ウクレレに向くアンプを選ぶ際のポイント|音楽ライターが解説
音楽ライターの田澤 仁さんに、ウクレレに向くアンプを選ぶときのポイントを3つ教えてもらいました。ウクレレ専用の商品はほとんどないため、ギター用などから選ぶ必要があります。
歪みにくいアコギ用アンプがおすすめ!
音楽/DTM/PCオーディオ 専門ライター
アコギ用アンプはウクレレ本来の音が出やすい
ギターアンプにはさまざまなものがありますが、一般的にエレキギター用のアンプは歪みやすいものが多いです。ウクレレ本来のサウンドを出したいなら、アコギ用などのアコースティック楽器向けのアンプを使いましょう。
エレキ用でも、クリーンサウンドを得意とする歪みにくいアンプであれば使えます。エレキ用のアンプを使う場合は、ゲインを上げずボリュームで音量を調整するなどして、歪まないように注意してください。
YAMAHA『THR5A』
アコースティックギターサウンドに特化し、高品位なエフェクトを搭載。5種類のアンプタイプとハイエンドミキサー譲りのエフェクトによるリアルなギターサウンド、ハイファイオーディオサウンドをこの1台で再生できます。
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音楽/DTM/PCオーディオ 専門ライター
広い会場では出力の大きいアンプを使おう
スペックの中でもっとも注目すべきなのは、出力です。これはワット数(W)で示されています。出力が大きければ、音質を損なわずに大きな音を出すことができます。演奏する会場の広さや環境に合わせて選択してください。
たとえば弾き語りなどでは20W程度でもよいし、エレキ楽器も入るバンドなら40W以上のもの、ホールなど広い会場なら60W程度のものがおすすめです。ただし大きな会場で全体の音を調整するPA(Public Address)エンジニアが入る場合は、PAで音量を増幅できるため、それほど大きなアンプは必要ありません。
エフェクトやマイク入力つき、電池駆動モデルが便利
音楽/DTM/PCオーディオ 専門ライター
エフェクトを使えば、表現の幅が広がる
エフェクト機能を内蔵したアンプなら、エフェクターを別途用意しなくてよいので、荷物を減らせるし、準備もかんたんになります。コーラスやディレイなど音に広がりを与えるエフェクトは、ウクレレでも重宝します。路上ライブなど、電源の確保が難しい場所で演奏するなら、電池駆動のものがおすすめです。
また、弾き語りをする場合は、ボーカルとウクレレを同時に1台で鳴らせる、マイク入力のあるアンプが便利です。
Roland『MOBILE AC』
どこにでも手軽に持ち運びできる、バッテリー駆動のギター用アンプ。アコースティック用にフラットでナチュラルな再生音を追求し、繊細な響きをパワフルかつ豊かに表現します。市販のマイク・スタンドに取り付けて、ステージ用モニターとしても利用できますよ。
>> Amazonで詳細を見るウクレレに向くアンプおすすめ6選|音楽ライターによる厳選商品
うえで紹介したウクレレに向くアンプの選び方のポイントをふまえて、音楽ライターの田澤 仁さんに選んでもらったおすすめ商品を紹介します。

YAMAHA『THR5A』












出典:Amazon
出力 | 10W |
---|---|
電源 | 電池、AC |
マイク入力の有無 | - |
重量 | 2.0kg |
ナイロン弦用の設定もあるアコギ用モデリングアンプ
懐かしいルックスのヤマハのTHRシリーズ、その中のエレアコ用が『THR5A』です。真空管やコンデンサマイクなど複数のアンプシミュレーション回路を内蔵していますが、その中でも『NYLON』というナイロン弦用の設定がウクレレにぴったりです。
シミュレーションの音とウクレレの生の音をミックスして出すことができ、その割合も自由に設定できます。コンプレッサーとコーラスという、生楽器で重宝するエフェクトが内蔵されているほか、チューナーを内蔵、PCに接続できるUSB端子を装備、電池駆動もできるなど、便利な機能が満載です。

VOX『VX50AG』












出典:Amazon
出力 | 50W |
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電源 | AC |
マイク入力の有無 | マイク入力あり |
重量 | 4.1kg |

Roland『MOBILE AC』










出典:Amazon
出力 | 2.5W+2.5W |
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電源 | 電池、AC |
マイク入力の有無 | マイク入力あり |
重量 | 2.5kg |

BOSS『Acoustic Singer Live』










出典:Amazon
出力 | 60W |
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電源 | AC |
マイク入力の有無 | マイク入力あり |
重量 | 10.5kg |
自動でハモってくれる弾き語り用アンプ
音質のよさに定評あるアコギ用アンプです。ボディの共鳴音の成分を増幅し、自然で豊かな響きで鳴らすことができる『Acoustic Resonance』機能搭載しており、もちろんウクレレでも有効です。とくにピエゾピックアップの場合は、つねにオンにしておきたくなるほどです。
そして、弾き語りをする人に注目してもらいたいのが、マイク入力からのボーカルに自動でハーモニーをつけてくれる『Auto Harmony』機能です。演奏したコード進行を解析してキーを判別するので、音楽的で違和感のないハーモニーになります。
また、フレーズやリズムを録音してループ再生する機能もあり、直前に弾いたパターンを伴奏にソロを弾く、といったこともできます。ひとりでの弾き語りにさまざまな可能性を与えてくれるアンプです。

Roland『CUBE Street』

出典:Amazon
出力 | 2.5W+2.5W |
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電源 | 電池、AC |
マイク入力の有無 | マイク入力あり |
重量 | 5.9kg |

FISHMAN『Loudbox Mini Charge』

出典:Amazon
出力 | 60W |
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電源 | 内蔵バッテリー |
マイク入力の有無 | マイク入力あり |
重量 | 9.6kg |
「ウクレレに向くアンプ」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ギターアンプの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのギターアンプの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
出したい音を鳴らせるかどうか、店頭で確認して|音楽ライターより
音楽/DTM/PCオーディオ 専門ライター
スペックだけで判断するのは失敗のもと!
アンプにはそれぞれ個性があり、音質も違います。ウクレレの音質との相性もありますし、ピックアップやマイク、エフェクターとの相性もあります。
また、音量によって音質がかなり変わるアンプもあります。スペックだけを見て購入すると、予想とはまったく異なる音になってしまうこともあるかもしれません。可能なら、音を確かめてから購入してください。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※マイナビおすすめナビでは常に情報の更新に努めておりますが、記事は掲載・更新時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。修正の必要に気付かれた場合は、ぜひ、記事の下「お問い合わせはこちら」からお知らせください。(掲載:マイナビおすすめナビ編集部)
※2019/11/25 一部コンテンツと価格を更新しました。(マイナビおすすめナビ編集部 秋元清香)
90年代にプロドラマーとして活動、その後、音楽ライターとして書籍、雑誌などの執筆を行なっている。 DTM、PCオーディオ関連の著書、DTMソフト、シンセサイザーの日本語マニュアル制作など多数。 Webでは2007年~2009年までサイトAll Aboutで「ロック」のガイドを務めたほか、音楽情報サイトBARKSでは国内外の数多くの有名アーティストのインタビュー、ライブ取材などを行なっている。 得意分野はAOR、ハードロック、フュージョン、80年代。