オーディオテクニカってどんなメーカー?
オーディオテクニカ(audio-technica)は、1962年4月17日に設立した日本の音響機器メーカーです。ファンの間では「オーテク」という愛称で親しまれており、一般的な製品も多いですが、プロミュージシャンなどの音楽業界に向けた製品も多く発売しています。ヘッドホンやイヤホン、マイクロホン機器への評価が高く、とくにマイクロホンはアテネオリンピックやグラミー賞授賞式に採用された実績もあります。
重低音に特化したものやリーズナブルなのに質のよいタイプなど、エントリークラスからハイエンドモデルまで、とにかく豊富な種類があり、好みに合わせて自分にピッタリのヘッドホンが選べる魅力があります。
オーディオテクニカ製ヘッドホンの選び方
ここからは、オーディオテクニカ製のヘッドホンの選び方をご紹介します。
ヘッドホンの種類をチェック
ヘッドホンはハウジングの形状によって「密閉型」「開放型」にわかれます。
密閉型|音もれしないから通勤通学にも
密閉型は、音もれが少なくどこでも使えるのがメリット。音漏れの心配がないので、電車やバスなど公共の場所でまわりに人がいても使えるほか、騒がしい場所などで外部の音も遮断してくれます。また、重低音もしっかり聞こえるというメリットもあります。一方で、ハウジング部分が大きいため、持ち運びには少々不便な面があります。
開放型|室内での使用におすすめ
開放型は、穴の空いたハウジングによって音のゆがみを可能なかぎり排除した音質最優先タイプ。「オープンエアー型ヘッドホン」とも呼ばれます。耳への圧迫感がないので耳が疲れにくく、高音もしっかり聴こえます。「ヘッドホンをすると耳が痛い」という人にはこちらがおすすめです。また、音漏れが大きいため、活用場所が限定される傾向があるので、自宅のみで使う方におすすめします。
音質の違う4タイプをチェック
オーディオテクニカ製ヘッドホンには音楽観賞用以外にもプロモニターやゲーミングなど、さまざまなタイプの商品があります。各シリーズごとに特徴があるのでチェックしてみてください。
ポータブルタイプの「Sound Reality(サウンドリアリティ)」シリーズ
「Sound Reality(サウンドリアリティ)」は中高音域から低音域まで、それぞれがもつ「音本来の豊かさ」の表現を追い求めるシリーズです。ハイレゾ音源の情報量にも素早く対応し、原音の持つニュアンスをのがさず再現することを目指しています。
オーバーヘッド型のポータブルヘッドホンのほかにも、ネックバンドつきのワイヤレスイヤホン、カナル(耳栓)タイプのワイヤレスイヤホンまでそろっており、幅広いユーザーのニーズに応えます。
重低音が特徴の「SOLID BASS」シリーズ
「SOLID BASS(ソリッドベース)」シリーズは、低音域の音質にこだわりました。振動板を大きく動かしつつコントロールできるよう工夫されたドライバー構造が迫力のある重低音を生み出します。密閉性の高いハウジングとフィット感のある装着機構で、音もれを防ぎながら空気を利用して共鳴させます。
持ち運びにも適しており、屋外でも屋内でも使用できます。
密閉型の「A(アートモニター)」シリーズ
「A(アートモニター)」シリーズは、音の正確さ・明瞭さに特徴があります。原音を正確に再現できるように工夫されており、振動板はφ53mmの大口径、音声信号を音に変換するボイスコイルには通常より純度の高い銅線を使用。高音から低音までの広い音域に対応します。
また密閉式の利点をフルにいかした二重構造ハウジングが音に伸びを与えます。
開放型の「AD(エアーダイナミック)」シリーズ
オーディオテクニカらしい音に触れられるのが「AD(エアーダイナミック)」シリーズです。豊かな中高音域と迫力の低音域、クリアな音質が楽しめます。
開放型のハウジングはなかの空気を拡散させることで音の広がりを演出する反面、先にも述べたように音がヘッドホンの外部にもれやすいため、自宅での使用がおすすめです。気兼ねなく聴ける環境で良質なサウンドに包まれまれる体験をしてください。
有線? ワイヤレス? 接続方法をチェック
ヘッドホンの接続方法は、有線かワイヤレスかの2択。使いやすいほうを選びましょう。
コード付きの「有線タイプ」
「有線タイプ」の長所はやはり音質のよさです。コードのなかを音声信号が伝わってくるので劣化が少なく、ノイズが入りづらい利点があります。音楽や映像の製作現場で使われることも多い有線タイプですが、デバイスとのタイムラグが少なく耳に届くので、ゲームでの使用にも向いていています。
短所はコードが作業のじゃまになったり、コード内の断線などで交換が必要だったりする場合があること。これには片出しコードやコードのみの交換対応がなされています。
Bluetooth接続などの「ワイヤレスタイプ」
「ワイヤレスタイプ」はコードの存在を気にせずにすむストレスフリーな使い心地が魅力です。満員電車やトレーニングなどさまざまなシーンで使用できるほか、ファッション性もあり装着方法で個性を出すことも可能です。
有線タイプよりは音質がさがると言われていますが、Bluetooth機能の進化やオーディオテクニカの技術で音質をあげています。
持ち運びたいなら折りたたみできるものを
折りたたんでコンパクトに収納できたり、音もれに配慮されているなど、屋外でも活用したい方には気軽に持ち運びができるようにデザインされたものがおすすめです。オーディオテクニカのヘッドホンは、折りたたみできるものも多く、有線とワイヤレス両方に対応しているモデルもあります。ヘッドホン選びの際、音の好みは最優先ですが、使い勝手もぜひ考慮に入れてください。
騒音を消すノイズキャンセリング機能
ノイズキャンセリング機能は、外界の騒音・雑音に対し、それらを打ち消す信号を発してノイズを低減するよう働きかけます。これによって内容が聞き取りやすくなり、不必要にボリュームをあげなくても音声・音楽を楽しめます。
電車や街の喧騒(けんそう)のなかなど、屋外で使用したい方はこの機能があるヘッドホンを試してみてください。
ハイレゾ対応モデルなら高音質が楽しめる
ハイレゾ(High Resolution)は高度解像度、つまり情報量が非常に多い音楽データです。含まれる情報量が増えると、音域は広がって音質はよりクリアになります。
同時に、膨大な情報量に対応するには相応の処理能力が必要です。その能力をもつものをハイレゾ対応モデルとよび、金色のマークをつけて目印にしています。ハイレゾ音源を楽しみたいかたはこのマークを探してください。
好みのデザインを見つけて
オーディオテクニカのヘッドホンは機能だけではなく、デザイン性も評価されています。その実力は国内のオーディオビジュアルアワードであるVGPで受賞したこともあるほどです。
ヘッドホンはファッションアイテムのひとつとして定着しました。多彩なカラーやデザインからお気に入りを見つけてビジュアル面からも楽しんでください。
おすすめ商品の比較一覧表
エキスパートのアドバイス
オーディオ・ビジュアル評論家
オーディオテクニカは、とても真摯(しんし)に、いつもまじめにヘッドホンの音を追求し続けているメーカーです。どのシリーズ、どのグレードの商品もそれぞれによいところを持ち合わせていますので、どれが気に入っても、どれを選んでも損することはありません。
とはいえ、価格帯によって利便性や音のよさは変わってきてしまいますので、ミドルクラスからではなく、気になるシリーズの上位機種から聴きはじめるのもひとつの方法です。グレードを下げているのにもかかわらず、「いやいや、これでじゅうぶん満足でしょう! 」と思える商品に出会えることができたら、格別の幸せだと思います。
ただ、この方法は「結局、最上級モデルがいちばんよかった」という沼にハマる可能性もあります。くれぐれもお気をつけください。
オーディオテクニカ製ヘッドホンおすすめ10選
ここからは、オーディオテクニカ製ヘッドホンのなかからおすすめ商品をご紹介します。
audio-technica(オーディオテクニカ)『オープン型 オンイヤー ヘッドホン 楽器用モニター(TH-03LM)』

出典:Yahoo!ショッピング
audio-technica(オーディオテクニカ)『Sound Reality(ATH-AR3BT)』












出典:Amazon
audio-technica(オーディオテクニカ)『STREET MONITORING ポータブルオンイヤーヘッドホン(ATH-S100)』

出典:Amazon
audio-technica(オーディオテクニカ)『QuietPoint 密閉型ヘッドホン ノイズキャンセリング(ATH-ANC9)』

出典:Amazon

audio-technica(オーディオテクニカ)『SoundReality ポータブルヘッドホン(ATH-MSR7b)』






出典:Amazon
使い勝手と音質が巧みに両立した第2世代
屋外のリスニングがメインの方におすすめなのがこちらのヘッドホンです。Sound Realityシリーズの先駆けとなったポータブル型ヘッドホン『ATH-MSR7』の第2世代モデル。第1世代と同じ45mm口径ダイナミック型ドライバーを搭載しつつ、DLC(Diamond Like Carbon)コーティング振動板や、さらなる音質を追求した新設計ハウジング部などにより、音質がアップされています。
また、スイーベル機構やA2DCコネクターによる着脱式ケーブルの採用など、持ち運びのしやすさや耐久性についても、きめこまやかな配慮がほどこされているのはうれしいかぎりです。第1世代に比べて価格がアップしてしまい、両出しケーブルも好みがわかれるところではありますが、音質と持ち運びのしやすさについては圧倒的なグレードアップですし、価格を考えるとじゅうぶんに魅力的な商品といえるでしょう。

audio-technica(オーディオテクニカ)『SoundReality ノイズキャンセリングワイヤレスヘッドホン(ATH-SR50BT)』
















出典:Amazon
ワイヤレスやノイズリダクションが便利な多機能型
ポータブル型ヘッドホン、Sound Realityシリーズのワイヤレスモデルで、周囲の騒音を抑制するノイズリダクション機能や、逆に音楽を再生しつつも環境音を確認しやすいカタチでミックスさせるヒアスルー機能、駅や空港のアナウンスなどをすぐに確認できるクイックヒアスルー機能などをもちあわせています。屋外で使い勝手のいい、かつピュアな音が楽しめるヘッドホンです。肝心のサウンドも、Sound Realityらしく明朗快活な表現が楽しめます。
このほか、密閉性にすぐれ、交換やメンテナンスもかんたんなロック式イヤーパッド、コンパクトに収納できるスイーベル&折りたたみ機構、マイク付きなど、使い勝手に関してはとことんまで配慮されています。価格もそれほど高価ではないので、手軽に高機能ヘッドホンを試してみたいという方にピッタリです。

audio-technica(オーディオテクニカ)『ART MONITOR ヘッドホン(ATH-A900Z)』








出典:Amazon

audio-technica(オーディオテクニカ)『エアーダイナミック オープン型ヘッドホン(ATH-AD2000X)』










出典:Amazon

audio-technica(オーディオテクニカ)『エアーダイナミックヘッドホン(ATH-ADX5000)』

出典:Amazon

audio-technica(オーディオテクニカ)『SOLID BASS ワイヤレスヘッドホン(ATH-WS660BT)』






出典:Amazon
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする オーディオテクニカのヘッドホンの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場でのオーディオテクニカのヘッドホンの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
【関連記事】ほかのイヤホンやヘッドセットもチェック
まとめ
音楽鑑賞のシーンはスマホでのストリーミングが増え、リモートなどオンラインで音声通信する機会も多くなりました。一方で自宅や製作現場で腰をすえて質の高い音源聴取を望まれるかたもおられるはずです。
ご紹介したオーディオテクニカは、多彩なシーンとニーズにこたえる懐の深いメーカーです。あなたのスタイルに合ったヘッドホンがきっとみつかりますよ。オーディオテクニカのヘッドホンと一緒に豊かなサウンドライフを楽しんでください。
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※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。
ポータブルオーディオやホームオーディオなどのAV機器をメインに、専門誌やモノ誌、Web媒体などで幅広く活躍。 特にヘッドホン&イヤホンに関しては、年間300以上の製品を10年以上にわたって試聴し続けるなど、深い造詣を持つ。 また、TBSテレビ「開運音楽堂」やレインボータウンFM「かをる★のミュージックどん丼885」にレギュラー出演するなど、幅広いメディアでの活動を行っている。