アルコールストーブの選び方のポイント 燃料システム・耐久性
アウトドアカフェ代表・A-sukeさんに、アルコールストーブを選ぶときのポイントを教えてもらいました。
まずは軽さを重視して選ぶ
アウトドア用ストーブでガスやガソリンでなくアルコールを選ぶ理由No.1はズバリ「軽さ」。まずはこのポイントを押さえて選びましょう。
使い方にもよりますが、一番重いアルコールストーブでも燃料込みの重量であればガスやガソリンより重いと感じることはありません。どれも軽いですが、使い勝手や耐久性などと同時に、自分なりのバランスのいい商品を選ぶようにしましょう。
ハイキングでお湯を沸かしてお茶をするとか、フリーズドライなどのインスタントを活用しての登山では大活躍してくれるはず!
燃焼システムを確認して選ぶ
アルコールストーブは一般的にはガスなどと比べて火力が弱め。しかし、多くのアルコールストーブはこの火力を少しでも補うために独自の燃焼システム(二重の炎やサイクロン状の炎など)で火力をカバーしています。
オーソドックス型:理科で使用するようなアルコールランプを二重壁で高出力化したもの。これがアウトドア用アルコールストーブの基本となっています。
サイドバーナー型:オーソドックス型の炎の吹き出しを側面に設けることで、五徳(ゴトク)を必要としないのが大きな特徴です。
サイクロン型:炎の形状がサイクロン型になるように、吹き出し口を内側に向け、さらに高出力化したものです。
加圧式:オーソドックス型などでは解放されている燃料の注ぎ口をふさぎ、内圧を上げて高出力化したものになります。このシステムに多くの独自性がある点が大きな特徴でもあります。
素材の種類と耐久性を重視して選ぶ
アルコールバーナーは軽さが特徴なので各社軽量化に多くの工夫を凝らしています。しかし、軽く・小さいことで、デリケートな構造なものも少なくありません。
ていねいに使うことの楽しみもありますが、耐久性も大事な要素。一概にはいえませんが、アルミは軽さ重視、真ちゅうは耐久性重視。チタンに関してはバランスのよい商品が多くなっています。
素材と重量でおおよその耐久性が予想がつくため、自分の使い方と相談して購入機種を決めるとよいでしょう。
調理には五徳付きで!
アルコールストーブのほとんどがコッヘル(携帯用小型調理器具)を乗せるゴトクを別に用意しなくてはなりません。さらには風に弱い特性があるので風防も必要になることも。
同じメーカーで、さまざまなオプションが用意されている場合もありますし、別メーカーの商品でジャストフィットするモノを探すのもまた楽しい作業です。どんなオプションがあるのかも選考基準にしてみるとよいでしょう。
アルコールストーブ7選 軽量タイプでアウトドアに最適!
うえで紹介したアルコールストーブの選び方のポイントをふまえて、アウトドアカフェ代表・A-sukeさんに選んでもらったおすすめ商品を7つ紹介します。

trangia(トランギア)『アルコールバーナー(TR-B25)』

出典:Amazon
サイズ(直径×高さ) | 75×45mm |
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重量 | 110g |
素材 | 真ちゅう |
アルコール燃焼時間 | アルコールタンク2/3の注入量で、約25分間 |

Esbit(エスビット)『アルコールバーナー(ESAB300BR0)』

出典:Amazon
サイズ(直径×高さ) | 74×46mm |
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重量 | 92g |
素材 | 真鍮 |
アルコール燃焼時間 | - |

EVERNEW(エバニュー)『チタンアルコールストーブ(EBY254)』

出典:Amazon
サイズ(直径×高さ) | 71×42mm |
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重量 | 34g |
素材 | チタニウム |
アルコール燃焼時間 | 30mlのアルコールで約5分 |

VARGO(バーゴ)『チタニウムコンバーターストーブ(T-307) 』

出典:Amazon
サイズ(直径×高さ) | 61×22mm |
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重量 | 39g |
素材 | チタン |
アルコール燃焼時間 | -(固形燃料使用時、約40分) |
ビックリドッキングアルコールストーブ
「VARGO」というチタン製品専門メーカーのアルコールストーブ。本体とゴトクが2ピースで構成されるのは、アルコールストーブとしては珍しいタイプです。
うっかりなくしてしまいそうですが、本体をひっくり返すと、固形燃料やジェルのストーブとしても使用できるギミックもあります。
また、ヘキサゴンウッドストーブと組み合わせることを前提としているので、風防&ゴトクとしてより使いやすいストーブとなっています。決して高火力ではありませんが、燃焼時間が比較的長いことが特徴。いいか悪いかは別として、全体的に合体メカ的な楽しさをもつ「楽しむ」アルコールストーブです。

VARGO(バーゴ)『チタニウムトライアドマルチフューエルストーブ(T-305)』

出典:Amazon
サイズ(直径×高さ) | 86×27mm |
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重量 | 30g |
素材 | チタン |
アルコール燃焼時間 | 連続燃焼時間約20分 |

VARGO(バーゴ)『デカゴンストーブ(T-302)』

出典:Amazon
サイズ(直径×高さ) | 57×32mm |
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重量 | 34g |
素材 | チタン |
アルコール燃焼時間 | 連続燃焼時間約20分 |
不思議な見た目に絶対的安定感
かなり特徴的な見た目をしています。アルコールストーブとしては大型ですが、チタン製でかなり軽量です。穴の開いた板が本体を支える脚になっているので、うっかりひっくり返す心配がありません。
さらにサイドから炎が立ち上がる構造のおかげで、少し大型の底面をもつコッヘルでも安心して使用できます。
フライパンでもいけるほどですが、逆に底面の小さなコッヘルだと、炎がきれいに当たらないことも。火力も強くはないので、小さめのコッヘルと組み合わせてお湯を沸かすだけに使うのなら、別の選択が賢明でしょう。
実際に使ってみると不思議な魅力を感じさせてくれる、おすすめのひと品です。

River Side Rambler(リバーサイドランブラー)『RSR Stove 2nd model』

出典:Yahoo!ショッピング
サイズ(直径×高さ) | 55×37mm |
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重量 | 33g |
素材 | アルミ合金 |
アルコール燃焼時間 | - |
自分に合う商品タイプを見極めよう アウトドアカフェ代表のA-sukeさんからアドバイス
アウトドアカフェBASE CAMP代表
アルコールストーブは大きく分けるとトランギア系かガレージ系かのふたつです。トランギア系はそのままの意味で、見た目がトランギアに似ている商品。見た目が似ていれば構造も似ています。それに対し、ガレージ系はさほど似ていない商品群になります。燃焼のさせ方も違うものでオンリー感があるのが特徴です。
まずは、安心できるスタンダードなものか、人と被りにくい個性的なものがいいか、を決めるといいでしょう。周りのオプションまで考えると、やはりトランギア系に軍配が上がりやすいかもしれません。それでもガレージ系に魅力を感じるなら、あなたは趣味性の高いこのアルコールストーブの魅力にはまる資質がたっぷりあるということでしょう。
タイプ別にアルコールストーブをご紹介! トランギア系? ガレージ系?
トランギア系とガレージ系のアルコールストーブをご紹介します!
トランギア系
solostove(ソロストーブ)『アルコールバーナー』












出典:Amazon
サイズ(直径×高さ) | 74×46mm |
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重量 | 約100g |
素材 | 真ちゅう |
アルコール燃焼時間 | ー |
ガレージ系
TOAKS (トークス) 『チタニウム アルコールストーブ&フレーム 』










出典:Amazon
サイズ(直径×高さ) | 53×40mm |
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重量 | 20g |
素材 | アルコールストーブ:チタン、五徳:ステンレス |
アルコール燃焼時間 | 30mlのアルコールで11分 |
合わせて買いたい! 五徳(ゴトク)をご紹介 アルコールストーブを活躍させる
アルコールストーブとセットで使うゴトクをご紹介します!
trangia(トランギア)『トライアングルグリッド2型』

出典:Amazon
サイズ(直径×高さ) | ー |
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重量 | 58g |
素材 | ステンレス |
アルコール燃焼時間 | ー |
Esbit(エスビット)『テンレスストーブ』












出典:Amazon
サイズ(直径×高さ) | 収納時:幅100×奥行120×高さ10mm |
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重量 | 93g |
素材 | ステンレス |
アルコール燃焼時間 | ー |
ZAFIELD(ザフィールド)『ミニクッカースタンド』
















出典:Amazon
サイズ(直径×高さ) | 幅160×奥行160×高さ125mm |
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重量 | 490g |
素材 | 五徳部:304ステンレススチール、脚部:201ステンレススチール |
アルコール燃焼時間 | ー |
「アルコールストーブ」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする アルコールストーブの売れ筋をチェック
Amazon、Yahoo!ショッピングでのアルコールストーブの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
アルコールストーブは自作でも!
ここまで、おすすめのアルコールストーブをご紹介してきましたが、アルコールストーブは構造を理解していたら自作することもできます。
まず、アルミ製の缶やボトルを準備して、半分にカットします。飲み口側に数カ所、穴を開け空気が入り込むスペースを作ってあげます。上パーツと下パーツを重ねたら完成です。
燃料となるアルコールを入れて着火すれば燃料し始めます。作り方はとても簡単なのでぜひ試してみてくださいね。
アルコールストーブの選び方をおさらい ここがポイント!
1.持ち運びやすさ、軽さを一番に重視する
2.火力にも影響する燃焼システムは要チェック
3.軽さならアルミ製、耐久性なら真ちゅう製、バランスのいいものならチタン製の製品を選ぶ
4.ゴトクや風防などのオプション品も併せて考える
5.トランギア系のアルコールストーブはスタンダードでオプション品との兼ね合いも良好
6.ガレージ系のアルコールストーブはユニークな商品が多い個性派向け
アウトドア初心者でもカンタンに火を起こせるアルコールストーブ。火力調整ができるものやゴトクとセットのものなど、機能性をしっかりと見極めて選ぶと利用しやすいでしょう。自分にぴったりのアルコールストーブで、素敵なキャンプを楽しんでください。
登山やキャンプで活躍するアイテムを紹介! 【関連記事】
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※マイナビおすすめナビでは常に情報の更新に努めておりますが、記事は掲載・更新時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。修正の必要に気付かれた場合は、ぜひ、記事の下「お問い合わせはこちら」からお知らせください。ac(掲載:マイナビおすすめナビ編集部)
※2020/11/26 コンテンツ追加のため、記事を更新しました(マイナビおすすめナビ編集部 福本航大)
アウトドアをコンセプトにしたカフェ&バー「BASE CAMP」の店主。 雑誌などのアウトドア系メディアで活躍中。幅広いアウトドア経験と知識を持ち、元プロダクトデザイナーという経歴を生かしてコトやモノをプロデュースしている。調理人でもあるので燻製やダッチオーブン料理などにも造詣が深い。