ビデオカメラ用の三脚を使うメリット
手持ち撮影の場合、どうしてもくねくねと画面酔いする動画ができあがってしまいます。しかし、ビデオカメラ撮影の際三脚を設置すると、揺れの激しい状態やスピード感のある被写体を撮るとき、運動会などの撮影者が動くときでも、ブレが少なく撮影することができます。
旅行先や運動会・発表会などの学校行事や、野球やサッカーなどのスポーツ観戦と、ビデオ撮影をする機会にうってつけのアイテムです。
ビデオカメラ用三脚の選び方
写真や動画を撮影する際に、あると便利なのが「ビデオカメラ用三脚」です。幅広い撮影で使えるアイテムですが、大きさやメーカーなどさまざまな三脚が販売されていて、購入の際にはどれを選べばいいのかわからず迷ってしまいませんか?
そこでこの記事では、フォトグラファーの林 孝典さんに、ビデオカメラ用三脚を選ぶときのポイントを教えてもらいました。ビデオカメラ用三脚を選ぶ際には、どの様な点に注目するとよいのかわかりますので、ぜひ最後まで見てみてくださいね。
ポイントは下記。
【1】ビデオカメラの高さをチェック
【2】三脚の安定性と収納性をチェック
【3】「雲台」もチェック
上記のポイントを押さえることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】ビデオカメラの高さをチェック
目線上にくるものがピッタリ!
三脚を使ってビデオ撮影する際に、液晶の位置が自分の目線と合う事が大切です。かがんだ状態で撮影するのは、体勢が苦しく操作性が悪くなります。三脚を選ぶときは、身長の−15~−30cmほどの全高になる商品をチョイスしましょう。
可能であればエレベーター機能を使わずに、脚部のみで高さが出せる商品を選びましょう。また、着座での撮影の場合は、座ったときの首から胸の高さぐらいの位置で見られる商品を選ぶとよいでしょう。
【2】三脚の安定性と収納性をチェック
脚の仕様を見ればすぐにわかる
三脚で大事なのは脚部の作りです。安定性が売りの商品なのか、携帯性にすぐれた商品なのかをチェックするために、まずは脚部の仕様を確認しましょう。
ポイントは素材、パイプ径、段数です。まず、素材にアルミを使用しているものは比較的安価に購入でき、カーボンだと軽量で剛性が高いのが一般的。パイプは太いほどビデオカメラを支える力が強くなり、安定します。
段数は少ないほうが安定性にすぐれ、多いと畳んだときの長さが短くなるというメリットがあります。この3つのポイントを抑えることで、自分好みのビデオ用三脚を見つけましょう。
【3】「雲台」もチェック
なめらかなカメラ移動ができる機種はここに注目
カメラ用の三脚を使っていると、カメラを動かすたびにネジを緩めないといけなかったり、左右上下の移動がガクガクしてしまいます。
ビデオカメラ用三脚を選ぶときは、雲台に「オイルフリュード機能」(粘性の高いオイルなど、摩擦抵抗の高い流体を取り入れた機構)が付いているモデルを選ぶのがおすすめ。これがあると左右上下のカメラ移動がスムーズにおこなえるため、なめらかに動画を撮影することが可能になります。
プロ顔負けの仕上がりを目指す方、予算に余裕のある方向けのオプションではありますが、検討してみてはいかがでしょうか?
そのほかの雲台に搭載していると便利な機能は「レベリング」「カウンターバランス」などです。レベリングは、水平が取りやすい機能で、水平調整をかんたんにします。とくに風景や建物などの撮影には、構図作りを正確にするためにも搭載しているモノをおすすめします。
また、カメラが三脚の中心に置かれていると、カメラが上下にかたむいても、パン棒(カメラの向きを上下左右に変えるための操作棒)から手を離した際にピタっと止まってくれることを、カウンターバランス機構といいます。こちらが搭載されていると、重いカメラでも向きを細かく調整できて高品質な映像が撮影できますよ。
ビデオカメラ用三脚おすすめ11選
ここまでに紹介したビデオカメラ用三脚の選び方のポイントをふまえて、フォトグラファーの林 孝典さんと編集部が選んだおすすめの商品をご紹介します。

お手軽に始められるエントリーモデル
はじめて三脚を使用する方におすすめのモデル。入学式や学芸会といった行事ごとやイベント撮影で重宝します。パンハンドルがついているため、動画撮影時のアングル変更もラクラク。
キャリングケースが付属しますので、別途そろえる必要はありません。三脚が平行に設置できているかどうかの確認に必要な水準器も付いています。ビデオ撮影はハンディが多いけれども三脚ももっておきたいという人や、固定撮影に挑戦してみたいという人は、これ1本もっておけばOKではないでしょうか。
安価な三脚だからといって手は抜かない、そんな心意気が伝わってくる一品です。
三脚デビューにおすすめの製品
脚部は4段階伸縮が可能なので、ローアングルからハイアングルまでさまざまな状況の撮影に対応可能です。三脚に固定したまま、また、かんたんに縦横アングルやカメラの向きを調整できるので、初心者の方におすすめの製品です。
水平器が付いているので、水平の確認がかんたんなのもうれしいポイント。持ち運びに便利な専用ケースも付いていて、使わないときの収納にも困りません。
縮長40cmとコンパクトなのに耐荷重8kg!
デジタルカメラグランプリ2020 SUMMER 周辺機器部門 金賞を受賞したモデルです。新型モデルは従来品と比べて耐荷重が4kg→8kgにバージョンアップ。カメラの使用を目的とした三脚となっているため、一眼レフカメラやズームレンズを使用した撮影に適しています。
脚部分は180度折りたため、縮長は40cmと超コンパクトサイズ。専用バックも付いており、持ち運びにも便利。トラベルにぴったりの三脚です。
安定感のある撮影をしたい方におすすめ!
レオフォトは中国で2014年に設立された三脚や撮影用品の総合メーカーです。高いパフォーマンスと耐久性が評判を呼び、中国のみならず世界中のプロ写真家から評価されるメーカーです。
ほぼすべての金属部品を高精度な削り出し加工で製作し、脚は10層カーボンを使用しているので強度に優れています。また、脚を好きな角度に調整できるので、好みの角度で撮影できます。コンパクトなので持ち運びにも便利です。

ビデオ撮影メインのファミリー向けの三脚
国内メーカーのSLIKが販売するビデオカメラ用三脚です。兄弟機種のGX6400というお手ごろなカメラ用三脚がありますが、こちらはムービー用に販売されているモデルです。
横と上下の移動をよりスムーズにおこなえるように、特殊なグリスが封入されている2WAY雲台を搭載しているのがポイント。ムービー撮影にぴったりの三脚として進化しました。
脚部は4段伸縮を採用しているため、携帯性を重視したモデルになっています。コンパクトなビデオカメラと一緒に持ち歩くのにも適していますよ。

本格的なムービー撮影に耐えるプロ仕様のモデル
業務用としても使用されるLibecのビデオカメラ用三脚。こちらは重量感、堅牢(けんろう)性、操作感をバランスよく兼ね備えたコンパクトモデルです。
従来のモデルよりもコンパクトになっても、最大搭載重量は4kgと実用性を確保。家庭用のビデオカメラよりかはプロが使うハンディクラスの機種に適しています。
若干お値段は張りますが、動き出しから止めの瞬間まで、スムーズなカメラ動作ができるのは上位機種ならではです。

撮影の幅が広がる卓上サイズのビデオ用三脚
自由に動かせる脚部で幅広いアングルの撮影ができるのが特徴の一品。SLIK アル・ティム 340 VIDEOは床やテーブルの上に置いても、腕やポールに巻き付けて固定して使うこともできます。
フルードビデオ雲台がついていますので、滑らかなカメラ移動がおこなえます。付属のゴリラポッドアームを取り付ければ、LEDライトやマイクなどのアクセサリーを取り付けることもできます。
650gと軽量ながら、耐荷重は3kgありますので、ビデオカメラ用三脚としてしっかりと活躍してくれます。
しっかり安定する中型カーボン三脚
カメラ撮影時の使用を目的とした商品のため、安定性が高くデジタル一眼レフの撮影に適している三脚です。全高172.7cmあるので、風景撮影や鉄道撮影の高さを活かした撮影におすすめです。
脚はカーボン製で重量約2kgと軽いので、持ち運びもかんたんにできます。クイックシュー式を採用しているので、カメラの着脱が素早くできるのも魅力です。
圧倒的な安定感と堅牢性を備えた中型カーボン三脚
直径300mmのレンズまで対応しているカーボン製の3段三脚です。ギヤ式のエレベーターを採用しているため重量級の機材にも安心して使用することができます。
高剛性マグネシウムボディと28mmのカーボンファイバーパイプにより圧倒的な安定感と堅牢(けんろう)性を備えた、玄人撮影者も満足の中型カーボン三脚です。付属品に雲台はありませんのでご注意ください。
はじめてでも使いやすい、スリックのファミリー三脚
ワンタッチで伸縮でき、短く持ち運べる三脚です。セットや向きの変更などの操作もわかりやすく、設置もスピーディーにカメラをセットすることができます。
サイズも全長154㎝と、目の高さまでしっかり伸ばすことができるので、ベストポジションで写真撮影が可能で、初めてでも使いやすくおすすめです。
軽量なトラベル向きビデオ三脚
180度折りたたむことができ、縮長がわずか41cm。コンパクトで収納も快適な三脚です。
また、軽量性と剛性にすぐれたカーボン脚で、快適に持ち運びすることも可能です。
軽量ですが、ビデオ撮影に必要となる機能を妥協せずに搭載し、不便を感じることなく快適に使用できること間違いなしです。セッティングもスピーディーにできるのでおすすめです。
「ビデオカメラ用三脚」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ビデオカメラ用三脚の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのビデオカメラ用三脚の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
【関連記事】ほかの三脚の記事もチェック!
安定感があるものは、重量があるため注意! 【最後に】フォトグラファーからのアドバイス
ふだん三脚を使わない人からすると、持ち歩くのは案外たいへんなものです。しっかりとした作りのビデオカメラ用三脚は、その分重量も重くなります。
また、軽いハンディなビデオカメラを持っている人は、安定感に優れたモデルである必要はありません。結果、カーボン製のモデルを選ぶことで重量を抑えることができますよ。
重さも含めて自分の希望に合う三脚を選び、思い出をきれいに残しましょう!
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VANTANデザイン研究所卒業後、カメラアシスタントを経て独立。 都内にスタジオも構える。撮影分野は、主に芸能人や音楽アーティストをはじめとした著名人。また、ファッションブランドや、広告デザインなどの撮影も行っている。 定期的に撮影している媒体は、ライブドアニュースやBRUTUS、filmagaなどの専門媒体など。