つきの容器は遮光性があり、油が劣化するのを防いでくれます。また、瓶なら空気を通しにくいです。
キャップをしっかりと閉めることや、涼しくて暗い場所に保管することも酸化を防ぐために重要ですよ。
原料は国産、低温圧搾で作られたものがおすすめ 料理研究家がアドバイス
値段も種類も幅広い植物油。まずは自分の食生活でどのような用途で使うかを考え、調理用、生食用と数種類使い分けてみるのもいいと思います。
そして、安心安全でおいしいものを。原料は国産のものを選び(遺伝子組み換え商品でないもの)、低温圧搾ものを選べば、栄養価が多く、素材を生かした植物油が見つかると思います。
植物油おすすめ12選 大容量、酸化しにくく長持ち、コレステロールが低いなど
ここからは、植物油のおすすめ商品をご紹介していきます。いろいろな種類の植物油をご紹介しますので、選び方を参考に自分にぴったりのものを見つけてください。
築野食品の『こめ油』は、国産のお米が原料という安心感と、天然栄養分がたっぷり入り栄養価の高さが魅力。また、酸化に強い油なのでイヤなニオイも感じず、調理がしやすいです。

揚げものなどの使用に役立つ大容量
100%国産のお米が原料なので、日本産にこだわりたい人におすすめです。高温に強く、天ぷらやフライなどの揚げものをカラッと仕上げることができます。ほぼ無味無臭で、生食用としても使用可能。
揚げものなどの使用に役立つ大容量の商品です。酸化しにくく、油のイヤなニオイが気になりにくいので、快適に調理ができますよ。
ズッキの『ひまわり油』は、ビタミンEが豊富でクセがなく、いろいろな料理に使えるヒマワリ油。揚げものにも重宝し、カラッと上がり、油切れがよいのが特徴です。

クセが少なく素材の風味を生かせる
1810年から続くオイルメーカーが製造しているひまわり油です。体内で作り出せない必須脂肪酸のひとつであるリノール酸とビタミンEを多く含むので、成分にこだわりたい人におすすめ。
クセが少ないので、ドレッシングなどの生食に向いています。もちろん、炒めものやフライなどにも使用可能。素材の風味を生かすことができますよ。
ごま油の独特な香りが苦手な方でも焙煎せずに作った竹本油脂『マルホン 製菓用 太白胡麻油』なら、サラッとしておりおいしく食べられます。白だからこそ素材の味、旨みを引き立たせてくれます。
和食や洋食にも扱いやすく、またお菓子やパン作りにもぴったりです。
ごま油特有の香りがないので製菓や製パンにも
焙煎していないごまから作られた油です。特有の香りがしないので、バターなどの代わりに菓子やパンを作るのに使うこともできます。酸化や高温加熱に強いため、この製品を使用したパンは焼きあがりが油っぽくならず、冷めてもふわふわでしっとりしています。
伝統的な圧搾法で作っているので安心安全。ノンコレステロールなのでコレステロールを気にしている人にもおすすめです。
さらさらと軽い風味が特徴で料理を食べやすくする
コレステロールゼロで、気軽にオメガ3系脂肪酸を摂取できる栄養機能食品です。油っぽくない軽い風味とあっさりとした味わいが特徴で、揚げものや炒めものなどのさまざまな料理で素材の味を生かすことができます。あっさりした味わいが好みの方におすすめです。
また、エコボトルを採用しているので使用後はコンパクトにつぶすことができます。
低温圧搾法で有機ココナッツの豊かな風味が味わえる
農薬や化学肥料に頼らずに育ったココナッツを使用している安心安全の植物油です。生のココナッツ果肉から低温圧搾法で熱を加えず、ココナッツに含まれる酵素を守りながらていねいに抽出されています。
ココナッツオイルは90%以上が飽和脂肪酸で熱に強く劣化しにくいのが特徴。ココナッツの風味を楽しめるのも魅力です。
こだわって作られたナチュラルオイル
ココナッツオイルのみを使用し、科学的な工程や添加物などを使わずに作成されているMCTオイルです。質の高い中鎖脂肪酸をしっかり摂取できるため、からだに気をつけて油を選びたい人にぴったりです。
また、原材料をひとつに絞ることで雑味がなくなり、調理に使いやすくなっています。サラダやスープ、炊飯など、自分のなりの方法で中鎖脂肪酸を継続して摂取しましょう。
独自製法により加熱してもニオイが気にならない
クセがなく、さまざまな油料理に使えるオイルです。独自製法で加熱調理してもニオイが気になりません。油のニオイが苦手な人でも気軽に使用できるでしょう。大豆油をたっぷりと使用しているので必須脂肪酸を取ることができるのもポイントです。
大容量でたっぷりと使えてコスパもいいので、値段を気にせず思いっきり油を使用したい人にぴったりです。
※Amazonは1本、楽天市場は12本の価格です。
劣化しにくく繰り返し使っても変色しにくいこめ油
酸化・変色しにくいこめ油です。米ぬか、米胚芽から抽出されていて、ほかの植物油にはない栄養分が豊富に含まれています。
調理中のイヤなニオイが少なく、素材本来の旨みを引き出してくれます。料理が冷めてからでもおいしく食べることができるので、お弁当に入れる揚げものに使用するのもおすすめ。多くの人が利用できるアレルギーフリーなのも魅力のひとつです。
圧搾法で搾油するため、風味を損なわない
新鮮な国産米ぬかを使用した安心安全のこめ油です。溶剤を使わない圧搾法により、風味を損なうことなく玄米の成分を凝縮しています。ビタミンEや植物ステロールを含んでおり、体にやさしく日々の食生活を支えてくれますよ。
原料、抽出方法、精製法にこだわっているので高品質です。110gと450gの容器はガラス瓶、大容量の920gはペットボトルが採用されています。
生のままでも食べられるから幅広い料理に使える
スペイン産のピクアル種のオリーブを使用していて、生のまま食べられるのが特徴です。オレイン酸や天然の抗酸化物質の含有量が高く、酸化しにくくなっています。
非加熱で一切科学的な方法を用いていないのがポイント。オリーブオイル独特のピリッとした辛みや苦味があるので、ドレッシングや料理のいいアクセントになりますよ。
フレッシュキープボトルで鮮度長持ち!
α-リノレン酸を含むオメガ3を摂取しやすいアマニ油です。小さじ1杯程度で1日分のオメガ3を取ることができるので、毎日の食事に取り入れてみてはいかがでしょうか。
フレッシュキープボトルにより開封後も油が空気に触れにくく、酸化から守ってくれます。また、油を1滴から注げてピタッと止まる注ぎ口のおかげで、油の量を細かく調整することが可能です。
新鮮なオリーブの旨味を閉じ込めたオイル!
早摘みのグリーンオリーブから本場の職人の技術によって抽出したオリーブオイル。新鮮なオリーブから感じられるフルーティーな味わいが、料理にグッと旨味を与えてくれます。
熱して使うのもよいですが、そのままパスタや魚介料理にかけて楽しむのにもぴったり。新鮮なオリーブの風味が加わることで、いつもの料理でも一気に本格的な味わいへと進化します。
※Amazon・Yahoo!ショッピングは1本、楽天市場は5本の価格です。
「植物油」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 植物油の売れ筋をチェック
Amazonでの植物油の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
植物油に関連する記事をご紹介 【関連記事】
取りたい栄養素や使いたい料理に合わせる
植物油の選び方のポイントと、おすすめ商品をご紹介しました。
いろいろな植物油がありますが、それぞれの特徴を知って使いやすいものを選ぶことが重要です。取りたい栄養や使いたい料理に合わせて選んでみましょう。
ご紹介した情報をもとに、あなたのほしい植物油を探してみてくださいね。
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ル・コルドンブルー東京校に入学。料理ディプロムを取得。その後、イタリア・フィレンツェに渡り、家庭料理を学ぶ。 現在、フランス・イタリア家庭料理ベースの簡単にできるおもてなし料理、オリーブオイルに特化した料理を中心に杉並区(西荻窪)にて料理教室「Assiette de Kinu(アシェット ド キヌ)」を主宰。