雪山登山に! ハードシェルジャケットの選び方 登山愛好家が教える
いろいろな機能が搭載されて、選択肢も多いハードシェルジャケット。雪山ならではの厳しい条件に対応ができるもの、また便利な機能が備わったものもあるので、 ハードシェルジャケットの特徴をそれぞれみていきましょう。ポイントは以下です。
【1】サイズは「少し大きめ」がベター
【2】色選びは「派手色」を意識
【3】透湿性が高い素材を選ぶ
【4】ベンチレーション(通気口)の大きさや位置をチェック
【5】防寒性をアップする機能が備わっているか
それぞれ詳しくみていきましょう。
【1】サイズは「少し大きめ」がベター
選択の大きなポイントとしては、まずはサイズです。ジャストフィットなものだと、ジャケットの下にレイヤーがしくくなり、動きづらさも出てきます。ふだん使いでは大きいかもしれませんが、冬山で使うことを考えて選んだ方がいいでしょう。
【2】意外と重要な色選びは「派手色」を意識
意外と盲点なのが、色選び。雪山登山用に選ぶ場合は、色は自然界にない派手な色を選んだ方が遭難などのケースでは見つけやすいというメリットがあります。
普段のおしゃれ着として着たい方はお気に入りの色で構いませんが、登山用に買う方は色も立派な機能だということを意識しておきましょう。
【3】代表素材はゴアテックス! 透湿性が高い素材を選ぼう
ハードシェルウェアは防水加工が施されているので、雪や雨などの侵入は防いでくれますが、そのぶん汗をかくと湿気や熱もこもりがちになります。
湿気や体の熱を逃がしてくれる素材でよく知られているのが「ゴアテックス」です。ただしゴアテックスは価格が高いので予算によっては難しい場合もありますよね。ゴアテックス以外にもメーカー独自の透湿性と防水性を兼ね備えているものもあるのでチェックしてみてくださいね。
【4】ベンチレーション(通気口)の大きさや位置をチェック
ベンチレーションとは通気口のことで、わきの下部分にファスナーで開閉するところがついているものが多いです。また、ポケットもベンチレーションとして大切な存在。
ジャケットの内部にこもった熱や湿気を逃がすためにも必須なので、位置や個数の確認は大切です。また小さすぎるベンチレーションは、そのぶん熱も逃げにくいので合わせて大きさの確認も忘れずしましょう。
【5】より防寒性をアップする5つの機能はコレ!
寒い雪山では、なによりも防寒対策は必須ですよね。顔まわりの防寒、ジャケットの裾まわりの防寒など、どちらも寒さを軽減させたり、また雪の侵入を防ぐためにも大切です。それぞれの特徴をくわしくみていきましょう。
吹雪から顔を守る! 長くて立体的な「ネックガード」
雪山では吹雪くこともありますよね。顔に雪が当たると痛みを感じる場合もあるので、立体的なネックガードがあると鼻あたりまでガードでき安心感もあります。
内側に貼られている素材も大切です。肌に感触のいい素材が貼られていないと低温下では冷たく感じ、肌と擦れて痛い場合も。鼻あたりまで覆えるのか、高さの確認もしましょう。
「スノースカート」で裾からの雪をシャットアウト
スノースカートとは、ジャケットの内側にある雪の侵入を防ぐもの。深雪でのラッセルなど、ハードな動きで思っている以上にジャケットの裾から雪が入ってくるため、スノースカートがあるほうがいいでしょう。
スノースカートはボタンやゴムでウエスト部分に密着させることができますが、スキーなどで体を動かすと熱もこもるので、温度調節のためにも取り外しが可能なものを選ぶほうが便利ですね!
スムーズに開閉できるジッパーか確認する
ジャケットのジッパーやベンチレーションのジッパー、また小物などを収納するポケットのジッパーは、グローブをつけたままでも開け閉めしやすいものがベストですよね。
ジッパー自体が太めのものを使用し多少の雪が固まっても開け閉めしやすいものや、開け閉めは多少しにくいけど完全防水にするため止水ジッパーを採用しているものなどさまざまです。グローブをつけたままの操作性に注目しましょう。
収納機能はじゅうぶん? ポケットの使いやすさも確認
ハードシェルジャケットの場合、ポケットの位置や大きさ、数も重要になります。バッグを背負ったままでも取り出しやすい位置にあるとスムーズで無駄な動きがいりませんよね。また大きな内ポケットがあるとゴーグルやグローブも収納することができます。
ただ、ハードシェルジャケットのポケットはベンチレーションも兼ねているため入れたものが湿りやすくなります。そこは意識しておくといいですね。
安全性をアップする! フードもチェック
ハードシェルジャケットのフードは、多くのものがヘルメットを装着しても余裕をもってかぶれる作りになっているので、ジッパーを閉めると鼻元まですっぽりと覆われてしまいます。
防寒のためにはいいですが、なかには大きすぎてダブつくケースも。そんなとき便利なのが調整用のベルトやコード。
雪山登山ハードシェルジャケットおすすめ8選 登山愛好家と編集部が選ぶ
ここまでの選び方をもとに、雪山登山ハードシェルジャケットの おすすめをご紹介します。いずれも、特徴のある自信作ばかりです。参考にして、自分にあった製品を見つけてください。
常に先進的な素材を製品に使っているファイントラックの『エバーブレスアクロジャケット(FAM0701)』ですが、伸縮性を持つ生地を使うことで、非常に動きやすくなっています。また、ブレスベンチレーターやパウダーハーネスなど、雪山での機能もじゅうぶんに考えられいるところはさすが。究極のハードシェルと言ってもいいでしょう。
快適性を追求したウェア
ストレッチ性をもつ「エバーブレスニット」を、運動量が必要な部分に採用しており、動きやすさも快適。初心者から上級者まで幅広く着用できますよ。また呼吸をするとウェア内部に結露が起こりやすいですが、大きめのブレスベンチレーターがあるので結露の抑制にもなりムレも防いでくれます。
雪山での活動がしやすいようポケットの位置や生地の柔軟性、耐久性などを追求しており、ファイントラック製品のなかでもすぐれたアウターシェルといわれています。こまかいところまで配慮されたウェアはストレスフリーで雪山アクティビティがたのしめますね。
悪天候でも安心のゴアテックス
ゴアテックス素材の3レイヤーなので雨や雪などの悪天候でも安心ですね。表地には丈夫なナイロンが採用されています。摩耗にも強く、もしもなにかにひっかっかても破れにくいので安心です。
ポケットの位置もハーネスの邪魔になりにくく、雪山登山はもちろんスキーやスノボなどのウィンタースポーツウェアとしても活躍してくれますよ。
街着にもアウトドア着にもなる
オールシーズン対応ウェアですが、春から秋のシーズンや残雪期におすすめです。極寒の冬のシーズンには不向きなので注意が必要。とはいえ長い期間着用でき、ノースフェイスは街着としても使いやすいブランドですよね。
袖口は手首にフィットするよう調節でき、フロントのジッパーはダブルフラップなので冷気が入りにくい構造。裏地のマイクロトリコットは透湿性もあり着心地もよいです。
タフなつくりと充実の機能性が魅力
1929年に設立されたノルウェーの老舗アウトドアウェアブランド、ノローナの一着。ゴアテックスファブリックを採用したこのジャケットは、2004年デビューのロングセラーアイテムです。
止水ファスナーや裾のドローコードといったハードシェルにおける必須ディティールはもちろん、そのほかの機能性も充実。ハーネスに干渉しないチェストポケットや片手で調整可能なストームフードなど、細部にまでこだわりのある設計です。
縫い目までこだわり軽量化
「防水性」「透湿性」「耐久性」などはもちろんですが、より軽量を追求するために生地の縫い目を極力減らしてグラム単位での軽さを追求しています。わずかでも軽いと動きやすいので快適さも増しますね。
腕にポケットがあるので、アルパインやアイスクライミングの際は登りながらでも出し入れができて便利です。またハーネスの邪魔にもなりませんね。
防水性はもちろん着心地にも考慮した一着
シンプルさと実用性を兼ね備えた製品が特徴のアメリカンアウトドアブランド、パタゴニア。このアイテムも、そんなパタゴニアらしい充実の機能性を備えています。
防水性と透湿性にすぐれた3層構造のシェルを採用。首にあたる部分にはマイクロフリースの裏地を施すなど、長時間の登山でも快適に着られるよう考慮されています。
グローブを装着したまま調整可能フード
ゴアテックス素材は、雪山登山やスポーツなどでもオールマイティーに活躍してくれるジャケットなので安心感もありますね。またヘルメット対応のフードは吹雪いていてもグローブを装着したままでも縦横の調節が可能です。
デザインもクラシックなので見た目にこだわる人にもおすすめです。ハーネスの邪魔になりにくポケットや通気口などもあり機能面でも充実しています。
シンプルで軽量! タウンユースにも
素早く動くことが求められるアルパインクライマーなどのためにデザインされたというシンプルなジャケット。ゴアテックスプロは軽量でもあるので収納時も嵩張りにくく便利です。機能的でシンプルなので街中でも着用でき、年代問わず愛用できますよ。
また首元の内側は保温性もあるマイクロスエード素材であたたかく、クライマーに必須のヘルメットを着用しても余裕があるフードは顔まわりを雪から守ってくれます。
「雪山登山ハードシェルジャケット」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 雪山登山ハードシェルジャケットの売れ筋をチェック
Amazon、Yahoo!ショッピングでの雪山登山ハードシェルジャケットの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
雪山や雪道対応アイテムはこちらから 【関連記事】
機能性などの快適さも重要ポイント
雪山登山ハードシェルジャケットの商品をご紹介しました。
雪山で着用するには素材の耐久性や防水性も大切ですが、登山、アルペンスキー、クライミングなどアクティビティーに応じた動きやすさや軽量化、ポケットなどの機能性などの快適さも重要です。
あなたがほしい雪山登山ハードシェルジャケットを選んでみてくださいね。
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自動車雑誌編集長を経て、フリーの編集者に。登山やクライミングが趣味で、アウトドア雑誌「フィールダー(笠倉出版社刊)」にて連載中。悩みは増え続けるアウトドア用品などの遊び道具の収納場所で、愛車のJeepラングラーもすっかり倉庫代わりに。昨今は車中泊にもハマり、住居をキャンピングカーに変えるか真剣に悩み中。