犬用スリングとは?メリット・デメリットを紹介
犬用スリングとは、超小型犬や小型犬を連れて外出するときに、犬を抱っこしたまま歩くことができるアイテムのことです。どんなメリット・デメリットがあるのか紹介します。
メリット
犬用スリングを使うメリットとしては、まず飼い主の両手が空き負担が減ることです。また、犬の身体全体を覆うため、犬への負担も軽減されます。
飼い主と密着するので、犬にとっても安心感があるようです。犬の様子がチェックしやすいのもうれしいですね。スリング自体は布製のものが多く、コンパクトに畳んで持ち運びしやすいうえ、簡単に洗うことができて使い勝手がいいのもポイントです。
デメリット
犬用スリングのデメリットとしては、使用できる犬の大きさや体重に制限があることです。体の大きい犬に無理やりスリングを使おうとしても、ケガをしてしまう可能性があるので避けてください。
また、片側の肩だけで犬の体重を支えるため、商品によっては肩が痛くなってしまうことも。肩に負担がかかりにくい設計のものを選ぶようにしましょう。場合によっては一部の交通機関で使えないこともあるので、こちらも注意が必要です。
犬用スリングの選び方【6つのポイント】 ワンちゃん用の抱っこ紐
ふくふく動物病院の院長である平松育子さんに取材をして、犬のスリングを選び方をご紹介します。ポイントは下記5点!
【1】使うシーンに応じて選ぶ
【2】飛び出し防止仕様のものが安全
【3】犬の体形に合ったサイズを選ぶ
【4】肩ひもの幅が広い=肩への負担が少ない
【5】持ち運びにはコンパクトにたためるものを
【6】素材もチェック
それぞれ解説しているので選び方の視点を知りたい人だけでなく、購入を検討している人やどれを購入しようか迷っている人は参考にしてみてください。
【1】使うシーンに応じて選ぶ
犬のスリングを普段から使用したいという人もいれば、移動で乗り物を使う場合や旅行中など、用途によって選ぶべき商品が変わってきます。
ふだん使い|快適性や収納性の高いものを
ふだん使い用のドッグスリングを探しているなら、愛犬が快適に過ごせるものを選びましょう。通気性の高いメッシュ素材や、肌触りのよい素材を選ぶのが重要です。
また、犬が出入りしやすい構造・形状のものを選びましょう。フラットにたためるものなら、カフェマットとしても使用できます。
電車・バスの移動|フタつきを選ぶ
電車やバスなど公共交通機関で移動するとき、ふだんと違う環境に戸惑って落ち着かなくなってしまう犬が多いです。周りに人がいると外に出たがったり、暴れたりしてしまう可能性も。移動時にスリングを使用する場合は、フタが完全にしまるものを選びましょう。
ただし、交通機関や鉄道会社によっては、ドッグキャリーしか使用できない場合もあります。事前に問い合わせるなど、ドッグスリングが使えるかどうか事前に確認しておきましょう。
【2】飛び出し防止仕様のものが安全
スリングはケージやキャリーとは異なり密閉できませんので、なかから飛び出すおそれがあります。なかに首輪を留めるひもやフタがあるものを選びましょう。
スリングの底などに首輪につなぐことができるひもがついているものは、急な飛び出しを防ぐことができるので安心。
また、スリングにはファスナーで閉めるタイプや、巾着袋のようにひもで閉めるタイプのフタなどがあります。
【3】犬の体形に合ったサイズを選ぶ
犬用のスリングを選ぶときには、まず犬の体形に合ったものを選ぶことが大切。大きすぎるとスリングのなかに入り込みすぎて、頭が出せなくなることもあります。逆に小さすぎると、なかで方向転換ができなくなったり、はみ出しすぎてしまい落下する危険性が生じることも。
犬は体形がそれぞれ違い、体重だけで判断できない場合があります。スリングの耐荷重だけでなく、サイズや形なども確認して、犬の体形に合うものを選ぶようにしましょう。
【4】肩ひもの幅が広い=肩への負担が少ない
肩ひもが細いスリングでは、体重の軽い犬の場合には肩にあまり負担がかかりませんが、犬の体重が重くなればなるほど肩に対する負担が大きくなっていきます。
それに対して肩ひも全体の幅が広いスリングは、一点に重みがかかりにくいのでおすすめ。
また、肩ひもの半分が細めのテープになっていて、長さ調節できるものがあります。調節した長さによっては肩への負担が大きくなることもありますので、よく確認しましょう。
【5】持ち運びにはコンパクトにたためるものを
犬のスリングには、コンパクトにまとめられるものがあります。ふだんは犬を歩かせるか、ケージに入れて移動するなどで、スリングと併用したいときにもかさばりません。
コンパクトになるもののなかには、ウェストポーチとして腰につけられたり、マットとして使えたりするものもあります。持ち運びの方法やたたみ方などもチェックしておきましょう。
【6】素材もチェック
犬のスリングはいろいろな素材で作られています。素材によって特徴が異なるため、重視したいポイントを踏まえて素材をチェックしておきましょう。
伸縮性の高い素材の場合、スリングも犬を支えてくれるためスリングを付けている人の負担を軽くしてくれます。メッシュやコットンなどの通気性のある素材なら、夏場も涼しく持ち運びにも便利。軽い素材の場合は、強度も確認しておきましょう。
犬用スリングのおすすめ13選 マンダリンブラザーズなどの人気ブランドも!
ここからは、動物病院院長・平松育子さんと編集部で選んだおすすめ商品を紹介します。ご自分の愛犬にぴったりなスリングを購入するときの参考にしてみてください。


普段使いにおすすめ! コンパクトに収納
MサイズとLサイズ展開があり、愛犬の体型に合わせて選べる犬のスリングです。縦抱きのほか横抱きにもできるため、愛犬に合わせたり、腰への負担が気になったりする場合にも使えます。
手前には大きめのマチ付きポケットも装備。スマホや愛犬のおやつを入れるなどして使えます。くるくる丸めてボタンで留めれば、コンパクトになり、いつでもバッグのなかに入れておけます。

お手入れかんたんでアウトドアにも
コーデュラファブリックを素材に使用した、2サイズ展開の犬のスリングです。撥水性、防汚性、防油性にすぐれているため、スリングに汚れや水がついてしまっても、さっとふきとれます。アウトドアシーンなどでも使いやすいです。
キャメルやブラックなどの落ち着いたカラーかつ、シンプルなデザインなので男女兼用で使えます。

シンプルでおしゃれ!
いつでも丸洗いできるコットン100%のスリングです。通気性も良いので夏でも使いやすいのがポイント。また、長時間使っていても疲れにくい幅広のショルダーストラップを採用。飛び出し防止のストラップも付いているの安心して使えます。どんな服装にも合わせやすいシンプルなカラーなのでおしゃれなスリングを探してる方におすすめです。
撥水加工により雨の日でも安心!
外側は綿生地、内側はメッシュ生地で耐久性のある2重縫製が施され、重さ10kgまで対応可能です。また、肩紐の厚さが3cmほどあるため肩への食い込みも軽減。
さらに外側の生地は撥水加工がされているため、急な雨が降っても安心。サイドや肩紐にもポケットが付いており、散歩の小道具などを収納できて便利です。
飛び出し防止フックと巾着袋の2つの飛び出し防止対策がされています。

カンガルー袋のようなスリングで愛犬を抱っこ!
まるでカンガルーの袋のようなスリング。愛犬は体重をかけやすく、飼い主は抱きかかえやすい形になっています。
メッシュ生地の巾着袋は幅が広く、愛犬が出入りしやすく、外から様子が見えるのもポイント。飛び出し防止のリードや、おやつなどが入るポケットも付いています。
おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 犬のスリングの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの犬のスリングの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
動物病院院長からのアドバイス
ふくふく動物病院 院長
スリングにはさまざまな形がありますが、選ぶときには肩ひもの幅と、フタやカラーにつなぐひもの有無に注目しましょう。
肩ひもが細いと肩に負担がかかりますので、幅の広いものがおすすめです。肩ひもの長さは調節できるものとできないものがありますので、使い勝手のよいほうを選びましょう。
リュックサックタイプも安定感があってよいですが、外出中に必要なくなったときに収納しにくいというデメリットがあります。斜め掛けのものはコンパクトにたたむことができるので外出時に便利。それぞれの特徴を理解して、使用シーンによって使い分けましょう。
犬用スリングの使い方や注意点は? もっと知りたい
犬のスリングを使うときは、おへそのあたりに愛犬が来るようにしましょう。体の重心に愛犬が来るため、スリングもゆれにくく負担がかかりません。スリングに入った愛犬もバランスを取りやすくなります。
また、犬のスリングの使用は短時間にとどめるようにしましょう。長時間同じ姿勢でいるのは、愛犬にとって大きな負担になります。適度にスリングから出してあげて姿勢を変えたり、使用時間が長くなりそうな場合はドッグキャリーを使用することをおすすめします。
電車など公共交通機関に乗るときの注意点
電車、バス、地下鉄など利用する交通機関によってルールが異なります。事前にスリングが利用可能かどうかチェックしておきましょう。また、いきなり当日に使用するのではなく、あらかじめスリングに慣れさせておくのも重要です。
スリングを使用する場合は、フタつきのものを使用しましょう。また、トイレをすませていないと愛犬が落ち着かなくなってしまう可能性があります。トイレは事前にすませるか、おむつなどのマナーウェアを使うようにしましょう。
犬用スリング以外も検討したい方はこちらの記事もご覧ください! 【関連記事】
愛犬と飼い主のお互いの快適さを考えましょう
今回は、ふくふく動物病院の院長である平松育子さんへの取材をもとに、犬用スリングの選び方や商品を紹介しました。愛犬が心地よく過ごせて、飼い主さんにとっても負担が少ないような、お互いが快適に使えるスリングをぜひ探してみてくださいね。
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山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院を2006年に開業。得意分野は皮膚病です。2019年4月より皮膚科と内科中心の病院を目指していきます。飼い主さまのお話をしっかり伺い、飼い主さまと協力し合いながら治療を進めていくように心がけています。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。