冬用の寝袋(シュラフ)の選び方
早速、冬用シュラフの選び方を見ていきましょう。主な選び方は下記の6点になります。
【1】中綿の種類で選ぶ
【2】寝袋の形で選ぶ
【3】快適温度で選ぶ
【4】洗いやすさもチェック
【5】収納性で選ぶ
【6】重さで選ぶ
それぞれ詳しく見ていきましょう。
【1】中綿の種類で選ぶ
中綿の種類が変わるだけで、暖かさ・重量・容量・価格など、さまざまな箇所に影響が出ます。それぞれメリットがありますので、使用場所や予算などを考えながら選んでみてください。
ダウン
ダウンは空気を多く含む素材なので、少ない量で暖かさを感じられます。収納時、上手く空気を抜くとコンパクトになるので、持ち運びやすく大変便利です。山での宿泊など、荷物を少なくしたい時に非常に威力を発揮します。中に入っている量が少ないので、それだけ軽量。また、素材自体の保温力も高いため、冬用シュラフの素材にはうってつけと言えるでしょう。
化学繊維
冬のキャンプでは、テント内が結露などによって湿度が高くなりがちです。そんな環境の中で力を発揮するのが、化学繊維の中綿が入ったシュラフです。化学繊維は水に強く、テントの結露でシュラフが濡れても保温力に影響がほとんど出ないので、問題にはなりません。さらに、自然由来で希少価値のあるダウンにくらべ、人工物なので価格も控えめ。オフシーズン時の管理が簡単なのも特徴です。
【2】寝袋の形で選ぶ
寝袋の形は2種類に大別されます。長方形のいわゆる封筒型と、顔以外すっぽりと覆ってしまうマミー型。初めて使う方は、見た目だけでなく、入ってみると寝心地がまったく違うことにも驚くはずです。
封筒型(レクタングラー型)
寝袋内に余裕があるので、寝返りが打ちやすく、自宅の寝具に近い感覚で就寝できます。人によっては、圧迫感があるマミー型は苦手という方もいるので、そういう方にはこちらがおすすめです。
ファスナーを開閉して温度調節しやすい仕様なので、暑がりな方はこちらを好まれるようです。また、封筒型は、モノによって連結が可能なので家族やカップルでのキャンプに使い勝手がいいというメリットもあります。
マミー型
一般的に冬用のシュラフはマミー型がおすすめ。体にフィットするので冷たい空気が入りづらく、暖かい空気も逃しません。
さらに、収納サイズを小さくできるので、ストーブや燃料等荷物が増えがちな冬キャンプには嬉しいですよね。ちなみに、名前のマミーは寝ている姿がミイラのように見えることから、この名前が付いたといわれています。
【3】快適温度で選ぶ
冬用のシュラフを購入する際の最も注意するべき点が、「快適温度」です。冬用であれば、快適温度が-5℃以下のモノを目安にして、そこから行きたい場所の気温をチェックしましょう。
寝ている時は日中の活動時と違って、身体を動かして温めることができないので、現地の最低気温よりも、商品の快適温度が更に低いものを選ぶ必要があります。
男性であれば、商品記載のリミット温度を参考にするとよいと言われてもいますが、寒がりの男性は、コンフォート温度といって、女性が目安にする温度を参考にするとよいでしょう。
【4】洗いやすさもチェック
主に中綿の種類によって洗濯方法が異なります。ダウンの場合は、クリーニング店に出すことをおすすめします。モノによっては自宅で洗えるものもありますが、ほとんどが手洗い推奨ですのでお気を付けください。
化学繊維であれば、通常の洗濯機で丸洗いOKな物が多いので、洗濯表記を確認したうえでキレイにしてあげましょう。洗濯方法は一概にこうだとは言えませんので、不安があればまずは購入店に確認しましょう。
【5】収納性で選ぶ
上記で少し触れましたが、化学繊維よりもダウン、封筒型よりもマミー型を選ぶことで、よりコンパクトに収納可能です。積載量がそこまで多くない車種や荷物が多くなってしまう冬キャンプでは、特に収納性にも配慮するべきでしょう。
【6】重さで選ぶ
こちらもやはりダウン商品であれば、化学繊維にくらべると軽く感じます。しかし、電車やバイクパッキングでのキャンプでなければ神経質になる項目ではないかもしれません。1,000g以下の冬用シュラフであればかなり軽い部類なので、基準にしてみてください。
冬用寝袋(シュラフ)のおすすめ10選
ここでは、キャンプのプロにお話を伺い、寒い季節のキャンプでも快適に過ごせるおすすめの冬用寝袋(シュラフ)をピックアップしました。ぜひ購入の参考にしてみてください。

とても珍しい4シーズン対応シュラフ
お父さんやお母さん世代だけでなく、お爺ちゃんやお婆ちゃんまでもが知りうるほど長年愛されているコールマン。
寝袋では珍しい、4シーズン対応モデルです。3枚の生地を重ねて暑い季節から寒い季節まで対応できるので、ひとつ持っておくだけで非常に重宝する高コスパアイテムといえるでしょう。落ち着いた色合いなので自宅で使用しても馴染みやすく、初めての寝袋としてもおすすめです。

ロゴと柄が可愛すぎる、万能シュラフ
ノルディスクといえば、グランピング施設などに併設されている大型テントを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。白を基調としたテントに合わせやすい小物たちも可愛いデザインがたくさんあります。
その代表格がこちらのAlmond。裏地がチェックでコットン100%のフランネル素材でできているので、肌触りがよくとても心地いいです。収納するとクッションや枕にもなるので、見た目も機能もバッチリです。

英知が詰まった高機能なお手ごろ品
ナンガの購入を検討されてる方は、AURORA lightかUDDで迷われる方が非常に多いようです。同レベルのスペックで考えると、重量差や価格差がほとんど無いので悩ましいところ。
こちらのAURORA lightは、オーロラテックスという高機能なオリジナル生地を使用しており、冬キャンプに必要不可欠なシュラフカバー無しで乗り越えられる強者です。

寝袋オンリーブランドの冬定番モデル
イスカは「心あるモノづくりで、最高の品質を。」というブランドコンセプトを掲げたシュラフ専門メーカーです。このコンセプトを聞いただけでも、なんだかワクワクしませんか?
エアプラス630は、冬の定番でもありフラッグシップモデルでもあります。表面は引き裂きに耐性のあるコーデュラを使用し、超強力な撥水効果が施されているので、結露による濡れを防いでくれます。山での使用を考慮されているので、軽くて圧縮しやすいのもイスカの特徴です。

弱点を克服したダウンは最強の素材
ナンガは、元々こたつ布団や敷布団の加工をしていた、昔ながらの日本企業です。そんな質実剛健さが伺えるブランドは、やはり驚くことをやってのけます。
なんとこちらの寝袋、中のダウンに超撥水加工を施すことで「水に濡れると嵩が減ってしまう」という最大の弱点を克服しました。こうすることでダウンに含まれる空気を保つことができ、暖かさが持続しやすくなっています。




「冬用寝袋(シュラフ)」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 冬用寝袋(シュラフ)の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの冬用寝袋(シュラフ)の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
冬用寝袋の気になるFAQ
寝袋(シュラフ)の夏用と冬用はどこが違う?

一番の大きな違いは、中綿の量です。夏用は冬用と違い中綿がほとんど入っていません。ですので、コンパクトにまとめることはできますが、基本夏用と冬用を兼用することはできません。冬のキャンプでは、気温がマイナスになることも多く、夏用を単体で冬に使用すると、非常に危険が伴います。
冬用寝袋のおすすめポイントは?

秋に使用することが好ましい寝袋をベースに、ブランケットやインナーシュラフなど重ね着のようにして暖かさを担保する過ごし方もありますが、冬用寝袋の圧倒的な暖かさにはかないません。
それひとつで暖を取れるので、結果的に荷物削減にもつながります。冬用は値が張りますが、それだけの価値があるということです。
快適使用温度ってなに?

ブランドやメーカーによって表記や呼び名に多少違いはありますが、その名の通り「この気温までなら問題なく快適に過ごせます」という意味合いです。
外気温が-5℃なら、快適使用温度を-10℃以下にするなど、実際の気温と同じにはせず快適使用温度は余裕をもたせましょう。
寝袋(シュラフ)の関連記事はこちら 【関連記事】
冬のキャンプを楽しもう!
アニメや漫画、番組などさまざまなメディアでキャンプの紹介をしているので、冬キャンプに憧れを持つ方は非常に多いと思います。すぐに始めたいとなると、予算も控えめにしたくなるでしょう。
しかし、寝袋は冬のキャンプをするうえで重要な生命線です。寝袋の選び方を間違えて寒すぎて朝まで寝られなかった、なんて話を失敗談で聞きますが、場合によってはシャレにならないこともあります。
楽しい思い出を増やしていくためにも、いま一度冬用の寝袋について考えてみましょう!
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北海道生まれ北海道育ち。幼少期からアウトドアに親しみ、趣味でキャンプを続けた後、キャンプ用品ブランドに勤務。更に深い知識と経験値を取得し、主にソロでコーヒーやクラフトビールを楽しんだり、購入したギアをすぐに試したりしている。長年アパレル業に従事してきたため、人と被ることが少ないブランドやアイテムを常に探求。ビール・アウトドア・ファッションの魅力をブログで発信している。