せいろの特徴とメリット
せいろとは、蒸し料理用の調理器具で、竹や木を編んで作られています。蒸気で水分を補いながら食材を蒸すため、ふっくらとした仕上がりになるのが特徴です。また、ひのきや杉、竹など天然素材のほのかな香りも楽しめます。
小籠包やシュウマイなどの中華料理をはじめ、蒸し野菜やご飯を蒸すなどさまざまな使い方ができます。また、肉や魚を蒸すのにもぴったりで、余分な脂を使わず適度に脂が落ちるため、ヘルシー志向の方にもぴったりの調理器具です。
せいろの選び方
ここからは、せいろの選び方をご紹介します。ポイントは下記のとおり!
【1】せいろの種類を選ぶ
【2】人数にあわせてサイズを選ぶ
【3】素材で選ぶ
【4】段数もチェック
【5】鍋とせいろのセットがおすすめ
それでは詳しく見ていきましょう。
【1】せいろの種類を選ぶ
せいろの種類は、中華せいろと和せいろの2種類です。見た目の雰囲気だけでなく構造が異なりますので、それぞれみていきましょう。
何品も一気に蒸せる浅い構造の「中華せいろ」
中華せいろのほうが構造的に浅く、点心のように小さく高さのあまりない蒸し料理にぴったりです。2~3段程度なら重ねて一気に蒸せます。点心を数種類蒸しあげてテーブルに持っていきそのまま食事する、というイメージですね。
蓋は竹などで編み上げられているため、蒸気を適度に逃がしてくれるのがポイント。和せいろより、食材に水滴がつきにくいという特徴があります。
ハイパワーで蒸し上げる、深い構造の「和せいろ」
和せいろは中華せいろに比べて深さがあり、茶わん蒸しのような高さのある料理に向いているという特徴があります。蓋は厚みと重みがあり、内側には取り外し可能なすのこが入っているのが構造上の違いです。
そのため蒸気を逃がさず、中華せいろより短い時間で蒸し上げることができます。この違いを理解したうえで、どちらを購入するか決めましょう。
【2】人数にあわせてサイズを選ぶ
せいろのサイズは小さいものから大きいものまでさまざまです。一人暮らしなのか4人家族なのかなど、食べる人数にあわせてせいろの大きさを選びましょう。
1人暮らし・二人暮らし:15~21cm
4人以上:24cm~
15~18cmのせいろは、小さめなので一人暮らしや2人で食べる場合にぴったりです。2人暮らしでたくさん食べるときは、21cm程度あってもいいでしょう。台所のサイズも小さい場合、収納に場所を取らないコンパクトサイズが便利です。
4人家族や5人家族などの場合は、24cm以上の大きめサイズがおすすめ。育ち盛りのお子さんなどがいる場合、段数を増やしてみてもいいでしょう。ただし、せいろのサイズが大きくなるほど収納に困りがちなので、収納場所の確保を忘れずに。
【3】素材で選ぶ
せいろには材質によって、特徴や違いが出てきます。本項では、素材ごとの特徴を解説いたしますので、ぜひ参考にしてください。
ひのき|美しい木肌が生む凛とした佇まいと耐久性の高さが魅力
次の世代に引き継げるほど、耐久性の高いせいろを探しているなら、ひのき製がいいでしょう。ふちの部分にひのきを使ったせいろは、やわらかな光沢を放つ、白い木肌の美しさが魅力です。ふちに厚みがあるため、耐久性と調湿性の高さがポイント。
価格はどうしても高くなりますが、実用性の高さはもちろんのこと、凛とした佇まいを満喫できます。
杉|軽量でリーズナブル! 香りを楽しめ取り扱いやすい素材
木の香りを満喫したい……そんな願いを手ごろな値段でかなえられるのが杉素材のせいろです。ひのき素材より価格は控えめですが、杉の香りを堪能できます。まっすぐな木目も美しく、触るとやわらかな質感なうえに、軽量とあって取り扱いしやすいのもポイント。
プロ、アマを問わず、出番の多い調理道具になるでしょう。気軽に木の香りを楽しみたい人にぴったりです。
竹|価格が低めで、気軽に使えるエントリー素材
気軽に購入できて、気兼ねなく使える素材といえば、竹素材です。竹素材のせいろは、木の香りが少ないため、木の香りが苦手な方にぴったりの素材です。
竹はすぐれた抗菌性と丈夫な強度をもつため、調理道具としてスグレモノ。ひのきや杉より手の届きやすい価格帯なので、家庭用のせいろとして人気です。せいろ初心者の人は、竹製のせいろからはじめるといいでしょう。
【4】段数もチェック
せいろには、1段タイプもあれば2段・3段のタイプもあります。なかには、あとから買い足せるものもありますよ。はじめてせいろを購入する場合は、本体を買い足せる商品かどうかチェックしましょう。
むらなく全体を蒸しあげられる段数は3段まで。それ以上高く積み上げると、上のほうにあまり蒸気がいきわたりませんので注意しましょう。また、茶碗蒸しなどをよく作るなら、お椀が置ける大きさと深さがあると使い勝手がグンとよくなります。
【5】鍋とせいろのセットがラク
せいろを単品で購入する場合、ご家庭にある鍋の大きさに合わせて購入するようにしてください。購入しようと思っているせいろに合った鍋がない場合は、鍋とせいろのセットアイテムがおすすめです。
せいろと鍋の大きさが合わないと、せいろが焦げてしまったり、きれいに食材が蒸せない場合があるので、せいろ初心者はセットを選ぶのがいいでしょう。
>>「料理のプロ」のワンポイントアドバイス
せいろのほとんどはガス火による使用が前提ですが、なかにはIH対応鍋付きのせいろも販売されています。IH対応と表記されても、そのままIHで使用できるわけではありません。付属しているステンレス鍋がIH対応で、その付属した鍋を使って蒸し器をあたためる構造になっています。
ご自宅にIHの機器しかない場合、IHに対応した鍋がついているか、もしくはお持ちの鍋がせいろに合うかどうか、サイズを確認してから購入するようにしてください。
せいろのおすすめ7選|中華せいろ
まずは、中華せいろのおすすめ商品からチェック!

ヒノキの香りとメイドインジャパンが魅力の一生もの
丈夫で長持ちしやすい日本製の中華せいろ。長く愛用できる国産のせいろを探している方におすすめです。
今まで電子レンジであたためていたご飯やおかずをせいろで蒸してみてはいかがでしょうか。さまざまなサイズがあるので、大きさはご家庭の人数などに合わせて選ぶとよいでしょう。
こちらは30cmと大きめなので、鯛などの魚を蒸してそのまま食卓に出すといった演出をしても喜ばれるでしょう。
本体が2つもついている大容量せいろ
木工製品を多く取り扱うハイストが手がけたのが竹を材料にしたせいろです。木の香りをやさしく感じる製品で、くせのあるにおいはありません。内径が13cmと小ぶりなので使い勝手のよい製品です。
本体は2つついており、たくさんの食材や料理を蒸せます。下段は野菜で、上段は点心を蒸すような方法で使い方にも工夫ができるでしょう。

収納しやすい小型のせいろで蒸し料理を身近なものに
天然の竹を使った中華せいろ。リーズナブルな価格で、蒸し器を試してみたい方におすすめの商品です。
しっかりとした作りなので、鍋に載せたときにも安定感があります。ひとり用にちょうど良い小さめのサイズで、収納しやすい点もポイントです。
野菜不足が気になる方なら温野菜を作るのにも最適。青菜やキノコなどをのせてセットして蒸し、ポン酢や胡麻ダレを添えて味わってみてはいかがでしょうか。
パール金属『和の里 中華せいろ』は、ニトリでも取り扱いのある人気商品です。サイズのバリエーションもあるので、使いやすいものを選んでくださいね。

丈夫でしっかり! 買い足しもできて便利
野菜をたっぷりと食べたいときやヘルシーで油を使わない料理をしたいという方におすすめです。直径18cmのサイズは1~2名分なので、ひとり暮らしの方やカップルの方に最適。
また、楽天やYahoo!などでは本体と蓋が別売になっている店舗もあるので、本体の買い足しができる点も便利です。
コンパクトな大きさで軽量なので、デイリーユースで活用できるはず。野菜を蒸すと杉のいい香りがするので、杉製の蒸し器ならではの魅力があります。食卓に並べるだけで、普段の食事も盛り上がるでしょう。
製品の容量があって大きな点心もかんたんに蒸せる
直径が21cmと大きめな製品なのが酒井産業の蒸しセイロです。材料には杉と竹が使われていて、とくに杉はこころが落ち着くような香りを感じられるでしょう。木工製品を製造しているメーカーのため、すみずみまで作りがしっかりしています。
製品自体の容量があるので、大きな中華まんじゅうでも2、3個一緒に蒸かすことが可能です。
本当にお手軽
その名も「てがるせいろ」。名の通り、食材を入れてタイマーをセットすれば、ほったらかしでも、美味しい蒸し料理が手軽に出来上がります。電気なので、火を使わず、調整不要で水分を程よく加えながら均一に熱を伝え、野菜はより甘く、肉や魚はジューシーに。
ハードルが高いと言われていた茶碗蒸しや、中華まんだって、ふっくら、やわらか。出来立てを楽しめる贅沢をご家庭で楽しんでください。
冷凍食品ができたての味に
本体に水、せいろに食材を入れてタイマーをセットするだけ。電子レンジでは難しかった、冷凍の中華まんもふっくら、まるで出来立てのよう。生地が固くなってしまったり、中身がパサパサしてしまうことはありません。火を使わないから吹きこぼれや火加減を気にせず安心。
せいろと受け皿は水洗いできて、しっかり乾かすだけと、お手入れもラクラクです。毎日の料理がもっと楽に、もっと楽しくなりそうですね。
せいろのおすすめ2選|和せいろ
ここからは、国産をメインに和せいろのおすすめ商品をご紹介します。

本格派!秋田杉を使った曲げわっぱの和せいろ
天然の秋田杉を使用した栗久の曲げわっぱ。伝統的な技術とデザインが美しい本格的な和せいろを求めている方におすすめです。
季節の野菜や根菜を食べやすいサイズにカットし、せいろに入れて蒸すだけでおいしい料理の出来上がり。ご飯をあたため直すのにも最適です。深めの和せいろなので、茶わん蒸しも作れます。
ただし、四角い板(蒸し板)がセットでありますが、ずっと使い続けていると穴の部分にささくれが出てくるため、こちらの取り扱いには注意してください。
安心して使える日本製のせいろと鍋セット
高級ステンレス製のせいろ専用鍋。蒸気が効率よく働いてスピーディに調理できます。IH・ガスコンロどちらにも対応しています。
蒸す以外にも肉まんやシュウマイなどの温めにも使えます。ノンオイル調理だから素材本来のうま味が残っておいしく食べられますね。 高級感のある上蓋の青竹の色がオシャレで料理が映えますよ。
家の鍋を使うなら「蒸し板」を使おう
せいろとご家庭の鍋のサイズが合わない場合、円形で穴の開いた「蒸し板」を使いましょう。せいろ専用の蒸し板が付属していることもあるので、購入前に確認してみてください。
蒸し料理のお助けアイテム
せいろを使って蒸す場合、鍋の存在はかかせません。しかしせいろがうまくのせられない場合には蒸板を使いましょう。照宝にて取り扱う蒸板を鍋にセットすることでかんたんにせいろをのせられます。
サイズは26cmの他にも19.5cmから38cmのものまでラインナップされています。薄い板なので収納時もスペースを取らずに片づけが可能です。
おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする せいろの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場でのせいろの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
せいろに関するQ&A
これからせいろを使う方に、せいろの使い方など覚えておきたいポイントをご紹介します。
せいろの使い方
1.せいろ自体を水にぬらします。
2.すのこを敷いて、食材を入れます。汚れが付きやすい食材なら、キッチンペーパーなどを敷きましょう。
3.お湯を沸かした鍋の上に、せいろをのせて蒸します。
せいろのフタから蒸気が出るくらいの火加減をキープしてください。このときに水がなくなって空だきにならないように注意しましょう。
食材によっても時間はちがいますが、目的の時間がきたらふたを開けて食材を竹串などで刺してみて出来上がりを確認しましょう。
長持ちさせるお手入れ・保管方法は?
せいろは基本的に洗わなくて大丈夫です。水気をよく拭き取り、しっかり乾燥させましょう。
ただし、肉など油が多い食材を蒸した場合は、ぬるま湯に当ててブラシやたわしでサッと洗います。洗剤を使うと成分が染みこんでしまうため避けましょう。
水洗いしたあとは、風通しのよい日陰で丸1日くらいしっかりと乾かしましょう。十分に乾燥させないと、カビの原因になるので気を付けましょう。
保管するときも風通しのよい場所に保管し、水気にさらされないようにしてください。
せいろを使うときの注意点
せいろを使用する際は、自宅にある鍋にお湯を入れ、せいろを乗せて蒸します。万が一サイズが合わない場合は、蒸し板を買い足して対応すれば大丈夫です。
せいろで蒸している際、うっかり鍋の湯がなくなるまで放置してしまい、空焚きにならないように気をつけてください。せいろで蒸した料理は熱くなっているため、ヤケドなどに気を付けることも大切です。
最初はせいろの扱いを難しく感じるかもしれませんが、慣れてくると手軽に活用できるようになります。まずは使うところから始めましょう。
蒸し野菜の作り方
せいろを使った王道レシピである「蒸し野菜」の作り方をご紹介します。
蒸し野菜は野菜を切って、せいろに直に並べて蒸すだけ。おすすめはニンジンやかぼちゃ、さつまいもなどのかたい根菜類です。よ。かたい野菜はうすめに、葉物は大きめにカットしましょう。カットされているものをスーパーで買ってくれば、そのまま蒸し器に入れるだけなので時短になります
一緒に肉を蒸すときは、キャベツを敷いた上に乗せるのがおすすめです。2段のせいろなら、上段に冷やご飯を乗せて蒸すとふっくら仕上がりますよ。
豆知識|「せいろそば」はなぜせいろ?
お蕎麦屋さんで、「せいろそば」というメニューをみかけたことはありませんか? 四角い器にすだれが敷かれ、そこにそばが盛られているおなじみのスタイル。しかし、茹でて調理するそばなのに、なぜ「せいろ」が使われるのでしょう。
その由来は、江戸時代初期にまでさかのぼります。当時、切れやすい生そばをせいろで蒸してそのまま提供する「蒸しそば切り」というスタイルがあったのだとか。
それが次第に、茹でたそばを盛る器、さらにはそれに盛ったそばも「せいろ」と呼ぶようになり、「せいろそば」という呼び方で現在まで残っているといわれています。ちょっとした豆知識ですが、覚えておくとどこかで自慢できそうですね!
おすすめの調理器具をご紹介!
せいろをつかって蒸し料理に挑戦しよう
さまざまなせいろについて今回はご紹介してきました。せいろで作る料理は焼きや煮るなどの調理法とは違い、香り豊かでやさしい温かさがあります。
基本は湯を沸かした鍋にせいろをのせるだけなのでかんたんです。蒸し料理は難しそうと思う方も、ぜひ挑戦してみてください。
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