凧揚げの歴史 伝統のあるおもちゃ
凧揚げは紀元前に中国で、軍事目的で利用されたのが始まりと言われています。それが貴族の遊戯として平安時代に日本に伝わり、江戸時代に一般庶民の間でも大人気となったのです。
その後、急速な都市化や経済成長で電線などが増え、自然と凧揚げをする人が減ってきましたが、凧の伝統を守り続けてくれる職人たちによって今もなお、受け継がれています。
凧の選び方のポイント おもちゃコンサルタントに聞く
おもちゃコンサルタントの加藤理香さんから、凧を選ぶときのポイントを教えてもらいました。ぜひ、凧の選び方の参考にしてください!
凧のタイプ・種類で選ぶ
凧といっても、日本の凧のように1枚の和紙に骨と尾をつけて風を受けながら揚げるタイプもあれば、風を本体に通過させることで浮力を持たせるパラシュートタイプ、ゲイラカイトタイプなどもあります。
ここではそれぞれの種類について解説していきます。
日本古来の凧を楽しみたいなら「角凧」
日本のお正月といえば凧あげと、歌にも歌われるほど昔からの遊びとして受け継がれています。
角凧は日本の伝統的な凧で、長方形や正方形のものがあり、竹の骨組みに和紙を張って作るのが一般的です。日本にちなんだ歌舞伎や浮世絵、土地柄の風景、文字などが大きくえがかれてあり、遊びやお祝い事などのときに空へ飛ばします。
自由に動かしたいなら「スポーツカイト」
凧を空高く飛ばすだけではなく、左右に動きをつけて遊んでみたい人は、スポーツカイトを選んでみるとよいでしょう。ヨーロッパなどでは大きな大会が開かれるほどポピュラーな凧です。
糸を操ることで左右へ自由に移動させられるので、今までにない凧の動きを体験できるでしょう。動きは広範囲になるので障害物のないひらけた場所で遊ぶとよいです。
体験したことのない感覚を味わえる「バイオカイト」
さまざまな工学の計算によって生み出されたのがバイオカイトです。特徴としては真っすぐに凧が上がることでしょう。通常の凧より重量が軽く、あまり風がなくても浮き上がります。
バイオカイトの空への上がり方は体験したことのない感覚なのでおもしろい製品であることは間違いありません。物によっては1km上空まで上がる製品もあるのでよく吟味しましょう。
揚げやすく扱いやすいので子どもに人気「ゲイラカイト」
海外から紹介されて広まった凧がゲイラカイトです。昭和40年代ころから広まり、プラスチックとビニールという組み合わせで軽量でよく飛ぶということで購入されていきました。
工学を知る設計者によって風をよく受けられて、空にあがりやすい形状が採用されています。扱いやすいので子どもさんと最初に使う凧としておすすめです。
骨組みがなく風を取り込んで飛ぶ「軟体凧」
軟体凧はその名のとおり、軟体動物のように骨組みがありません。ナイロンなどの素材で袋状になった本体に風を取り込むことで空へと飛んでいく設計になっています。かんたんにいうとこいのぼりと同じ原理です。
軟体凧は生きものなどをかたどった製品が多く、その姿は本当に生きものが空に浮遊しているように見えます。見ているだけで楽しくなる凧です。
難易度は高いが凧の醍醐味を味わえる「連凧」
小さな凧が連なって飛ぶ連凧はお祭りなどで見かけたりすることがあるのではないでしょうか。連凧は技量を持っていないと飛ばすのが難しい凧です。しかし、飛んだときの姿は芸術的でもあります。
一般的には販売されていることが少ない凧ではありますが、自作することは可能です。同じ趣味の人と協力して作って飛ばしてみるのもよいでしょう。
扱いやすい素材を選ぶ
凧の素材にはいろいろなものが使用されています。日本古来の凧であれば、竹ひごや和紙がベースとなっています。プラスチックのフレームはかんたんに組み立てられる造りになっているので、初心者におすすめです。
風を受ける部分には軽量なビニールを採用すると、頑丈でありながら軽量なので飛ばしやすい凧を作ることができます。自分の好きな素材で試してみるとよいでしょう。
飛ばしやすさ重視ということでしたら、ビニールとプラスチックのゲイラカイトがおすすめでしょう。
デザインで選ぶ
凧を揚げるときに揚がっているのを見ているのが好きな方、自分で揚げるのが好きな方、揚げるのを手伝うのが好きな方、それぞれ楽しみ方にタイプがあると思います。
また、ふわりふわりと浮かんでいるのが楽しい方と、右手を引いたり左手を引いたりと凧をコントロールする楽しさが好きな方もいるでしょう。
楽しみ方は千差万別ですが、せっかくなら自分の好きなデザインや、お子さんが好きなキャラクターものなどを選ぶと、凧揚げをより楽しむことができるでしょう。
遊ぶ場所を考慮してサイズを選ぶ
凧揚げを行う場所は、上空に障害になるものがなく、揚がっている凧を気にしながら走っても大丈夫な場所を探しましょう。
電線に引っかかったり、糸が体に絡んだり、つまずいて転んだりといったことが起こりそうにな場所は避けてください。そして、サイズに見合う大きさの凧を選びましょう。
凧のおすすめ9選 子どもと遊ぶのもよし、大会に出るもよし!
ご紹介した、凧の選び方のポイントをふまえて、おもちゃコンサルタントの加藤理香さんと編集部が選んだおすすめ商品をご紹介します。

風を受けてカラフルなカイトが揚がります!
1枚に張ったカラフルな布に風を受けて空に揚がっていく凧です。揚げる方、それを助ける方、ふたりの力を合わせて揚げるので、親子遊び、仲間遊びができる年齢以上のお子さまにぴったりです。同じことに向き合って、一緒によろこぶ体験がかんたんにできます。
凧が安定するまでの感覚、揚がった瞬間の感覚、空のうえで揚がり続けているときの感覚、それぞれの違いをしっかり感じることができるので、経験が体をとおして記憶されていくでしょう。

自分だけの凧を作ろう! 凧作りキット
人気のキャラクターもいいけれど、自分の好きな絵の凧がほしいという方にぴったりな、凧作りのキットです。お子さまでもかんたんに作れるので、イメージを膨らませて、オリジナルの凧を大空に飛ばしてみましょう!
この凧を型紙にして、ビニール(たとえば厚手のゴミ袋や薄手のビニールシートなど)をカットして、竹ひご、糸、しっぽ用のビニールがあれば、複製であってもかんたんに作れます。油性ペンでお絵描きした凧は、大きくなっても大切な記録となります。夏休みなどの長期休暇の宿題に、凧を作ってみてはいかがでしょう?

いつもポケットに!おすすめのミニ凧
骨のないタイプの凧なので、コンパクトに収納でき、かつケースがついているので、手軽に持ち歩きができます。お散歩ついでに風を感じたら、ハイキングに行って風を受ける場所にきたら、さっと取り出して、凧を揚げてみましょう。体で感じる以上のインパクトを手もとで味わえます。
風さえあれば揚がっていくので、お子さまでも楽しめます。キャンプやトレッキングといったアウトドア好きの方にも、手軽に凧揚げの楽しさを感じてもらえるカイトです。
手のひらサイズに収納でき持ち運び・携帯に最適
コンパクトサイズのキーホルダー付ケースにナイロンカイトが収納された携帯型カイトです。ベルトやバッグに引っかけたりいつでもどこでも持ち運べ、風を感じたらどこでも一年中凧あげが楽しめます。たこ糸は15mと短めなので近所の公園でも安心して遊べます。また、カラーバリエーションが豊富なのも魅力。好みの色で選ぶのもおすすめです。
みんな大好き!アンパンマンだこを飛ばそう
いつの時代も、子どもから愛されているアンパンマン。こちらの凧は、アンパンマンの絵柄なので、小さな子どもも興味を持って遊べるでしょう。また、3連凧になっているので、それぞれにアンパンマンのキャラクターがたくさんいて魅力的ですよ。組み立ては特に必要ないので、袋から取り出せばすぐに遊べるのが嬉しいですね。
対象年齢は3歳以上からですが、小さい子どもは凧を操作することが難しいので、慣れるまでは大人が凧紐を一緒に持ってあげるといいでしょう。
大人気漫画・アニメのキャラクターカイト
子どもから大人まで大人気の鬼滅の刃がデザインされたキャラクターカイトです。骨組みはグラスファイバーを使用しているため、丈夫さが魅力。また、本体に2か所の風を通す穴がついており、風の強さによって調節できるのもうれしいポイント。鬼滅好きなお子さんにはぜひ!

凧といったらイメージする、昔ながらの和凧
凧、それも和凧といったら、ほどんどの方がイメージするのがこれではないでしょうか。昔はお正月の遊びには、羽根つきとコマ回しと凧揚げでした。今どきの子どもたちは伝統遊びを教わる時代ですが、昔の遊び道具の作りのシンプルさに、びっくりすることでしょう。
道具がシンプルなだけに、コツが必要になりますが、それも1回覚えてしまえば大丈夫。しっぽと糸がついているので、買ったあとすぐにでも、場所を探して遊べます。他世代交流の場や、昔の遊びをやってみたい子どもたちの遊びにおすすめします。
日本の伝統的な柄の凧でも遊んでみよう
最近では、さまざまな柄やキャラクターもののカイトが発売されていますが、昔からある伝統的な凧もまだまだ人気です。こちらは、昔ながらの手作り高級絵凧で、1つ1つ味がある作品になっていますよ。
製品重量は約85gあり、デザイン的にも飛ばす際にちょっとしたコツがいりますが、風がよく吹いている日にあげれば、初心者でも空高く飛ばせます。公園や河原であげていれば、近所のおじいちゃん、おばあちゃんから声をかけられて交流できるかも。昔からある日本らしい凧を使って、今の子ども達に伝統的な遊びを教えてみてはいかがでしょうか。
カラフルな三角凧を飛ばして楽しい時間を
見た目がカラフルなオーロラ柄で、楽しい気持ちにさせてくれる三角凧です。リップストップナイロン生地で作られているので、簡単には破れることなく安心して遊べます。また、骨組みはグラスファイバー素材を使用しており、軽くて折れにくいのが特徴です。
セット内容は、本体の三角凧に79.8mもある凧糸、支柱、収納バッグです。専用の収納バックがありますので、持ち運ぶ際もコンパクトに収まり便利でしょう。公園やビーチ、キャンプ時などアウトドアシーンで遊べば、盛り上がること間違いなしです。
「凧」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 凧の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの凧の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
凧揚げに関するQ&A よくある質問
カイトをうまく揚げる方法は?

次のポイントを確認してみてください。
・カイトが正しく組み立てられているか。
・「ブライドル」(糸目)のライン(揚げ糸)を取り付ける位置が正確な場所になっているか。
・2本のラインが同じ長さになっているか。
・カイトを揚げるのにじゅうぶんな風力か。
「凧」と「カイト」の違いは?

「凧」と「カイト」は基本的に同じものを表していますが、日本製と海外製で素材と呼び方に違いがあります。
日本では、古くからお正月の風物詩として有名な遊びですが、和紙と竹を使用した凧のことを「和凧」と呼んでいます。
一方海外製のもは「洋凧」と呼ばれ、ビニールをはじめとしたさまざまな素材を使用して作られている凧を「カイト」と呼んでいるのです。
凧揚げの遊び方について おもちゃコンサルタントからのアドバイス
凧を揚げているときに手もとに感じるのは、いまこの瞬間の風そのもの。見えない風を体で感じられるのが凧揚げ遊びです。安全な広い場所で遊ぶのはもちろんですが、風を受けるにじゅうぶんな場所や時間を選びましょう。
スポーツタイプ、とくにダブル以上のライン(糸)のものは、風の強さによってはかなりの引きがあるので、手袋などの装着が必要になります。凧の種類と風の強さに応じて、手に体に伝わる風を感じましょう。体を支える体幹やまっすぐ引っ張るバランス感覚を養うことができます。
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凧揚げは一年中楽しめる! 編集部より
ここまで凧の選び方とおすすめの商品を紹介してきました。
今や凧揚げは年始の風物詩ではなく、一年を通してオールシーズン遊べるおもちゃです。携帯性に優れていたり、簡単に組み立てができるものも多く販売されているので、公園グッズのひとつとして持っておくと遊びの幅が広がるでしょう。
お子さんにぴったりの凧を見つけて、いっしょに楽しんでみてください。
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あそびとおもちゃ、ヨガを通して、をこころとからだを伸びやかに育むお手伝いをしています。 おもちゃコンサルタントとして、音あそびおはなしあそびのパフォーマーとして、全国各地に出向いて活動しています。おもちゃだけでなく、わらべうたあそびや手作りおもちゃなど、さまざまなあそびのコンテンツを展開中。 ヨガインストラクターとして、健やかなからだづくりや、親と子のふれあい、抱っことおんぶ、からだ遊びなどの講座も開催。 赤ちゃんから高齢者までを対象にして、「たのしい」「ここち良い」「だいすき」をテーマに活動しています。 おもちゃコンサルタントマスター、ベビーヨガインストラクター、マタニティヨガインストラクター、骨盤調整ヨガインストラクター、日本産精油アドバイザー、木育インストラクター、アクティビティインストラクター、プロジェクトワイルドエデュケーター、ネイチャーゲームリーダー、ぎふ木育指導員