油処理剤を選ぶときはここをチェック! 家事ライターに聞きました
家事ライター・藤原寿子さんに、油処理剤を選ぶときのポイントを3つ教えてもらいました。専門家のアドバイスを参考にして、どんな場合にどんな油処理剤を使えばいいのか、しっかり押さえておいてください。
処理するときの油の温度で選ぶ
家事ライター&編集者/暮らしのチームクレア
調理後すぐ、油が熱いうちに片づけたい場合は「固めるタイプ」を選びます。高温の間に処理剤を投入すると油はやがてゼリー状に。固めた油は処分するのもかんたんです。高温の油に処理剤を投入するのに抵抗がある場合や、何回分かの油をまとめて処分する場合など、冷たい油の処理には「吸わせるタイプ」を選びます。冷めた油の処理なら危険性も低く安心です。
処理剤を使わず熱い油をボロ布などに染み込ませて捨てると、しばらくたってから発火することがありとても危険。熱い油を処理する場合は必ず「固めるタイプ」を使います。
また、冷えた油を再加熱して「固めるタイプ」を使う場合、油を火にかけたことをうっかり忘れがちです。油を加熱するときにはその場を離れないという意識を絶対に忘れないで。まず最初に「固めるタイプ」を投入してから火をつけ、その場を離れずにかき混ぜながら加熱、処理剤が溶けたらすぐに火を止めるというやり方が安全です。
SCジョンソン『固めるテンプル』
唐ゴマの種から抽出したヒマシ油でつくたれた「固めるタイプ」の油処理剤。分量を守ってしっかり混ぜる、ことで油が固まります。
>> Yahoo!ショッピングで詳細を見る処理する油の量で選ぶ
家事ライター&編集者/暮らしのチームクレア
「吸わせる」には、100mlほど吸収できるパッドを油の量に応じて複数枚使うもの、そのままポイできる500mlの吸収剤入り紙袋に流し込むものなどがあります。
「固める」の小分けタイプ一袋で処理できるのは600mlくらいまでで、それ以上処理する場合は大袋入りがおすすめです。固まるまで20~50分かかりますが、天かすなど油に残った固形物も一緒にスルッと処理できます。
「吸わせる」はそれほど時間はかかりませんが、残った天かすなどをふき取るのが少し手間かもしれません。また、油を含んだパッドを捨てるための袋を別途用意する必要があります。
カネヨ石鹸『固めっこ』
大量の油にも対応できる大袋入りの油処理剤。油の量に応じて柔軟に使用量を変えられるためコストパフォーマンスもバツグンです。
>> 楽天市場で詳細を見るエコな視点を忘れず材料もチェック
家事ライター&編集者/暮らしのチームクレア
「混ぜたのち排水溝に流せる」「処理後の液を流すことで排水パイプが洗浄される」などとうたった商品も見られますが、国民生活センターはこうした商品に注意するよう呼びかけています。
捨てる場合は、安全な状態で、ごみとして廃棄するのが最低限のマナーです。「固める」で固めた油も、使用後の「吸わせる」も、再利用のビニール袋や紙袋などに入れてから、生ごみと一緒に廃棄を。天然植物成分100%の「固める」、再生パルプ使用の「吸わせる」など、環境に配慮した材料を使用しているかもチェックしたいところです。お子さんと一緒にエコを考えるきっかけにもなる、せっけん作りのキットもおもしろい存在です。
油処理剤のおすすめ5選 家事ライターが厳選!
うえで紹介した油処理剤の選び方のポイントをふまえて、家事ライター・藤原寿子さんに選んでもらったおすすめ商品を紹介します。それぞれの商品を比較して、用途に合った油処理剤を選びましょう。

SCジョンソン『固めるテンプル』














出典:Amazon
処理できる油の量 | 600g |
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成分 | 植物(唐ゴマ)抽出の天然油脂系脂肪酸100% |

カネヨ石鹸『固めっこ』

出典:Amazon
処理できる油の量 | 約17L |
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成分 | 天然油脂 |
油の量に応じて使用量を調整できる
処理する油の量が多い場合は、『固めっこ』がおすすめ。500g入りで17L(15kg)の油が処分できます。大袋なので計量が必要ですが、油の量にフレキシブルに対応できます。そういう意味では、固めるテンプルを一袋を使うほどの量ではない熱い油を、ひんぱんに処理するような場合も、自分で計量できるタイプは便利です。
使い方は『固めるテンプル』と同じ。熱い油に混ぜて溶かせば、やがて固まります。文化祭やお祭りなどで、大量の油を処分するのにも適していますが、決して袋から直接熱い油に投入しないこと。どさっと入って油がはねると危険です。袋の口にはジッパーがついています。

上越『廃油捨J 冷めた油用』

出典:Amazon
処理できる油の量 | 600ml |
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成分 | 再生パルプ、再生不織布 |
冷めた油を袋に流し込むだけのかんたん便利なセット
油は冷めてから片づける派の人には、これ。廃油吸収パッドを内蔵した紙袋のセットです。牛乳パックに新聞紙を入れて冷めた油を流し込むのと同じ方式で「冷めた油を流し込む」、ただそれだけ。50度以下に冷めた油を廃油吸収パッドがあらかじめ入った紙袋に注ぎ、しっかり染み込ませて、専用シールで口を閉じたら袋ごと生ごみにポイ。固めるテンプルと同じく一袋で600mlの油を処理できます。
再生パルプ、不織布使用。処理したあとの鍋のふき取りが「固める」より手間がかかるのが、冷めた油を「吸わせる」で処理する場合の弱点ではあります。

SCジョンソン『吸わせるテンプル』














出典:Amazon
処理できる油の量 | 110ml |
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成分 | 天然パルプ素材 |

上越『吸いとるんです』










出典:Amazon
処理できる油の量 | 130ml |
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成分 | 再生パルプ、再生不織布 |
【番外編】こどもと一緒に廃油でせっけん作り! 家事ライターが紹介
油処理剤ではありませんが、家事ライター・藤原寿子さんに聞いた、お子さんといっしょに環境についても考えられるせっけん手作りキットをご紹介します。

ねば塾『フレ!フレ!リサイクル』

出典:Amazon
処理できる油の量 | 100cc |
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成分 | オルトケイ酸ナトリウム、脂肪酸ナトリウム(純せっけん99%) |
「油処理剤」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 油処理剤の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの油処理剤の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
家事ライターからのアドバイス
家事ライター&編集者/暮らしのチームクレア
油の処分は環境に負荷をかけない方法で
最近では、家庭の使用済み食用油を回収し、バイオディーゼル燃料へリサイクルする活動に取り組んでいる自治体も少なくないようです。自分の住んでいる町についてもぜひ一度調べてみましょう。
油は使い切るのが理想ですが、なかなかそれも難しいのが実情です。処分するのは仕方がありませんが、その際には環境に負荷をかけない方法を選ぶことが肝心です。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
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※2020/01/17 一部コンテンツと価格を更新しました。(マイナビおすすめナビ編集部 松林麻衣)
編集プロダクション有限会社クレア代表であり、快適で楽しい家事、ストレスレスなライフスタイルを追求するライターチーム「クレア」の代表。 料理、掃除、洗濯、収納、修繕のほか、育児、お付合い、家計管理から家庭の防災、家電情報まで。生活に役立つ幅広い分野の情報を収集研究しています。 チームクレアでの編集・制作書に『ラクラク楽しい 家事の基本大事典』(2012年版/成美堂出版)ほか。