まずは「こま」を知る! おもちゃコンサルタントマスターが解説
世界各地にあるこま。日本のこまはもともと、こけしや器など、木を挽く(回転させている木を削る)技術があるところで作られてきた歴史があります。
雪深い地域であれば、こまが雪に潜らないよう芯が太く作られていたり、床や布の上でなく地面で安定して回すように鉄芯になっていたり、芯はなくたまごのような形だったり、上部が平らで下部が円錐という形だったり、と気候風土によってこまの特徴はさまざま。
歴史の勉強とまではいかなくても、ちょっとした豆知識も身につく楽しさがあります。
「こま」の選び方
おもちゃコンサルタントマスター・加藤理香さんに、こまを選ぶときのポイントを3点、教えてもらいました。
回したときに美しいこと
回して遊ぶおもちゃが、こま。止まっているときのフォルムはもちろん、回したときの美しさも大切にしましょう。
年齢やスキルによって適したこま、すなわち回るスピード、こま自体の大きさも変わりますが、動きにともなう美しさを感じる気持ちを大切にしたいものです。
美しさに気づくと、それを見ようと、お子さまも大人の方も、何度もこまを回すようになるでしょう。
置いたときに美しいというのも大切なポイント。遊ばなくても、インテリアとして見たときに、ステキと思えるこまを選ぶのもよいでしょう。
回し方の違いを楽しんでみましょう
こまには、さまざまな回し方があります。
指先をこよりをよるようにして軸をひねるひねりごま、紐を巻きつけてから本体を放り投げて回す投げごま、紐のようなもので叩いて回転をかける叩きごま、両手で軸を挟んでこすり合わせるようにして回すもみごま、軸にまきつけた紐を思いっきり引いて回転をかける糸引きごま、息を吹きかけて回す吹きこま、など。
種類が多いこまですが、それぞれ回し方の違いがあるので、さまざまなタイプで遊んでみて、好みのものを見つけてみてください。
年齢が上がっていくにつれ、できることも増えるので、力が必要なものやコツがいるものにトライして、成功体験を味わってみるとよいでしょう。
素材の違いを楽しむ
日本のこまは、かつてそのほとんどが木でできていました。今は、木でできたものだけでなく、木とプラスチック、木と金属、金属製、プラスチック製、とさまざまです。
重さの違い、安定感の違い、形の違いとバリエーションが豊富なので、素材を視野にいれながら選ぶとおもしろいでしょう。
素朴な木でできたもの、シャープなラインの金属製のもの、さまざまあるのが、こまのおもしろさのひとつです。
「こま」のおすすめ8選 おもちゃコンサルタントマスター厳選
ここからは、おもちゃコンサルタントマスター・加藤理香さんに選んでもらったおすすめ商品を紹介します。幼児向けには、赤ちゃんの目をひくようなカラフルなものが、見た目もよく、回っているときも飽きずに楽しめるでしょう。

はじめてのこま回し体験にぴったり
カラフルなウッドビーズと重心の安定した球体でできている、かわいらしいフォルムのこまです。赤ちゃんの目をひくカラフルなビーズに手を触れただけで、くるくると回転がかかります。
小さな手にも持てる大きさと軽さなので、手に持って、まずはお口に運ぶ赤ちゃんの多いこと。ウッドビーズは、ゴムでしっかりと繋がれているので、歯がためのようにして遊んでも安全です。
ビーズに触れて回転がかかる偶然を楽しむ年頃をすぎたら、中心の球体に指を添えて、手首を回して回転させると、中心の渦巻き模様と周囲のビーズが、見飽きることがないくらいとても美しいこまです。
はじめてのこま遊びの成功体験にぴったりです。

カラフル! かわいい! 回しやすい!
ドイツのおもちゃメーカーのこまです。指先でひねって回すひねりごまですが、小さいお子さまにも回しやすく作られています。
一度回り出すと、長く回っているのは、整った形と安定した重心のため。見た目だけでなく、本来のこまとしての機能もすぐれている、よいおもちゃです。
発色のよいカラフルな仕上がりは、男の子女の子問わず、心惹かれるデザイン。花びらがくるくると回る様子に、物語が生まれそうな、そんな魅力があります。
ディスプレイしていてもかわいらしく、ほかの色もそろえたくなるような愛らしいこまです。

シンプルなのによく回る!
駄菓子屋さんで売っているようなプラスチックのおもちゃですが、あなどるなかれ! こまの真上から息を吹くことで、驚くほどよく回ります。
真上から吹かないと回らないので、ストローを使ってもOK。もうひとつ大切なことは、息の強さ加減を保って長く吹き続けることです。
ストレスフルな現代、大人も子どもも、呼吸が浅くなりがち。大きく吸って、ゆっくり吐くのは、リラックスの基本です。こま遊びをしながら、ストレス解消の方法を身につけましょう。
細く長く、ゆっくりと息を吐いてみてください。気持ちがゆるゆるとしてきますよ。安価なので、相手に気を使わせないお土産やちょっとしたプレゼントにもいいですね。

ただのCDと思ったら大間違い!
指先を使って回すひねりこま。見てのとおり、CDを使っています。
こまを回すと、盤上に描かれた模様が目の錯覚によって、隣り合う色がまじりあったような色に! 止まっていたときには思いもしなかったような、図柄や色合いが浮かんでくるのです。
ご紹介したのは渦巻きですが、模様によって、虹、蛇、猫などと名前がついているこまも。CDに金属製の芯をはさみこむので、その重みとバランスで長く回すことができます。
お手持ちのCDをこまにできるキットも販売されているので、親子でいっしょに、世界にふたつとないオリジナルのCDこまを作るのも楽しいでしょう。

大人がハマる真剣こま
いかに精密なこまを作って長く回せるか、そんなコンテストが日本でおこなわれていることはご存知ですか?
それが「全日本製造業コマ大戦」。そこで優勝した経験のある会社が作ったこまがこちらです。
直径10mmという小ささは、大人のためのこまともいえるでしょう。もちろん、お子さまが遊んでも大丈夫です(誤飲の危険があるサイズですので、遊ぶ年齢は考慮してください)。
ただただ、じっと、長く回っているので、回していることをうっかり忘れたりしないでくださいね。日本の技術の高さと心意気を感じるこまは、インテリアにもぴったりです。

不思議な模様で、回すとなにかが見えてきた!
不思議な断面と模様のある、もみごまと呼ばれる種類のこま。
長い軸を両手ではさみ、竹トンボを飛ばす要領で回転をかけて回すので、小さなお子さまでもかんたんに回すことができます。軸は長いのですが、重心が低く回りだすと安定し、長く回転しています。
回っているこまをじっと真横から見てみましょう。止まっていた様子からは想像できないような山の姿が。「あっ! 富士山!」と声を上げてしまうくらい、思いがけない美しい山の形を見つけたら、だれかに伝えたくなります。
ご紹介したものは大きいサイズですが、小ぶりのものも同じように山が見えます。こちらはもみごまではなく、ひねりこまと呼ばれる指先で軸を回すタイプです。

京都の美しい伝統手工芸がこまに!
京都の職人さんの手で、ていねいに作られた京こまは、芯に細長い紙を巻きつけ作られています。
ご紹介したタイプのほかにも、バリエーションがたくさんあるのが、京こまのよいところ。京野菜の形や季節に合わせたものなどがあります。
たとえば夏には金魚、端午の節句にはこいのぼり、ひな祭りにはお雛さま……と、どんどん集めたくなるような美しさと楽しさ。美しいだけでなく、こまとしてのクオリティも高く、かんたんに回せて、長く回っています。
小ぶりのひねりこまタイプから、芯の長いもみこままで、形のバリエーションもさまざま。海外のお土産にも喜ばれるこまですね。

芯がない! でもこまなのです
こまといわれて想像する形は、中心に芯が通っていませんか?
この「たまごコマ」は見た目はそのまま、たまごの形。どこにも芯が出ていません。ひとめ見て回し方がわかる方は、きっとこまが好きな方でしょう。ころんとたまごを横にして、両端から勢いよく回転をかけることで、立ち上がって回り出します。
一瞬、なにが起きたかわからなくなるような、不思議なこま。回す要領をつかむまで、ちょっと時間がかかるかもしれませんが、安定して回るように作られているので諦めないでください! 回ったときの喜びはひとしおです。
小さなボウルに、卵のようにディスプレイしても楽しいですね。
「こま」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 「こま」の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場での「こま」の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
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成功体験を積み重ねて自己肯定感を育みましょう おもちゃコンサルタントマスターのアドバイス
遊べば遊ぶほど、上達していくおもちゃを「スキルトイ」といいます。スキルトイには、ヨーヨー、ディアボロなどがあり、こまもその仲間。少しずつ経験を重ねて、できる回数が増えていくのです。
成功体験は自己肯定感に結びつき、やってみたいことにチャレンジする力をもたらします。できた喜びという、小さな成功体験を重ねること。その気持ちをまわりの方、とくに親御さんと共有することは、とても大切です。
こま遊びは、難易度の差はあれ、成功が目に見えてわかります。さまざまなタイプのこまを知って、興味の湧いたものからトライしてみましょう。
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