モニターヘッドホンとは プロも利用するモニター用のヘッドホン
モニターヘッドホンとは、音の変化や曲のバランスなどを確認するためのものです。録った音がどのように聴こえるのかチェックするものなので、原音を忠実に再現させるために研究されています。レコーディングスタジオなどの現場でプロが使うものですが、その音の忠実さから、DTM編集(デスクトップミュージック)や動画編集などの目的でも使われています。対して、リスニングヘッドホンは、音楽鑑賞を目的としたヘッドホンで、聴きやすさに重点をおいて設計されています。
原音を忠実に再生する再現するための力、周波数領域の広さ、耐久性が高いことが普通のヘッドホンとの大きな違いです。高解像度でより鮮明に音を聴きたいという場面にぴったりのヘッドホンです。
密閉型タイプ
密閉型タイプのモニターヘッドホンは、耳に当てるハウジング部分が完全に覆う形状のため遮音性能が高いところが特徴です。
音がこもりやすいですが、低音重視という場合や、まわりの雑音を気にせず音楽を聴きたい場合には密閉型がおすすめです。反対に、流れてくる音楽をまわりに漏らしたくない場合にも対応できます。
密閉型に適した音楽ジャンルはロックやHIP HOP、EDMなど重低音をきかせた音楽です。また、ゲームなど外の音を遮断して集中したい場合などにも向いています。
オープンエアー、セミオープン型(開放型)タイプ
オープン・セミオープン型(開放型)は、ハウジング部分が覆われておらず遮音性能が低いため、まわりの雑音が気にならない静かな環境で使用する場合におすすめです。
抜けがよく広がりがある音を感じたり、長時間装着していても疲れにくいところがメリットです。自宅やひとりで作業できる環境であれば検討してみましょう。
オープンエアー型に適した音楽ジャンルはクラシックです。音がこもらず、低音重視ではなく音の広がりを感じるような曲が向いています。
モニターヘッドホンの選び方 性能を比較しよう! DTM・REC・MIX作業向け
それでは、ここからモニターヘッドホンの選び方の大きなポイントをご紹介します。 再生周波数領域やリケーブルなど、目的によってチェックしたいポイントは数多くあります。実際のモニターヘッドホンの使い方を想像しながら選ぶといいでしょう。
再生周波数を確認 高解像度なのか?
再生周波数とは、そのヘッドホンがどれだけの幅の音域を再生できるか示したものです。低音だけ、高音だけなどに片寄らず、バランスのよい音域を再生できるものをチェックするといいですが、下限が低いほど低音がすぐれ、上限が高いほど高音にすぐれた再生ができるので、好みによって選択しましょう。40,000Hz以上だと高音がよく出るハイレゾ対応ヘッドホンとなります。
利用シーンで選ぶ 普段使いか、DTMやDJ使用か
モニターヘッドホンにはさまざまなスペックがあるため、利用シーンに合わせたものを選びましょう。DTM(デスクトップミュージック)に使用するなら、高解像度のものや再生周波数帯がより幅広いものがおすすめです。DJのようにまわりの音を聴きながら使用する場合は、90度回転する片耳モニタリング対応のもの、持ち運びをするならコンパクトになるものなど、目的や利用シーンによって選択しましょう。
リケーブル対応可ならより長く愛用できる
リケーブルとは、ケーブルがつけ替えできる商品を指します。リケーブル対応商品であれば、もしケーブルが切断してしまったり劣化したりしても、ヘッドホン自体を買い換える必要はなく、ケーブル交換のみで済ませられます。お気に入りを長く愛用することができますね。また、ケーブルを自分好みのものに変更することによって音質をよくすることもできますので、リケーブル対応商品も視野に入れて検討するといいでしょう。
音色や装着感、方式などの違いをチェック コール徳島店店長からのアドバイス
コール徳島店店長
モニターヘッドホンといえど、各機種により音色は違います。また、装着感も異なります。その他、リケーブル可否、オープン型や密閉型といった方式の違いもあります。
【2020年】モニターヘッドホンのおすすめTOP10 エキスパートが選ぶ
デザイン性の高いモデルからプロ用まで、DTM・音楽制作現場で活躍するモデルを幅広くご紹介しますので、ぜひ比較してみてください。それでは、コール徳島店・野田店長が選ぶ、2020年版・モニターヘッドホンTOP 10を発表します!
10位 Marshall Headphones(マーシャルヘッドホン)『MONITOR BLUETOOTH』










出典:Amazon
タイプ | 密閉ダイナミック型 |
---|---|
周波数帯域 | 20Hz〜20,000Hz |
インピーダンス | 28Ω |
片耳モニタリング | × |
リケーブル | 〇 |
重量 | 271g |
9位 SHURE(シュア)『SRH1440』
























出典:Amazon
タイプ | オープンダイナミック型 |
---|---|
周波数帯域 | 15~27,000Hz |
インピーダンス | 37Ω |
片耳モニタリング | × |
リケーブル | 〇 |
重量 | 約343g(ケーブル除く) |
8位 AKG(アーカーゲー)『K240 STUDIO-Y3』














出典:Amazon
タイプ | セミオープンエアー型 |
---|---|
周波数帯域 | 15~25,000Hz |
インピーダンス | 55Ω |
片耳モニタリング | × |
リケーブル | 〇 |
重量 | 230g(ケーブル除く) |
7位 AKG(アーカーゲー)『K702』












出典:Amazon
タイプ | オープンエアー型 |
---|---|
周波数帯域 | 10~39,800Hz |
インピーダンス | 62Ω |
片耳モニタリング | × |
リケーブル | 〇 |
重量 | 290g(ケーブル除く) |
6位 Sennheiser(ゼンハイザー)『HD 25』












出典:Amazon
タイプ | 密閉ダイナミック型 |
---|---|
周波数帯域 | 16~22,000 Hz |
インピーダンス | 70Ω |
片耳モニタリング | 〇 |
リケーブル | 〇 |
重量 | 140g |
5位 audio technica(オーディオテクニカ)『ATH-M40x』












出典:Amazon
タイプ | 密閉ダイナミック型 |
---|---|
周波数帯域 | 15~24,000Hz |
インピーダンス | 35Ω |
片耳モニタリング | 〇 |
リケーブル | 〇 |
重量 | 240g(コード除く) |
4位 SONY(ソニー)『MDR-CD900ST』

出典:Amazon
タイプ | 密閉ダイナミック型 |
---|---|
周波数帯域 | 5~30,000Hz |
インピーダンス | 63Ω |
片耳モニタリング | × |
リケーブル | × |
重量 | 約200g(コード含まず) |

3位 audio technika(オーディオテクニカ)『ATH-R70X』














出典:Amazon
タイプ | オープンバックダイナミック型 |
---|---|
周波数帯域 | 5~40,000Hz |
インピーダンス | 470Ω |
片耳モニタリング | × |
リケーブル | 〇 |
重量 | 210g(コード除く) |

2位 audio technika(オーディオテクニカ)『ATH-M50xBT』


































出典:Amazon
タイプ | 密閉ダイナミック型 |
---|---|
周波数帯域 | 15~28,000Hz |
インピーダンス | 38Ω |
片耳モニタリング | × |
リケーブル | 〇 |
重量 | 約310g(コード除く) |

1位 SONY(ソニー)『MDR-M1ST』










出典:Amazon
タイプ | 密閉ダイナミック型 |
---|---|
周波数帯域 | 5~80,000Hz(JEITA) |
インピーダンス | 24Ω(1kHzにて) |
片耳モニタリング | × |
リケーブル | 〇 |
重量 | 約215g(ケーブル含まず) |
コール徳島店店長
1位のSONY(ソニー)『MDR-M1ST』は、定番中の定番「MDR-CD900ST」のハイレゾ版として発売されたモデルです。リケーブル可能、低域にてこ入れと、最新の音楽のトレンドや、愛好家の嗜好に合わせたモデルとなっています。プロ用として、リペアパーツも豊富に用意されています。モニターヘッドホンらしく、音源の一つひとつをしっかりと聞き分けできます。
2位のAudio Technika(オーディオテクニカ)『ATH-M50xBT』は、モニターヘッドホンでは珍しい、Bluetooth対応モデルです。付属のケーブルを使って、有線使用も可能。その際、バッテリー切れでも使用可能。
3位のAudio Technika(オーディオテクニカ)『ATH-R70X』は、オープン型ならではのスピーカーライクな聴こえ方。オープン型らしからぬ、すぐれた低域再現性。ウィングサポートによる、装着性の高さ。長時間リスニングに向いています。高インピーダンスのため、ポータブルオーディオでの使用はおすすめしません。
【2020年】最新モニターヘッドホンのおすすめ9選 コスパで選ぶなら!
密閉型は音漏れしにくく外部の音も遮断するため、音楽用として集中できるのがメリット。オープンエアー、セミオープン型なら、音抜けよくゆったりと自宅で音楽を楽しめます。
本格的なスタジオ向けから初心者向けまで、さまざまなモデルをご紹介しますので、それぞれ比較してみてくださいね。
Roland(ローランド)『Monitor Headphones RH-5』

出典:Amazon
タイプ | 密閉ダイナミック型 |
---|---|
周波数帯域 | 10~22,000Hz |
インピーダンス | 32Ω |
片耳モニタリング | × |
リケーブル | 〇 |
重量 | 190g(ケーブル含まず) |
YAMAHA(ヤマハ)『HPH-150B』










出典:Amazon
タイプ | オープンエアーダイナミック型 |
---|---|
周波数帯域 | 20Hz~20,000Hz |
インピーダンス | 48Ω |
片耳モニタリング | × |
リケーブル | 〇 |
重量 | 163g(ケーブル含む) |
Pioneer DJ(パイオニア・ディージェー)『HRM-5』








出典:Amazon
タイプ | 密閉ダイナミック型 |
---|---|
周波数帯域 | 5Hz~30,000Hz |
インピーダンス | 32Ω |
片耳モニタリング | - |
リケーブル | ○ |
重量 | 260g |
AKG(アーカーゲー)『K361-Y3』














出典:Amazon
タイプ | 密閉ダイナミック型 |
---|---|
周波数帯域 | 15Hz~28,000Hz |
インピーダンス | 32Ω |
片耳モニタリング | - |
リケーブル | ○ |
重量 | 220g |
Behringer(ベリンガー)『HPS3000』

出典:Amazon
タイプ | 密閉ダイナミック型 |
---|---|
周波数帯域 | 20〜20,000Hz |
インピーダンス | 64Ω |
片耳モニタリング | - |
リケーブル | - |
重量 | - |
Roland(ローランド)『RH-200』






出典:Amazon
タイプ | 密閉ダイナミック型 |
---|---|
周波数帯域 | 20Hz~20,000Hz |
インピーダンス | 65Ω |
片耳モニタリング | - |
リケーブル | - |
重量 | 200g |
AKG(アーカーゲー)『K701-Y3』

出典:Amazon
タイプ | オープンエアーダイナミック型 |
---|---|
周波数帯域 | 10〜39,800Hz |
インピーダンス | 62Ω |
片耳モニタリング | - |
リケーブル | - |
重量 | 235g |
SHURE(シュア)『SRH440』










出典:Amazon
タイプ | 密閉ダイナミック型 |
---|---|
周波数帯域 | 10〜22,000Hz |
インピーダンス | 44Ω |
片耳モニタリング | - |
リケーブル | ○ |
重量 | 311g |
YAMAHA(ヤマハ)『HPH-MT8』










出典:Amazon
タイプ | 密閉ダイナミック型 |
---|---|
周波数帯域 | 15Hz~28,000Hz |
インピーダンス | 37Ω |
片耳モニタリング | - |
リケーブル | ○ |
重量 | 350g |
「モニターヘッドホン」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする モニターヘッドホンの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのモニターヘッドホンの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
そのほかのモニターヘッドホン関連の記事はこちら 【関連記事】
用途に合わせたモニターヘッドホン選びでサウンドを楽しもう!
本記事では、タイプ別にモニターヘッドホンを12商品ご紹介しました。
広い再生周波数領域のもの、リケーブル対応などさまざまな選び方があるので、自分の目的に合ったものを選択するといいでしょう。
ぜひ、あなたがほしいモニターヘッドホンを選んでみてくださいね。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※マイナビおすすめナビでは常に情報の更新に努めておりますが、記事は掲載・更新時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。修正の必要に気付かれた場合は、ぜひ記事の下「お問い合わせはこちら」からお知らせください。(掲載:マイナビおすすめナビ編集部)
※2020/12/17 一部コンテンツ修正のため、記事を更新しました。(マイナビおすすめナビ編集部 横尾忠徳)
ソニーにてシステムエンジニアとして勤務後、徳島へUターン。ソニーショップと一級建築士事務所を運営する、株式会社コールの代表を務める。 店舗、Web、ブログ、SNSを使った、リアル&ネット融合型の運営を行っている。 得意ジャンルは、ホームシアターを中心に、映像、音響、カメラ、IT全般。 ソニー情報を中心に発信している、毎日更新ブログ「店長のつぶやき日記ハイパぁ。。。」は、15年目を迎える。