車用シートカバーとは|メリットも解説
車用シートカバーとは、車の座席にかぶせて装着するカバーです。とくに必要ないのでは? と思われるかもしれませんが、シートカバーには、シートを汚れや傷から守ったり、見た目の印象を変えるという用途があります。
メリット1:子どもやペットのトラブル予防になる
小さなお子さんをクルマに乗せると、大人では考えられないようなハプニングが続出します。お菓子や飲み物をこぼしたり、乗り物酔いしていきなり嘔吐……というケースも充分に考えられます。
愛車のシートが布製だと、専用のクリーナーで洗っても完全に汚れを除去するのは難しいでしょう。そうなると、売却時の査定額にも影響してきます。本格的な造りのシートカバーは数万円クラスのものが多く、安くはありませんが、愛車を保護するうえで必須アイテムといえそうです。
メリット2:内装のドレスアップにも使える
シートカバーの別の活用法として、愛車のドレスアップがあります。本革シートを選びたかったけれど設定がなかった。もっと個性的な内装にしたい。人とは違うクルマにしあげたい……などなど。専用設計のシートカバーを装着すれば、シート本体を保護しつつ、劇的に車内の印象が変わることも。
そのコツは「素材の色選び」です。定番のブラックやベージュではなく、ダークブラウンやワインレッドなど、ビビットな色を選ぶだけで雰囲気が激変します。しかも、よほどクルマに詳しい人でない限り、シートカバーだとは気がつかないほど完成度の高いものも存在します。
(★)目的に合わせて選んでみよう
シートカバーの種類は本当にさまざま。シートにかぶせるだけの簡易的なものから、車種やグレードごとに専用設計された本格的なものまで用意されています。そこで必要になってくるのが「購入前にシートカバーの用途を見極めること」。たとえば後部座席にペットを乗せたり、泥んこのお子さんを乗せるなら簡易的なものでも充分かもしれません。
しかし、愛車のシートを汚したくない。さっと汚れを落としたいとなると、高価であっても専用設計の方が造りがしっかりしていますし安心です。シートにサイドエアバッグが装備されていることも考慮された設計になっているものも多く、思い切って本格的な造りのシートカバーを選んだ方がいいかもしれません。
車用シートカバーの選び方
それでは、車用シートカバーの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の4つ。
【1】素材
【2】防水・耐熱耐性
【3】シートの機能
【4】シートのセット内容
上記の4つのポイントをおさえることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】素材をチェック
シートカバーに使われる素材には、ファブリック・合成皮革・本革がよく使用されています。それぞれに特徴があります。
●ファブリック素材:季節に合わせて手軽に取り換えられる
ファブリックとは、織物のこと。素材は綿やポリエステルなどさまざまありますが、丸洗いできるのが特徴です。小さい子どもを載せることが多い人や、衛生面に注意しているひとにピッタリです。
また素材ごとに肌触りも異なり、デザインも多種多様にあるので、季節や気分に合わせてかんたんにとりかえられるのも魅力です。
●合成皮革:お手入れかんたんで、高級感を演出できる
合成皮革(PVC)は、さっとふき取るだけで汚れが落ちるのが特徴です。ドリンクなどをこぼしても直接シートまでしみ込むことがありません。また本革と間違えるほどの質感をもったものもあり、高級感を演出したい場合にもぴったりです。
反面、PVCは熱に弱く、通気性がないため、変質することもあり夏場の使用には向いていません。
●本革:高級感があり、使うほどに味が出る
車内に高級感を取り入れたいなら、本革製のシートを選びましょう。経年変化によって変化した革もまた味わい深いものです。初期経費が高いのが難点ですが、しょっちゅう取り換えることを考えると、コストパフォーマンスがいいといえるでしょう。
あらかじめ革専用の防汚・防水スプレーをかけておくことで、ある程度の汚れはふき取ることもできるので、いいものを長く使いたい人にぴったりです。
(★)購入前にデメリットを理解しておこう
シートカバーはポリエステル製やPVC(ポリ塩化ビニル)製、PU(ポリウレタン樹脂、いわゆるフェイクレザー)などの人工素材が多く、あまり通気性や肌触りのよいものではありません。そのため、夏場は蒸れやすく、冬場はシートカバー表面が冷たいということも。
シートカバーを装着するうえでのデメリットのひとつといえるでしょう。この点を事前に踏まえておけば、シートカバーを装着したあとに「失敗した!」と思うケースはぐっと減るはずです。
【2】防水・耐熱耐性をチェック
カバーによって、さまざまな機能をもつものもあります。必要な機能をもつシートを探しましょう。
●撥水・防水機能:汚れや染みを防ぐ
シートカバーには、防水タイプと汚れからシートを守るタイプ、両方を兼ね備えたタイプが存在します。たとえば、キャンプやBBQ、海水浴など、着ている服に水や泥などが付着したまま乗り込むケースが多い場合、取り外しがかんたんで水洗いできる「防水タイプ&簡易的なシートカバー」がおすすめです。
汚れを防止するシートカバーのうえに、防水タイプ&簡易的なシートカバーをかぶせれば完璧です。このように、シートカバーの特徴を活かしつつ、予算と用途に応じて使い分けてみてください。
●耐熱・難燃性:万が一の火事に備えられる
シートに耐熱性や難燃性があれば、うっかりタバコの火をシートに落としてしまっても、シートに穴を開けたり、燃え広がったりするのを抑えて、被害も少なくて済みます。
また夏場には、車内の温度はとても高くなります。耐熱性があれば、シートの劣化も抑えることができるので、何度もシートカバーを取り換える労力も金額も少なくなるでしょう。
【3】シートの機能をチェック
車用のシートは、加工によって快適性が大きく変わります。ぜひこちらもチェックしてください。
●パンチング加工:通気性がよく、汗ばむ季節でも快適

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パンチング加工とは、生地に小さな穴を開ける加工のことです。通気性がよくなるので、通気性の悪い本革やPVCのシートでも、汗でシートが貼りついたり、蒸れたりするのを軽減できます。
一方で、水や小さなホコリなども通過するので、シートへの汚れ移りが気になるかもしれません。汚れがしみ込む前に手早くふき取るなどの処置が必要になります。
●ファン内蔵:風が送られ、涼しさを感じる
夏場のドライブは、どうしても背面や座面に熱がこもり、汗などで蒸れてしまいます。そんな不快感を取り除くためには、ファン内蔵のシートカバーも選択肢に入れてみましょう。
シガーソケットから動力をとり、背面などに内蔵されたファンが通気性をよくしてくれます。まだ商品数としては多くはありませんが、長距離の運転が必要な人はカタログなどで調べてみましょう。
【4】対応シートのセット内容をチェック
販売されているカバーは、運転席だけのものや、後部座席も含めたセットになっているものなど、さまざまなタイプがあります。そのカバーの枚数の差は当然価格にも反映されていますので、購入するカバーの内容物を確認しましょう。
また、運転席だけや、後部座席だけがほしい場合も、どの部分のシートカバーか確認が必要です。シートの形状が異なっていたためせっかく購入したのに取り付けられないというトラブルを回避できます。
おすすめ商品の比較一覧表
おすすめ8選|トラブル予防向け
それでは早速、車用シートカバーのおすすめ商品をご紹介します。まずは、子供やペットのトラブル予防向けの商品です。ぜひ参考にしてください。

ほとんどのシートに対応。防水タイプのシートカバー
防水素材を採用したシートカバー。水や汚れだけでなく、傷に強い点、価格がリーズナブルな点も魅力です。カラーバリエーションはブラックとベージュの2種類。
フロント用に加えてリア用も用意されているので、いざというときに備えて座席数分を購入しておき、トランク下のラゲッジスペースなどに保管しておくことをおすすめします。サイドエアバック非対応なので、この点は注意が必要です。

組み合わせて使えば前後のシートを保護できる
上記のシートのリア用のカバー。サイズは125x150cmと、ほとんどの車種に対応しています。カラーバリエーションはブラックとベージュの2種類。表地はポリエステル100%、裏面はPVCコーティングされています。
また、両端に備えつけられているフックを使ってフロントとリアシートにくくりつければ、ペットなどを置くスペースのカバーに早変わり。本革や合成皮革のシートに被せる場合は、使用状況や環境により表面を痛める可能性があるので注意が必要です。

フロントベンチシート車におすすめのシートカバー
最近、軽自動車を中心に増えつつあるフロントベンチシート。運転席と助手席を行き来できるのでとても便利です。このシートに対応したカバーがこちら。シートだけでなく、ヘッドレストやアームレストまでカバーが用意されている点が魅力です。
表地の素材はポリエステル100%。伸縮タイプでストッキングをシートに被せる感覚に近いかもしれません。カラーバリエーションは、ブラックのほかにベージュも用意されているので、幅広い車種に対応しています。

リアシートにもおしゃれなシートカバーが欲しい方へ
フロントシートにカバーはいらないけれど、リアシートにチャイルドシートを装着してお子さんを乗せたり、ペットを乗せたりするから、どうせならおしゃれなシートカバーをつけたいという方もいらっしゃるはず。そんな方におすすめしたいのがこちらです。
防水加工されていることはもちろん、注目すべき点はカラーバリエーション。全4色で、定番のブラック、ベロア生地のブラック、グレー、ブラウンといずれもおしゃれな色合い・風合い。さらに、ヘッドレスト用のカバーがついている点も魅力です。
安心の2層の防水仕様
シンプルなデザインのTanYooのカーシートカバー。シートの表面には吸水性と速乾性の良い布を使用しており、裏面には水気が染み込まないようにするネオブレン素材をしています。この2層の防水加工により、飲み物をこぼしても汚れにくくなっています。海へのお出かけや、ペットを乗せるときなど、シートの汚れが懸念される場面でも、安心してお使いいただけますよ。
無地でシンプルなので、どなたでも使いやすいです。アウトドア好きの方、よくペットとドライブをする方に特におすすめです。
スヌーピーがデザインされた可愛いシートカバー
フライングエースのスヌーピーとウッドストックがデザインされたシンプルで可愛いカーシートカバーです。お子さまが汚しても丸洗いできるので、安心ですよ。
また、同様のデザインのカーテンやハンドルカバーなどその他のカー製品も出ています。揃えることで、たくさんのスヌーピーに囲まれて癒しのドライブが楽しめる特別な車になりますよ。トヨタ、日産、ホンダ、スバル、マツダ、三菱、スズキ、ダイハツのほとんどの車種の前席シートにお使いいただけますので、スヌーピー好きの方は、ぜひ使ってみてくださいね。
アウトドア好きにおすすめしたいシートカバー
防水と撥水機能に優れたシートカバーです。汚れてもさっと拭き取れるので、車内の掃除が楽になるでしょう。水分をはじく素材なので、日頃からアウトドアを楽しんでいる方に使ってみて欲しい商品です。ウィンタースポーツやマリンスポーツ・釣りなどの趣味がある方には大活躍なシートカバーではないでしょうか。
リーズナブルな価格なので、試しに使ってみたい方にも嬉しい商品。取り付けも至って簡単なので、女性でも楽に装着できます。
1つ持っておくと便利なシートカバー
簡易的なシートカバーを探している方におすすめの商品です。取り付けはシートの枕部分に紐部分を取り付けるだけなので、手早くシートカバーを装着することが可能です。足元にも紐が付いているので、前席と後部座席にゆりかごのようにセットすれば、ペットがシート下に滑り落ちるのを防げるでしょう。
フラットな形をしているので、シートカバーを取り外してレジャーシートとしても使えます。アウトドアでも大活躍の商品なので、一家に一台備えておきたいアイテムです。
おすすめ7選|ドレスアップ向け
続いては、ドレスアップ向けの車用シートカバーです。こちらもぜひチェックしてください。

車内の雰囲気がカフェに!おしゃれなシートカバー
どちらかというと、女性オーナーにおすすめしたい本格的シートカバー・Sandiiシリーズ。コロール・マカロン・ワッフル・ドルチェの4種類展開。ここからさらにカラーバリエーションを含めるとかなりの選択肢のなかからお好みのシートカバーを見つけることができます。
素材は高品質PVC生地を採用。その分、価格も3万円台後半〜と安くありませんし、取り付けも専門の業者に依頼する必要がありますが、サイドエアバックにも対応しているだけでなく、車種専用デザインなので、フッティングもバッチリです。

圧巻の16種類。車種専用設計の本格的シートカバー
本格的なシートカバーを探していると、必ずといっていいほど選択肢にあがってくるのが「Dotty(ダティ)」シリーズ。シートカバーのデザインバリエーションは、圧巻の16種類。そこからさらに各モデルのカラーバリエーションが存在します。
車種専用デザインなので、フッティングも完璧に近いしあがり。PVCレザーの質感も高く、知らない人が見たら本革シートだと見間違えるほどです。国産車・輸入車を問わず、幅広い車種に対応しているので、本格的シートカバーで迷ったらまず「Dotty(ダティ)」のなかから探してみることをおすすめします。

張り替えのようなしあがり!本物志向のシートカバー
アルカンターラ、本革など、いずれも新車で注文するときにしか装着できない高級シートです。設定がない場合は張り替えるしかありませんが、膨大な費用がかかります。しかし「Refinad(レフィナード)」シリーズは、まるで張り替えたかのような仕上がりが実現できる本格的なシートカバーです。
もちろん車種専用デザインなので、かなりクルマに詳しい人でない限り、シートカバーだとは見分けられない仕上がり。純正クオリティを求めるこだわり派、本格的な仕上がりを求める方にこそおすすめしたい商品です。
落ち着いた色味がおしゃれなカーシートカバー
カーインテリアメーカー・錦産業のカーシートカバーです。リネン調の優しい素材を使用しており、車内をおしゃれに柔らかく見せてくれます。生地は厚手で肌触りも良く、耐久性も抜群です。取り付けも簡単なので、車内を一気にグレードアップさせることができますよ。
カラー展開はグリーン、ブラウン、ブルー、レッドの4色。どれも落ち着いた色味となっているので、車の色味に合わせやすいです。
おしゃれな車内空間を作りたい方におすすめのカーシートカバーです。
デザイン性を重視したい方におすすめ
エスニック調のおしゃれなデザインが人気のシートカバーです。サイズは軽自動車や普通車のフロントシートに合うタイプ。生地の質感も民族調で、シートカバーはしっかりとした厚みも感じられます。
カラーや柄は複数のデザインが展開されているので、車体の色味や車内インテリアに合わせて選んでみてください。シートカバーの中でも安い商品なので、季節や気分に合わせて模様替えできるよう、色違いで購入してもよいかもしれません。
スポーツカーみたいな車内空間を実現
スポーツカーのようなシートデザインが人気の商品です。HONDAやTOYOTA・SUV、トラックの標準車両にフィットするサイズ感です。シートは洗えるので、衛生面が気になる方にもおすすめ。装着方法は至って簡単なので、はじめてシートカバーを購入する方でも安心です。
デザイン性と機能性に優れていながら、低価格で販売されているのは好印象。スタイリッシュかつメンズライクなデザインの商品をお探しの方は、ぜひAUTOYOUTHの商品を試してみてください。
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 車用シートカバーの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの車用シートカバーの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
そのほかのカー用品に関連する記事はこちら 【関連記事】
愛車の乗り心地をワンランクアップ
車用シートは、用途に合わせて本格的なシートか、簡易的なシートか選んだあと、素材、防水・耐熱耐性、シートの機能、シートのセット内容の順にポイントを確認すると、きっと満足のいく商品が選べるはずです。
車用シートを使用すると、愛車の乗り心地をワンランクアップさせるだけでなく、子供が飲み物をこぼす、ペットが粗相をしてしまうなど、車内のトラブル予防にも効果的です。設置すると、常に安心感を持って運転もできますので、ぜひ本記事を参考に、愛車にピッタリの商品を選んでみてくださいね。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
輸入車の取扱説明書の制作を経て、2006年にベストモータリング/ホットバージョン公式サイトのリニューアルを担当し、Webメディアの面白さに目覚める。 その後、大手飲食店ポータルサイトでコンテンツ企画を経験し、2013年にフリーランスとして独立。現在はトヨタ GAZOO愛車紹介の監修・取材・記事制作、ベストカー誌の取材等で年間100人を超えるオーナーインタビューを行う。 また、輸入車専門の自動車メディア・カレントライフの編集長を務める。現在の愛車は、2016年式フォルクスワーゲン ゴルフ トゥーランと1970年式の古いドイツ車。妻と、平成最後の年に産まれた息子、動物病院から譲り受けた保護猫と平和に(?)暮らす日々。