ロードバイク用工具の選び方 必要な工具の確認、大きさ、軽さをみる
ここからはロードバイク用工具を購入する際に、知っておきたい選ぶポイントをお話ししていきます。工具といってもさまざまな種類があり、工具ごとに特徴があります。
使用する場面や、それぞれの工具のメリットやデメリットもあわせて解説していきます。自分ができる自転車修理のレベルにあった工具を選ぶ参考として確認してみてください。
使い方や使うシーンに合わせて選ぶ
ロードバイクをメンテナンスする場所は、自宅のガレージやサイクリングをする旅行先などさまざまな環境が考えられます。トラブルの場合にはその場で対処することもあるでしょう。
その場合、どこで工具を使うのか、どれぐらいの工具があればいいのかということをポイントに携帯用・一般用・専用工具に分けて選び方をお話いたします。
ツーリングに持ち出す携帯用工具
ツーリングをしていて、タイヤのトラブルなどに会うことがあります。そんな時には携帯用工具を揃えておくとよいでしょう。コンパクトにまとめておけるので、持ち運びもかんたんです。
さまざまなサイズのドライバーやレンチなどが一緒になっているマルチツールは、ロードバイクの部品のサイズがいろいろ違っても使いやすいです。パンクに対応できるパンク修理キットもあります。ツールケースがサドルバックに入れるとらくに持ち運べます。
自転車整備に使う工具セットなどの一般工具
自宅でのメンテナンスや修理の場合には、一般的なレンチなどが入っている工具セットがあるとよいでしょう。自分でできるメンテナンスのレベルなどにもよりますが、ホイール交換までする場合にはスパナなども一緒になっているとかんたんにできます。
パック修理セットが付いていると、自転車ショップにまで行かずともパンク修理も自宅でできるのでらくです。自分のロードバイクだけでなく、子どもの自転車のパンクなどにもすぐに対応できます。
特定部品に使う専用工具
ロードバイクの特定の部分だけに対応する専用工具もそろえておきましょう。ロートバイクの専用工具はタイヤをホイールから外すタイヤレバー、チェーンをギヤから外すチェーンカッターなどになります。
自分でオリジナルのチューンナップまで対応をしたい人は、専門工具を用意しておくとサイクリングの旅行先やサイクリング中でも対応ができます。
必要な機能と大きさとのバランスで選ぶ
工具を選ぶ際には、自分が使いたい機能と作業しやすさを考えてみましょう。小さい工具で揃えれば、コンパクトで収納性のよさや携帯性もよいのでかんたんに持ち運べます。
大きいサイズは、手で握りやすいメリットがあります。固く締められたパーツなどはどうしても力がいる部分です。その場合、工具を握って使えるとらくに作業が進められます。このバランスをチェックすると自分に合った工具を選べます。
シンプルなもの
かんたんな作業だけしかしないという人は、数本の六角レンチとサイズ違いのプラスドライバーだけがセットになっているシンプルな製品がおすすめです。十徳ナイフのようなタイプでは、収納すると小さくまとめられるので使いやすいでしょう。
十徳ナイフタイプの場合、収納ケースの長さをチェックしましょう。手で握って作業する場合にはある程度長さがあると、しっかりと力が入れられるので確認するポイントとして覚えておいてください。
多機能なもの
ロードバイクのいろんな部分を調整したい場合やパーツ交換をしたい人には、トルクスレンチやチェーンカッターなどがセットになっている多機能な製品を選んでみましょう。
スパナやレンチなどは大きさで何本もあるので、ボルトのサイズが異なる部品でもかんたんに取りつけられます。工具の量が多くなるので持ち運ぶのは難しいですが、数本だけ厳選してスパナホルダーなどにセットすると携帯することなども可能です。
機能が同じなら軽い商品を選ぶ カーボン製は高価なぶん軽量
工具は耐久性などの観点から、金属製の製品が多くなってしまいます。金属製は重さがあるため、なかなか持ち運ぶのがたいへんです。そんな時には、カーボン製のパーツが使われた製品を選んでみましょう。
カーボン材は強固でありながら、軽量という特徴があります。工具部分は金属材でも、収納フレームはカーボン製にするだけで軽さは変わります。携帯性も変わるので検討してみましょう。
単品かセット購入かで選ぶ
ほかにも工具を選ぶポイントとしては、単品でそろえる場合とセットでそろえる場合があります。このポイントは携帯性や多機能などに影響をする内容でもあります。
単品を購入する場合にはこだわりの工具を選べるメリットなどがあります。一方セットは、なんでもできる工具をそろえられるのでさまざまな問題に対応できます。そのほかのポイントについてもみてみましょう。
単品のメリット・デメリット
ロードバイクの工具は、すべてが一般的な工具だけでなくてチェーンカッターやタイヤレバーなどの専用の工具もあります。その場合、単品で工具をそろえると最低限の必要工具だけをそろえるだけ済みます。
ひとつずつ選ぶのがたいへんという人は、単品で使える工具がセットになったマルチツールを選ぶ方法もあります。費用の面でも必要な分だけで済みます。しかし、予期しない問題に対応できるかと言われると別途単品で工具をそろえないといけない場合はあります。
工具セットのメリット・デメリット
ロードバイクの故障などはどんな故障があるかはわからないので、なんでも対応できるようにしたいときには工具セットを選びましょう。たくさんの種類の工具から問題に合った製品を選べるので悩まずにすぐに使えるところがメリットです。
工具セットの場合には、ツールバックが大きくなったりします。持ち運びはしづらいですが、自宅で使うことをメインにすれば大きな問題ではありません。安い工具セットもあるのでいろいろとチェックしてみましょう。
ロードバイク用工具のおすすめ16選 トピーク、レザインほかセット製品も
ここからは編集部で厳選したロードバイク用工具ご紹介していきます。ロードバイク用工具の選ぶ際のポイントを参考にして、さまざまなシーンなどに合った製品を選んでいます。
携帯性や多機能に使えるのかということなど、自分が今使いたい製品をよく考えて購入を検討してみてください。
シンプルな9つのレンチとドライバーのセット
シンプルな構成でコンパクトで持ち運びしやすい製品です。プラスドライバーとトルクスレンチはスタンダードなサイズの内容で付いています。キーレンチは2mmから8mmまで7サイズが搭載されているのでこまかいところまで調整可能です。
すべてのツールを折りたたむと60mmという小さななので、ポケットに収めても邪魔になりません。
チューブが傷つきにくいのが特徴
なるべくチューブに傷がつきにくいように、丸みを帯びた形状にしているタイヤレバーの3本セットです。安心のパナレーサーブランドで日本製。エアロスポークでも使用できます。
ロードバイクなどの自転車パンク修理時や、タイヤチューブ交換時に重宝する商品です。
工具BOX型パンク修理セット
ひとつひとつの道具を買うよりも、いざというときに必要なものがそろっているセットがほしいという人向け。ロードバイク整備の初心者にとっても十分なセット内容です。
各種ドライバー、パンク修理セット、レンチやクランク工具類、チェーン切りなど、日々のメンテナンスをこれから自分でやっていこうという気にさせてくれるボックスです。
頑丈な作りで握り込みやすいサイドグリップ式工具
強固な見た目ですが、アルミフレームを採用しているために見た目ほど重くない製品になります。それぞれのツール部分は高張力鋼を採用しており、頑丈で耐久性のあるツールで構成されています。
サイドフレームに幅があるので、しっかりと握り込んでドライバーやレンチを使うことができます。固く締められているパーツもらくに取り外すことが可能です。

プロメカニック御用達ブランドの携帯ツール
その精度の高さからプロメカニックも愛用する、PBスイスの工具。この商品は、5mm六角棒レンチに専用のビットホルダーと8種類のビットを組み合わせることで、さまざまなサイズのボルトに対応する携帯ツールです。
それぞれのビットは、ビットホルダーを収納するケースに5mm六角棒レンチをカチリとはめて納めることができ、ひじょうにコンパクトに。
ケースの両サイドにはタイヤレバーもついています。六角棒レンチはしっかりとした大きさがあり、大きなトルクをかけたい作業もじゅうぶんこなせるので、いざというときも安心です。

締めつけトルク管理が可能な携帯ツール
カーボン製パーツには、ボルトの締めすぎで破損しないための締めつけトルクが指定されています。そんなときに重宝するのが、トルク管理ができるトルクレンチ。この商品には、2~6Nmまでトルクを設定できるトルクビットがついています。
締めつけも緩める作業もスピーディに行なえるラチェットハンドル、奥まったところの作業もしやすいエクステンドバー、さまざまなサイズの六角レンチやトルクスレンチ、プラスドライバーからなるツールビットが、ナイロンケースにひとまとめになった携帯工具。
出先でも締めつけトルクを管理しながら作業することができ、カーボンパーツのボルトを増し締め(さらに締める)するケースでも安心して作業できます。
ペダルスタンドにもなる携帯工具
ルーフキャリアや自転車用製品を製造しているMINOURA(ミノウラ)の製品は、ペダルスタンドとしても使える携帯工具。キックスタンドなしで自転車を自立させることができます。
一般工具としても5種類のレンチとプラスドライバーをそなえ、スマホスタンドとして使える機能も合わせると、9種類の使い方ができる便利ツールです。
自転車部品専門卸の老舗が作る工具
1904年に野口商会として創業したという自転車部品専門の会社NOGUCHI(ノグチ)。現在では自転車におけるさまざまなパーツを扱っています。
このフォールディングツールも歴史を感じさせるしっかりとしたつくりに仕上がっています。シンプルでコンパクトなタイプがほしい方に向いている商品です。

ホイールのクイックリリースと携帯工具が一体化
ホイールのクイックリリースレバーと携帯工具が一体になった、画期的な商品。携帯工具を持ち運ぶ際のスペースを考えなくてもよく、工具を忘れることがなくなるのは魅力といえるでしょう。
工具は4〜8mmの六角レンチのほか、チェーンカッター、スポークレンチ、マイナスドライバーが搭載されています。必要に応じて3mm以下の六角レンチを用意すれば、出先でのトラブルにもほぼ対処できそうです。

ボトルケージ下に工具を収納できる
携帯工具とフレームのボトルケージ台座に取りつけられるケースのセット。手持ちのボトルケージとともにケースを取りつけると、ボトルケージの下側に工具の収納スペースができあがります。携帯工具を忘れることもなくなり、収納する場所に困ることもないのは魅力です。
付属する工具は2~6mmの六角レンチとT25トルクスレンチ、プラスドライバーの8機能。ステムやハンドル、サドル高の調整や変速調整などの作業はできるので、あとは必要に応じて小型のチェーンツールなどを用意すればじゅうぶんでしょう。

レザイン『V 5 Multi Tool』
カーボン&チタンを使った軽量ツール
ドライカーボン製のサイドプレートに、チタン製のボルト、CNC加工をほどこしたステンレススチール製のビットを組み合わせた軽量な携帯ツール。10機能のものが80g、5機能のものは44gという圧倒的な軽さを実現していて、手に持った瞬間にわかるほど軽いのが特徴です。軽さ重視なら5機能のものですが、実用性を考えると10機能のものがおすすめです。
レザインの商品らしくビットの加工精度が非常に高く、ただ軽いだけでなく作業もしやすいツール。価格はほかの携帯工具の2倍以上しますが、装備を軽くしたいが作業性も犠牲にしたくないサイクリストなら、投資する価値ありです。
プロ 『ミニツール15ファンクション(R20RTLB026X)』
「ロードバイク用工具」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ロードバイク用工具の売れ筋をチェック
Amazon、Yahoo!ショッピングでのロードバイク用工具の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
携帯工具はあくまで出先での非常用ツール! チェーン交換工具やタイヤ交換工具としても
携帯工具の持ち運びしやすさは、ほかのアイテムにはないメリットです。しかしあくまでも応急処置用の非常用ツールであることを覚えておきましょう。
2〜8mmの六角レンチとT25トルクスレンチ、プラスドライバー、チェーンカッターがあれば非常事態に対応できるでしょう。サイクリングの場合には、自転車専用の工具セットでセッティングやチューンナップを行ってから楽しむようにしましょう。
またパンク修理キットは別に準備しておくことをおすすめします。
そのほかのロードバイク用アイテムの記事はこちら 【関連記事】
ロードバイク用工具で整備してサイクリングを楽しむ
ロードバイク用工具の選び方とおすすめ製品はいかがでしたでしょうか。自分のメンテナンスできるレベルや専用の工具を使うのかなど選ぶポイントはたくさんあるのでよく確認しましょう。
わからない工具などは、今回の記事を参考にしたり、製品の口コミなどを確認して本当にあるとよいのかを判断してみましょう。
ロードバイクを通勤・通学で毎日使う人ほどメンテナンスは入念にすることが求められます。大きなトラブルにつながるのでいつも楽しいロードバイクでの走行をするためにも、工具をそろえて修理やメンテナンスを欠かさずに行いましょう。
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自転車専門誌やウェブサイトなどで活動する自転車専門のライター。 ロードバイクやサイクルパーツ、サイクルアパレル、自転車用デジタルデバイスなどのインプレッション記事、トレーニング系の記事、ロングライドの実走レポートなどを得意とする。 執筆活動の傍ら、Jエリートツアーの選手としてロードレースやタイムトライアル、ヒルクライムなど幅広いレースに参戦。 自転車版の耐久レース・エンデューロも好きでよく出場している。