沐浴剤の選び方 保育士に聞いた!
はじめに沐浴剤の選び方を押さえておきましょう。保育士・河井恵美さんのアドバイスも紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
デリケートな赤ちゃんの肌でも使える成分で選ぶ
沐浴剤を買うときにまずチェックしたいのが成分表示です。赤ちゃんは大人よりも肌がやわらかくデリケートなので、肌に直接触れる沐浴剤の成分を見ておくことが大切です。具体的にどんな成分を見るのか、なにをチェックするのかも知っておきましょう。
肌トラブルを避けるなら「弱酸性」がベター
赤ちゃんの肌をやさしくケアしたいなら、「弱酸性」の沐浴剤を選びましょう。大人の肌は弱酸性ですが、赤ちゃんは中性に近い状態です。肌の表面は、酸性から中性に近づくにつれて細菌が増えやすく、赤ちゃんの中性に近い肌はトラブルが起きやすい状態になっています。
トラブルが起きにくい肌に近づけるために、赤ちゃんのスキンケアグッズは「弱酸性」を選ぶのがおすすめです。
刺激が少ない無着色・無香料・パラベンフリー
赤ちゃんの肌に刺激となるような成分が入っていない沐浴剤を選ぶことも大切です。たとえば、着色料や香料、防腐剤のパラベンなどは、肌の刺激となってトラブルを引き起こすこともあります。
「無着色」「無香料」「パラベンフリー」と表示されている、いわゆる低刺激性の沐浴剤なら、赤ちゃんの肌への刺激も少ないでしょう。
乾燥しやすい冬は保湿重視で
乾燥しやすい冬のスキンケアでは、肌を清潔にしたうえで、しっかりと保湿することが大切です。冬に沐浴剤を選ぶ際は、とくに保湿力を重視しましょう。
たとえば、赤ちゃんが生まれたときにくるまれている保護膜の「胎脂」に近い保湿成分が含まれている沐浴剤があります。ほかにも天然の保湿成分である「馬油」や「砂糖」なども。
どんな保湿成分が入っているのかも、パッケージや成分表示を見て確認してみてください。
きれいにするなら洗浄力もチェック
沐浴剤はベビー石けんよりも洗浄力がマイルドなので、生まれたばかりの肌がやわらかい赤ちゃんにも使えます。ただ、赤ちゃんは汗をかいて皮脂も出やすく、うんちもして汚れもつきます。
沐浴剤を使うときは、体がきちんと清潔になるのかも気になるところなので、どんな洗浄成分が入っているのかも確認しましょう。たとえば、天然の洗浄成分である重曹が入っている沐浴剤があります。
赤ちゃんがリラックスできる香りで選ぶ
赤ちゃんのなかにはお風呂を怖がり、泣いてしまう子もいます。いい香りのする沐浴剤は赤ちゃんの不安を和らげて、リラックスさせる手助けになることもあります。親にとっても首が据わっていない赤ちゃんの沐浴は不安がいっぱいです。沐浴でいい香りがすれば、親の不安も和らぎ、気持ちも落ち着くでしょう。
また赤ちゃんは親しみのある香りを好むとされています。具体的には母乳を飲んで育った場合は、その香りを好むのだとか。
商品の口コミなども参考にしながら、赤ちゃんが喜んでくれる香りを選びましょう。
透明タイプなら体が見えるから沐浴がスムーズ
沐浴剤には、薄い乳白色やヨモギ色のお湯になるタイプもあります。しかし、まだ赤ちゃんをお湯に入れるのに慣れていない人や苦手な人は、透明タイプの沐浴剤がベターです。
色がついていると、お湯のなかで赤ちゃんの体の様子が見えず、動きも予測できません。予想外に動いてケガをさせてしまうことも心配です。
透明の沐浴剤なら体がよく見えます。手でしっかりと支えられて、お手入れもしやすくなるでしょう。赤ちゃんの体をしっかりと見ることで、肌トラブルやケガなどの異変に気づくこともできます。
用途に合わせて量で選ぶ
沐浴剤は容量もさまざまあります。用途に合わせて、ちょうどいい量を選びましょう。
よくある200mlならあまらせず無駄なく使える
一般的に売られている200mlの沐浴剤は使い切れる量です。赤ちゃんが沐浴をするのは、生まれてから1カ月~1カ月半ごろまで。1回沐浴をするために、ベビーバスには5~10mlほど入れることが多いです。基本的には1日1回の沐浴をしたとして、1カ月で150~300ml、1カ月半で225~450ml。
赤ちゃんの汚れをしっかり洗いたいときは沐浴剤ではなくベビー石けんを使うこともあるため、沐浴で毎回沐浴剤を使うわけではありません。200mlが無駄なく使い切れるちょうどいい量だと考えましょう。大容量の沐浴剤を買ってあまらせてしまうのが心配なら、使い切れる200mlを選ぶのがベターです。
大容量なら家族のお風呂にも使えてコスパもよし
赤ちゃんのデリケートでやわらかい肌にも使える沐浴剤は、家族が入るお風呂の入浴剤としても活用できます。肌にやさしいマイルドな洗浄力や保湿成分は、大人や子どもでも肌への負担が少なく、家族にも喜ばれます。また赤ちゃんが沐浴からお風呂へと移行する際に、浴槽に同じ沐浴剤を入れるのもありです。
家族一緒に沐浴剤を使おうと考えているなら、大容量を選ぶとコスパが高いでしょう。
沐浴剤が肌に合わないようなら石けんで洗ってみる 保育士からのアドバイス
助産師・看護師・保育士
生まれたての赤ちゃんの肌は、デリケートな上に皮脂の分泌が盛んです。沐浴剤は生後1カ月ごろまで使用するものなので、赤ちゃんの肌にやさしい成分で作られているものがおすすめです。できれば着色や香料もないほうが赤ちゃんにはなじみやすいとされています。
沐浴剤は石けんよりも洗浄力が弱く、肌の皮脂や汚れがじゅうぶんに落ちず肌が荒れることがあります。その場合は、低刺激の石けんで洗ってみてくださいね。
沐浴剤のおすすめ7選 保育士と編集部が選ぶ!
ここからはおすすめの沐浴剤を7つ紹介します。うえで紹介した選び方を参考にして、ぴったりの商品を選んでくださいね。
助産師・看護師・保育士
『ベビーベイジングリキッド』は、お湯に入れても透明で赤ちゃんの身体を観察しやすいため、沐浴初心者にもおすすめの商品です。
『ベビーバーユマドンナ』は、天然の肌の保護・保湿成分で作られています。天然成分でできた保湿作用の高い沐浴剤をお探しの人にぴったりです。
『シュガーリングバス』は、てんさい糖で作られた沐浴剤です。赤ちゃんの口に入っても大丈夫なため、沐浴が不慣れな人にもおすすめの沐浴剤です。

江崎グリコ アイクレオ『ベビーベイジングリキッド』 保育士のおすすめ商品!

出典:Amazon
主な成分 | 水、BG、DPG、グリセリン、PEG・PPG・ポリブチレングリコール-8・5・3グリセリンほか |
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香り | 無香料 |
色 | 透明 |
内容量 | 400ml |
1回の使用量 | 約20Lのお湯に5~10ml |

マドンナ ベビーマドンナ『ベビーバーユマドンナ沐浴剤』 保育士のおすすめ商品!












出典:Amazon
主な成分 | 天然馬油、天然ももの葉エキス、天然ビワの葉エキス、オーガニックパルマローザ油ほか |
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香り | オーガニックパルマローザの香り |
色 | 乳白色 |
内容量 | 500ml |
1回の使用量 | 約20Lのお湯に約8.8ml(キャップ1目盛り分) |

アビサル・ジャパン ベビースキンジャパン『オーガニック シュガーリング バス』 保育士のおすすめ商品!






出典:楽天市場
主な成分 | てんさい糖、クエン酸、重曹、グレープフルーツ、果皮油、オレンジ果皮油、レモン果皮油、 ジャスミン油 |
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香り | シトラスの香り |
色 | 透明 |
内容量 | 200g |
1回の使用量 | ベビーバスのお湯に10g |
赤ちゃんの口に入っても大丈夫な天然成分
砂糖から作られた沐浴剤です。主成分として遺伝子組み換えをしていない「北海道産のてんさい糖」を使用。てんさい糖はすぐれた保湿力があり、肌の皮脂と水分のバランスを整えます。てんさい糖のパワーで、短時間の沐浴でもしっとりとうるおった肌に。天然成分で作られているので赤ちゃんの口に入っても大丈夫です。
新生児にはもちろん、沐浴が必要な新生児期を過ぎた赤ちゃんが家族と一緒にお風呂に入るときの入浴剤として、家族みんなで使えます。お風呂上がりはシトラスの香りに癒やされます。
ほかにも夏のプール遊びの際に、ビニールプールに入れるアイディアも。肌を保湿しながら水遊びができるので、乾燥によるカサカサやあせもの対策にもなるでしょう。
持田ヘルスケア『スキナベーブ』

出典:Amazon
主な成分 | ジメチルイソプロピルアズレン(グアイアズレン)、ステアリン酸POEソルビタン、ステアリン酸ソルビタン、パラベン、香料、水など |
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香り | - |
色 | 薄く水色がかった乳白色 |
内容量 | 200ml、500ml |
1回の使用量 | 約20Lのお湯に5〜10ml |
ピジョン『ベビー沐浴料』










出典:Amazon
主な成分 | 水、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、エチルヘキサン酸セチル、PEG-40水添ヒマシ油、オレイン酸グリセリルほか |
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香り | オレンジの香り |
色 | - |
内容量 | 500ml |
1回の使用量 | 約20Lのお湯に5ml |
丹平製薬『アトピタ 薬用保湿入浴剤』










出典:Amazon
主な成分 | 炭酸水素Na、グリチルリチン酸2K、ヨモギエキス、硫酸Mg、流動パラフィン、シア脂、ステアロイルグルタミン酸Naほか |
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香り | 無香料 |
色 | ヨモギ色 |
内容量 | 500g(散剤タイプ) |
1回の使用量 | 20~30Lのお湯に約2.5g(小さじで約1杯) |
WELEDA(ヴェレダ)『カレンドラ ベビーバスミルク』










出典:Amazon
主な成分 | 水、塩化Na、スロー果汁、タチジャコウソウエキス、トウキンセンカ花エキス、香料、シリカ、キサンタンガム |
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香り | ハーブの香り |
色 | 濃い茶色 |
内容量 | 200ml |
1回の使用量 | 10~20Lのお湯に約10ml |
「沐浴剤」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 沐浴剤の売れ筋をチェック
楽天市場、Yahoo!ショッピングでの沐浴剤の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
気をつけて! 沐浴剤を使うときの注意点
新米ママでも手軽に赤ちゃんをお風呂に入れられる沐浴剤ですが、かんたんに使えるとはいえ使用時の注意点もあります。
ほかのベビーバスグッズとの併用の仕方や保存方法のほか、沐浴剤をお湯に混ぜて赤ちゃんの体を洗うときに気をつけてほしいことも知っておきましょう。
沐浴剤でもていねいに洗えば汚れはきちんと落ちる
沐浴剤だけできちんと汚れが落ちるのか不安かもしれませんが、石けんを使わなくてもきちんと汚れが落ちるように作られています。それでも皮脂やうんちの汚れなど、ちゃんときれいになっているのか心配かもしれません。
そんな人はガーゼや手のひらを使ってていねいに洗うことを意識しましょう。汚れがたまりやすい首や腕・足のくびれ、脇の下、股はとくに念入りに洗います。
また、頭は皮脂がたまりやすいので、ガーゼで拭くようにしっかりと洗います。べたつきが気になるときは、ベビーバスに入れる前に、ベビー用のシャンプーや石けんで頭を洗っておくのもいいでしょう。
沐浴前後の肌をしっかりと観察
沐浴剤をすすぐ必要はありませんが、赤ちゃんの肌に合わずトラブルを起こしているといけないので、最初だけ洗い流してもよいです。
沐浴剤は石けんなどよりも洗浄力がマイルドなので、きちんと皮脂を落としきれず、乳児湿疹になることもあります。別の沐浴剤にしたり、ベビーソープに換えたりして対応を取ることも。
ただし、沐浴剤が原因ではなく、ホルモンの関係でニキビや発疹が出てきたり、カサカサしたりすることもあります。肌トラブルが起きたときには、自己判断ではなく医師の判断を仰ぎましょう。
肌の荒れの原因と沐浴剤の関係を見極めるためにも、沐浴前後の肌をしっかりと観察しましょう。
取っておかずに使い切る
赤ちゃんは1カ月~1カ月半の首が据わったころになると、沐浴を卒業してお風呂へと移行します。沐浴剤を使い切れず、あまらせてしまう場合もあるでしょう。「次の子のために」と長期間取っておくことは、衛生面を考えると控えるのがベターです。
沐浴を終えて、赤ちゃんと一緒に入るお風呂で使うのもひとつの手。大きな浴槽を怖がる赤ちゃんもいるので、いつも使っていた沐浴剤だと同じ香りでリラックスしてもらえるかもしれません。また肌にやさしい沐浴剤は子どもや大人にも使えるので、家族の入浴剤として使い切るのもありです。
【関連記事】赤ちゃんの沐浴で使えるアイテムはこちら
赤ちゃんの沐浴で使うベビーバスの記事です。沐浴剤を使う際にも欠かせないアイテムなので、ぜひチェックしてみてください。
新生児の沐浴(もくよく)に必要なベビーバス。サイズや形状の違いはもちろん、床置きタイプ、キッチンのシンクや洗面台で使用できるものなど種類が豊富です。どのように使いたいか、いつまで使いたいかをきちんと考え、使わないときの収納面も確認して選びましょう! 本記事では、ベビーグッズ・コンシェルジュの白...
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選び方はもちろん、具体的な商品を知るのにも役立つ記事となっています。赤ちゃんのために、ぴったりの沐浴剤を見つける参考にしてみてくださいね。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※マイナビおすすめナビでは常に情報の更新に努めておりますが、記事は掲載・更新時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。修正の必要に気付かれた場合は、ぜひ、記事の下「お問い合わせはこちら」からお知らせください。(制作協力:aoikara、掲載:マイナビおすすめナビ編集部)
※2020/05/29 商品情報修正のため、記事を更新しました。(マイナビおすすめナビ編集部 桑野美帆子)
看護師・助産師の免許取得後、大学病院、市民病院、個人病院等に勤務していました。 助産師の仕事が大好きで、25年以上この仕事をしています。 青年海外協力隊でアフリカに赴任した後、国際保健医療を学ぶために大学院に進学し、修了しました。 お母さん方へのアドバイスを充実させたいと思い、保育士資格も取得して役立てています。 現在、シンガポールに住み2人の子どもを育てつつ、現地の産婦人科に勤務して日本人の妊産婦さん方に関わっています。 インターネットでエミリオット助産院開設し、妊娠や出産、産後の様々な相談に応じています。