スタッドレスタイヤとは
簡単にまとめると、低温でも硬くなりにくいゴムを採用したタイヤのことです。
氷上および雪上の両方の場面で安全に走行できるためのグリップ力性能を保持するべく、タイヤと路面が接するブロックの形状やパターン、ゴムの素材など、各タイヤメーカーが技術の粋を結集してスタッドレスタイヤが開発されています。
その結果、氷上や雪道などで滑りにくく、安定した走りが実現しているのです。
スタッドレスタイヤの必要性・メリット
スタッドレスタイヤを装着した場合、氷上や雪上など滑りやすい路面を安全に走行できることが最大のメリットと言えるでしょう。
ノーマルタイヤでは氷上・雪上だと滑りやすく安全に走行することはできません。滑りやすい路面状況下において、ノーマルタイヤでは発進と停止といったハンドル操作を必要としない運転すら困難となり、危険が伴います。
その点、スタッドレスタイヤを装着していれば、走って止まる、そして曲がるといった一連の運転操作を安全に行えます。
スタッドレスタイヤの選び方と比較方法
カージャーナリストの松村 透さんに、スタッドレスタイヤを選ぶ時のポイントを教えてもらいました。あなたやご家族の命を預けるアイテムです。価格も重要ですが、性能や口コミに目を向けて慎重に選んでください。
【1】滑りやすい路面を走るなら氷上・雪上性能を重視しよう
【2】雪道や氷上、凍結路面をドライブする時間で比較検討
【3】ネット販売か、店頭販売か。コスパ比較にも注意
【4】タイヤ交換も簡単でお得なホイールセットもチェック
これらの4つのポイントを早速見ていきましょう。
【1】滑りやすい路面を走るなら氷上・雪上性能を重視しよう

出典:マイナビおすすめナビ
タイヤの特徴を図式化したものです。ひとえにスタッドレスタイヤといっても、さまざまな種類があります。ここでは、下記の4種に分けていますので商品選びの参考にしてください。
●「雪上・氷上走行向き」とは
降雪道路や圧雪路、シャーベット状の道路、アイスバーンなどの凍結路面で、滑らず安全に走行できるタイヤのことです。
●「ライフ優先」とは
スタッドレスタイヤは、一般的にノーマルタイヤよりもゴムそのものが柔らかいことに加え、接地面が広くなるように設計されている都合上、抵抗が大きくなるので燃費が悪くなる傾向にあります。その燃費の悪さを改良して、使える期間を長くしたタイヤのことです。
●「ドライ路面走行向き」とは
スタッドレスタイヤは、氷上や雪上でのグリップが重視され、柔らかいゴムとサイプと呼ばれる深い溝を持つため、ドライ路面ではノーマルタイヤと比べ能力は低くなります。たまに雪道を走るといった用途が主ならドライ路面に適したタイヤを選びましょう。
●「グリップ力優先」とは
路面をしっかりグリップするために、滑る原因となる水膜を吸い込んで効率的に除去したり、溝の形状やパターンなどに工夫を凝らしているタイヤのことです。
【2】雪道や氷上、凍結路面をドライブする時間で比較検討

出典:マイナビおすすめナビ
お家近辺に雪は降らないけれど、冬場はウィンタースポーツを楽しんでいる方であれば、雪上・氷上でのグリップ力に加えて、ドライ路面の走行性能や快適性(ロードノイズの大きさ)を含めた総合性能が求められます。
その他、通勤や通学でクルマを使う方で「冬場にときどき降る突然の大雪に備えた予防策として」スタッドレスタイヤを選ぶ方もいらっしゃるはず。そうなると、ドライ路面の走行性能や快適性(ロードノイズの大きさ)をより重視することをおすすめします。
普段使いの条件だけではなく、年に数度のイベントも考慮にいれましょう。
【3】ネット販売か、店頭販売か。コスパ比較にも注意
タイヤは安く買えたけれど、交換工賃や廃タイヤ処理が高くついた、では本末転倒です。その点、店頭購入であれば、購入したその場で交換してくれるだけでなく、空気(または窒素ガス)充填サービスなどのアフターフォローが充実しています。
「交換先のメドがついているならネット購入を、手間が掛からず、その場で交換してくれる便利さを望むなら店頭購入」をおすすめします。
ネット購入と店頭購入のタイヤ交換費用比較表

出典:マイナビおすすめナビ
上の図が、ネット購入と店頭購入の交換費用のおおまかな比較です。この程度のコストの差額があるものとして、最適な購入方法を選んでください。国産がいいのか、世界的に有名なものの方がいいのかなども大きく違う部分でしょう。
また、Amazonでは、タイヤ交換作業なども商品のように購入ができます。※上記図はタイヤ4本分、バランス料込みの値段です。価格はあくまで目安であり、作業実施店舗や車種、作業内容等により異なります。
【4】タイヤ交換も簡単でお得なホイールセットもチェック
スタッドレスタイヤを単体で購入すると、ノーマルタイヤから交換する際、ホイールからタイヤを脱着する作業が必要になり、プラスαの時間と費用が必要になります。しかし、スタッドレスタイヤとホイールがセットになったものを購入すれば、ホイールの脱着のみでタイヤ交換ができるため、交換作業の時間も短縮することができます。
タイヤやホイールをそれぞれ単体で購入するよりもホイールセットになっているほうがお得に購入できる場合もあるので予算と相談しながら決めてみてください。
氷上性能アップを強調するメーカーを選択肢にしてみよう カージャーナリストからのアドバイス
スタッドレスタイヤの最大のアピールポイントであり、生命線ともいえる「氷上性能アップ」を強調するタイヤメーカーが多い印象です。ブリザック VRX2(ブリヂストン)は氷上ブレーキ10%アップ(VRX比)、アイスガード 6(ヨコハマ)は15%UP!をうたい文句にブレーキングとコーナリングを、ウインターマックス 02(ダンロップ)は「液状ファルネセンゴム」採用で効きもち性能の向上、オブザーブ・ガリットギズ(トーヨー)は鬼クルミ殻のスパイク効果…といった具合です。
一方、バイキング・コンタクト 7(コンチネンタル)や、エックス アイス スリー プラス(ミシュラン)など、あらゆるウインターシーズンの使用環境下における総合性能をアピールするメーカーも。予算はもちろんのこと、氷上性能、つまりタイヤのグリップ力が問われる環境を重視するか、ドライ路面の走行を含めた総合性能に目を向けるかが、スタッドレスタイヤ選びのポイントといえそうです。
各社シリーズ・ブランドの特徴を比較
命を預けるアイテムだけあって、長年支持されているブランドはどこもしっかりしたものばかりです。軽バン、ミニバンやワンボックスなど車種も注目すべき点ですが、ここでは各社タイヤの特徴について、カージャーナリストの松村さんに解説してもらいました。
BRIDGESTONE(ブリヂストン):あらゆる乗り物のタイヤに精通
ブリヂストンの設立は1931年。150もの国で事業展開を行っています。またタイヤだけでも、乗用車・小型トラック・トラック/バス・航空機・建設/鉱山車両・モーターサイクル・農業機械・産業車両など、あらゆる乗りもの用のタイヤを開発・販売しています。その他、自動車用シートパッドやコンベヤベルト、免震ゴムをはじめとする自動車用部品や産業資材、建設資材なども同社の製品も展開しています。
タイヤメーカー最大手で、スタッドレスタイヤの性能は申し分ないです。グリップ力はもちろんのこと、同じ効果が5年持続するロングライフで使えるものもあります。
YOKOHAMA TIRE(ヨコハマタイヤ):劣化しにくいタイヤシリーズが人気!
横浜ゴムの創業は1917年。世界120カ国以上でビジネスを展開しています。また、タイヤで培ったノウハウを活かして、ホース配管・工業資材・接着剤・航空部品・ゴルフ用品を開発しています。
左右非対称パターンのタイヤが多く、凍結路面で高いグリップ力を発揮します。また水分吸収力が高いためウェット状態でも効果を発揮するバランスのいいスタッドレスタイヤを展開。アイスガードシリーズでは、劣化抑制効果を期待できるオレンジオイルSを採用し、氷上性能が長持ちします。
DUNLOP(ダンロップ):国内シェア2位で、高い氷上性能を持つ
住友ゴム工業の創業は1909年。同社の主な事業は、タイヤ(自動車・建設車両・農耕機・産業車両・レース/ラリー・モーターサイクル・新交通システム用)、アルミホイール、自動車関連用品のパーツです。
「WINETR MAXX」シリーズは、素材に「ナノ凸凹ゴム」を採用しており高い氷上性能を発揮。目に見えないナノレベルの凸凹が凍結路面の水分を吸収し、コーナリング・ブレーキング時など高い制動力を発揮します。 また、静寂性も高く快適にドライブできますよ。
TOYO TIRE(トーヨータイヤ):20年以上培った独自の技術がキモ!
東洋ゴム工業(現TOYO TIRE)の設立は1945年。主な事業は、乗用車・トラック/バス・建築車両用などの自動車タイヤを製造・販売しています。その他、自動車用防振ゴムなど、ゴム関連技術、振動制御を生かした製品を展開中。
トーヨータイヤが20年以上培ってきた独自の技術「吸着クルミゴム」に注目。鬼クルミ殻を混ぜることで、アイス路面をしっかりとらえてくれます。また、経年変化による氷上での摩擦力低下を抑制するので、より長く使えます。
ブランドを代表する商品「OBSERVE GIZ2」は、「吸着ナノゲルゴム」という素材で作られ、積雪道路や凍結道路で高い走行性能を誇ります。
MICHELIN(ミシュラン):氷上での制動性能や耐摩耗性に優れるアイテムを展開
日本ミシュランタイヤの設立は1975年(※1889年にフランスにて設立)。主な事業はミシュランおよびBFグッドリッチブランドの乗用車用タイヤの展開をはじめとして多岐におよびます。さらに、2007年11月にアジアでは初となるミシュランガイド「ミシュランガイド東京2008」を発行。それ以降、現在にいたるまで東京を皮切りに日本各地の名店を紹介しています。
「X-ICE SNOW」という商品では、高いアイスブレーキング性能が特徴です。また「Ever winter grip(エバー・ウインター・グリップ)コンパウンド」を採用することで、安全性を維持しつつも使用可能期間を延ばすことに成功しています。サイズ展開は全74種と豊富で、SUVやセダン、ミニバンなどそれぞれのタイプに対応。
おすすめ商品の比較一覧表
スタッドレスタイヤおすすめランキング9選
ここまで紹介したスタッドレスタイヤ選びのポイントをふまえて、カージャーナリストの松村 透さんに選んでもらったおすすめ商品をスタッドレスタイヤ性能に注目し、ランキング形式で紹介します。スタッドレスタイヤは、命を守るものです。しっかり見極めてくださいね。※9位→1位の順に掲載しています。

北海道など、降雪地帯のユーザーからの圧倒的な支持
北海道および北東北主要5都市(2019年1月~2月に札幌市、旭川市、青森市、盛岡市、秋田市の5地区において調査を実施)で、装着率18年連続No.1の人気はもはやスタッドレスタイヤの王者といえるブリザックシリーズ。
そのなかでも、「ブリザック史上最高性能」がうたい文句のスタッドレスタイヤがこの『ブリザック VRX2』です。
このモデルの強みは「総合性能の高さ」にあります。雪道・氷上の性能はもちろんのこと、ドライ路面の快適性、タイヤの耐久性を高次元で融合。
スタッドレスタイヤのチョイスに迷ったなら、なにはともあれこのモデルという実績、性能のため、1位に選びました。
後継モデルの「ブリヂストン ブリザックVRX3」は、「フレキシブル発泡ゴム」を採用し、氷上でのブレーキ性能やコーナリング性能が高まっています。
松村 透さん採点(すべて5点満点):氷上性能5点、雪上性能5点、ドライ・ウェット性能4点

氷に強い! 30年を超える進化の集大成モデル
1985年に誕生した第1世代スタッドレスタイヤ「GUARDEX」から進化を遂げたアイスガードブランド。
2017年に誕生した『アイスガード 6』は、その名のとおりシリーズ第6世代にあたり、これまでのノウハウを集約した集大成モデルと位置づけられています。
特長としては氷上性能の高さが挙げられ、従来のモデルと比較して氷上性能が15%向上。さらに、耐久性・燃費に加えてウェット路面やパターンノイズにいたるまで配慮がなされた総合性能が売りのスタッドレスタイヤといえます。
高い氷上・雪上性能が高く滑らないのはもちろん、約4年後でも高い性能をキープするロングライフ(長持ち)を実現した品質も考慮して2位としました。
松村 透さん採点(すべて5点満点):氷上性能5点、雪上性能5点、ドライ・ウェット性能4点

ウィンター性能とウェット性能を高次元で両立
2018年に発売されたばかりの最新スタッドレスタイヤ。氷雪路面におけるトラクション(路面で滑らず引っ張る力のこと)とブレーキ性能を実現していることはもちろん、ウェット路面においても優れたグリップ性能を確保。
スタッドレスタイヤに求められるあらゆる矛盾と性能を高次元で両立した、新世代のモデルといえます。降雪地帯の走行をはじめとして、多くのシビアな状況においてもタイヤのグリップが確保されます。
さらに、トータルバランスにも優れたプレミアムスタッドレスタイヤとして、総合力を重視する方におすすめしたいモデルです。
氷上・雪上性能とウェット性能を高次元で両立していますし、日本車オーナーの方はもちろん、輸入車オーナーの方で、スタッドレスタイヤも海外メーカーにこだわりたい方にもおすすめできる、という点で3位としました。
松村 透さん採点(すべて5点満点):氷上性能4点、雪上性能4点、ドライ・ウェット性能4点

タイヤの使用限界まで続く安心感が魅力
「エッジ効果」「グリップ効果」「雪踏み効果」をバランスよく融合したスタッドレスタイヤがこの『エックス アイス3+』です。最新技術「Mチップ」を内蔵した表面再生ゴムが、履き替え時まで性能を維持します。
また、トレッド溝底まで細かな溝が深く刻まれたトレッドデザインを採用することで、スタッドレスタイヤとしては使用限界となる50%まで摩耗してもトレットパターンをくっきりと残し、ブレーキング性能も確保しているという安心感が魅力であり特長のひとつといえます。
バランスよくまとまっており、総合的に優れたスタッドレスタイヤを比較して探している方にこそおすすめしたいモデルです。
松村 透さん採点(すべて5点満点):氷上性能4点、雪上性能4点、ドライ・ウェット性能4点

氷上の効きに加えて4年使える点も魅力
「効きモチ!」「ロングライフ」「氷にギュ」を凝縮した「モチ・ロン・ギュ」がうたい文句の『ウインターマックス 02』。
このモデルの特長は、氷上性能の長期間保持、4年というタイヤのロングライフを実現(年間で10000km、冬場に5000km走行を想定している)、凍結路面に密着してしっかりとクルマを停止させる液状ファルネセンゴムの採用にあります。
氷上性能の高さに加えて、お財布に優しいロングライフが売りのタイヤを求めている方に、おすすめしたいスタッドレスタイヤです。
松村 透さん採点(すべて5点満点):氷上性能4点、雪上性能4点、ドライ・ウェット性能4点

プレミアムな進化をとげた新モデル
総合性能が売りの『アイスナビ セブン 7』。先代モデルにあたる『アイスナビ セブン 6』と比較して氷上のブレーキ(ABS作動)が7%も向上。
また、ウェット性能にも配慮がなされており、ウェットブレーキ(ABS作動)においても、先代モデルと比較して2%向上しています。
さらに、ドライ性能がありドライ路面での転がり抵抗も、先代モデルと比較して4%低減。
雪上および氷上の走行性能、氷上のコーナリング性能に重きが置かれつつも、タイヤの耐久性にも配慮がなされており、プレミアムスタッドレスタイヤの位置づけにふさわしいモデルといえます。評価も高く、おすすめです。
松村 透さん採点(すべて5点満点):氷上性能4点、雪上性能4点、ドライ・ウェット性能3点

タイヤの目、ラッセルパターンが生み出すグリップ力
エスピアシリーズとしては実に11年ぶり、2018年にモデルチェンジを果たしたばかりの最新モデル。この『エスピア ダブルエース』の特徴のひとつがタイヤパターンになります。
「ラッセルパターン」と名づけられ、雪上および氷上の走行はもちろんのこと、氷上でのコーナリングの安定性にも寄与しています。滑ることなく安心して運転をすることができるでしょう。
また、スタッドレスタイヤとしては速度レンジS・Hを実現。よりハイスピードの走行に耐えうる設計となっている点にも注目したいところです。
普段は都市部に住んでいて、冬場はクルマに乗ってウィンタースポーツを楽しみたいという方におすすめしたいスタッドレスタイヤです。
松村 透さん採点(すべて5点満点):氷上性能4点、雪上性能4点、ドライ・ウェット性能3点

吸水+密着+ひっかきの3つの効果
「瞬感スタッドレス=吸水+密着+ひっかきの3つの効果」がうたい文句の『オブザーブ・ガリットギズ』。
氷上性能に加えて、積雪時やシャーベット状になった路面への配慮がなされており、さらに、新品時でもすぐに氷上における性能を発揮できるタイヤパターンにも注目です。
つまり雪の後の雨にも強いということになります。
軽自動車・セダンはもちろん軽トラでも、路面がウェットの状態だけでなく、ドライの状態でもタイヤのグリップや性能を発揮するように設計されており、「あらゆる路面においてタイヤのグリップを重視したい」という方にこそおすすめしたいスタッドレスタイヤです。
松村 透さん採点(すべて5点満点):氷上性能4点、雪上性能4点、ドライ・ウェット性能3点

トータルバランスを高次元で融合
新開発のデュラブルソフトコンパウンドの採用により、性能(効き)の持続性が向上。
先代モデルにあたる『ICE ASIMMETRICO』で効果が裏付けられ、あらゆるカーブで優れたコントロールを実現する「3Dバタフライサイプ」、どんな路面の変化にも対応する「ソフトコアブロック」、雪上での高い安心感を実現する「スノートラップ」をはじめとするデザイン技術と融合。
スタッドレスタイヤに求められるトータルバランスをさらに高めた、日本をはじめとしたアジア地域向けのおすすめスタッドレスタイヤになります。
雪の多い北海道や新潟でも快適に走れるでしょう。
松村 透さん採点(すべて5点満点):氷上性能4点、雪上性能3点、ドライ・ウェット性能3点
スタッドレスタイヤ採点表
カージャーナリスト松村 透さんの選ぶ、スタッドレスランキング9選、いかがだったでしょうか。ここでは、松村さんの採点表を公開します。松村さんが、各性能をどう評価したかがわかりますので、参考にしてください。

出典:マイナビおすすめナビ
氷上、雪上、ドライ・ウェット性能を5点満点で採点し、さらに燃費、寿命などが考慮されました。トップのブリザックと2位のアイスガードは性能の順位は同じでしたが、新モデルでの進化度と圧倒的なシェア率でブリザックが1位になっていますね。
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする スタッドレスタイヤの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのスタッドレスタイヤの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
スタッドレスタイヤに関するQ&A
知られているようで、意外と知られていないスタッドレスタイヤの秘密や疑問について、カージャーナリストの松村さんに答えていただきました。
替え時はいつ?

初雪の半月〜1カ月前を目安に交換するのがいいです。
降雪地帯にお住まいであれば、初雪の降る時期はだいたい予想がつくはずです。週間天気予報などで雪のマークがつきはじめると、あわててスタッドレスタイヤに交換する方が増えてお店が混み合います。また、外気温が3度以下になると路面が凍結する可能性が高まります。雪が降らない地域でも油断はできません。余裕をもってスタッドレスタイヤに履き替えたいのであれば、初雪の半月〜1カ月前を目安に交換するのがよいでしょう。
店舗・ネットどちらでも問題ないですが、ネットで買うなら余裕を持って早めに注文することをおすすめします。相場と照らし合わせて調べてから購入を考えると計画が立てやすいです。
スタッドレスタイヤにも売り切れがあるって本当?

スタッドレスタイヤはいわゆる「季節商品」なので、売り切れはあります。人気銘柄・サイズは要注意。
スタッドレスタイヤはいわゆる「季節商品」です。と同時に、長期保存が効かない「生鮮商品」ともいえます。各タイヤメーカーも流通数を予想してタイヤを生産します。人気銘柄のスタッドレスタイヤやタイヤサイズなど、需要が集中するもの、反対に少量生産のものは早々に売りきれになってしまうこともあります。コスパが良く、金額が低いものであればなおさらです。
通勤やレジャーなど、確実にスタッドレスタイヤを使うことが予想されるのであれば、早めに在庫を押さえてください。
スタッドレスタイヤは何年使えるの?

3年がひとつの目安とされています。保管方法次第で、増減があります。
タイヤ公正取引協議会が実施した試験結果によると、「適正な環境に保管されていたタイヤであれば、2シーズン前のものでも性能上は維持している」というデータがあります。つまり3年間ということになります。あくまでも参考値ではありますが、毎年交換する方はレアケースのはず。そこで、3年をひとつの目安として考えることをおすすめします。
定期的に耐久性のチェックをするのに加え、乗り心地に違和感などを感じたら交換することを視野に入れましょう。
型落ちの方がコスパいい?

「保存状態のよいものなら…」という条件つきです。
性能上は3年間使用できるわけですから、前年のモデルでも使えます。その代わり「保存状態のよいものなら…」という前提になります。今回のご紹介したランキング上位のタイヤは、その設計思想自体が優れており、前年モデルにおいても優れた性能を発揮してくれるでしょう。
たとえばブリザック VRX2の前年モデルのVRXなどですね。4本セットで、1万円ぐらいは価格差がありますので、コスパのいいスタッドレスタイヤといえます。
潤沢に在庫があるわけではないですし、人気のモデルには注文が集中します。保存状態のいいものがあれば購入してもいいかもしれませんが、面倒でも販売店にどのように保管しているのか事前に確認をするようにしてください。 ポイントは直射日光を避け、湿気のない場所で保管されているかどうかです。
スタッドレスタイヤの寿命を見極めるポイントや目安はどこなの?

プラットホームが露出で寿命切れ。ゴムの劣化にも注意を。
スタッドレスタイヤは、溝の深さが50%に減り、プラットホームが露出している(タイヤのサイドウォール部分に4箇所矢印があり、位置を確認することができます)時点で寿命です。また、紫外線を浴びることによって起こるゴムの硬化や、細かいひび割れを目視で発見した場合も交換時期です。
スタッドレスタイヤのおすすめの保管場所は?

紫外線はゴムの大敵なので、カバーを被せて冷暗所で保管を!
紫外線はゴムの大敵です。カバーを被せて保管することが必須条件となります。できれば物置やガレージ、ベランダ、建物の陰など、日が当たらない冷暗所がおすすめです。ホイールに装着したまま保管する場合、空気圧を規定値の半分にしてください。また、タイヤの溝に挟まっている小石などを取り除くことも忘れずに。
スタッドレスタイヤは冬以外に使っても大丈夫?

使えます。しかし、おすすめはできません。
スタッドレスタイヤは冬用タイヤという位置づけであり、雪上や氷上などで性能を発揮するように作られています。春〜夏〜秋の季節にそのまま履きつづけても問題はありませんが、確実にスタッドレスタイヤの寿命を縮めるだけでなく、サマータイヤよりもクルマの走行性能を発揮することができません。よっておすすめはできません。
スタッドレスタイヤも空気圧を気にする必要はあるの?

もちろんあります! 適正の空気圧を保つようにしてください。
雪上または氷上など、ドライ路面と比較してもはるかにシビアなコンディションでグリップ力を発揮することが求められるスタッドレスタイヤ。タイヤ1本あたりハガキ1枚分の面積でクルマを支えているのは有名なたとえです。
車体に貼られている空気圧を規定値が記載されたステッカーや、取扱説明書を確認して、適正の空気圧を保つようにしてください。そのためにも、こまめな空気圧チェックが必要です(ガソリンスタンドでもチェックできます)。
スタッドレスタイヤもタイヤローテーションをする必要はあるの?

定期的にタイヤの前後左右を交換するタイヤローテーションは必須といえます。
駆動輪や加重がかかりやすいフロント側など、負荷に応じてスタッドレスタイヤの溝も減っていきます。そのために、定期的にタイヤの前後左右を交換するタイヤローテーションは必須といえます。交換時期の目安など、可能であれば店舗のスタッフなどに確認してもらうのがいいでしょう。
しかし、フロント/リヤで17インチと18インチなどでタイヤサイズが異なる場合、タイヤローテーションができない場合もあるので要注意です。
軽自動車などでもスタッドレスタイヤとホイールセットなどがあるので、上手く利用してみてください。
中古品のスタッドレスタイヤを買うのはあり?

あまりおすすめはできません。手元に届くまでタイヤのコンディションが分からないからです。
ネットオークションなどでさまざまな中古品のスタッドレスタイヤが出品されています。新品に比べて価格が安く、ときには人気のアルミホイールとセットで出品されていることもあり、魅力的であることは確かです。しかし、おすすめはできません。その理由として、手元に届くまでタイヤのコンディションが分からないからです。安心を求めるなら新品をおすすめします。
スタッドレスタイヤにもチェーンを装着の義務化とは?

大雪特別警報などの際、適用されます。
大雪特別警報のほか、大雪に対する緊急発表が行われるような状況の際にも適用されます。ここ数年、大雪による立ち往生でクルマが渋滞を引き起こし、何日にもわたって動けなくなる事態が相次ぎました。
そこで、急な上り・下りがある峠などで、過去に雪による立ち往生や通行止めが起こった場所のなかでも「タイヤチェーンを着脱できる場所」または「通行止めが解除されるまで待機できる場所がある区間」においてチェーン規制が実施されます。これは、スタッドレスタイヤを装着している場合でも適用されますので注意が必要です。
冬だけレンタルするのはあり?

長期の利用であれば、購入した方がコスパがいいと思いますが、週末、雪山にスノボーしに行くためスタッドレスタイヤにしたい、という短期の利用であればおすすめできます。
たとえば、タイヤガーデン セキグチですと、乗用車から大型トラックまで電話1本で対応してくれます。費用も2泊3日で7700円からなので、試しにレンタルしてみてはいかがでしょうか?
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氷上性能+αの機能にこだわろう
多くのクルマの部品がそうであるように、最新のテクノロジーやノウハウを惜しみなく投入して開発・販売されたモデルが最強であり、おすすめしたいモデルです。
スタッドレスタイヤに求められる最大の要素は「氷上性能」。凍結した路面であっても、長期にわたりしっかりとグリップしてくれるモデルでなければなりません。
さらに、トータルバランスに優れたスタッドレスタイヤであれば文句なしです。そういう意味では、冬の日本の路上を研究しつくしたからこそ見えてくることもあるはず。今回の結論として、もっともおすすめしたいスタッドレスタイヤは『BLIZZAK VRX2(ブリザック ヴィーアールエックスツー)』となります。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
輸入車の取扱説明書の制作を経て、2006年にベストモータリング/ホットバージョン公式サイトのリニューアルを担当し、Webメディアの面白さに目覚める。 その後、大手飲食店ポータルサイトでコンテンツ企画を経験し、2013年にフリーランスとして独立。現在はトヨタ GAZOO愛車紹介の監修・取材・記事制作、ベストカー誌の取材等で年間100人を超えるオーナーインタビューを行う。 また、輸入車専門の自動車メディア・カレントライフの編集長を務める。現在の愛車は、2016年式フォルクスワーゲン ゴルフ トゥーランと1970年式の古いドイツ車。妻と、平成最後の年に産まれた息子、動物病院から譲り受けた保護猫と平和に(?)暮らす日々。