缶切りの選び方
密封された缶を開ける便利アイテムの「缶切り」。調理器具としては古くからありますが、今ではオーソドックスな缶切りの他にも、多機能タイプや電動式タイプもあります。種類が豊富なので、どの缶切りが使いやすいのか迷ってしまいますよね。ここでは、料理家の河野真希さんへの取材のもと、便利な缶切りを選ぶときのポイントを5つご紹介いたします。
【1】開け方で選ぶ
【2】素材で選ぶ
【3】缶を開けたあとの切り口で選ぶ
【4】握りやすいものを選ぶ
【5】多機能なものを選ぶ
こちらを参考に、ぜひ使い勝手のよい缶切りを選んでください!
【1】缶切りの3種類の開け方で選ぶ
缶切りの開け方には3つの種類があります。それぞれ解説していきます。
安くて一般的な「てこ式」
一つめは昔ながらのてこ式。
支点になる部分に刃を突き刺し、手前に引く作業を繰り返して開けます。力とコツが必要ですが、コツをつかめば使い方はシンプルで価格的にもリーズナブル。
力を入れなくても開けられる「回転式」
二つめは回転式
缶に引っかけてハンドルやねじを回すことで缶が開き、軽い力で開けることができます。
セットするだけで自動で開ける「電動タイプ」
三つめは電動タイプで、缶にセットしたら、あとはスイッチひとつで開けられるので子どもでもかんたんに使えます。
ただし、電池や電源が必要なので災害時などには使えない場合もあります。
【2】使い勝手のよい素材を選ぶ
缶切りにはいろいろな材質が素材として使われています。使い勝手のよい素材の缶切りを選ぶと、お手入れもしやすく便利に使えます。
たとえば、ステンレス製の缶切りならサビに強く耐久性も高いです。缶の中身の水分がつきやすい缶切りでも、サビずに使用できます。長く使える缶切りを探しているときには、ステンレス製のものを選びましょう。
【3】缶の切り口が危なくないかどうかチェック
缶を開けたあとの切り口は、使用する缶切りによって異なります。切り口がギザギザしていると、捨てるときなどに怪我をしてしまう危険も。
その点でもっとも安心なのは回転式。切り口がなめらかになるものが多いのが特徴です。
電動式は、商品によって切り口が異なるので、よく確認してから購入しましょう。
また、てこ式は切り口がギザギザになるだけでなく、刃がむき出しになった商品がほとんどです。持ち方によっては、その刃で怪我をすることがあるので、収納場所や方法をよく考えましょう。とくに小さなお子さんがいらっしゃるご家庭では注意してください。
【4】握りやすいものを選ぶ
てこ式の缶切りの多くは右手で持ったときに、左側に刃がきます。そのため、右手で使う場合にはうまく力が入りますが、左手では手前に引きにくく、左利きだと缶切りがスムーズに使えないと悩むことも。
数は少ないですが、左利き用のてこ式缶切りも販売されています。また、回転式や電動式であれば、利き手を選ばず使うことができるのでおすすめです。
【5】ほかに便利に使える機能があるかチェック
缶切りには、缶を開けるだけでなく、そのほかの機能を備えているものが多くあります。
てこ式は栓抜きやコルク抜き、フタ起こし、缶の穴開けなど、ひとつで多機能なタイプが多いので、荷物を少なくしたいアウトドアや災害時には便利です。
なお、回転式にも多機能なものがあります。とくに、かたい瓶の蓋を開けやすくする機能は力がなくて瓶を開けるのに苦労する女性やお子さんにおすすめです。
缶切りのおすすめ商品
上記で紹介した缶切りの選び方のポイントをふまえて、料理家の河野真希さんと編集部が選んだおすすめ商品を紹介します。
▼おすすめ5選|てこ式
▼おすすめ4選|回転式
▼おすすめ2選|電動タイプ
各商品がすぐに見たい方は、上記のリンクをクリックしてくださいね。
▼おすすめ5選|てこ式

缶切りといえばこちら! スタンダードなてこ式缶切
いわゆる昔ながらのてこ式の缶切りです。五徳とあるように、缶切り、栓抜き、コルク抜き、蓋おこし、缶の穴開けといった5つの機能がそろっています。てこ式の缶切りなので、使いこなすにはコツがいりますが、「缶切りと言えば、この形」と愛用する人も多い一品です。
刃物で有名な貝印らしく切れ味がとてもよく、多機能ながらも、邪魔にならないコンパクトな形状でリーズナブルな価格も魅力。てこ式を苦としない方や、チャレンジしてみたい方におすすめの商品です。

しっかり握れる缶切り!コンパクトで持ち運び便利
てこ式の缶切りですが、いわゆる昔ながらの缶切りとは形が違います。真ん中の穴に親指以外の指がすべて入るため、しっかりと握れて、力が入れやすい形状。ほかのてこ式の缶切りと比べて刃が大きく、軽く押すだけで缶にすっと刺さり、業務用の大きな缶でもラクラク切れます。
ステンレス製なので洗ってもサビにくく、余計な色や飾りがないスタイリッシュなデザインです。栓抜きやフタ起こしの機能もあります。缶を開ける頻度が多い方や大きな缶を開けることが多い方におすすめです。

左利き用の缶切り!栓抜きプルトップ起こし機能も
昔ながらのてこ式の缶切りを愛用する人は多くいます。しかし、一般的なてこ式の缶切りの多くは、右利き用で左利きの人には不向きな場合が多いです。この商品はシンプルなてこ式ながらも、左手で使いやすいのがポイント。左手でも力が入れやすく、ぐっと缶にめり込む刃が気持ちのいい缶切りです。
手ごろな価格で購入できるのもおすすめですし、栓抜きとプルトップ起こしの機能もついていて便利です。同じ形で右利き用の商品もあります。
60年以上信頼のロングセラー、ひょうたん型缶切り
新潟県三条市にあるプリンス工業は、缶切り製造から始まった、キッチンツールメーカーです。世界で初となる「てこ式」タイプを採用したZ缶切りは、創業時から変わらず作り続けられています。ひょうたんを模した形状は「ひょうたんは縁起物」として誕生しました。ひょうたん型は、持ちやすく指も動かしやすいので、てこの要領で缶蓋が開けられます。
軽量でコンパクトなので、日常使いはもちろん、非常用袋にストックしておくのもおすすめです。石鹸サイズ程のパッケージは、昭和を感じさせるレトロ感があり、いい味を出しています。超ロングセラーの缶切りです。
刃物メーカーが製造、1本で4役こなす便利な缶切り
下村工業は、新潟県三条市にある歴史ある刃物メーカーです。「味わい食房」は、調理の基本道具から便利な道具まで幅広く取り揃えた道具シリーズです。この缶切りは、スタンダードな”てこ式”タイプ。刃物メーカーで製造されているだけに切れ味もよく、安心な日本製です。
缶切り・栓抜き・穴開け・蓋開けの4役がセットになっており、機能性も充分、便利な1本です。シンプルでスマートなデザインは使い勝手がよく、コスパが高いベストセラー商品です。
▼おすすめ4選|回転式
続いては、回転式の缶切りです。ぜひ参考にしてください!

チカラが不要の缶切り!子供たちも使いやすい
回転式の缶切りで、力がなくてもかんたんに缶のフタを開けられます。セットすると缶のフチをしっかりと固定してくれるので、空回りすることがありません。また、缶の切り口が非常になめらかで手を切る心配がないうえに、切り取った缶のフタは内蔵のマグネットにくっつき手で触れずに外せますので安心かつ衛生的。
OXOは誰もが使いやすいユニバーサルデザインの製品を目指しており、缶切りにもその理念が活かされています。てこ式では使いづらいという方やケガが心配な方におすすめです。

切り取った部分がフタになる!外側からカットタイ
回転式の缶切りで、缶の接合部分の外側をカットしていくところに特徴があります。缶の上や内側ではないため、缶の切りカスがなかに入ってしまう心配がなく安全で衛生的。切り口もなめらかで手を切る心配が少ないです。
ピンク、グリーンという料理が楽しくなるようなポップなカラーも魅力。デザイン性にこだわって探している方にもおすすめです。
特許取得済みの刃物でギザギザ感なく安全な缶切り
GEFUは、ドイツで創業されたキッチンブランドです。ベジタブルヌードルカッターの先駆者として世界的に知られ、キッチンツールの刃物類の刃は、高品質な日本製を使用しています。「セーフティ カンオープナー」の刃は特許を取得済み、尖った部分がなく缶フタを開けられ、フタは再度利用できます。
グリップは握りやすいようABS樹脂を使用し、人間工学に基づいて設計されています。挟む機能と合わせて、缶フタを簡単に取り外せます。
ハンドルを廻すだけ!簡単に缶詰をオープンできる
VICTORINOXは、刃物の作業場から始まりました。スイスが誇る緻密さを武器に、高い機能性と品質をもつナイフやマルチツールなどを展開するグローバルブランドです。缶詰のふちにカンオープナーの刃を噛まし、缶詰本体を浮かせたままグリップ握りハンドルを廻すだけ。なめらかな切り口で、簡単に缶詰のフタを開けられます。
クリップとハンドルは握りやすいゴム素材です。また、オープナーの先端部分は栓抜きとして利用できます。カラーはレッドとブラックの2色があります。
▼おすすめ2選|電動タイプ
最後は、電動タイプの缶切りです。ぜひ参考にしてください!

電動缶切り!右利き左利き関係なく利用可能
4本の単三電池で動く、手のひらサイズの小型電動缶切りです。小さいけれど、その能力は抜群。缶詰にセットしたら、あとはボタンを押すだけで、自動的に缶のフタをカットして、開け終わると自動でストップ。力を入れずに缶を開けられるうえに、切り口はなめらかで安全。丸い缶詰だけでなく、楕円や四角い缶詰にも対応可能。
開ける様子を見ているだけで、楽しくなる缶切りです。紫、緑、赤のカラーに、パソコンのマウスのようなかわいらしい形が、キッチンを楽しくしてくれます。小さいお子さまと一緒に使っても安心な商品です。

乾電池不要!コンセント式電動缶切り
コンセントから電気をとる電動式缶切りです。缶をセットしてレバーを押すと、缶が自動的にぐるぐると回ってフタが開きます。缶のフタはマグネットで缶切りのほうにくっつくので手が汚れません。缶本体の切り口はなめらかなので調理をするときには安心ですが、切り取ったフタはギザギザしているので捨てるときには注意が必要。
ラクにかんたんに缶が開けられて便利ですが、缶切りというより家電といえるほどの大きさなので、設置や収納のスペースを考えたうえで購入してください。日常的によく缶を開けるという方におすすめの商品です。
おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 缶切りの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの缶切りの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
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災害時などにも必要だからこそ、持っておきたい! エキスパートからのアドバイス
最近の缶詰はプルトップタイプが主流で、缶切りを使う機会は少なくなっています。
しかし、海外の商品や果物の缶詰などは最近でも缶切りが必要なことが多いのが実情。常温で長期保存できる缶詰は災害時の食料として利用できますので、缶切りはふだん使わなくとも家庭にひとつは置いておきたいものです。
缶切りはてこ式・回転式・電動式でそれぞれ特徴があります毎日のように使うならかんたんな電動式、子どもが使うなら安全な回転式、昔ながらの開け心地が好きならてこ式など、缶切りを使用する頻度や家族構成などで選びましょう。
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料理や家事、インテリアなど、気持ちのいい暮らしを作る、はじめるためのライフスタイル提案を行う。 流行や思い込みにとらわれずに、無理なく持続可能で快適な自分らしい暮らしづくりを応援。 簡単&時短料理が学べる『料理教室つづくらす食堂』主宰。