手芸用アイロンの選び方 雑貨アーティストが解説
雑貨アーティスト・暮らしのリネン研究家の上島佳代子さんに、手芸用アイロンを選ぶときのポイントを教えてもらいました。一般的な家庭用アイロンと違うのはもちろん、手芸用アイロンのなかでも作ろうとしているものや使う工程によって選び方が異なります。詳しく見ていきましょう!
アイロンのプレス面の大きさ・形状で選ぶ
手芸用アイロンは、一般のアイロンに比べてコンパクト。そのなかでも、プレス面の比較的大きなアイロンと、柄のついた先に小さなプレス面のある「こて」タイプのものがあります。
大きなプレス面のものは、縫いしろを折ってくせづけをしたり、縫い目を割ったりといった作業をしたい人に向いています。小さなプレス面のものは、パッチワークキルトを楽しむ人やこまかいところにアイロンをかけたい人に便利です。
用途で選ぶ
「手芸」とひとことに言っても、パッチワークキルトやコサージュ、洋服作り、そしてアイロンプリントなどいろいろありますよね。用途によって適したアイロンの形状や機能は大きく異なります。
ひとつの用途ではなく手芸全般に使えるものを探している方には、アイロンタイプで先の細いものが便利でおすすめです。このタイプなら、細かいものにもアイロンをかけやすく、なおかつ広い面にも対応できて一石二鳥。
さらに、温度調節もできるものなら、薄手の化学繊維から綿素材のものまで、布の素材を選ばずに使用できます。
機能で選ぶ
「手芸だけでなく、ちょっとした生活にも使えるといいな」と思っている人は、機能で選ぶのもいいでしょう。手芸用アイロンのほとんどはドライ機能のみですが、なかにはスチーム機能のついたもの、温度調節ができるもの、コードの着脱ができるものなどがあります。
また、使わないときは持ち手がコンパクトに収まり、海外での使用に対応したものもあるので、旅行に携帯するのにも便利。アイロンをよりさまざまな場面で活用したいのであれば、自分のライフスタイルに合った機能に注目してみましょう。
手芸用アイロンはコードの仕様も忘れずチェック 雑貨アーティストのアドバイス
さて、機能や用途などのほかに、もうひとつ選ぶときに気をつけたいことがあります。それはコードの仕様。着脱式やアイロンの右からコードが出ているもの、アイロンの左から出ているもの、長めのもの、短めのものなど、その商品によってさまざまです。
ご自身の作業場所やアイロンをかける利き手など、いろいろな条件で使いにくさが出てくることもあります。
コードの長さは延長コードで対応できるかもしれませんが、コードが出ている場所については、商品の使いやすさが作業のしやすさにも関係してきます。その点も忘れずにチェック項目に入れておいてください。
手芸用アイロンのおすすめ5選|アイロンタイプ 使い勝手がいい小型のミニタイプも!
紹介した手芸用アイロンの選び方をふまえて、上島佳代子さんと編集部が選んだおすすめ商品をタイプ別に紹介します。国内の手芸メーカー品に限らずさまざまな商品を比較して、自分の利用シーンに最適な手芸用アイロンを選びましょう。

先が細く使いやすい、手芸メーカーが作ったアイロン
『パッチワークアイロン』の名のとおり、パッチワークの作業に適したアイロン。けれどもパッチワーク愛好家だけでなく、手芸一般を楽しむ人や、ふだん使いしたい人にもおすすめできる多彩な仕様が魅力です。
リーチが長く細い先端は、細かい手芸の作業にはもちろん、スカートのひだや、シャツのアイロンがけにも重宝します。80℃から220℃まで温度を調節できるので、さまざまな布の素材にも対応できます。

手芸からふだん使い、海外旅行までオールマイティー
手芸にも日常生活にも使えるアイロンをお探しの人なら、このアイロンがおすすめ。通常のドライ機能のほかに、ミニアイロンにはめずらしい、スチーム機能が搭載(とうさい)された商品です。
アイロン面がコンパクトなので、たくさんのシャツのアイロンがけや手早い作業に対応するのは難しいですが、ちょっとしたシワ伸ばしなどには重宝します。温度調節も可能です。電圧スイッチを切り替えれば、海外での使用にも対応でき、旅行先でも使えるのもうれしいポイントですね。
アイロン面のフッ素加工で汚れにくいのがうれしい
とにかく小さくて手軽に使えるのが魅力的。裁縫をしているとなにかと出番の多いアイロンですが、大きくて重たいアイロンは出すのもしまうのもひと手間かかり、億劫になることも。少しよれている部分を伸ばしたりお名前シールを貼りつけたり、ちょっとしたアイロンがけにぴったり。
アイロン面がフッ素加工されているので、のりなどの汚れに強いのもうれしいポイントです。また、販売価格も安く、楽天市場などのネットショッピングでは1,000円程度で購入できます。「小型アイロンを試しに使ってみたい」という方にも手を出しやすいお手頃価格なアイロンです。
コンパクトなのに霧吹きもできる
手のひらに乗るほどコンパクトな手芸用ミニアイロン。本体にはなんと15mlまで入る水タンクが内蔵されており、霧吹きの機能がついています。手芸ではつくるものが小さく、ふつうの霧吹きでは水がかかりすぎる、などというときに便利ですね。
気になるシワを伸ばすのはもちろん、パッチワークやワッペンを貼りつけたりと、小まわりがきくので繊細な作業に向いています。海外でも使えますので、旅行や出張のおともとしても重宝するでしょう。
海外にも対応! コンパクト収納式のアイロン
コンパクトに収納できる折りたたみ式。裁縫中など、使いたいと思ったときに手軽に使えて便利です。折りたたむと薄型になるので、手芸セットと一緒に収納しておくこともできるでしょう。専用のソフトケースも付属しています。
また、スイッチで電圧を変更できるので海外の旅行先でも使用可能。場所を選ばず使えるのもうれしいですね。
手芸用アイロンのおすすめ3選|こてタイプ
とくにこまかな作業に重宝するこてタイプの手芸アイロンを、雑貨アーティスト上島さんと編集部が選んだおすすめ商品をご紹介します。

手芸メーカーが作った、安心して使いやすい「こて」
アイロンの形状と異なり、こては金属の軸部分が高温になるため、使い慣れていない方は特に作業中に思わぬやけどをする可能性もあります。はじめてこてを使う人には、そんな作業中の事故やケガを軽減できるこの商品をおすすめします。手や指を守る安全カバーがついているので、安心して作業できますよ。
温度調節ができるので素材や作業に適した温度で使えるところが、こて初心者にうれしいポイント。こてを置いてほかの作業をするときにも、専用のスタンドがついているので、置き場所に困りません。
温度切替できるこて型アイロン
温度切替機能がついたコテ型アイロン。手元のスイッチで3段階に温度の切替が可能。生地の特性や使用用途によって熱さを変えられるので、過剰な熱による失敗を防ぎ安全に使うことができます。
専用のスタンドも付属しているので、一旦手を休めたいときや使用後冷めるまでの間も安心して置いておくことができます。使う人にとって嬉しい機能が盛り込まれた、とても使いやすい商品です。
こて先が小さいのでこまかい作業が捗る
こての先端部分が小さく、こまかい作業に適した手芸用のこて型タイプ。必要な部分だけをしっかりとプレスすることができるので、パッチワークやドール作りなどの繊細な作業もストレスなくスムーズに行えます。
また、軽くて取り回しやすいのもポイント。手への負担が少ないので、サクサク作業が進むでしょう。温度切り替えがなく、コンセントにつなぐだけで250℃をキープ。あらかじめかけたい布の切れ端などで試してから使用することが推奨されています。
手芸用アイロンのおすすめ1選|番外編
「ちょっとした作業のためにアイロンを出すのは面倒くさい」という方のために、アイロン代わりになる商品を紹介していきます。あくまでも代用品ということでアイロンよりもできることは限られてしまいますが、ちょっとした作業にはぴったりなアイテムです。気になった方はぜひ試してみてはいかがでしょうか。
手芸アイロンの代わりにはコレ
電気を使わずに折り目つけやぬいしろ倒しができるローラー。使い方はコロコロするだけ。中央部に厚みをもたせたローラーが回転しながらプレスするので、軽い力でもしっかりとプレスできます。
また、ラミネート素材など、アイロンが使用できないものにも使えて便利。パッチワークのピース作りやアイロンがけ前の折り目つけにも重宝するでしょう。
「手芸用アイロン」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 手芸用アイロンの売れ筋をチェック
Yahoo!ショッピングでの手芸用アイロンの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
手芸用アイロンとあわせてチェックしたいおすすめ記事 【関連記事】
手芸用アイロンの5つのポイントをおさらい まとめ
1)アイロンのプレス面はコテ型がよいか、アイロン型がよいか考える
2)手芸全般で使うのか、ピンポイントで使うものがほしいのか考える
3)スチーム機能や温度調節機能など、付帯機能を調べる
4)手芸以外にも、旅行などで使いたい場合は海外でも使えるものを
5)コードが出る向きや長さもチェック
手芸用アイロンと言っても、使いたい機能によって選ぶ商品が変わってきます。さまざまな商品のなかから用途にあったものを選んでくださいね。
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雑貨アーティスト・暮らしのリネン研究家・コピーライター。そして時にカメラマンやスタイリスト、ライターとして、広告や雑誌、テレビやWebなど様々なメディアのニーズに応えるクリエイター。世界のリネンを巡る旅をライフワークに、リネンの歴史や現在のリネン産業についても造詣を深める。NHK『美の壷』のテーマ「麻」に出演。雑貨アーティストとして企業との商品開発や保育士・幼稚園教諭のための雑誌にも携わり、小学生の雑貨教室、母親のための雑貨教室、リネンの教室など、雑貨を通して暮らしを楽しむ活動も行っている。またワイヤーワークや木工、ソーイングなど様々な素材の作品をメディアやワークショップを通して発表するなど、多岐に渡って活動中。『アトリエ ペルメル』主宰。