イヤホンのイヤーピースの選び方 素材・形状・サイズ
イヤホンイヤーピースを選ぶときのポイントをご紹介します。
音質に合わせて素材・タイプを選ぶ
シリコン系:スタンダードでつけ心地がいい
シリコンイヤーピースの素材として一般的に使われています。イヤホンを購入した際についてくるイヤーピースの多くはシリコンです。やわらかい素材なので耳へのフィット感がよく、なじみやすい製品です。
野外などで使っても、温度や湿度などの影響を受けにくいのもメリットです。耐久性のよさはほかの素材よりもいいでしょう。
ウレタンフォーム系:遮音性にすぐれ重低音が魅力
スポンジのような形状でやわらかい材料がウレタンフォームです。耳の穴の形状によらず、スポンジ形状がフィットするので使い勝手がいいでしょう。遮音性がいいので音として損なわれやすい重低音も聴き取りやすくなります。
スポンジ状の素材なので汚れが奥まで入り込むことがあります。こまめにお手入れをすると長く使用できます。
オーディオ&ビジュアルライター/AV評論家
シリコン系とウレタンフォーム系
イヤーピース選びで最初に考えたいことは、シリコン素材系か、ウレタンフォーム系素材かを選ぶことです。シリコン素材系はイヤホンの標準付属品に多く、スタンダードな素材。音質面は中高域がクリアに出る傾向があります。また、水洗いもできる清潔さもメリットです。
一方、ウレタンフォーム系は低反発ポリウレタンを素材としていて、潰して耳に入れると耳穴で広がり、密着感を得られます。遮音性(しゃおんせい)にすぐれ、重低音をしっかり耳に伝えてくれます。どちらを選ぶかは好みにもよりますが、遮音性や音質の変化を求めるならウレタンフォーム系を選ぶほうが違いがわかりやすいでしょう。
シリコン系はダブルフランジなど形状を確認
シリコン材系は、厳密には装着感を高めるためにさまざまな工夫がなされています。シリコン素材自体の硬度はもちろんのこと、タイプもさまざまです。音の出口である開口部の大きいタイプや、イヤーピースのカーブを工夫したタイプ。
イヤーピースがドリルのように2段、3段の形状になっていて耳奥まで挿入できる、ダブルフランジやトリプルフランジというタイプ、フランジによって素材を変えたタイプなどです。どれが耳に合うのかは個人差もあるので、フィット感については商品説明をしっかりチェックしましょう。
オーディオ&ビジュアルライター/AV評論家
ウレタンフォーム系も素材と形状を確認
ウレタンフォーム系のイヤーチップといえば、「Comply」(コンプライ)の製品。交換用イヤーピースのなかでもっとも知名度が高い定番アイテムです。低反発ウレタンを使ったコンプライのイヤーチップは重低音がしっかりと響き、遮音性も高いです。現在はコンプライのイヤーピースのなかでも5種類もの形状があり、装着感や音質にも差があります。また、他のメーカーも発布ウレタン素材の遮音性や弾力性の工夫を進めているので、ウレタンフォーム系のイヤーピースでも製品によって音質や装着感に違いがあります。耳あかが入りにくいダストフィルターの有無も製品ごとに用意されており、それによってもわずかに音質に差が出ます。
自分の耳に合わせたサイズ選び
イヤーピース選びの基本として、自分の耳に合うサイズ選びも重要です。人の耳の穴のサイズは人それぞれ異なり、イヤホンに付属するイヤーピースも一般的にはS、M、Lのように複数のサイズがあります。
付属品のイヤーピースは全てのサイズを試して自分に合うものを選べますが、交換用のイヤーピースは1サイズのみのパッケージ商品が多いので要注意。
購入の際には、まずはもともと装着していたイヤホン付属品のイヤーピースと同じサイズのものを選びましょう。S、M、Lと複数サイズのパッケージを用意しているメーカーもあります。
イヤホンとの互換性も要注意
イヤーピース選びで気をつけたいのが、イヤホンにイヤーピースを固定するためのノズルのサイズです。イヤホンのノズルサイズはイヤホンごとに異なっていることもあり、サイズが合わないとうまく固定できなかったり、イヤーピースが外れやすくなったりする場合もあります。
また完全ワイヤレスイヤホンでは、イヤーピースを交換するとケースに収まらないという問題も。
ComplyやSpinFitといったイヤーピース専門メーカーでは複数のサイズが用意されており、サイズごとに対応するイヤホン互換性リストを公開しているので、購入まえにメーカー公式サイトで確認してみましょう。
イヤホンピースの主要メーカーをチェック
イヤホンイヤーピースには、さまざまなメーカーがあります。それぞれの特色があり、自分たちで生み出したいろいろなこだわりをつめこんでいます。イヤホンで音を聴く人のために、よりよい環境を作り上げるため日々努力された跡が見て取れます。
ここではイヤーピースのなかでも人気のある3つのメーカーをご紹介していきましょう。
Comply(コンプライ)
イヤホンイヤーピースには、さまざまなメーカーがあります。それぞれの特色があり、自分たちで生み出したいろいろなこだわりをつめこんでいます。イヤホンで音を聴く人のために、よりよい環境を作り上げるため日々努力された跡が見て取れます。
ここではイヤーピースのなかでも人気のある3つのメーカーをご紹介していきましょう。
SpinFit(スピンフィット)
シリコン素材のイヤーピースで定番ブランドのSpinFit(スピンフィット)です。最もスタンダードな形の『CP100』が人気です。
医療グレードのシリコンを採用し、独自の特許技術で耳の形状にフィットし、耳奥まで挿入。高音、重低音を強化し、リアル感のある音質を実現してくれます。
SONY(ソニー)
やはり音楽といえばSONY(ソニー)は外せません。さまざまな音楽分野に力を入れる一方、ソニーのイヤホンはつねにハイクオリティと定評があります。イヤーピースも複数展開し、シンプルなシングルフランジのモデルが多く、いろんな種類のイヤホンに装着可能。
リーズナブルな価格設定も魅力ですね。
おすすめ商品の比較一覧表
イヤホンイヤーピースおすすめ14選
うえで紹介したイヤホンイヤーピースの選び方のポイントをふまえて、おすすめ商品を紹介します。
COMPLY『Tw-type』
シリコン系イヤーピースの定番
シリコン素材のイヤーピースで定番ブランドのSpinFit。最もスタンダードな形が『CP100』です。医療グレードのシリコンで柔軟性にすぐれ、耳の形状にフィットして耳奥まで挿入することができます。
ただし、シリコン素材なので遮音性はさほど高くありません。音に手を加えないダイレクトなサウンドで、とくに高域をクリアに届けてくれるタイプです。低音はフィット具合にもよりますが、あまり強く出ません。サイズはSS、S、M、Lの4サイズを展開。なお、CP800、100、145、155、500はイヤホンノズルのサイズバリエーションの展開です。よりクリアな音を求めている方におすすめです。
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする イヤーピースの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのイヤーピースの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
イヤホンピースの取り扱い時の注意点 こんなときどうする??
購入したイヤホンのイヤホンピースを取り扱う時の注意点についてお話していきます。
作業として難しいことはありませんが、はじめて交換する人などはわからないこともあるでしょう。外れにくいときの対処などもお教えします。
交換時に外れないときの対処法
イヤーピースはイヤホンから外れてしまうことを防ぐために、固めに装着するように設定されています。イヤホンからイヤーピースが取りにくいときは少しひねりながら引っ張りましょう。
シリコン素材のときはすべることがあるので、乾いた布でくるんで引っ張ると作業しやすいです。ウレタンフォームの場合は、ちぎれてしまう可能性もあるのでていねいに作業しましょう。
スムーズに取り付けるには??
イヤホンピースを装着する際には、最初にイヤーピースの根本を持って、軽くはさむような感じで穴の部分を楕円状にします。その後、イヤホンの突起部(ステム)に対して、斜めうえから引っ掛けるようにして挿し込むと装着しやすいでしょう。
管を楕円状にすると、縦方向の歪みに対して強くなり、つけるときに変化しにくくなるので試してみてください。
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まとめ
イヤホンにひと手間加えて、装着感や音質を改善するイヤーピース。ぜひ試していただきたいアイテムです。1,000円程度までの予算で音質を向上できる体験は、ほかのアイテムではなかなか得られません。
注意する点は、人の耳の形はさまざまで理想とする音も人ごとに違う、ということです。イヤーピースはどれもお手ごろ価格なので、自分に合うイヤーピースを求めて、色々なタイプ、商品を試してみることをおすすめします。
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※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。
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