フルートとはどんな楽器?
フルートは、金属製の楽器ですが、木管楽器です。唇を振動させる金管楽器に対して、木管楽器は唇を振動させることなく音を出す楽器。オーケストラや吹奏楽でもよくつかわれ、柔らかい高音で存在感を放っています。
現在は洋白製を筆頭に銀や金、プラチナなど金属製が多く製造されています。最近では、軽量で持ち運びに便利なプラスチック製のフルートも発売されています。
フルートの選び方
ここからは、フルートの選び方をご紹介します。
キーの種類で選ぶ
フルートは、カバードキーとリングキーの2種類があります。それぞれの特徴を見てみましょう。
カバードキー|初心者におすすめ
カバードキーは、指で押さえるキーカップがフタ状になっているものです。指でカップを押さえると、フタでかんたんに穴を塞ぐことができ、手にかかる負担も少ないのが特徴です。
なお、左手の薬指の部分はせりだしています。初心者におすすめで、まずはカバードキーからフルートに慣れていくといいでしょう。
リングキー|正しい位置に指を矯正できる
リングキーは、キーカップがリング状になっている種類のフルートです。フタ状でないため穴をしっかりと押さえることが、初心者では苦労するかもしれません。
一方、指先で空気の振動を感じることができるため、こまかいニュアンスをコントロールしながら演奏できます。また、音を出すために穴を塞がなければならないため、正しい指の位置で演奏することができますよ。
フルートの素材で選ぶ
フルートの素材も、音色を左右するため、重要なポイントです。どんな素材でどんな音が出るのか見てみましょう。
銀製|やわらかな音色が特徴
銀はやわらかい響きの音が特徴で、音色に変化をつけやすい素材です。銀素材を使う部分によっても音色が異なり、たとえば頭部管に銀を使えば音に深みが出ますし、頭部管に加え管体に銀を使うと、幅広い表現が可能です。
総銀製のフルートは、さらに深みのある表現豊かな音色です。響きをつけやすい素材なので初心者のかたは弾きやすいでしょう。
洋銀製|音のバランスが良い
洋銀とは、銅とニッケルに亜鉛を加えた合金のことで、それを素材に作られたフルートです。各音域のバランスがよく、こちらも初心者が弾きやすいフルートの素材といえます。
またサビに強いという点も、使ううえではうれしいポイントです。素材の価格がリーズナブルなため、洋銀製のフルートは求めやすい価格のものが多い、という特徴もあります。
初心者ならレベルにあったフルートを選ぶ
初心者にとって、フルートはやや難易度が高い楽器かもしれません。ピアノのように鍵盤を弾けば音が鳴る、といったものでもなく、最初は音もあまり出ない、ということも珍しくありません。
そんな初心者の方のフルートの選び方とは、どんなことなのでしょうか。
【1】最初は高級な楽器に手を出さない
フルートの値段は、安いものから高いものまでさまざまあります。初めてフルートを買う人で、最初は音を鳴らすだけでやっとの初心者であれば、わざわざ高いものを買うより、まずは値段が安いものを購入するほうがいいでしょう。
もちろん、慣れてきた段階でよりよい音を求めて、高額なフルートを購入することを否定するものではないですが、一人前に演奏できるようになってからでも遅くありません。
【2】入門用セットを選ぶ
フルートには、楽器に加え入門用の教則本や解説用のDVDが付いてくる「入門セット」が多く存在します。初心者がフルートを買うだけでは演奏はできず、練習するための教則本も、最初は何を買えばいいかわからない状態でしょう。
そんなとき入門セットはとても重宝します。独学で学ぶのは正直難易度が高いフルートですが、まず購入するのであれば入門セットはおすすめです。また、持ち歩きに便利なハードケースなど、あるとうれしい付属物までついてくることもあります。
人気メーカーの特徴をチェック
フルートを選ぶうえで、なにが自分にあっているのか、評判を読んでもよさそうなものがよくわからない、という人は、メーカーで選んでみてもいいでしょう。
フルートで知られているメーカーといえば国内では、大手のヤマハを筆頭に、三響フルートやムラマツフルート、パール楽器製造といったブランドです。これらの会社であれば、初心者用としても使いやすいので、迷ったらメーカーで判断してみましょう。
フルートおすすめ14選 初心者用から経験者向けまで!
それでは、フルートのおすすめ商品を見てみましょう。初心者用から経験者が使えるものまで多数あります。ぜひ参考にしてください。
定番楽器メーカーのエントリーモデル
ヤマハフルートのエントリーモデル、スタンダードシリーズです。頭部管(とうぶかん)は銀製で管体(かんたい)は白銅、コスパと音色の美しさ・演奏のしやすさを兼ねそなえています。
手に馴染みやすいデザインのエントリーモデル
リーズナブルな価格帯ながら、Eメカニズムを採用していることで高音Eの音が簡単に発音できるフルート。カバードキーが日本人の手にもフィットしやすいデザインで、パッドにより気密性が高まるため、演奏しやすく早く上達することができます。
プラスチック製の練習用フルート
プラスチック製で超軽量。リコーダーと同じ要領で息を吹き込めば音を奏でることができるので、通常のフルートよりも扱いやすいのが特徴です。また、リコーダーと同じC調なので、演奏しやすいでしょう。
DVD付きで気軽に練習できるフルート
抑えやすいオフセット、音が真っ直ぐ伸びるよう設計されたリッププレート、高音域のHigh Eが出しやすいEメカニズムと、初心者に嬉しい機能が充実。教訓DVD付きで、組み立てから手入れまでレクチャーしてくれるので初めてのフルートにおすすめです。
耐久性と防水性に優れた金属フルート
初心者でも響きのある綺麗な音色を奏でやすいEastarのフルート。Eメカニズムの補助があるので、フルートでは出しにくいHigh Eも比較的出しやすくなっています。カバードキーとリングキーを選べるため、練習用にぴったりですよ。
パステルピンクが可愛い
個性を発揮できるピンク色のかわいらしいフルート。パステルカラーなので主張しすぎず、上品さも感じられます。価格も1万円以内で、手軽に購入できるのもうれしいポイント。
幼児にも! プラスチック製フルート
幼児期にはじめて触れる入門用の楽器としておすすめなのがこちらのフルート。音色や吹奏感・演奏性などは本格的なものにはおよびませんが、プラスチック製なので、235gと軽量で水洗いも可能なのがうれしいポイントです。
初心者向きのフルートセット
素材は白銅を使用しているので、見た目も美しく錆びにくく頑丈な作りになっています。ハードケースが付属してくるので移動の際にも簡単に持ち運びが可能。お手入れセットも付属しています。
軽やかに演奏しやすい
Seikaのフルートセットは、初心者から上級者まで、全てのフルート奏者が快適に演奏できる設計が特徴です。軽量で持ちやすく、吹き心地も軽やか。オフセット仕様でキーが外側に向いているため、指回しもしやすくなっていますよ。
お試しで演奏してみたい方にもピッタリのフルート
このmaxtone社製のフルートは、海外で製造後日本のキクタニ社により調整をされて出荷されています。価格的にも非常にリーズナブル。こちらは品質はそのままにニッケルメッキでeメカニズム等も搭載されていないため実現した価格です。
海外からの輸入とはなりますが、日本で再調整を行っているため元の状態に近い良い形で手に入れることができます。
エントリーながらも上級モデル顔負けの品質
パールフルートは1968年に千葉県で生まれたブランドです。こちらは鳴らしやすくフルートの楽しみ方を感じやすいモデル。エントリーモデルながら、上位モデルと同じ機構を継承しているのも特徴です。
老舗(しにせ)メーカーが作る吹きやすいフルート
Pearlのフルートは演奏しやすい作りで、やわらかく女性的な優しい音色が特徴。そのなかでもこのモデルは比較的手頃な価格ながら、リッププレートなど重要なパーツには総銀を使うなど、軽い吹き心地と深みのある音色を両立しています。
世界のYAMAHAの高品質フルートをお求めの方に
このYAMAHAのYFL-412LSEは、島村楽器限定のモデル。リップルレート内部が金メッキ仕様となっていて、見た目だけでなく奏でる音色も華やか。銀製でPP〜FFの幅でより表現力の高い演奏が可能です。
ムラマツフルートのハンドメイドモデル
1957年創業のムラマツフルートの、ハンドメイドモデルがEXです。頭部管は銀製で、管体は洋銀製のフルートは、明るいトーンと落ち着いた温かみのある音色で味わい深い演奏ができます。
「フルート」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする フルートの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場でのフルートの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
エキスパートに「フルート」について聞いてみた
修理やアフターサービスの充実度も判断材料に
フルートを長く使うためには、演奏後のお手入れと定期的なメンテナンスが必要となります。
購入する際には、リペア(修理)などのアフターサービスが整っているかを確認しましょう。
また、はじめから予算の許す限りよいものを選ぶことは正しいと思いますが、必ずしも高額な楽器=よい楽器というわけではなく、自分に合ったものを見つけることが大切です。
とくにフルートの場合、材質によってかなり価格が変わってきます。金やプラチナは別格としても、銀製や木製の楽器はよい音を出すのにもかなりの習熟が必要です。
ビギナーのうちは洋銀など、音の鳴りやすいものを選ぶことをおすすめします。
あわせてフルートの楽譜もチェック! 【関連記事】
楽器の女王と呼ばれ、その奏者のことはフルーティストという美しい響きで呼ばれるフルート。優雅な音色と上品な見た目で、まるで歌を歌うように表現できるとあって人気の楽器です。この記事では、ピアノ講師・元大手楽器メーカー勤務の山野辺祥子さんと編集部が厳選したフルート教本のおすすめと選び方をご紹介します...
フルートを習いはじめると楽しくて、いろいろな曲を吹いてみたくなることでしょう。とはいえ、初心者に向けた楽譜は幅広く、なにを購入していいのか迷ってしまいます。そこでこの記事では、楽譜情報誌編集の経験もあるピアノ講師の山野辺祥子さんにお話をうかがい、フルートの初心者におすすめの楽譜の選び方とおすす...
自分に合ったフルートでさまざまな音楽を演奏しよう
おすすめのフルートを紹介しました。クラシック音楽のイメージが強いフルートですが、ジャズなどのさまざまなジャンルの楽曲を楽しめる人気の高い楽器です。
初心者、中級者、経験者で選び方がかわってくるので、自分のステップに合ったフルートをみつけましょう! 中学生や高校生の入学祝いにもおすすめです。
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