カポタストとは? ギタリストの必須アイテム!
ギターのフレットに装着するアイテムである「カポタスト」。キーを変更したり、おさえるのが難しいコードを弾きやすくしたりといったことがかんたんにできるので、ギタリスト必携アイテムのひとつなのです。
アコギやエレキ、ウクレレなど対応するギターや取り付け方式、材質やデザインなどさまざまな種類のものがあるので、自分のギターに対応するか、使いやすいかをしっかり確認することが大切です。
カポタストの選び方 ギターの種類や取り付け方式、材質をチェック!
自分の持っているギターにはどれが合うのか、わからない方も多いのでは? それでは、カポタストの選び方をおさえておきましょう! ポイントは下記。
【1】対応するギターの種類
【2】取り付け方式
【3】材質
【4】特殊な使い方のできるカポタストも
上記のポイントをおさえることで、よりほしい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】対応するギターの種類で選ぶ アコギ? エレキ?
ギターには、大きく分けて「アコースティックギター」と「エレキギター」の2種類があり、カポタストも対応するギターに合わせて選ぶのがおすすめ。
アコースティックギターとエレキギターは、ネック部分の太さや弦の太さ、張力に違いがあります。使用するギターに対応していないカポタストだと、チューニングが狂いやすくなったりすることも。アコギかエレキか、それぞれに対応するカポタストを選びましょう。なかには兼用タイプの商品もあります。
【2】取り付け方式もチェック! 用途に合うものを選ぶ
ネックへの取り付け方によって、カポタストにはいくつかの種類があります。それぞれメリットやデメリットが異なるので、特徴をおさえておきましょう!
チューニングの安定さで選ぶなら「ネジ式」
チューニングの安定性を重視するなら、ネジを締めてギターに固定して取り付ける、「ネジ式」をおすすめします。しっかりと締め付けられ、締め付けの強さも調整できます。ただし、着脱には少し手間がかかるため演奏中に何度も着脱はできません。
ライブなどで使うなら、カポタストを使う曲をまとめて並べるなど、セットリストも工夫しましょう。
着脱のしやすさで選ぶなら「バネ式」
ネックを挟むように取り付ける「バネ式(クリップ式)」は、着脱がしやすいため、曲ごとにひんぱんにカポタストをつけたり外したりする人に向いています。
ただ、ネジ式に比べるとチューニングが狂いやすいのがデメリットです。
手ごろな価格で手に入るのは「ベルト式」
もっともかんたんで手にしやすい価格なのが、ネックを巻くようにしてゴムバンドで止める「ベルト式」。おしゃれなデザインのものが多いのもポイントです。
しかし、チューニングがやや不安定な点と、耐久性の面でやや不安な点がデメリット。長期間の使用には向いていないので、カポタストの使用頻度が少ない方にはよいかもしれません。
【3】材質が与える影響は? ギターの音が変わる!
材質がギターの音や弾きやすさに影響することも!
カポタストの材質によって、ギターの音にも影響を与えることがあります。一般的な傾向として、硬いもの、重い材質のものは、サスティンがよく伸び、低音も出やすくなります。逆に、軽い材質のカポタストを使うと音も軽めになります。ナットやブリッジと同じように考えるとわかりやすいでしょう。
通常は重い素材のほうが音に影響しないことが多いのですが、あまり重いとギターのバランスが悪くなり、演奏に影響する可能性もありますので注意してください。
【4】特殊な使い方のできるカポタストもある パーシャルカポやスライド式など
位置をよく変える使い方をするならスライド式が便利
カポタストといえば、ギターの1弦から6弦までを同じフレットでセーハするように押さえるのが一般的ですが、弦3本だけ、弦5本だけなど、一部の弦だけを押さえられる、「パーシャルカポ」と呼ばれるものもあります。弦ごとに押さえるかどうかを決められるものもあり、複雑な変則チューニングにも対応します。
また、場所を移動するときに、いちいちカポタストを外さなくても、ネック上を滑らせるように移動できる「スライド式」もあります。曲中でカポタストのポジションを変更する場合や、ポジションが違う曲を続けて演奏する際などに便利です。
カポタストのおすすめ商品はコレ! 音響のプロや、編集部が厳選!
ここからはカポタストのおすすめ商品をご紹介します。音響のプロが選ぶランキングも掲載しているので、カポタストをお探しの方はぜひチェックしてみてください。
▼プロが厳選!カポタストランキング
▼編集部が選ぶ!カポタストおすすめ5選
▼プロが厳選!カポタストランキング 音楽機材のプロがセレクト!
ここからは、カポタストの選び方のポイントをふまえて、音楽機材のプロ・田澤 仁さんに選んでもらったおすすめカポタストランキングベスト13をご紹介します!

取り付けワンタッチ、スタイリッシュなバネ式
軽いアルミ合金製、バネ式のカポタストです。バネがやや強めなので、脱着には少しだけ力が必要ですが、そのぶんチューニングは安定します。
エルゴノミックデザインを採用しており、見た目がとにかくスタイリッシュ。軽量なので使わないときにヘッドに挟んでおいても邪魔になりません。スマートにカポタストを使いたい人におすすめです。アコギ・エレキ用のほかにクラシックギター用も用意されています。

着脱しやすい軽量のばね式カポタスト
ばね式カポタストの定番といえばカイザーのこの製品。「クイックチェンジ」という名前がついているとおり、アルミ製で軽く、ばねも比較的やわらかいので、曲中でも片手でさっと着脱することができます。手軽に使えるので、初心者にもおすすめです。
カラーバリエーションの豊富さも特徴で、なんと16色も用意されています。アコギ・エレキ兼用もラインナップされています。

グッと握れば装着完了、最適圧力で締め付けられる
独自のクラッチ式を採用しており、握るように押さえるだけで取り付けられます。押さえる強さで締め付けの圧力を調整できるうえ、指板やフレット、弦のカーブに合わせて形状が変化するので、つねに最適な圧力で締め付けられます。
チューニングの狂いもなく、音への影響も最小限。最先端の技術を駆使した高機能なカポタストで、すべてのギタリストにおすすめできる製品です。

ねじ式でもかんたんに装着できるスタンダードカポ
ねじ式ですが、装着がとても簡単なので、プロアマ問わず幅広い人気を誇る製品です。後部のレバーを押し込むようにカチッとはめ込むだけで装着完了。締め付けの強さを決めるねじをあらかじめ調整しておけば、毎回ねじを締めこむ必要がなく、はめ込むだけですぐに使えます。
アコギ用ですが、指板のRのゆるやかなエレキギターにも使えます。このほかクラシックギター用、Rのきついエレキ用、幅広の12弦用など幅広いギターに対応するモデルがラインナップされています。

パーシャルカポで簡単にオープンチューニング
SHUBB『C-1』と同じ構造のねじ式カポタストですが、6弦全部を押さえるのではなく、3つの弦だけを押さえることができる、いわゆるパーシャルカポです。
取り付ける向きによって、2~4弦、または3~5弦だけを押さえられるので、取り付けるだけでオープンDやオープンAのチューニングを作ることができます。
オープンチューニングの曲を演奏する機会が多いなら、ぜひ持っていたいアイテムです。

エレキ専用の着脱しやすいバネ式カポタスト
ばね式のカポタストは簡単に装着できるので、エレキギターでも使いたくなりますが、アコギ用のものは締め付けが強すぎて、エレキでは音程がずれてしまうことがあります。
しかしこの製品は、数少ないエレキ専用に作られたもの。アコギ用に比べて締め付けが適度にゆるめられているため、安定したチューニングで演奏できます。曲中など、素早いカポタストの着脱が必要なエレキギター奏者におすすめです。

軽量なABS樹脂製のねじ式カポタスト
ギター弦で有名なダダリオブランドのカポタストです。シンプルでスタイリッシュなデザインもカッコいいですが、最大の特徴はその軽さです。ねじ式は重いものが多いのですが、この製品はABS樹脂製で、つけていてもほとんど差がわからないほど軽いので、演奏に影響を与えることがありません。
ねじ式を使いたいけれど、その重さゆえにバランスが崩れてしまうのでは、と避けていた人にも、ぜひ一度使ってみてもらいたいカポタストです。

瞬時に移動できるローリングカポ
カポタストを使っている場合、途中で転調があると、そこから急に弾きにくくなってしまうことがありますが、それを解決してくれるのがローリングカポ。取り付けはベルト式のように引っ張って巻き付けるタイプですが、弦を押さえるパーツとネック裏を押さえるパーツがどちらもローラーになっていて、転がすように移動することができます。
どのポジションでも、高音弦と低音弦の圧力を一定にする独自のシステムも採用していて、チューニングのずれも抑えられています。

バネ式とねじ式の“いいとこ取り”
ワンタッチでかんたんに着脱できるばね式は便利ですが、締め付けの強さによってはチューニングがずれたり、音にビビりが生じたりすることもあります。そんなばね式の弱点を解消したのがこのモデル。
基本的にはバネ式ですが、ねじで締め付けの強さを調整できるようになっています。独特の形状によりあまり力を入れずにカポが着脱できるほか、ネック形状に関係なく均等に弦を押さえられます。装着したとき、移動させたときのチューニングのずれも最小限に抑えられていて、曲中でも安心して移動することができます。ピックホルダーがついているのも意外と便利です。

軽量でスリムな定番モデル
カイザーと並んで、バネ式カポタストの定番の一つとなっているJIM DUNLOPのトリガーカポ。軽くて丈夫な航空機グレードのアルミニウム製です。名前のとおり銃の引き金をモチーフにしたデザインで、スリムなので運指のじゃまになることもありません。バネは強力でしっかりとホールドしてくれるうえ、ギターが傷つかないようなパッドつきなので、安心して使えます。
『83C』はカーブフレットのアコギ用で、ブラックニッケルのほか、ゴールドやスモーククローム、メイプルなどカラーバリエーションも豊富に用意されています。このほかフラットフレット用やエレキ用もラインナップされています。

弦ごとに押さえるかどうかを決められる
まさにスパイダーといった雰囲気のユニークなルックスのカポ。ネックを左右両サイドから挟み込むという取り付け方もユニークなら、6本の弦それぞれについて押さえるかどうかを個別に決められるという機能もユニークです。
1弦と3弦だけカポを有効にする、などという設定ができるので、オープンコードはもちろん、変則チューニングにも幅広く対応します。カポのオン/オフもかんたんなので、曲の途中でもすばやく切り替えられます。とくにライブで変則チューニングを多用するギタリストにおすすめです。

ボタンで瞬時に移動できるねじ式
アメリカを代表するカポブランドPaige Capoの、クラシカルなルックスが魅力のモデル。クイックリリース機構を採用していて、ボタンを押すことで瞬時に締め付けを開放することができます。
しっかり締められるねじ式でありながら、ボタンひとつでポジションを移動できるようになるのは、とても便利です。もちろん締め付けの強さはねじで細かく調整できます。ライブなどで頻繁にカポの位置を移動するギタリストにおすすめです。

コスパ抜群のカポ専門メーカー製
コストパフォーマンス重視なら、まずはバネ式のこの製品。実売価格1000円前後とかなりリーズナブルです。低価格とはいえ、しっかりとした力ですべての弦を押さえることができ、ビビるようなこともなく使えます。
押さえる力は強めですが、指板面とネック面にはシリコン素材が使われているので、ギターが傷つくこともありません。ギターのメンテナンス用のファイバークロスとピックが付属するのも初心者にはうれしいところでしょう。カラーバリエーションは8色が用意されています。
▼編集部が選ぶ!カポタストおすすめ7選 まだまだある! 編集部が選んだおすすめ商品もチェック
ランキングの商品以外にも、カポタストのおすすめ商品はまだまだあります! ここからは、編集部が厳選したカポタストのおすすめ商品も紹介していきます。
「カポタスト」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする カポタストの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのカポタストの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
カポタストに関するの疑問を解決! 【Q&A】
カポをつけると音程がズレてしまいます

カポタスト装着時は開放弦で再度チューニングを行いましょう。
(例)5フレットポジションにカポタストを付けた場合
6弦:A
5弦:D
4弦:G
3弦:C
2弦:E
1弦:A
カポタストはウクレレにも必要ですか?

ウクレレで弾き語りをするときにも、カポタストは必須アイテム。
アコギやエレキ以外に、ウクレレ用のカポタストも販売されています。アコギやエレキ用のカポタストを代用する方もいるようですが、ウクレレはサイズが小さく本数も少ないため、合わない場合がほとんど。ウクレレで弾き語りを楽しむ方は、ウクレレ用のカポタストを使いましょう!
ギターを演奏するときに便利なその他のアイテムはこちら 【関連記事】
使うギターに対応するカポタストを選ぼう 音楽機材のプロからアドバイス
ギターに合わないカポタストは調弦ずれの要因に
一見、どんなギターでも使えそうなカポタストですが、アコギ用とエレキ用があります。アコギとエレキでは、ネックの太さや弦のテンションなどが異なるため、合わないものを使うとチューニングがずれることがあることに注意してください。
また、製品によっては、ネックや指板の形状などによって細かく分類されていることもあるので、使用するギターに対応するものを選んでください。なお、アコギとエレキのどちらでも使える兼用のカポタストもあります。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
90年代にプロドラマーとして活動、その後、音楽ライターとして書籍、雑誌などの執筆を行なっている。 DTM、PCオーディオ関連の著書、DTMソフト、シンセサイザーの日本語マニュアル制作など多数。 Webでは2007年~2009年までサイトAll Aboutで「ロック」のガイドを務めたほか、音楽情報サイトBARKSでは国内外の数多くの有名アーティストのインタビュー、ライブ取材などを行なっている。 得意分野はAOR、ハードロック、フュージョン、80年代。