パン型の選び方 初心者でも上手にパン焼きできる!
ここからは、パン型の選び方をご紹介します。ポイントは下記。
【1】作りたいパンに合うサイズを選ぶ
【2】初心者には「15cm丸型」と「18cmパウンド型」がおすすめ
【3】素材をチェックして
【4】空焼き不要のパン型がラク
上記のポイントを押さえることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】作りたいパンに合うサイズを選ぶ
パン型にはさまざまな形やサイズがあり、種類も豊富にあります。まずは、自分がどんなパンを作りたいかで選んでいきましょう。
たとえば食パン型なら、1斤、1.5斤、2斤型がありますが、家庭用オーブンに入るサイズを考慮すると、1斤か1.5斤がおすすめ。はじめは小さめの型で焼いたほうが短時間で焼け、焼き上がりの見極めもしやすいです。
丸型やパウンド型などで焼く場合も、オーブンに入る大きさを考えて購入することをおすすめします。オーブンに対してギリギリのサイズではなく、余裕があったほうがうまく熱がまわってきれいに焼けますよ。
ドッグパンを焼くなら長方形で楕円のドッグ型など、あらためて作りたいレシピを確認しながらパン型を選ぶとよいでしょう。
【2】初心者には「15cm丸型」と「18cmパウンド型」がおすすめ
これからパンを焼いてみたい方や初心者におすすめのパン型は、丸型とパウンド型(長方形)です。15cmの丸型や18~20cmのパウンド型はとくに汎用性の高い型で、購入しておけば幅広く活用できます。15cmの丸型は、生地量340~500g(1斤分)のレシピがピッタリ。
これらの型はケーキにも使いやすいサイズで、持っていると便利です。成形もしやすく取り出すのも難しくありません。まずは基本となる型で慣れてから複雑なものに挑戦するとよいでしょう。
また、直径8~10cm程度の小さい丸型も汎用性が高く便利です。しかし、同じ生地の量で考えると、15cmの丸型と比べてつくる個数が多くなるので、慣れていないと成形に時間がかかり、発酵が進んでしまいます。こちらは少しパン作りに慣れてから購入するといいでしょう。
【3】素材をチェックして
パン型の素材にはスチールにアルミメッキを施したアルタイト型や、ステンレス、シリコンなどがあります。詳しく見ていきましょう!
丈夫で長持ちする「アルタイト」
さまざまな素材のなかでも一番丈夫なのはアルタイト型です。熱伝導もよくきれいに焼けますが、はじめに空焼きをしたり、型にしっかりと油を塗っておかないと外れにくいのが難点です。
そのため、初心者にはフッ素樹脂加工(テフロン加工)が施されている型をおすすめします。空焼きの必要もなくきれいに取り出せ、お手入れもラクです。
熱伝導率が高く価格も安い「ブリキ」
ブリキ製のパン型の特徴は、なんといっても価格が安いこと。熱伝導率もよく、まず試しに買ってみたい方におすすめです。
ただし、メンテナンスに手がかかることが難点。洗ったあとはよく乾かさないとさびてしまうので注意が必要です。
お手入れ簡単で型にくっつかない「シリコン」
シリコンも油を塗る必要がないので手軽に使用でき、軽くて使いやすいです。変形させることができるため、型外れしやすいのがポイントです。最近は、シリコン素材のパン型が続々と発売されているため、手軽にパン作りをはじめてみたい方におすすめです。
ただし、熱伝導があまりよくないので焼き色をしっかりつけたい方には金属製のほうがおすすめです。
【4】空焼き不要のパン型がラク
パン型を初めて使う時は、まず「空焼き」という工程が必要です。空焼きとは、型のなかになにも入れないで焼くことで、パン型の耐久性アップやパンの型離れをよくするために行います。オーブンから出してサラダ油を塗り、またオーブンで焼くという工程を繰り返すので、空焼きは意外と時間がかかります。
面倒だから手間を省きたい、すぐにパンを焼きたいという人は、空焼き不要のパン型もあるのでチェックしてみてください。
パン型おすすめ12選 スクエア型やラウンド型など
ここからは、パン型のおすすめ商品をご紹介します。ベーシックな食パンの型から、かわいい猫型など幅広いラインアップをセレクトしています。
売っているパンに限りなく近く焼ける四角い食パン型
真四角のかわいい1斤分の食パンが、家庭でかんたんに焼ける型です。熱伝導率の高いスチールにアルミメッキが施されていて、きれいに焼け、丈夫で長持ちします。長く使えば使うほどに油がなじみ、使いやすくなるというメリットも。
フタをして焼けば、中身の詰まったしっとりとした角食に。フタを外して焼けば、窯伸びのするふわっとしたイギリス食パンが焼け、2通りに使えます。
また、1斤型には勾配(こうばい)があるタイプとないタイプがありますが、勾配のないこちらの型は、真四角のコロンとかわいい形の焼き上がりに。頻繁(ひんぱん)に食べきりサイズの食パンを焼く方には必要な基本サイズですので、1つ持っていると便利でおすすめです。
家庭でベーカリーのパンをつくれるパン型
自家製の食パンを、ベーカリーで売っている食パンの形に近づけるために苦労して開発された食パン型です。断面の縦横比や冷めたときに自然に収縮されることを見越して、形状が設計されています。
高さが13センチと高めのパン型ですが、家庭にあるオーブンにも入るサイズで、しっとりとしていてもちもちの食パンがつくれます。
コッタの大人気商品!ネコ型パンが作れる!
コッタで大人気の、ネコの形のパンが焼けるパン型。ネコ型のパン型なんてめずらしいですよね。こちらは、焼いてそのままでも十分かわいく仕上がりますが、色をつけたり顔をかいたりしてアレンジするとさらにかわいくなりますよ!
丸やスクエア型ではないパン型にチャレンジしたい方におすすめの商品です。
かわいいくまの形のパンを家族でたのしめる
子どもたちが喜ぶ、かわいいクマの形のパンができるパン型です。チョコクリームでお顔を描いてみたり、スライスしたゆで卵でお鼻をつけたりして、家族でデコレーションしながらたのしくパンを食べられます。
直径15センチで1斤分のパンが焼けるので、子どもたちがたくさんいるご家庭でもみんなで食べられる量を焼けるのもポイントです。
はじめてでも使いやすい!フッ素樹脂加工
初心者におすすめなのは、フッ素樹脂加工の施してあるパン型。焦げつきにくくきれいに焼け、型離れもよく、するりと取り出せます。空焼きの必要がなく酸にも強いため、さびる心配もありません。
勾配があるタイプなので、パウンド型としてケーキやお料理にも使用でき汎用性も抜群。こびりつきにくくサッと洗え、お手入れもかんたんです。
老舗(しにせ)の富士ホーローの製品なので、作りもしっかりしていて、とくに初心者の方におすすめ。粉の量は300gくらいまでで作ってみてください。ふわっとしたパンが作れますよ。
耐久性・耐熱性にすぐれ何度も使えるプラスチック型
新IFトレーはプラスチック製の焼型です。190℃以下で約50回繰り返し使え、金属製に比べて軽く、重ねて収納できるので場所も取りません。
空焼きが不要で、軽くオイルスプレーをするだけで生地がこびりつくことなく取り出せるのもうれしいポイント。まんまるできれいな形のフォカッチャや、テーブルパンを焼くときなどに便利です。
また、具材やトッピングを乗せて焼くときも天板のうえに流れ落ちることなく焼けるので、仕上がりがきれい。数を作りたいとき、大きさやかたちをそろえたいときにおすすめです。
まんまるパンが焼ける! 形がかわいいラウンド型
まんまるでウェーブ模様が入った、上下の取り外しができるラウンド型です。ちょうつがいタイプのものはよく見ますが、取り外しができるタイプのほうが洗う際もかんたん。そのうえ重ねて片づけることもでき、なにかと便利なのでおすすめです。半分ずつ使えばパウンドケーキの型にもなり、半月状のかわいいケーキを焼くこともできますよ。
使用する際には、よく油を塗ってください。まんまるの丸型パンは薄切りにしてカナッペの土台にしたり、サンドイッチにするととてもかわいく、プレゼントにも喜ばれます。パンにいろいろ練り込んだり、はさんだりしたい方にもおすすめ。
パン作りが上手になったらぜひ手に入れていただきたい、特別なかたちのパン型です。
長く愛用できるアルタイト製! サイズも豊富
熱伝導率のいいアルタイト製の業務用食パン型です。焼きムラが少なく、焼き色もしっかりと付けられます。耐久性が高いのもポイントで、空焼きや油の塗布をしっかりと行えば長く使うことができます。
家庭用オーブンでも使いやすい1.5斤サイズ。また、サイズは1~3斤までラインナップされているので、オーブンサイズや作りたい量に合わせて選ぶことができます。
パンが取り出しやすい! パン作り初心者にも
高品質の炭素鋼で作られた食パン型です。熱伝導率が高く、パンがふっくらと焼きあがります。波紋型が施されているので、焼きあがったパンにも模様が付きおしゃれです。
パンが型にくっつきにくく、カンタンに取り出せるのが大きなメリット。初心者でも扱いやすく、はじめて食パン作りに挑戦する方におすすめしたい一品です。
1/3斤の小さなパンが焼けるパン型
スリムなパンが焼けるパン型です。蓋つきのパン型ですから、四角いパンが焼け、サンドウィッチにぴったりです。1辺が6cm程度の小ぶりなパンですから、たくさん食べられないという方でもサンドウィッチをたのしめますし、ランチに持参するときも場所を取らずにとても便利。
アルタイト素材のパン型は、熱伝導がとてもよく、表面をパリッとさせて中はしっとりとした、本格的なパンがつくれます。さびにくい素材でもあり、長持ちするのもポイントです。
「パン型」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする パン型の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのパン型の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
エキスパートからのアドバイス
お菓子・パン・ジャム研究家
パン型には、ご紹介したもののほかにクマ型や星型、リング型、ハート型など、いろいろなかわいいかたちがたくさんあるので、どれにしようか迷ってしまうかもしれません。まずは、サイズや素材を考慮しながら基本の型を手に入れ、上手に焼いて取り出せるようになったら、ぜひ複雑な型にチャレンジしてみてください。
勾配のない真四角の食パンは、パン屋さんのようにスタイリッシュで見栄えも抜群。しかし、はじめて焼く場合には勾配ありのほうが取り出しやすいのでおすすめです。
パンは毎日のお食事やおやつに重宝しますので、人にプレゼントしても喜ばれますよ。ぜひお気に入りの型を見つけて、ご家庭でおいしい焼き立てパンを味わってみてくださいね。
アルタイト製食パン型の「空焼き」の方法
耐久性がよく長く使えるアルタイト製のパン型。アルタイト製のパン型は、一番初めに使うときに「空焼き」をする必要があります。工場での加工工程でついてしまった油を焼き切り、型に油脂をなじませて生地の型離れをよくするためです。
【空焼きの方法】
1.食器用洗剤をつけたやわらかめのスポンジで水洗いし、水気をキッチンペーパーなどでよく拭き取る。
2.180℃に予熱したオーブンで30~40分間ほど焼く。このとき、フタがある型の場合は、フタを外して鉄板に並べる。
3.型が熱いうちにふきんなどでついている油をふき取る。
4.型の内側にショートニングやサラダ油を薄くぬり、200℃に予熱したオーブンで10分間ほど焼いて完了。
使い始めだけでなく、型外れが悪いときは何度でも空焼きをしてみましょう。
話題の「パン型つきレシピ本」もチェック
宝島社『パン型付き! 日本一簡単に家で焼けるパンレシピ(スクウェアパン型付き)』
付属のパン型を使ってかわいいパンが作れるレシピ本。『日本一簡単に家で焼けるパンレシピ』シリーズは、このほかにも「ちぎりパン」や「フランスパン」などもあります。タイトル通り、初心者でもこの本さえあれば簡単にパン作りに挑戦できますよ!
>> Amazonで詳細を見る作った食パンを美味しく食べる! パン型加湿器も
パン型加湿器とは、パンを焼く際に、スチームで水分を補給するもので、パンの形をしているところがユニークなアイテムです。
このパン型加湿器を、よく水に浸したのちにトースターに入れてパンと一緒に焼くだけと、とてもかんたんに使えます。庫内に加湿器からスチームが出て、パンの内部に水分がたもたれるようにしてくれます。外はサクッとした食感で、なかはもちもちとした感じに焼き上がりを楽しめるようになるアイテムです。
MARNA(マーナ)『パン型 トーストスチーマー』
パン型の代用としても使えるお菓子の型もチェック 【関連記事】
使い方を考えてライフスタイルに合ったパン型を選ぼう
さまざまなタイプのパン型があり、いろいろなニーズにこたえてくれます。子どもたちと楽しめるかわいいアニマルの形のパンや、しっとりもちもちに焼き上げるためにこだわって開発されたアイテムや、小ぶりの食べやすい食パンができる型もあります。
紹介したアイテムのなかから、ライフスタイルに合わせて、気になるものをチェックしてみてください。自宅でいつでもかんたんに、おいしいパンをたのしめる生活が待っていますよ。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
結婚後かねてから大好きだったお菓子・パンの研究をスタート。 専門書を片手にお菓子を作り続け、パティシエの講習会にも参加し、独自のレシピを開発。1998年よりお菓子・パン・料理教室を主宰。 スィーツファンを集めて都内の有名パティスリー巡りやフランスへのスィーツツアーを定期的に開催する一方で、毎年フランスで研修を重ね、リッツエスコフィエやベルエコンセイユで本格的に学ぶ。 現地のパティシエやマダムからの取材をもとにプロのテクニックと家庭菓子への造詣を深める。著書多数。