アンプヘッドとは、スピーカー(キャビネット)を搭載していないアンプのこと。スピーカーが搭載されていないため、自分の好みの音が出るように組み合わせることができます。そのため、ギターやベースの音作りにとても重宝するアイテムです。
特に、スタジオやライブハウスといった音響設備が整った場所では、高音質のスピーカーが設置してあることも多いため、好みの音への調節作業も可能になります。音作りやサウンドにこだわっている人はぜひともチェックしておきたい商品です。
それでは、アンプヘッドの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の3つ。
【1】真空管かトランジスタか
【2】パワー
【3】ラインアウト端子
上記の3つのポイントを抑えることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
ギターアンプの増幅回路には真空管(チューブ)とトランジスタがあります。真空管アンプはサウンドが柔らかくて暖かく、トランジスタは音の立ち上がりが早いため、硬くてクリーンなサウンドです。さらにデジタル技術によって、真空管アンプのモデリングなど多彩なサウンドを作れる製品が増えています。いずれにするか、サウンドの好みで選んでください。
真空管アンプは「定格出力」(数十秒から数分間程度連続して出力できる電力の実効値)の4割増しの音量が出ると言われますが、よい音で鳴らすためにはある程度大きい音を出す必要があり、使い方やメンテも大変なのでご注意を。
ギターはエフェクターによって多彩なサウンドメイクがおこなえますが、ギターアンプのキャラクター(性質)もサウンドを大きく左右します。自宅で音作りを追い込んで、そのアンプヘッドをスタジオに持って行けば時短にもなります。キャビネットを鳴らす音量は、アンプヘッドのパワー(定格出力)によって決まります。自宅や小さいライブハウスなら30W以下、一般的なライブハウスなら30〜100W、大ホールや野外では100W以上が目安になります。
ライブハウスやスタジオに気軽に持って行きたい人には、重さ3kg前後の小型ヘッドアンプがおすすめ。最近は小型でも出力の大きいモデルが増えており、ライブハウスでもじゅうぶん利用できます。
エレキギターの音を録音する方法には、マイクとラインの2種類があります。ギターアンプから出た音をマイクで拾うのがマイク録り。スピーカーで聴いたままのサウンドが録れますが、マイクの用意やセッティングなどが大変です。
ライン録りは、ギターアンプなどのラインアウト端子から直接レコーディングします。スピーカーから大音量を流す必要がなく、逆に周囲の雑音が混入する心配もありません。アンプヘッドで作った音を手軽に録音できますが、スピーカーを通したときの「空気感」はなくなります。
ライン録りかマイク録りか、これも好みで選んでください。ちなみに、ラインアウト端子の多くは標準ジャックですが、高級機では高品位なXLR端子(キャノンコネクター)を装備した製品もあります。
おすすめ商品の比較一覧表
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商品名 |
Marshall『JVM410H』
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YAMAHA『THR100H』
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VOX『MV50 Clean』
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Marshall『ORIGIN50H』
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BOSS『KATANA-HEAD KTN-HEAD』
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DV MARK『DVM-L250/M』
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メディア・インテグレーション『BIAS HEAD』
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ORANGE『MICRO TERROR 20H』
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Hughes&Kettner『Black Spirit 200 Head HUK-BS200/H』
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VALETON『ASPHALT TAR-20G』
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Hartke『ベースアンプヘッド HA2500』
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Darkglass Electronics『Microtubes 900v2』
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TC Electronic『ベースアンプヘッド BH250』
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Markbass『Little MarkⅢ』
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TC Electronic『ベースアンプヘッド RH750』
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商品情報 |
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特徴 |
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サイズ |
750×310×215mm
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445×248×95mm
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135×75×100mm
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577x228x225mm
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470×228×215mm
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225×80×250mm
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314x190x153mm
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165x135x92mm
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410×155×150mm
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180×35×95mm
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440x340x100mm
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267x7x255mm
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220x63x231mm
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276×83×255mm
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275×290×66mm
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重量 |
22kg
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3.6kg
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540g
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11.8kg
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8.8kg
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2.6kg
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7.7kg
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850g
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3.6kg
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816g
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9.3kg
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2.9Kg
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1.8kg
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2.9kg
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4kg
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定格出力 |
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100W (8/16Ω) 50W (4Ω)
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最大50W RMS@4Ω、25W RMS@8Ω、12.5W RMS@16Ω
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High:50W / Mid:約10W / Low:約5W
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30W(内蔵スピーカー動作時)、100W(外部スピーカー接続時)
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250W(4Ω)/150W(8Ω)
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600 Watts RMS @ 8 Ohms, 300 Watts @ 16 Ohms
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20W
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2, 20, 200 Watts (8~16Ω)
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20W
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180W(8Ω)、250W(4Ω)
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-
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250W
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300W/8Ω、500W/4Ω
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750W
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消費電力 |
100W
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40W
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3.43A
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77W
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300W
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1500mA
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チャンネル数 |
4チャンネル
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モノラルまたはステレオ
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1
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4チャンネル
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2チャンネル
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4チャンネル
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シングルチャンネル
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2チャンネル
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タイプ |
真空管
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真空管
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真空管
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真空管
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真空管
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トランジスタ
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トランジスタ
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真空管・トランジスタ
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商品リンク |
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それでは、ギター用のおすすめアンプヘッドをご紹介いたします。すぐに各商品が見たい方は、下記のリンクをクリックしてくださいね。
▼おすすめ4選|真空管タイプ
▼おすすめ6選|トランジスタタイプ
それでは早速、アンプヘッドのおすすめ商品をご紹介いたします。まずは、ギター用の真空管タイプです。ぜひ参考にしてください。
4ch仕様のマーシャルアンプ最上位モデル
ギターアンプヘッドJVMシリーズの最上位モデル。4チャンネル(クリーン、クランチ、OD1、OD2)各々に3モードが用意され、歴代マーシャルの名機ヘッドアンプ12種類を再現しています。
真空管はプリ管がECC83×4、パワー管はECC83×1/EL34×4で、出力100W。チャンネルごとのボリューム/ゲイン/3バンドEQのツマミのほか、デジタルリバーブ、エフェクトループ(シリアル/パラレル)、6wayフットスイッチを装備。MIDI IN/THRU端子、XLR出力などの入出力端子はレコーディングにもフル対応します。
5種類のパワー管モデリングでサウンド追求!
わずか3.6kgの軽量ボディながら、ヤマハの優れたモデリング技術による本格的な真空管サウンドを楽しめるアンプヘッド。丸みあるデザインとカラーリングもレトロな雰囲気です。
出力は100W。ソリッドステートからハイゲインまで、ベーシックな5種類のアンプを搭載。加えて背面パネルのセレクターで、モデリングされた5種類の真空管タイプを選択可能。LINE OUTとPHONES OUTにはスピーカーシミュレーションが搭載されているので、空気感のあるダイナミックなサウンドを出力することができます。
アナログ仕様にこだわったコンパクトモデル
アナログ仕様の回路設計にこだわった小型ギターアンプヘッド。片手で運べるコンパクトボディが魅力です。
プリアンプに、コルグとノリタケ伊勢電子の共同開発によって誕生した小型の新真空管「Nutube」を採用。パワーアンプは低発熱で環境負荷の少ないクラスDで、最大出力は50W。温かみのあるナチュラルなトーンを楽しめます。ライン/ヘッドフォンアウトにはキャビネットシミュレーターを搭載しています。
MV50シリーズにはほかにアグレッシブなディストーションサウンドのRock、今風のハイゲインサウンドのHigh Gainなどもあります。
シングルチャンネルながら多彩な音色を提供
真空管アンプならではの倍音豊かなリッチトーンで、プレイヤーの表現を忠実に再現してくれるヘッドアンプです。
繊細なクリーントーンから切れ味鋭いサウンドまで、シングルチャンネルながら多彩な音色を提供します。スタジオでのリハーサルから本格的なステージパフォーマンスまで活躍するモデルです。
続いて、ギター用のトランジスタタイプのおすすめ商品です。こちらもぜひ参考にしてください。
BOSS『KATANA-HEAD KTN-HEAD』
多彩なBOSSエフェクトも内蔵した多機能モデル
コンパクトながら100Wの大出力を実現、パワフルでエッジの効いたサウンドを楽しめるギターヘッドアンプ。
コントロールは3ボリューム、3バンドEQ+PRESENCEとシンプルながら、内蔵のエフェクト55種類から最大3系統を同時に使用でき、パネル設定や音色の記憶も可能。ほかにも多彩な便利機能を満載するなど、BOSSの長年の技術を蓄積した1台です。5インチ(12cm)の小型スピーカーも搭載しているため、単体での音色確認や個人練習もOK!
イタリアからやってきたパワフル小型アンプヘッド
イタリアのアンプメーカーDV MARKのDV LITTLEシリーズは、最大250Wに高出力化されたアンプヘッドです。
中でもDV LITTLE 250M(品番DVM-L250/M)は、強力なディストーションサウンドにアレンジされたハードロック/ヘヴィメタル向けモデル。2チャンネル(Clean/Lead)仕様で各チャンネルにシンプルなEQを搭載。さらにエフェクトのリバーブ、センド/リターン端子、チャンネル切り替えのフットスイッチ端子なども用意されています。
クリーンサウンドが特徴のDV LITTLE GH 250もあり。
メディア・インテグレーション『BIAS HEAD』
キャビネットやマイクまで正確に捉えることが可能
アンプの動作に加えてキャビネットやマイクまで正確に捉えることができる1台です。パワフルなクラスD 600W RMS @ 8Ω (300W @ 16Ω)を搭載しています。
オペアンプ、AD/DAコンバーターやパッシブ・コンポーネントなど搭載しているパーツはすべて音質を重視した最高品質のものです。
シリーズの中で最も小型なモデル
ORANGEのラインナップの中で最も小型なタイプのアンプです。プリアンプには12AX7A真空管を使用し、ソリッドステートは20W出力となっています。ヘッドホン出力端子もついているため、自宅で練習するときに便利です。
専用のキャビネットPPC108と組み合わせることでミニチュアスタックアンプとしても楽しめます。
Hughes&Kettner『Black Spirit 200 Head HUK-BS200/H』
多機能を搭載した持ち運びにも便利なアンプヘッド
ソリッドステートアンプながら、真空管サウンドが得られる「Hughes&Kettner」の小型ギター用アンプヘッドです。200W、20W、2Wでの出力の切替が可能なので、自宅での練習からライブ演奏まで幅広く利用できます。
歪みの質を変えられる「パワーアンプサギング」機能を搭載しており、8段階から歪みの深さが選べる仕様になっています。128通りのプリセットを記憶でき、ミキサーやレコーディング機材に繋ぐことも可能です。
コンパクトサイズで癖のないサウンドが魅力
20Wと低出力で使用可能なギター用ヘッドアンプです。軽量でコンパクトなので、スタジオ練習などにも重宝するサイズ。マーシャルキャビネットに繋げば、バンドのリハーサルでも使用できる音量になります。ゲインレンジが広いため、クリーントーンからオーバードライブサウンドまで幅広く対応します。
シングルチャンネルで設定もしやすく、ギターのボリューム操作で音色をコントロールできます。エフェクトループも備えているので、リバーブなどの空間系エフェクターと使用すると、より魅力的なベーストーンができあがるでしょう。
続いては、ベース用のおすすめアンプヘッドをご紹介いたします。すぐに各商品が見たい方は、下記のリンクをクリックしてくださいね。
▼おすすめ1選|真空管タイプ
▼おすすめ4選|トランジスタタイプ
続いては、ベース用の真空管タイプのおすすめ商品です。こちらもぜひ参考にしてください。
真空管とトランジスタが備わったベースヘッドアンプ
チューブタイプ(真空管)とソリッドステートタイプ(トランジスタ)、2つのプリアンプを装備した「Hartke」のベース用アンプヘッドです。太くナチュラルでまろやかなトーンから、スラップ奏法にもぴったりなドンシャリサウンドまで、思い描いた通りのサウンドメイクが可能になります。
高品質な10バンドグラフィックイコライザーと、音色を加工できるコントロール(ハイパス/ローパス)が備わっているので、音色の微調整がしやすく、オールマイティに使えるコスパに優れた名機です。
最後は、ベース用のトランジスタタイプのおすすめ商品です。こちらもぜひ参考にしてください。
Darkglass Electronics『Microtubes 900v2』
モダンプレイヤーが必要とする機能すべて搭載
モダンプレイヤーが必要としている機能、性能をすべてコンパクトにまとめたアンプヘッドです。
耐久性、進化したイコライザー、スタジオグレード・コンプレッサー、インパルス・レスポンス・バーチャルキャビネットシミュレーション機能、MIDIコントロールなどを搭載しています。
TC Electronic『ベースアンプヘッド BH250』
ギグバックのポケットに収納できるサイズ
250Wのパワーがありながら、重量がわずか1.8kgでギグバックのポケットに収納できるコンパクトサイズのアンプヘッドです。
TC Electronic独自のトーン着せ替え機能により、スピーカー・キャビネットに接続するだけで完結するシンプルなセットアップです。幅広い場面に対応できる柔軟性があります。
コンパクトながら驚異的なサウンドクオリティー
軽量かつコンパクトながら驚異的なサウンドクオリティーとパワーを実現します。GAIN & MASTERと4BandのEQを搭載し、ナチュナルなベースサウンドを再現します。
高域をカットし、ローファイサウンドに変えるVLE、スラップに最適なドンシャリサウンドを作るVPFコントロールによりアンプだけで無限のサウンドメイクが可能です。
TC Electronic『ベースアンプヘッド RH750』
RH450と同サイズながら750Wのパワー
コンパクトなRH450と同サイズながら750W/1200Wピークのパワーを秘めたヘッドアンプです。
内蔵チューナーや3つのセッティングを瞬時に切り替えられるプリセット機能、SpectraComp、TubeTome、TweeterTone、4バンドEQなどのトーン機能を搭載しています。
さまざまなスタイルのバンドやステージでも十分な音量を確保し、さらに一段階押し上げた領域も余裕のヘッドルームで対応できます。
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのアンプヘッドの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
本記事では、アンプヘッドの選び方やおすすめ商品をギター・ベース別に紹介しましたが、いかがでしたか?
商品を選ぶ際は、真空管かトランジスタかを、サウンドの特徴に合わせて選んだ後、パワーや接続に合わせたラインアウト端子などをチェックすると、ライブなどでも使いやすく、理想の音作りにつながる商品を選ぶことができるはずです。
ライブなどで使用するアンプヘッド。音作りの探求は止まることを知りませんが、より理想の音源で演奏できるよう、ぜひ本記事を参考に、自分にピッタリの商品を見つけてくださいね。
※記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。
編集プロダクション「マイカ」所属のIT&家電専門ライター。 スマホやパソコン、ストレージ、ネットワークなどIT全般のみならず、家電についての執筆実績が多い。書籍、雑誌、新聞、業界誌やWebコンテンツなど、様々な媒体に記事を提供している。 また、広告やカタログ、導入事例といったB2Bの営業支援ツール制作にも携わる。IT系、家電を中心にコンセントにささるいいモノをおすすめしていきます。 略歴 1973年生まれ。 高等学校の教職員勤務経験を経て、マイカに勤務。雑誌や専門誌のライターとして活躍する。 その後、IT流通の専門誌の記事制作を担当し、B2BからB2Cまで幅広い専門知識を獲得。 最近では、Webメディアやオウンドメディアの編集企画制作も担当。 著書歴 ・iCloud&iTunes超使いこなしガイド 2019最新版 (三才ムック) ・今すぐ使えるかんたん はじめる&使える MacBook入門(技術評論社) ・スマホの困ったを解決する本 (三才ムック) ・iPhone超活用ガイド (三才ムックvol.988) ・今すぐ使えるかんたんEx iPhone プロ技BESTセレクション(技術評論社)