4Kビデオカメラの特徴とは?
4Kビデオカメラは、フルHDの4倍の画素数で画像が構成されています。かんたんにいうと、同じ大きさの画像の中に色を再現する点が4倍入っているので、華やかで明るく、実際に近い色を再現でき、ズームでの撮影画像でもキレイなのが4Kビデオカメラの特徴です。
撮影した映像を長く保存するためにキレイな画質で撮影したい方、運動会や学芸会、部活やスポーツなどズームで撮影することが多い方は、4Kビデオカメラを使うメリットが大きいと言えます。
一方で、たくさんの色情報を持っていることから、撮影された映像のデータサイズが大きくなります。また4K対応テレビやモニターでないと、撮影された4K画質を再現できないこと、フルHDビデオカメラより購入価格が割高であることも覚えておきましょう。
4Kビデオカメラの選び方
子供の運動会や旅行など、大切な思い出を高画質で撮影できる「4Kビデオカメラ」。フルHDビデオカメラの4倍もの鮮明な画像で、映像の隅々までキレイに撮影できます。
この記事では、フォトグラファーの瀬川陣市さんに、4Kビデオカメラの選び方を教えてもらいました。ポイントを解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
ポイントは下記。
【1】ビデオカメラの種類
【2】ズーム倍率
【3】連続撮影時間とバッテリー容量
【4】記録容量
【5】手ブレ補正機能
【6】ワイプ撮り機能
【7】サイズや重量
上記のポイントを押さえることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】ビデオカメラの種類で選ぶ
4Kビデオカメラには、撮影方法の違いで「ハンディカメラ」と「アクションカメラ」があります。それぞれの違いと特徴をみていきましょう。
ハンディカメラ
一般的にビデオカメラというと、このハンディカメラタイプが主流です。撮影者が片手に抱えて撮影することができるビデオカメラで、安定した撮影が可能です。被写体に合わせて必要に応じてズームなどの操作もできます。ソニーやパナソニックなどの日本メーカーに強みがあります。
アクションカメラ
アクションカメラは、撮影者が身につけて撮影する小型軽量のカメラです。撮影者のアングルはもちろん、設置する場所によっては非日常のアングルなどで臨場感のある映像を撮影することができます。
アクションカメラは、その撮影スタイルから防水性能や手ブレ補正機能などは装備していますが、ズーム機能などはないモデルが多いです。近年人気のGoProなどが代表的なモデルになります。
【2】ズーム倍率で選ぶ
4Kビデオカメラのメリットは、フルハイビジョン画質の約4倍の高画質を持つ点。これは高倍率のズーム撮影をしても画質がきれいに録れるということです。そこで4Kビデオカメラを選ぶときのポイントのひとつは、ズーム倍率が挙げられます。
ズームしての撮影が多い方は、ズーム倍率が高いものを選ぶとよいでしょう。ただ、4Kでズームを高倍率にするにはカメラ本体が大きくなるので、ハイビジョンカメラとくらべて、ズーム倍率は抑え気味な傾向にはあります。
【3】連続撮影時間とバッテリー容量を確認する
4Kビデオカメラは、ハイビジョンカメラと比べてもバッテリーの消耗が早いと言われています。一度の録画時間が長くなる場合は、できるだけ容量の大きいバッテリーを持つ機種のほうがバッテリー交換が少なくて済みます。
そのため、4Kビデオカメラを選ぶ際の比較ポイントとして、バッテリーの容量の観点から比べてみてもいいかもしれません。予備バッテリーで大容量のものがあるのかなどの確認をしておくのもいいでしょう。
【4】記録容量をチェック
内蔵メモリやHDDなどに記録できる時間は、どの画質で撮影するかにより大きく異なってきます。4K画質かHD画質か、ビットレート(1秒間のデータ量)やフレームレート(1秒間で何枚の画像を見せるか)をどのくらいに設定するか、などです。
仮に、内蔵メモリが64GBの場合、4K30p時でおおよそ100分~120分ほどの撮影が可能になります。フレーム数や画質の調整などで、撮影可能時間やデータ容量は変わってきますので、どういった撮影がしたいかを考えて、必要な保存容量を選んでください。予算に余裕があれば記憶容量は多いに越したことはありません。
【5】手ブレ補正機能をチェック
よりきれいな映像を撮影したい場合には、手ブレ補正機能はぜひともほしい機能です。手ブレ補正機能には、「光学式」と「電子式」の2種類がありますので、それぞれの特徴をかんたんに説明しておきましょう。
光学式は、レンズやイメージセンサーを機械的に動かして補正する方法。動きのある被写体を撮影するのに向いています。画質を落とすことなく手ブレ補正できるのがメリット。ただしカメラ本体を小型化しづらかったり、価格的にも少し割高になったりすることが多いです。
電子式は、撮影した画像をソフトウェアで加工処理して手ブレを補正する方法です。動きの少ない被写体を撮影するのに向いています。撮影された画像の周囲をカットして補正するため、光学式よりも画質が劣ってしまいますが、割安に機能を手に入れることができます。
最近では、光学式と電子式の機能をあわせ持ったハイブリッドタイプも発売されるようになっています。
【6】ワイプ撮り機能で選ぶ
4Kビデオカメラでは、ワイプ撮り機能がついている機種があります。これはビデオのモニター部分にもレンズがついていて、撮影者側も同時に記録することができるというもの。その画像を画面の一部にワイプ画面として取り込めるというユニークな機能です。
ファミリーでの旅行などで使用する場合は、このワイプ機能を使って撮影者も含めた同時撮影をおこない、家族全員を画面に収めることができます。
【7】サイズや重量もチェック
ビデオカメラを使うときは、長時間手持ちで撮影する機会が多いですよね。使用時間が長ければ長いほど、サイズや重さが重要になってきます。ご自身で扱えるサイズ・重量かは必ずチェックしてください。
手に難なく収まるサイズがおすすめです。ただし、コンパクトで軽量なタイプですと、機能が限られることもあります。サイズや重さをクリアしたモデルは、必要な機能がそろっているかチェックしましょう。
4Kビデオカメラのおすすめ12選
4Kビデオカメラの選び方のポイントをふまえて、フォトグラファーの瀬川陣市さんと編集部で選んだおすすめ商品をご紹介します。

ズームしても手ブレが少ないビデオカメラ
4Kで撮影できるソニーのエントリーモデル。光学ズーム倍率が20倍の機能性で、一般的な撮影にはじゅうぶんなズーム域を備えます。
また、手振れ補正機能はズーム時のプレも補正してくれるので、安心してズームミング撮影を行なうことが可能。最大広角が約26ミリと広範囲を映すことができ、風景撮影など旅行に持っていくビデオカメラとしても適している機種です。

軽量で持ち運びしやすいのが魅力
パナソニックのビデオカメラ『VZX992M』は、4Kで撮影できるエントリーモデルです。カメラ本体が大型になる4Kのなかで、バッテリーを外した状態で約355gという軽量化を実現しているのがこのカメラのポイント。
光学ズームの倍率は20倍です。できるだけ小型で、携帯しやすい4Kカメラを求めるユーザーにおすすめしたい一台です。

アウトドアで重宝する防水・防塵にすぐれた一台
この4Kビデオカメラのポイントは、防水防塵仕様になっている点です。降雨程度の水濡れに耐える防水機能を持ち、衝撃にも強く作られています。アウトドアなどの野外使用がメインで使いたいときには、有力な選択肢のひとつになるでしょう。
また、4Kモードで撮影したときでも約4.5時間駆動する大容量のバッテリーも魅力です。
広角レンズ・センサーで高画質な4K撮影
広角25mmレンズで、室内でも広がりを持たせた明るい映像が撮影可能です。1/2.5型センサー搭載で、暗い場所でも明るく鮮やかに撮影できます。
対応ディーガを接続すれば、ディーガの「取込」ボタンを押すだけで、かんたんに撮影データを取り込め、「ハイライトシェア」搭載で、撮影した映像をハイライト化し共有もできます。テレビで再生でき、大勢で楽しめるのもポイント。

ビューファインダーで正確に被写体を確認できる
ソニーのグレードがひとつ上の4Kビデオカメラです。この機種のポイントは、ビューファインダーがついているところ。カメラについたファインダーを覗きながら被写体を追うような撮影スタイルをしたいユーザーには最適な4Kカメラと言えるでしょう。
カメラを持ちながらの撮影でも「空間光学手ブレ補正」機能が働くので、安定した映像が撮りやすくなっています。
ダイナミックな映像が撮影できる4Kプレミア
本記事で紹介しているWX995Mからは、撮影スペックが強化され、レンズの広角・iAズーム倍率の変更に伴い、本体重量がアップしています。
ズームは4Kで25倍から32倍に、フルHDで40倍から48倍へ強化され、広角は35mm換算で25mmとなり、従来機種よりダイナミックな映像をとることができるようになっています。本体重量は80gほど重くなっています。
新しいGP2プロセッサーを搭載
従来機種の2倍のフレームレートとなる5.3Kビデオの撮影、23MPの写真撮影を可能にした「HERO10 Black」。「HyperSmooth 4.0」による手ぶれ補正機能、10mの防水性能など、速さと使いやすさを両立しているモデルです。
クラウド接続にも対応し、カメラのチャージ中にコンテンツの自動アップロードができます。
機能バランスの取れたGoPro
5Kビデオおよび20MPの写真撮影が可能な「HERO 9 Black」。手振れ補正は「HyperSmooth 3.0」、10mの防水性能、価格と性能のバランスがとれているモデルといえます。
セルフィー用として使えるフロントディスプレイ、直感的に操作できるタッチディスプレイの2画面を搭載。豊富にそろう各種マウントとアクセサリーにも対応します。
片手ですぐに取り出せるジンバルカメラ
ポケットに入れて簡単に持ち運べる大きさと、取り回しのしやすさが特徴の「DJI Pocket 2」。3軸手ブレ補正を搭載したカメラは、鮮明な写真や滑らかな動画を撮影できます。
手にすっぽり収まる大きさで、鞄やポケットに収納可能。片手でもすぐに取り出して使えるので、大事な瞬間を逃しません。
AI編集を使えば、編集が苦手な人にもかんたんに撮影した画像や動画を自動で編集してくれます。
4K30p撮影に対応したアクションカム
ソニーのビデオカメラといえばハンディカムですが、そこで培われた技術をアクションカメラに応用し、高機能を実現しています。
空間光学ブレ補正を使いながらズームや画角の設置も可能なため、ブレを抑えた安定した映像を撮影することが可能。付属のライブビューリモコンを使えば、遠隔でビデオカメラのさまざまな設定変更などができてさらに便利に使えます。
圧巻のAF性能で動く被写体も鮮明に
機能と操作性を追求した、ソニー「4Kハンディカム」のフラッグシップモデルです。デジタル一眼カメラの「α」シリーズで培った高速・高精度な位相差AF(オートフォーカス)技術と、動画向けに新たに開発されたアルゴリズムの組み合わせにより、動きの速い被写体を瞬時に捕捉します。
さらに、273点ものAFセンサーは、撮像エリアの約84%もの広範囲をカバー。被写体を高精度でとらえ、高速動態の追随性が従来モデルより大幅に向上しています。動画撮影に慣れている方に適した一台といえそうです。
レンズ性能を重視するプロも納得のモデル
高倍率の光学20倍レンズを搭載した、キヤノンの業務用デジタルビデオカメラ。放送用のカメラレンズや一眼レフカメラ「EOS」シリーズ用のEFレンズの開発で長年にわたって蓄積された、キヤノン独自の光学技術が惜しみなく投入されています。
小型レンズユニットでは難しかった広角化、高倍率化を実現。ワイドからズームまで、プロを納得させる鮮明な映像を記録できます。オーバーサンプリング処理によって高画質のフルHD60P記録に対応しているのもポイントです。
「4Kビデオカメラ」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 4Kビデオカメラの売れ筋をチェック
楽天市場での4Kビデオカメラの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
4Kビデオカメラに関するQ&A
アクションカメラとビデオカメラの違いは何?

アクションカメラは、アウトドアシーンやスポーツなど激しいアクションのなかで臨場感のある撮影を行うことが目的です。そのため、防塵性・耐衝撃性・防水性などにすぐれた小型で軽量なタイプが主流です。また、自撮り撮影にも適しています。
シンプルな操作性も魅力のひとつですが、その分、ズーム機能や音声録音機能はビデオカメラに比べると弱いので、子供の発表会などで1点にズームをしたり、ノイズを抑えてセリフをきれいに録音したい場合には不向きといえるでしょう。
広角での撮影や水中などはアクションカメラならではのダイナミックな撮影ができるので、自分の用途に合わせて選びましょう。
バッテリーを充電しながら撮影することはできますか?

一部機種ではできますが、格安アクションカメラでは充電しながらの録画機能は使えない場合があります。また、充電しながらの撮影は大変負担がかかるため、バッテリーの寿命を早める可能性があります。
あると便利なビデオカメラの関連商品
エキスパートからのアドバイス
フォトグラファー、フォトララ写真未来研究所代表
まずは4K視聴環境を整えよう
4Kビデオカメラはハイビジョンの約4倍の高画質で記録できますが、それだけ撮影データの容量も大きくなります。
また、4K非対応のモニターでは4K画像を観ることはできません。まず4Kで鑑賞できる環境や編集できるスペックをもつPCなどをそろえてから4Kビデオカメラに着手するのが順序としてはおすすめです。そのうえで、4Kカメラでどのような撮影をするのかに合わせて、使いやすいカメラ選びをするのがよいでしょう。
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米国ウィスコンシン州立大学などで写真を学び、帰国後に独立。 1995年からプロカメラマンとして人物、ウェディング、料理、建築、海外取材など広い分野の撮影をする傍ら、写真講座やメディア出演、執筆などを通じて撮影テクニックやフォトライフの楽しみ方を伝えている。 さらに動画撮影、ドローン撮影にも着手。画像や動画を未来につなげる活動を提案している。2018年には、長崎県五島市アンバサダーに就任。 写真と映像で行う地域貢献や海外に向けた日本文化の映像発信にも積極的に取り組んでいる。