犬におやつを与えるメリットは? お留守番やしつけに!
愛犬のしつけやコミュニケーションを図るのに効果的な犬用おやつ。犬のしつけには報酬となるごほうびが必要です。犬のモチベーションを上げるためにたくさんのおやつを手に持ち、好ましい行動の直後に報酬として与えます。
犬にとっても、ごほうびにおやつをもらう時間は幸せなひととき。与えすぎに注意して、愛犬との信頼関係を深めるためにおやつを効果的に食べさせましょう。
犬用おやつの選び方 ドッグトレーナーに聞いた!
ドッグトレーナーの金子真弓さんに、犬用のおやつを選ぶときのポイントを教えてもらいました。
ポイントは下記。
【1】用途や目的に合わせて種類を選ぶ
【2】原材料や無添加かもきちんと確認を
【3】犬の体型に合ったサイズのおやつを選ぶ
【4】対象の年齢を確認する
上記のポイントを押さえることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】用途や目的に合わせて種類を選ぶ
犬用おやつの種類はさまざま。やわらかくちぎれるおやつや、かたくて長く楽しめるおやつ、肉や魚のほか、野菜を原料としたものなどがあります。目的にあわせて最適なおやつを選びましょう。
「手でちぎりやすいおやつ」はしつけやご褒美に便利
トイレのしつけや、待て、お座りなどの芸を覚えさせたい場合には、やわらかくちぎりやすいおやつがおすすめ。愛犬が正しい行動をしたときにすばやく与えることができ、さらに少量ずつ与えることでお菓子の与えすぎを防止できます。
犬のしつけにはかんたんに手でちぎれる、ソフトで平たいジャーキーなどのおやつを使い、好ましい行動の最中か直後にすばやく与えるようにしましょう。
また、手でちぎりやすいおやつは犬が直接かじって食べることも可能。「待て」の練習など連続でおやつを与えながら進めるトレーニングには、薄くて犬がかじりやすいおやつが使いやすいでしょう。
「少量ずつあげられるおやつ」は外出前や帰宅時に
量を調節できる商品であれば、外出前や帰宅時などで小まめにあげることができます。ただし、頻繁にあげると肥満につながってしまうため、低カロリーの商品を選ぶようにしましょう。
「長持ちするおやつ」は留守番用やストレス発散に最適
ケージやクレートのなかでおとなしくする練習やお留守番練習など、愛犬が時間をかけて楽しめるおやつも用意してみましょう。
「ガム」と呼ばれる長持ちするおやつは、牛や豚皮やアキレスなど動物のパーツを加工したものが使われています。ガムはお留守番、雨や猛暑でお散歩へ行けなかった際、犬に楽しませるひとつの手段として使うこともできます。
お留守番中に与える場合は、誤飲や丸のみのおそれがないか、安全面にも注意して選びましょう。
犬の食べ方や嗜好、また使う目的などに合わせておやつのサイズやかたさを選んでくださいね。
「香りの強いおやつ」は嗜好性が高く気を紛らわせられる
犬は嗅覚がすぐれているため、より香りの強い食べものを好みます。この性質を利用して、なにかに怖がっている場合、おやつを与えながら少しずつ慣らす拮抗条件づけがよく使われます。
そのほか、散歩中の無駄吠えなど、犬の気を逸らさせたいときにも香りの強いおやつは有効です。散歩中ポケットに入れておいても型崩れしないものを選びましょう。
苦手な刺激に慣らす際には、少し香りの強いおやつが効果的です。なにか特別なトレーニング時に使ってみましょう。
たとえば、犬が男性に対して恐怖を感じるようになった場合、遠くにいる男性に気づいた瞬間においしいおやつを与えます。犬の様子を見ながら少しずつ男性との距離を縮めてみましょう。
「食感や素材がドッグフードに似たおやつ」は子犬のしつけ用に
子犬を飼う際は、トイレの仕方やおすわり、待てなどのしつけを行います。そのご褒美として与えるおやつは、食感や素材がドッグフードに似ているものを選びましょう。
犬用のおやつはドッグフードより高カロリーで栄養価が低いものが多いため、子犬におやつがメインの食事であると思わせないようにするためです。
「動物性たんぱく質豊富なおやつ」は愛犬の栄養補給におすすめ
ドッグフードの食べが悪いとき、食が細いとき、栄養補給としておやつを与えたい場合には、肉や魚など愛犬が消化しやすい動物性たんぱく質が豊富に含まれているものがおすすめです。
適切な量を与え続けることで、効果的に栄養を摂ることができますよ。
「魚のおやつ」はダイエット中の愛犬におすすめ
肥満気味でダイエットが必要な愛犬には、魚メインのヘルシーなおやつや、低カロリーのおやつを与えましょう。魚の入ったおやつは脂肪分が少ないため太りにくく、ダイエットのサポートに有効です。
【2】原材料や無添加かもきちんと確認を 健康にも気づかって!
売られている犬用おやつは、さまざまな方法で加工されています。毎日与える食事と同様、おやつも選ぶ際には、着色料や保存料などの添加物が無添加かを確認してみましょう。
いまはオーガニックのおやつなど、添加物や原材料を選べるようになりました。パッケージのかわいさや安さにとらわれず、材料や加工法などに注意して選んでみてください。
アレルゲンとなりうる材料を使っていないか
ふだんの行動を見て雑食性だと思う人も多いでしょうが、犬は本来、肉食の生きもの。犬の身体は、炭水化物を消化するのに必要な酵素をわずかしか持っていません。
そのため、犬用のおやつに穀物類が入っているかどうか、また小麦に含まれるグルテンなどアレルゲンとなりうる物質が含まれているかも確認するようにしましょう。
グレインフリーかもチェック
グレインとは、穀物のことを指しています。犬用のおやつを購入する前には、成分表示を確認しましょう。グレインフリーと表示されていれば、その商品は「穀物を使っていない」という意味となります。
穀物類は、犬にとって消化しにくい栄養素です。主食のドッグフード以外にも、犬用のおやつにも注意してあげてください。
【3】犬の体型に合ったサイズのおやつを選ぶ 大型犬? 小型犬?
「大型犬」には大きくかためのものでもOK
大型犬は口も大きくあごの力も強いので、大きくてかたいものでも食べるのに支障はありません。逆に、あまりにも小さかったりやわらかくてすぐに飲み込んでしまえるおやつではものたりないでしょう。
そのため、ある程度満足できて食べごたえのあるサイズのおやつ、大きな犬用のガムなどを選んでください。
「小型犬」には誤飲防止のためひと口で食べられるものを
小型犬の場合、食道が細くて食べものが少しでも大きいと詰まりやすくなります。誤飲から窒息という痛ましい事故を起こさないためにも、ひと口で食べられるサイズのおやつを選んでください。
大きめのおやつなら、必ず小さめにちぎるなどしてひと口大にします。大きさはもちろんですが、かたさも重要なので、両方のバランスに注意するようにしてください。
【4】対象の年齢を確認する 子犬?成犬?
子犬の場合は身体の成長段階に合わせておやつの与え方や種類を考える必要があります。
いきなり、成犬と同じおやつをあげてしまうと、のどに詰まらせてしまったり、消化不良を起こしたりしてしまう可能性があるで、購入前に必ずパッケージ裏の表記をチェックしましょう。
犬のおやつはコミュニケーションにも役立つ! ドッグトレーナーからのアドバイス
トリーツ(おやつ)は、犬のサイズと与える状況に合わせて選び、素材も注意してみるようにしてください。おいしいおやつを上手に使い、愛犬とのコミュニケーションの向上に役立ててみましょう。
食べものを使ったトレーニング法は、今や世界的に推奨されています。あらためて「しつけ」をおこなうのではなく、日常生活のなかに取り入れていきましょう。
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ここまでに紹介した犬用のおやつの選び方をふまえて、ドッグトレーナーの金子真弓さんに選んでもらったおすすめ商品を紹介します。

多くの犬に好まれる嗜好性の高いジャーキー
もともとは肉食だった犬に、本来の食事に近い状態でお手軽なおやつとして与えられます。生肉と内臓の100%天然素材で作られたジャーキーは、パッケージを開けた瞬間から強い肉の香りが漂います。
大きすぎず小さすぎないサイズはトレーニング時にも使いやすく、手でかんたんに小さくすることも可能。小型犬のトレーニング時、ごほうびはなるべく少量ずつ与えたいもの。好きなサイズにちぎれるこのジャーキーは小型犬におすすめです。適度なやわらかさと弾力があり、トリーツを詰められるおもちゃにも使いやすいでしょう。

小袋に分けられていて少量ずつ使いやすい
適度にやわらかく、ちぎりやすい平らなジャーキーで使いやすくなっています。
お散歩に持っていきたいとき、トレーニングを少しやりたいときなど、小分けになっているのもメリットのひとつ。また、小型犬にもちょうどいいサイズになっています。原材料も保存料などは使用されていないので安心です。
飼い主の手のなかにすっぽり入るので、犬にかじらせながらトレーニングを進める場合にもとても使いやすいです。

ピーナッツバター味のペースト
トリーツを詰めるおもちゃに一緒に入れたりするなど、塗って使うタイプのおやつです。苦手なブラッシングを慣らすときなどは嗜好性の高いおやつを使うことを求められますが、犬がすぐに食べ終わってはなかなかトレーニングが進みません。
こちらのペーストは、とても嗜好性が高く犬が夢中になります。スペシャルなごほうびとしておもちゃに詰めたり、好きな場所に塗ったりなど、ペースト状のおやつは、とても便利に使えます。
エアゾールタイプのため常温保存ができ、先端のノズルを指で倒すとかんたんに出てきます。

多くの犬が夢中になるスペシャルペースト
ヨーグルト味のペーストのチューブタイプです。分離不安による行動(激しい吠えや破壊など)の発生率を抑えるためには早い対応が必要になります。家族が家にいる時間に、ケージのなかで犬がひとりぼっちでも過ごせるよう、好きなものをコングなどに詰めて練習しましょう。
コングとは、食べものを詰め犬に与えるゴムのおもちゃです。食器で与えるとあっという間に食べ終わってしまう犬に時間を使って食べさせ、エネルギーを消費させることができます。
犬の関心をひきつけたい場合などは、こうしたペーストも入れてみてください。犬がびっくりするほど喜びます。味は数種類出ているので、いろいろ試してみましょう。

とても薄くておいしい、安心なジャーキー
トレーニングに使いやすいおやつ。ジャーキーは鶏肉を使ったものが多いなか、これは豚肉を使っています。鶏肉が苦手な犬にも、鶏肉以外のおやつを与えたい飼い主さんにもおすすめ。
ハツのジャーキーはかたいものが多いのですが、こちらのものは薄くスライスしてあるので、数を多く使いたいトレーニングなどにも使いやすくなっています。かんたんにパリパリと割れるため、ちぎって与えなくても犬にかじらせながらトレーニングしたいときにも使えます。
ただ、袋のなかで極薄のジャーキーが粉々になってしまうこともあります。開封後は気をつけて保管してください。

かわいい形で香りも強く犬が大喜び
犬のおもちゃといえばコングを思い浮かべる人も多いのでは? その小さなコロコロしたコングそのままの形をしたクッキーです。ひとつずつ犬に与えることもできれば、トリーツを入れるおもちゃに入れて犬に楽しませることも可能です。
手で小さくちぎることはできませんが、香りが強くかたすぎないため、犬が夢中になるのはもちろん、すべてのサイズの犬に与えられます。

安心して与えられる小さなおやつ
小さなコロンとしたジャーキーです。そのまま与えることもできますが、さらに小さくちぎることもかんたんにできます。
動きのあるトレーニングに使うこともできれば、適度に乾燥したジャーキーなのでコングなどに入れて犬に時間をかけて楽しませることも。多くのトレーナーの意見を聞いて商品開発をしているそうですので、とても使いやすくなっています。
長時間放置してもまったくカビが生えなかったり腐らなかったりするおやつは、保存料が入っていることを意味します。デビフのおやつは保存料が少ないため、開封から長時間が経ってしまうと確実にカビがはえます。その点を考慮すると安心して与えられます。
「犬のおやつ」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 犬用おやつの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの犬用おやつの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
犬のおやつを手作りするときの注意点

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犬のおやつを手作りしたいという飼い主さんもいるでしょう。
ワンちゃんの健康と安全のためにも、まずは使用する食材が犬に与えていいものかどうか、事前にしっかりと確認してください。犬に与えてはいけないものとして、玉ねぎやチョコレートは有名ですが、そのほかにもブドウや柑橘類の皮、じゃがいもの芽など、害になるものはたくさんあります。アレルギーがある子も要注意です。
また肥満を防ぐため、薄味にするなどカロリーもしっかり考慮し、与えすぎには注意しましょう。濃い味のおやつに慣れると、主食のドッグフードを食べなくなってしまうこともあります。
おやつの保存方法 なるべく1ヵ月以内を目安に使い切ろう!
私たち人間の食べ物と同じで犬用のおやつも、温度や湿気によって美味しさや品質が失われます。保管方法が悪いことでおやつが腐り、お腹を壊してしまう場合も。そうならないように、おやつ保存時のポイントをご紹介します。
・賞味期限に関わらず、開封後は1ヵ月以内を目安に食べきる
・開封後は容器やジップロックに移し替えて、袋の口をしっかりと密閉する
・保管場所は、直射日光を避けて、温度や湿度の低い場所に置いたり必要であれば冷蔵庫に保管する
ワンちゃんの健康のためにも正しい方法でおやつを保存しましょう。
そのほかの犬用おかし・ガムのおすすめはこちら 関連記事
愛犬がよろこぶおやつで幸せに 編集部からひとこと
ドッグトレーナー・金子真弓さんのお話をもとに、犬のおやつの選び方とおすすめの商品についてご紹介しました。安いものから高級なおやつまでさまざまですが、まずは、手でちぎりやすく、できる限り添加物の少ないおやつをセレクトしましょう!そのなかからアレルゲンの少ないグレインフリーかどうかに注意しながら選ぶとよいでしょう!
おやつは、犬にとって身体の栄養になる以外にも、犬と人間のコミュニケーションの1つにもなるので、心にも潤いを与えてくれます。ワンちゃんによっても好みがあるので、いろいろなおやつを試して美味しいと思ってもらえるものを探してみてください。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
1992年栃木県黒磯市にあるアニマル・ファンスィアーズ・クラブへ就職し、佐良直美先生に師事。 5年間ケンネルマネージメント及び動物の健康管理や基礎獣医学を学びながら、仔犬から成犬まで数々の犬のトレーニングを行い、同クラブにて一般飼い主の為の家庭犬しつけ教室チーフインストラクター、コンサルタント、及び通訳をつとめる。 独立後も多くのしつけ教室や出張トレーニングを通して年間300組以上の飼い主指導を行なっている。 神奈川県藤沢市にてパップスフレンズを主宰。パピークラスから個人カウンセリング、そして競技レベルまで幅広く指導する傍ら、複数の専門学校にて後進の育成に励んでいる。海外講師が来日した際には通訳を務める。また、自身も多くのワークショップやセミナーへ参加し、常に新しい情報と知識を習得しながら国内外の専門家とのネットワークを広げている。 トレーニング方法はモチベーショナルメソッドを基本とし、26年前から導入しているクリッカーを使ったシェーピングとルアー、そして認定を受けているTタッチのメソッドも取り入れ、多方面から人と犬のストレスレスでハッピーな生活のお手伝いを行なっている。 NADOI(米国愛犬しつけインストラクター協会)公認インストラクター、AADT(英国&米国ドッグトレーニング)公認トレーナー、UKRCB(英国犬行動学者協会)公認トレーナー、優良家庭犬普及協会常任、優良家庭犬認定試験公認ジャッジ、Tタッチ認定プラクティショナー。