一脚とは?
一脚とは、三脚と同じくカメラ撮影を補助するためのアイテムです。長時間の撮影に適した三脚に対し、一脚は不安定な足場や咄嗟の撮影などに対応し、縦方向の手ぶれを防ぐことができます。
また、三脚ほどではありませんが、一脚にもスタンドが付いた自立式のものがあり、安定性を保つことができるタイプもあります。
一脚のメリット(一脚と三脚の違い)
ここからは、三脚にはない一脚ならではのメリットについてご紹介していきます。
▼手持ち撮影より安定した撮影が可能
一脚があれば、手持ち撮影よりも手ぶれを防ぐことができます。また、野外フェスなど人込みのなかでの撮影時にも、一脚を持ち上げて撮るという使い方もできます。
▼足元にスペースがなくても使える
一脚の最大の強みは、足場が安定していなくても固定できることです。たとえば、砂利道や川原など足場が不安定の場所では三脚を固定することができません。また、野鳥を狙う際など咄嗟の撮影にも対応できるのが一脚の強みです。
▼軽いので携帯しやすい
携帯性のよさも一脚の大きな強みのひとつです。また、コンパクトに収納できる一脚もあります。
三脚よりも安価
素材によって価格にばらつきはありますが、三脚よりも構成パーツが少ない分、安くおさまります。
ビデオカメラ用一脚の選び方
ここからは、ビデオカメラ用一脚を選ぶときのポイントについてご紹介します。ビデオカメラ用一脚を選ぶ際には、どの様な点に注目するとよいのでしょうか?
【1】種類で選ぶ
まずは、目的に合わせて種類から見ていきましょう。一脚の種類は主に次の3つ。それぞれ特徴が異なりますので、撮影したいシーンに合わせて選ぶとよいでしょう。
▼スタンド型(一脚+ミニ三脚):運動会・野外フェスなど
自立式のスタンド型で、一脚と三脚がセットになったタイプです。運動会や野外フェスといった混雑した状況で自立させたいときに活躍します。一部スタンド型タイプには、登山の際に杖として利用できるタイプもあります。
▼モノポッドタイプ:ポートレート撮影に
4段から5段で伸縮できる構造のモノポッドタイプ。軽量で持ち運びに便利です。地面に突き立てる「石突」部分の素材は、ゴムや金属スパイクのものなど製品によって異なります。通常、自由雲台が標準装備されているものが多く、縦位置の撮影にも対応するなど幅広い角度調整が可能です。
▼自撮り棒タイプ:自撮りに
コンパクトな自撮り棒に伸縮機能が付いて一脚になるタイプ。自由雲台も付いているので、構図もしっかりとれます。
【2】全高で選ぶ
一脚の長さは、自分の顔の高さまでのものを選びましょう。自分の身長に合ったものであれば、屈むことなく楽な姿勢で撮影することができます。
【3】アルミ製かカーボン製か、素材で選ぶ
一脚には主にカーボンとアルミのいずれかの素材が採用されています。アルミはカーボンより安価ですがやや重く、カーボンは軽さと丈夫さの両方を兼ね備えています。ただし、カーボンはアルミの倍近くの価格なので、その点も考慮しておいてください。
【4】雲台付きのものを選ぶ
雲台とは、脚の上部先端にあるカメラを台座に取り付けるための部品です。カメラと一脚を直接接続することもできますが、雲台があれば、カメラのアングルをより自由自在に変えることができます。
ビデオカメラ用一脚のおすすめ6選
ここまで紹介したビデオカメラ用一脚の上手な選び方のポイントをふまえて、瀬川陣市さんに選んでもらったおすすめ商品を紹介します。

座って撮影するときに便利な一脚
一脚に自由雲台をセットしたオーソドックスな組み合わせの商品です。最大伸長が約140センチと短めで、雲台への最大積載荷重も約1.5キロと小型のカメラを使った撮影に向いています。短い一脚は、座った状態で撮影するときに便利。
小型なぶんサイズや重さも軽量なので持ち運びもラクです。小型のカメラを使い椅子に座って動画撮影をする場合におすすめな一脚と言えるでしょう。
アクティブに使えるマルチな一脚
一脚、ミニ三脚とマルチに使えます。三脚として使用するときも場所をとらずにカメラやビデオカメラを設置でき、狭い場所での撮影に威力を発揮するようになっています。
また、一脚として使用すれば手ブレを抑えた撮影ができ、また三脚のときよりも機動性が高くなります。ケースが付属し肩にかけて持ち運びが容易なので、アクティブに活動しやすいでしょう。
軽量コンパクト設計で大きく伸びる
重量は180gの軽量設計で縮めているときは39cmですが脚を全部伸ばしたときの長さは135cmと長尺になる一脚です。
5段階式のレバーロックを採用しており、自由に長さを調整できます。また、耐重量は1.5kgなので、カメラやビデオカメラを取り付けて、さまざまなアングルで撮影できます。
運動会など人混みの多い場所などで手ブレを抑えた撮影が可能になっています。また、専用の収納ケースが付属しているので移動しながらの撮影がしやすいでしょう。

フットレストつきで不安定な場所でも固定しやすい
一脚を足で固定するフットレストがついている製品です。スタンドタイプのように一脚自体で自立はできませんが、フットレスト部分を踏んでおくことで一脚を固定させて撮影が行なえます。雲台部分はグリップが備えられており、動画撮影に使いやすい設計です。
カメラの取りつけ部分にはクイックシューがあり、カメラの着脱もかんたん。足場が不安定な場所などで撮影する方にはフットレスト部分が効果を発揮します。

持ち運びしやすいコンパクトで軽量な一脚
小型軽量タイプの一脚です。この一脚は雲台とセットになっていないので、雲台は別に取りつける必要があります。この一脚の特徴は、折りたたんだときに長さが約26センチとコンパクトに収納できる点。重さも約350グラムで軽量です。それでいて最大156センチまで伸びます。
旅行など持ち歩く荷物に制限がある状況下でも使いやすい一脚を求めるというユーザーにおすすめです。

Velbon『Pole Pod III』
スムーズにカメラの着脱ができる自由雲台のセット
スタンドつきで自由雲台がセットになった一脚です。自由雲台は360度自由に回せるようになっていて、カメラの位置を好きな角度に調整することが可能。スタンド部分の取り外しもでき、そのスタンド部分に自由雲台を取りつけてミニ三脚として使うこともできます。
自由雲台のカメラを取りつける部分はクイックシューと呼ばれる、カメラと雲台の着脱が素早くできる仕様。はじめて一脚を使うユーザーも安心して使えます。
「ビデオカメラ用一脚」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ビデオカメラ用一脚の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのビデオカメラ用一脚の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
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選ぶ基準を明確に! フォトグラファーからのアドバイス
一脚はカメラに取りつけ、カメラを構えるときの支えとして使用します。一脚選びは撮影するときに使いやすい仕様が備えられているかを見極めるところがポイントと言えるでしょう。
スタンドがついているタイプがいいのか、重量のあるカメラをしっかり支えられるタイプがいいのか、持ち運びがしやすいものがいいのかなど、選ぶ基準を明確にしてから一脚選びをすると、自分に最適なものが選びやすくなるはずです。
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米国ウィスコンシン州立大学などで写真を学び、帰国後に独立。 1995年からプロカメラマンとして人物、ウェディング、料理、建築、海外取材など広い分野の撮影をする傍ら、写真講座やメディア出演、執筆などを通じて撮影テクニックやフォトライフの楽しみ方を伝えている。 さらに動画撮影、ドローン撮影にも着手。画像や動画を未来につなげる活動を提案している。2018年には、長崎県五島市アンバサダーに就任。 写真と映像で行う地域貢献や海外に向けた日本文化の映像発信にも積極的に取り組んでいる。