防振双眼鏡とは
防振双眼鏡とは、手ブレによる視界のブレを自動的に補正してくれるものです。
防振双眼鏡のメリットは、「ブレない」こと。被写体が動いていても、こちら側が動いていても、ブレを補正してくれます。野鳥などを観察する際にも三脚がいりません。
防振双眼鏡のデメリットは、「重量がある」「価格が高め」ということ。ふつうの双眼鏡と違い、防振機能のモーターを内蔵している分、通常の双眼鏡と比べてやや重さがあります。また、ふつうの双眼鏡の価格と比べて倍以上はするでしょう。
防振双眼鏡の選び方
それでは、防振双眼鏡の基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の5つ。
【1】コンサートや舞台鑑賞に使うときのポイント
【2】アウトドアで使うときのポイント
上記のポイントを押さえることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】コンサートや舞台鑑賞に使うときのポイント
コンサートや舞台鑑賞は屋内になるので、防振双眼鏡を選ぶにはそれに合わせた性能が必要になります。具体的に紹介していきましょう。
▼鑑賞に集中できる防振スイッチを選ぶ
メーカーや機種によって防振機能の使い方が異なります。コンサートや観劇の場合は一度押せばオフにするまで手ブレ補正が続くワンプッシュ式が便利。
ボタンを押している間だけ防振機能が作動する方式は、バードウォッチング用に開発されたものなので屋内使用は向いていません。
ワンプッシュ式の製品には、5分間など決められた時間だけ作動するタイプもあります。
▼会場の大きさに合わせて倍率を選ぶ
防振双眼鏡にはズーム機能がないので、選ぶときは倍率がとても重要になります。コンサートや舞台鑑賞の場合は会場の大きさに合わせて倍率を選んでください。
一般的なホールや広いドーム会場のアリーナ席なら6~8倍程度、ドームの2階席などのようにステージまで距離がある場合は10倍以上の倍率が必要でしょう。
注意したいのは、倍率が高くなるほど視野が狭くなるという点です。動く相手を見るときに疲れてしまいます。
▼長時間の鑑賞なら重さと口径をチェック
防振双眼鏡は一般の双眼鏡よりもモーターなどの電子部品や乾電池を内蔵しているので、サイズも大きく重量があります。舞台やコンサートを長時間鑑賞するなら、その時間持っていられるモノか重さをチェックしましょう。
口径が大きい方がはっきり見えて便利ですが、その分重くなるので口径の大きさもチェックする必要があるでしょう。コンパクトな軽量タイプの方が鑑賞に集中できて楽しめます。
口径は30mm程度あればさまざまな用途に対応できます。重量は手持ちで長時間使うのであれば、600g未満の製品がおすすめです。
【2】アウトドアで使うときのポイント
アウトドアで使うときは、舞台鑑賞とは違う選び方があります。外で使用するときに必要な機能についてご紹介しますので、選ぶときの参考にしてみてください。
▼夕暮れ・バードウォッチングには大きめの対物レンズを
外で使用する場合、いつも明るい太陽の下とは限りません。夕暮れなど光量が足りない時間帯に見てみたい風景もあります。そのようなときは対物レンズつきの防振双眼鏡を選んでください。
対物レンズとは双眼鏡の前方についているレンズのこと。口径の大きさによって見え方も違います。口径が大きいほど暗くてもはっきり見えますが、重くなるので携帯性が落ちます。
昼間の明るいときにしか使わないならレンズ径30mm程度、夕暮れなどは40~50mmぐらい必要でしょう。また、バードウォッチングなどより遠くのものを見たい場合にも対物レンズの有効径を上げると見やすくなります。
▼急な雨を想定して防水性能をチェック
アウトドアでは急に雨が降ることがあります。また、湿気の多い場所や水辺などでも使用するので、曇り止めや防水機能のついた防振双眼鏡を選びましょう。
さらに、船を利用したりマリンスポーツでも使う場合は完全防水のものが必要です。アウトドアで使用する場合は、どのようなシーンで使用するのかによって防水機能をチェックしてください。
防振双眼鏡のおすすめ10選
それでは、防振双眼鏡のおすすめ商品をご紹介します。

多目的に使えるスタンダードモデル
口径30mm、倍率10倍のベーシックな防振双眼鏡です。液体を利用した独自のバリアングルプリズムにより、高い手ブレ補正能力を実現しています。単3アルカリ電池2本またはバッテリーパックで動作し、アルカリ電池利用時で約9時間の連続動作が可能です。
アイレリーフも14.5mmと長く、重量は電池別で約600gと、手持ちでもあまり苦になりません。手ブレ補正スイッチはボタン式で、ロック機構はなし。性能と携帯性のバランスがすぐれた製品ですので、はじめて防振双眼鏡を買う人にもおすすめです。
キヤノンの中で最高峰な一台
手振れ補正機能を兼ね備えた双眼鏡。激しい動きにも対応し、手ブレの心配がありません。長時間水の中に入っていても浸水することがない、優れた防水性を兼ね備えています。屋外フェス、ハイキング等で急な雨に当たっても、濡れることを気にせずに楽しめますよ。
高性能レンズを使用しており、ズームは10倍まで。遠くのものが鮮明に見られるので、天体観測等にも便利な双眼鏡です。少々値段は張りますが、一つあるだけで今までに見たことがないくらい、素敵な景色が見られるでしょう。
コンサートが趣味な方におすすめ
高機能、高倍率、軽量を兼ね備えた双眼鏡。コンパクトサイズのため、持ち運びに便利で長時間持っていても負担になりません。アウトドアやスポーツ観戦、コンサートなどに大活躍します。
大きな会場でのライブ観戦では、遠近関係なく、どこの席にいてもステージ上のアーティストを間近に感じられるくらいの迫力感が味わえます。眼鏡をかけている方でも、不快なくレンズを覗けるでしょう。電池は約12時間と長持ちするので、長時間の使用に最適ですよ。

気軽に持ち運べる軽量コンパクトモデル
口径30mm、倍率12倍のコンパクトな防振双眼鏡です。2軸ジンバル制御により、±3度の手ブレ補正能力を実現しています。単4アルカリ電池2本で動作し、連続動作時間も約12時間と長いことも魅力。アイレリーフは17.5mmと長く、眼鏡をかけている人にもおすすめです。
重量は電池別で約422gと、防振双眼鏡としてはトップクラスの軽さを実現していますので、気軽に持ち運べます。手ブレ補正スイッチはスライド式で、押し続ける必要はありません。
マットなデザイン、高性能な双眼鏡
手ブレ補正機能を完備。ピントのボケを補正してくれるブレットフィールドフラットナーレンズを兼ね備えているため、目的の物をクリアなレンズで鮮明に楽しめますよ。12倍のズームがきくため、天体観測やアウトドア、スポーツ観戦等に活躍します。軽量でコンパクトサイズなので持ち運びに便利。光沢を抑えたデザインのため、光の反射を防げます。
省エネ設計で最大で約9時間連続使用が可能なので、長時間使用したい方や、使用頻度が多い方などにおすすめです。

コンパクトな高倍率モデル
口径30mm、倍率14倍の防振双眼鏡です。やや倍率が高めなので、屋外スポーツなどに向いています。2軸ジンバルによる手ブレ補正機能を搭載し、高倍率でも安定した観察が可能です。CR2リチウム電池1個で、約12時間の長時間動作を実現しています。
アイレリーフは14mmでツイストアップ見口を採用していますので、見口を回転させてアイポイントを調整可能。重量は電池別で515gと、比較的軽量です。手ブレ補正スイッチはスライド式なので、ボタンを押し続けなくても、つねに手ブレ補正機能を有効にできます。倍率高めの防振双眼鏡がほしいという人におすすめです。
軽量でコンパクトなデザイン
機能性にすぐれているのに500mlのペットボトルよりも軽く、折りたたみもできるためコンパクトに持ち運びができる双眼鏡。手ブレ補正機能が付いており、約80%手ブレを抑えられるので視界も常に良好です。
ストラップ付きなので落とす心配がなく、コンサートで好きなアーティストをクリアに見られたり、登山で綺麗な景色を楽しめたり、スポーツ観戦に使用したりと大活躍しますよ。3色展開なので、お好みの色を選んで使用できます。

ふたつのモードで強力にぶれを抑える
口径32mm、倍率10倍のハイクラスな防振双眼鏡です。一眼レフカメラEOSシリーズで培ったシフト方式の手ブレ補正機能を搭載。通常のISとゆっくりしたブレにも対応するパワードISの2モードを使い分けることができます。
単3アルカリ電池2本で約10時間の連続動作が可能。アイレリーフは14.5mm、重量は電池別で約780gです。手ブレ補正スイッチはボタン式でロック機構は備えていませんが、一度ボタンを押すとボタンから手を離しても5分間は手ブレ補正機能が有効になります。手ブレ補正能力を重視する人におすすめです。

世界最高水準の防振機能を実現
口径40mm、倍率14倍のフラッグシップモデルです。完全防水仕様なので、小雨が降るような環境でも安心して利用できます。ふたつの圧電振動ジャイロとポジションセンサーにより振動を感知し、ふたつのモーターで正立プリズムの状態を保つ仕組みです。
テクノスタビ TS 1440の後継製品で、手ブレ補正範囲が従来の±5度から±6度に向上。センサー方式の防振双眼鏡として世界最高水準の手ブレ補正性能を実現しています。単3アルカリ電池4本、または、単3ニッケル水素電池4本で動作します。アイレリーフは13mm、重量は電池別で約1,300g。重量は重めですが、屋外でも雨を気にせず使える高性能な防振双眼鏡がほしいという人におすすめです。
単3電池で手軽に使用できる
撥水、撥油コートのレンズなので、汚れてもすぐに拭き取りができて、メイクをしている女性でも気にせず使用できるでしょう。軽量な作りなので、長時間の使用時や持ち運び時も負担なく利用できますよ。電池1本で約10時間、2本付属で約20時間続けて使用ができるのも特徴です。
コンサート時に、防振機能時の点灯を隠す機能も付いているため、誤解を招くことなく安心して楽しめますよ。ズームが広範囲できくので、ライブ鑑賞のほか、登山やスポーツ観戦などでも活躍します。
おすすめ商品の比較一覧表
各通販サイトのランキングを見る 防振双眼鏡の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場での防振双眼鏡の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
そのほかのチェックポイント
ここでは、実視界やアイレリーフなどそのほかにチェックしておきたいポイントについてご紹介します。
■実視界は6度あるとよい
実視界とは、双眼鏡を固定した状態で見ることができる範囲のことです。実視界が広いほど、目標をとらえやすくなります。そのため、目安として実視界は6度程度あるものを選ぶとよいでしょう。
■眼鏡をかけているならアイレリーフが長いものを
双眼鏡には前方の対物レンズと、目で覗く接眼レンズがあります。双眼鏡をみるときは裸眼を接眼レンズに当てた方が見やすくなります。
メガネをかけている方は接眼レンズと目の間にメガネが入るので、アイレリーフの長いものを選ぶようにしてください。
アイレリーフとは、双眼鏡の視野が欠けることなくすべてを見ることができる、目と接眼レンズの適切な距離のことです。アイレリーフが長ければ、目をレンズから離して双眼鏡を覗くことができるので、目が疲れにくいというメリットがあります。
目安は接眼レンズから目を当てる部分までの距離が15mm以上。これぐらいならメガネをかけたままでも見やすくなります。
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まとめ
防振双眼鏡は、双眼鏡に手ブレ補正機能を搭載したものですが、その威力は絶大です。双眼鏡は手持ちで使うとどうしても手ブレが気になって、観察に集中できなくなりがち。とくに双眼鏡に慣れていない人は、手ブレも大きくなりやすいものです。
双眼鏡を買ってみたけどうまく使いこなせなかったという人も、手ブレを強力に抑えてくれる防振双眼鏡なら快適に利用できます。普通の双眼鏡に比べて価格はかなり高くなりますが、それだけの価値がある製品といえるでしょう。
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