塩分計の選び方 種類や表示方法、測定できる温度などをチェック!
まずは、塩分計選びのポイントをおさえておきましょう! 測り方・表示方法・計測値の精度・電源方式などのポイントに焦点をあてて紹介します。フードコーディネーターの加治佐由香里さんからアドバイスもいただきましたので、ぜひチェックしてみてくださいね。
ポイントは下記のとおり。
【1】測り方の種類
【2】表示方法
【3】計測できる温度も確認しよう
【4】計測できる形状も要チェック!
【5】電源方式
【6】防水設計か
上記のポイントをおさえることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】測り方の種類で選ぶ
塩分計にはいろいろな形状があり、用途に合わせて選ぶことができます。ここでは、スプーンタイプ・スティックタイプ・乗せて測るタイプの3つを紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね。
味噌汁などの汁ものには「スプーンタイプ」が便利
「スプーンタイプ」は、計測器の先の部分がスプーンの形状になっています。そのため、味噌汁のような塩分が底に沈殿してしまう汁ものの塩分を測るときにとても便利です。計測前にまんべんなくかき混ぜることで、正確な塩分量を測ることができます。
煮もの・炒めものなどマルチに使える「スティックタイプ」
見た目は体温計のような形をしている「スティックタイプ」。汁ものだけでなく、煮物や炒め物などのあらゆる種類の料理に活用することができます。先端を料理に浸して測るので、お鍋のなかに入っている状態でも計測可能です。
調味料の塩分をチェックできる「乗せて計測するタイプ」
それぞれの調味料を料理に入れる前に計測することができる、「乗せて計測するタイプ」の塩分計。レシピを見て分量を量りながら作っているときに、みそ・醤油・だしなどを個別に測ることができるのがとても便利です。どんな調味料にどのくらいの塩分が含まれているのか知るという点でも役立ちます。
また、直接塩分計に乗せることができるので、ほかの容器にうつす手間もかかりません。
【2】デジタル表示なら、目的にあわせて精度の高さで選ぶ
塩分濃度を数値表記するデジタル式の塩分計には、0.1%単位で表示するタイプと、さらに高精度の0.01%単位まで表示するタイプがあります。食事の塩分に関して、自分はどのくらい気をつける必要があるのかを考えて決める必要があります。
健康目的で測りたいなら「0.1%単位」が使いやすい
一般的に販売している塩分計は0.1%単位で表示されるものです。食事の塩分が気になる方や減塩生活を心がけている方、病気予防のために気をつけたいという方が使うのにじゅうぶんな単位です。
健康診断の医師からのアドバイスに塩分制限が含まれていないうちは、0.1%単位のものを使って高血圧などを防止するといいでしょう。
厳しい塩分制限が必要な方は「0.01%単位」がおすすめ
健康診断の結果から判断して、医師によって塩分摂取量の制限や無塩食をするよう言われている方には、より精度の高い0.01%まで表記してくれるものがおすすめです。
厳しい塩分制限が必要なら、より正確な塩分濃度を知りたいですよね。0.01%単位で表示できるので、食事の塩分管理がしやすくなるでしょう。
【2】表示方法で選ぶ
塩分計には2つの表示方法が採用されています。ひとつは段階に分けて表示するタイプで、もうひとつは、塩分濃度を数値で表示するタイプです。大きな違いは精度の高さですが、どちらにもメリットがあります。
味つけの濃さを測りたい方はひと目でわかる「段階表記」を
医師からの塩分摂取目標量のアドバイスがなく、健康管理の一環として減塩を心がけているという方には、段階表記のものがおすすめです。毎日の食事の味つけの濃さ確認に向いています。ひと目見ただけで薄味にできているか、それとも濃い味になっているかがチェックできますよ。
健康のために減塩を心がけたいという方は、まずはシンプルな段階表記の塩分計を購入して、減塩生活をはじめてみるのがよいでしょう。
こまかく塩分管理をしたい方は「デジタル式の数値表記」を
医師からの指示によって1日の塩分摂取量が制限されている方には、こまかく塩分濃度を表示してくれるデジタル式の数値表記タイプがおすすめです。段階表記のタイプのものよりも高性能で、測定できる範囲が広いのが特徴。
段階表記の塩分計よりも高価なのが難点ですが、毎日使うものであり、健康にかかわる重要な計測なので、より正確な数値を計測できるものを選びましょう。
【3】計測できる温度も確認しよう
塩分計は、商品によって計測できる温度が異なります。測定温度の範囲が広いと、冷たいものから温かいものまで使うことができます。冷たい料理にも使いたいという方は、0度から測定できるものを選ぶのがおすすめです。
温かい料理や調理中のお鍋などに直接入れて使う場合は、耐熱性を確認する必要があります。購入する際には必ず計測できる温度の範囲を確認しましょう。
【4】液体のみ対応の商品も! 計測できる形状も確認しよう
計測できる料理の形状を確認することも重要です。一般的に家庭用として売られている塩分計は、サラサラとした液体状の料理だけ計測できるものが多いです。そのため、ペースト状の食べものや固形物、調味料などは10倍に希釈してから計測するつくりになっています。
たとえば、医療現場や食肉加工業で使うために作られたプロ仕様の塩分計であれば、希釈せずにそのまま計測でき便利です。しかし、そのぶん高価になってしまうのが難点です。
【5】電源方式で選ぶ
塩分計は、電池で動くタイプと電源がいらないタイプの2種類あります。使う場面をイメージして選ぶといいでしょう。
主流なのは「電池式タイプ」
一般的に家庭用の塩分計として売られているものは、電池で動くものがほとんどです。商品にもよりますが、満タンの電池を入れると、約1,000~2,000回計測ができるものもあります。
電池で動くタイプのなかには、メーカーに問い合わせないと電池交換ができない商品もあるようです。1日に何度も計測する必要がある方は、自分で電池交換ができる商品を選びましょう。
電池を気にせず使える電源不要タイプも
電池の残量を気にしないで使える、電源不要タイプも出ています。
たとえば、接眼レンズを通して数値を確認するタイプもあるので、旅行先で使う用に持っておくと便利です。短期間だけ塩分摂取制限する方にもおすすめです。
【6】水洗いできて衛生面もばっちり! 防水設計かチェック
塩分計は直接料理に触れるものです。清潔にしておく必要があるので、使った後は水洗いしたいという方も多いですよね。
家庭用として販売されている塩分計のなかには、防滴設計のみの商品や拭き取り専用の商品もあるので注意が必要です。とくに頻繁(ひんぱん)に使用する方は防水設計を選びましょう。
塩分計のおすすめ12選 タニタやドリテックなども!
ここからは、フードコーディネーターと編集部が選んだ、おすすめの塩分計を紹介します! どんなシーンで、どのくらいの頻度で使いたいのか、重視したい機能はなにかをよく考えながら、ひとつひとつの商品を見ていきましょう。
水での丸洗いが可能だから保管がかんたん!
水洗いが可能で、衛生面も安心の高精度デジタル塩分計。保管する前は、雑菌が繁殖しないように清潔に洗ってから保管したいですよね。水洗いできれいにできるため、安心して保管できます。
測定可能温度は5~90℃の広い範囲に対応。冷たい料理からあつあつの料理まで、さまざまな料理を計測できます。塩分濃度0.0%の無塩食から計測ができるので、医師から塩分摂取量の制限を受けている方にもおすすめです。
防水仕様で丸洗い可! 0.1%単位で測定できる
ドリテックから販売されている、防水仕様の塩分計です。温かい味噌汁や煮物などにも使えて便利! 丸洗いできるので衛生的に使えるのもうれしいですね。
0.1%単位まで塩分濃度を測ることができるので、毎日の食事で細かく塩分を気にしたい方にもおすすめ。表示画面も大きめのデジタル表記で見やすく、約1秒ほどで測定できるのも特徴です。

EISHIN(エイシン)『デジタル塩分濃度計 (EB-158P)』は、耐熱温度が100℃なので、調理中の汁ものも計測可能です。塩分濃度は0.1%単位の数値と6段階のレベルで表示。計測終了を知らせるブザー音や数字が見やすい親切設計は、ご年配の方へのプレゼントにもぴったり!
1日5回使用しても1年もちます!
0.1%単位の数値表記、スティックタイプの塩分計です。塩分摂取量を制限中でしっかり管理したい方にいいでしょう。数値の表示板が大きく数字も大きいのでとても見やすくなっています。また、計測が終わるとブザーが鳴って知らせてくれるので、お年寄りの方にも使いやすくおすすめです。
電池を入れてから1日5回のペースで使っても1年持ちます。毎日使うなら手間のかかる電池交換の頻度が少ないほうが便利でしょう。
先端にスプーンがついているからそのまま味見が可能
スティックタイプの塩分計ですが、先端に取り外し可能なスプーンヘッドが付属しています。そのため、料理中のお鍋に直接入れて計測し、味見をすることもできてとても便利。忙しい方にもおすすめですが、液体のみ計測可能という点に注意です。
6段階に分けてLEDが点灯して表示される段階表示タイプです。結果がわかりやすく表示されるのもおすすめポイントです。
濃度がざっくりわかるからはじめての方も使いやすい
料理に触れる部分は、汁ものなどを混ぜてから計測するのに便利なスプーンタイプの塩分計です。塩分濃度を3段階に分けて表示する段階表記で、こまかく分かれすぎていないので使いやすくなっています。毎日の食事に含まれる塩分が気になるのでチェックしたいという方におすすめです。
1回10秒の使用で約2,000回使用可能で、電池交換ができない使い切りの塩分計です。
すぐ測定できるからお手ごろで高コスパ!
2,000円台で購入できる価格の安さが魅力の商品です。健康を意識すると塩分の取りすぎが気になっているけれど、お値段のはる塩分計を買うことにためらいがある方におすすめ。
お手ごろ価格でも、使い勝手に問題はありません。計測結果は7段階に分けて段階表記され、3色のLEDランプで見わけられるタイプ。計測にも時間がかからず、結果もひと目見てわかるため、忙しい朝でも使いやすいのもうれしいポイントです。

トーコーコーポレーション『塩分測定器 減塩生活(TK-915) 』は、LEDライトが7段階のレベルのどこまで点灯するかで塩分濃度がわかります。数値は0.2%刻みなので、細かい数字までは求めないけれど、薄味を心がけたいという方向け。持っているだけで減塩意識が高まりますね。
汁ものだけでなくとろみのあるケチャップなども可能
スティックタイプの塩分計で、3色7点のLEDで表示します。
自動温度補正機能がついていて、0~90℃までの温度に対応しているため、あつあつの味噌汁・スープから冷蔵庫から出してすぐのケチャップまで、幅広い料理・食材をそのまま計測できるので、使いやすい商品です。家族の健康のため、気軽に減塩生活をはじめるのにも向いていますよ。
塩分濃度はわかりやすく3食の色でお知らせ
段階表記の塩分計。塩分濃度を6段階に分けて3色のLEDで表示してくれます。健康のために毎日の食事の塩分に気をつけている方にぴったり。味つけが濃くないか「うす味」「ふつう味」「から味」と、ひと目でわかるように教えてくれるのはうれしいですよね。
電池の寿命は1日5回使って約6カ月もち、ご家庭での電池交換が可能。1日に何回も計測する方でも長く使えます。

料理の温度測定にも使いたいなら、dretec(ドリテック)『デジタル塩分計 ソルサーモ(EN-902)』がおすすめです。ボタン切り替えで塩分計と調理用温度計の2役に使えて便利! 塩分濃度は0.1%単位の数値と6段階のレベルで表示されます。濃度によって画面が緑、オレンジ、赤の3色に変化するので、楽しみながら減塩できそう。
液体温度の測定が可能だから幅広い方が使えます
スティックタイプの塩分計ですが、測れるのは塩分濃度だけではありません。液体の温度も計測可能です。たとえば離乳食を作るとき、塩分濃度・温度を同じ機器ではかることができて便利に使えます。
濃度の計測結果を0.1%単位の数値と、濃度レベルを6段階で表記する併記タイプ。そのため持病があり塩分摂取量を計算してしっかり管理したい方から、健康維持のために減塩に取り組んでいる方まで、幅広い方におすすめです。
丸辰『塩分メーター』
7段階でこまかく管理ができます!
計測方法がとてもシンプルで、スイッチを押すだけでかんたんに開始できるので、お年寄りも操作しやすいのがおすすめポイント。
シンプルさが魅力の塩分計ですが、結果を7つの段階で表示してくれる段階表記で、こまかく塩分の管理ができます。また3色で結果が表示されるので、ひと目見ただけで塩分が多いか少ないかをチェックできます。
精度抜群! 屈折で測定
接眼レンズを通して計測するタイプでプロ仕様の塩分計。丈夫なアルミボディで壊れににくく、電池も不要なので長く使用することができます。収納ケースつきで、持ち運んで使いたい方にうってつけ。
ラバーハンドルだから持ちやすいのも魅力のひとつ。接眼レンズを回してピント調整するので、持ちやすさは重要です。少し変わった塩分計をお探しの方におすすめです。
防水構造だから水に濡れても安心です
0.1%単位で数値表記してくれる塩分計なので、医師からの指導を受けて塩分摂取量を管理しないといけない方におすすめです。便利な機能もついていて、ボタンを押すだけで導電率(EC)測定も可能。また、液体の温度計測機能もついています。
防水機能つきで、うっかり水で濡らしてしまっても大丈夫。しっかり洗って手入れができるので清潔に保つことも可能です。
「塩分計」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 塩分計の売れ筋をチェック
楽天市場での塩分計の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
塩分計を使った塩分量の測定方法も伝授! 塩分濃度から塩分量を計算!
塩分計で表示されるのは、料理に入っている塩分量(g)ではなく、塩分濃度(%)です。塩分量を知りたいなら、表示された濃度を使って計算する必要があります。
計算に必要な数字は2つだけ。ひとつは計測結果として表示された「塩分濃度」の数字。もうひとつは、「料理の重さ」です。100gの味噌汁を例にあげると、計算式は次のとおり。
●「味噌汁を飲んだ量(g)」×「塩分濃度(%)」÷100=実際の塩分量(g)
この計算で料理に含まれる塩分量が、グラム数で把握できます。
そのほかの減塩に関連する記事はこちら 【関連記事】
ご家庭で気軽に塩分チェックしましょう まとめ
健康のために毎日の食事の塩分量をチェックしたい方、医師から塩分摂取量を制限されている方におすすめのご家庭で塩分を計測できる「塩分計」。この記事では、選び方とおすすめの商品を紹介しました。
選び方のポイントは、ご自身の健康状態に合わせてどのレベルまで計測する必要があるのかを確認すること。そのうえで、それぞれの製品がどんな機能・特徴を持っているのかよくチェックしてあなたにぴったりの塩分計を購入しましょう。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。