血圧計の選び方【5つのポイント】 自宅で簡単測定!
それでは、血圧計の基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の5つ。
【1】測定方法で選ぶ
【2】固定型か小型か、取り付け方法で選ぶ
【3】自分に合うカフの大きさかチェック
【4】血圧計の便利な搭載機能で選ぶ
【5】AC電源と電池が両方使えると便利
上記の5つのポイントを抑えることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】測定方法で選ぶ
血圧計は大きく分けて、上腕に取りつける「上腕式」と、手首で測る「手首式」の2つがあります。どちらがいいか迷ってしまいますよね。
それぞれの方式にはメリットとデメリットがあるので、知ったうえで選ぶといいでしょう。
「上腕式」はより正確に計測したい方におすすめ
カフ式ともいわれる上腕式は、スタンダードなタイプ。心臓の位置と同じ高さで計測でき、測定値の安定性のよさが特徴です。
上腕式はさらに、カフ(腕帯)と本体が一体になった小型タイプと、机の上などに設置する固定型タイプに分かれます。計測時の姿勢が安定する固定型を選べばより正しい数値を取得できますが、設置スペースが必要になるのがネックです。以下で詳しく解説しているので、チェックしてください!
なお、まだ医療用の開発段階ですが、カフレスといってカフを必要としない血圧計の開発も進められています。
「手首式」は持ち運びたい方におすすめ
手首式は、液晶とカフ(腕帯)が一体化したタイプです。メリットは小型で軽量なこと。旅行先などにも気軽に持っていくことができます。携帯に便利ですが、計測精度では上腕式にやや劣ります。
「アームイン式」は正確さ重視の方におすすめ
血圧計に腕を通すだけで簡単に測定できるのがアームイン式。血圧計を机やテーブルに置いて腕を入れるだけで測定できるので測定値の誤差が少なく、正確に血圧を測りたい方におすすめです。
ただし、手首式などに比べると機械が大きいため場所を取るので購入前にはあらかじめ保管場所を確保しておきましょう。
「アネロイド式」や「指式」もあるが看護師など医療用向け
アネロイド式の血圧計は、腕帯にかかった圧力を文字盤と針で示すタイプのもの。使用するのに知識や技術が必要になるので、一般の方が使用するのには向きません。
一方指式は、指を入れて血圧を測定できて手軽ですが、正確さには少々欠けます。
【2】固定型か小型か、取り付け方法で選ぶ
血圧計の多くは上腕式で、上腕に取りつけたカフ(腕帯)の空気圧を上げることで血の流れをわかりやすくします。固定型タイプの場合は、腕をカフにさしこんでボタンを押すと自動的に空気が入って腕を圧迫してくれます。
それに対して、カフと本体が一体化した小型タイプは、自分でカフを巻きつける必要があります。カフはできるだけしっかりと腕につける必要があるため、力があまりない人や不器用な人は、全自動の固定型を選ぶのがおすすめです。
【3】自分に合うカフの大きさかチェック
カフの大きさが自分の腕に合っていないとしっかりと腕に巻きつけることができません。血圧計は血管を圧迫することで計測できるため、自分の腕に合う大きさかどうかチェックしましょう。
上腕式の場合、筋肉がついていて太さがある人は自分の腕周りのサイズを計測しておくと失敗なく選べます。手首式を検討している手首が細い女性などは、大きすぎないサイズかどうか必ず確認しておきましょう。
【4】血圧計の便利な搭載機能で選ぶ
各メーカーからさまざまな血圧計が販売され、便利な機能もメーカーごとに異なります。前回の結果を記録できるものや、スマホで管理できるものなど、自分が使用する際にあると便利な機能付きの商品を選びましょう。
▼スマホ連携機能|健康管理が簡単に
血圧計本体に記録できる機能があっても、保存できるデータには限りがあるケースが大半です。過去のデータは自動的に消去されてしまいます。
Bluetoothなどでスマホアプリと連動して計測した数値を管理できるモデルだと、長期間の記録データをスマホ内で保存しておくことができます。同一メーカーの体組成計なども使っていれば、体重などの変化とともに総合的な健康管理が可能です。
また、持ち運びがしにくい血圧計だとしてもスマホで測定結果を管理できるため、かかりつけの病院に行くときはスマホを見せるだけで大丈夫です。
▼記録機能|毎日の数値の推移を確認できる
血圧は毎日測り、その変化を記録することが何よりも大切。最新の血圧計には、前回の結果を記録しておき、計測後に数値の変化を比べられるモデルが増えています。
こうした最新モデルを選べば、血圧の管理がうんとラクになりますよ。
▼ユーザー管理機能|複数人のデータが記録でき家族で使える
血圧計によってはひとりのデータをたくさん保存できるものがありますが、2人のデータをそれぞれ保存できるタイプのものもあります。
夫婦で使いたい高齢者の方などは、2人で習慣化ができたり、自身では見落としかねない体調の異常を発見しあったりとメリットもあるでしょう。
メーカーやブランドごとに機能名が異なりますので、複数人で使用できるかどうかの機能面も詳しくチェックしておくといいでしょう。
▼平均値対応|自身の測定値の異常を発見できる
朝、夜の計測値に対して平均値を算出してくれる血圧計だと、平均的な正常値に比べて自身の測定値に異常がないかどうかひと目でわかります。
高血圧は脳卒中、心筋梗塞などにつながりかねません。日々の血圧測定値を見て異常がないか判断することで、その予兆により早く対応することができるでしょう。
【5】AC電源と電池が両方使えると便利
血圧計の電源には、コンセントに挿して給電する「ACアダプター」と持ち運びに便利な「乾電池タイプ」があります。家庭用として使う場合には、ACアダプターでも十分ですが旅先や出張先で使う場合には乾電池タイプが便利です。どちらも対応しているモデルであればより使い勝手も広がるので購入の際は、給電方法もチェックしましょう。
血圧計のおすすめ商品
ここからは、血圧計のおすすめ商品をご紹介します!
▼おすすめ7選【上腕式】
▼おすすめ7選【手首式】
各商品がすぐに見たい方は、上記のリンクをクリックしてくださいね。
▼おすすめ商品の比較一覧表
▼おすすめ7選【上腕式】
ここからは上腕式の血圧計を紹介します。測定値が正確かどうかを重視して選ぶならこちらがおすすめ。スマホ連携してアプリで管理できる商品など、便利なものもあるのでぜひぜひチェックしてください。

圧倒的な高機能とデザイン性の高さが魅力
機能性の高さはもちろんのことながら、スマートなデザインも目を引く上腕式血圧計。
本体とカフは一体化しており、上腕まで差し込んでスタートボタンを押すだけで測定を開始します。ディスプレイ部は『iPhone X』などと同じ有機ELを採用しているので、文字が読み取りやすく非常にクール。
さらに便利なのが、スマートフォンの専用アプリ「OMRON connect」から日々の血圧を記録できること。同じアプリに対応する体組成計があれば、そのデータも合わせて管理できます。
最先端の機能で、万全の自己管理を望む人におすすめの1台。ただしカフの内部がかたく、携帯にはやや不向きです。

片手で使えるクリップ式のカフが使いやすい!
血圧計本体とカフがチューブでつながった、スタンダードな上腕式血圧計。固定式なので血圧をしっかり測りたい人におすすめです。
一番の魅力はクリップアームカフ。腕をクリップするスタイルなので、片手でも簡単に取りつけ可能。1人でスムーズにつけられるから、血圧測定がストレスフリーになります。
スマートフォンとの連携機能はありませんが、2人分の血圧記録を90回分も保存できるので自己管理もラクラクです。
専用スタンドに置いているときにはアラーム時計として使えるのもユニーク! 測定時間にアラームをかけておけば、測り忘れを防げますよ。

精度の高い数値を計測できるアームインタイプ
腕を挿入して測る国内の上腕式血圧計では、かなり小さいモデル。コンパクトな上腕式を探しているなら、ぜひチェックしてほしい血圧計です。
机などの上に設置して腕を挿し、スタートボタンを押すだけで血圧を計測します。自分でカフを巻く必要がないため、測りたいときにすぐに測れるのがうれしいところ。
医師が聴診器で血圧を測るのと同じ、血管音を測るコロトコフ法を採用。数値のブレが少なく精度が高いので、通院中などで正確な血圧を記録したい人にも支持されています。
カフの収納がすっきりできる
表に血圧計が出るように、カフ収納が後ろに設置されています。すっきりと収納したい人にはうれしいポイントでしょう。
また、ACアダプタを付属しているため、電池の消費を気にすることなく使えます。
血圧値に影響が出る脈の揺らぎをチェックでき、不規則脈波があれば検知して再計測を促してくれます。
カフ装着時をサポートする工夫がされた血圧計
圧迫機構が2層になっており、巻きつけたときに圧力が均一になるように工夫されています。
片手でもかんたんに装着でき、巻きつけが甘いときはエラーマークが出るので、失敗することなく計測できるでしょう。
カフの大きさが17〜36cmと対応範囲が広く、細腕の人から太腕の人まで使えます。
2人分計測できる! 直近3回分の平均値も表示
2人分の計測データを60回分別々で記録できる血圧計です。家族の健康管理を一緒に習慣づけることができるでしょう。
液晶画面は青色のバックライトがついており、暗闇のなかでも見やすいよう工夫もされています。
また、直近3回分の平均値も表示してくれます。
7種類のグラフで血圧変化がひと目でわかる
グラフ切替ボタンにより、時間帯データ、週平均、月平均などの計7種類のグラフを切り替えて血圧変化や傾向がひと目でわかるようになっています。
血圧異常がないかどうか、早期発見に役立つでしょう。
測定値がWHOやISHの血圧分類表に基づいた高血圧領域に達した場合、点滅してお知らせしてくれます。
▼おすすめ7選【手首式】
ここからは手首式の血圧計を紹介します。手首式はコンパクトで軽量なものが多く、安い値段でも買いやすいです。ぜひチェックしてください。

スマホに連携したコンパクトな手首式モデル
横幅8.9×奥行き3.4×高さ6.4cmと非常にコンパクトな手首式の血圧計がこちら。コンパクトながらもディスプレイは大型で、血圧の数値を大きく表示できるため見やすさ抜群。
さらに、Androidスマートフォンとの連携機能を搭載。FeliCaもしくはNFCに対応する機種なら、タッチするだけで計測した血圧データを転送できます。ただし、『iPhone』は非対応です。
旅行や出張などで持ち運ぶ機会が多い人、コンパクトでも最新機能を使いたい人に向いています。

シンプル&安い手首式
多機能にはこだわらず、シンプルな機能で価格は抑えたい……そんなコスパ重視派におすすめなのがこちら。
手首に装着するだけで血圧測定ができる手順をはじめ、機能はいたってシンプル。ですが、60回分の記録を保存できる、最新3回分の平均値を表示するなど、欲しい機能はきっちりおさえています。
ボタンは「測定/停止」と「メモリー」のみで、誰が使っても操作に迷うことはありません。カフ部分がかためなので、装着しやすいのもポイント!
より正確に計測できる低室温お知らせ機能付き!
「平均値表示」機能がついており、2回分の測定の平均値を表示してくれます。平均値を取るのは日本高血圧学会の高血圧治療ガイドラインにて推奨されているため、あると安心の機能です。
血圧は室温にも影響されることから、室温が9℃以下のときは「低室温お知らせ機能」が測定の中止を促し、より正確な計測ができます。
厚さ18mm! 薄型で持ち運びに便利
厚さ18mmという薄型であることが特徴の血圧計です。
手首式はコンパクトなものが多いですが、なかには厚みがあり鞄に入れたときの存在感が気になるといったことも。この血圧計は薄型なので、持ち歩くときにかさばりにくいでしょう。
計測データは100回分残るため、メモリ機能の充実さも注目のポイントです。
計測が習慣化されるよう工夫されたデザイン
電気安全環境研究所(JET)から認証を取得しており、医療機器として品質などが保証されている商品です。
毎日計測できるよう、ボタンひとつでシンプルに計測できるようになっています。コンパクトなデザインは場所をとらないので、手の届く場所につねに置いておくといいでしょう。
旅行先でも使いやすいサイレント測定機能
装着しやすいよう、最薄部の厚さは13mm、重さは約80gです。携帯性にすぐれており、家庭用だけでなく旅行用にも便利。
「サイレント測定機能」により、外出先でも周囲が気にならないように工夫がされています。
「正確測定サポート機能」では、手首が心臓の高さと一致するようにランプの点滅でサポートしてくれます。
難易度の高い臨床精度試験に合格した血圧計
血圧測定の精度において、一般的に難しいとされている高血圧学会の臨床精度試験(2010年度版)に合格した商品です。動脈を確実に抑え、正確に読み取ってくれます。
また、「測定時間お知らせ機能」により、毎日決まった時間にアラームが鳴って測定時間を教えてくれるので、毎日続くか心配な人にぴったりでしょう。
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 血圧計の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの血圧計の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
家庭用の血圧計を正しく使う方法とは? 誤差がでないような測り方や巻き方も!
家庭用の血圧計は手軽でかんたんに計測できるメリットがありますが、カフの巻き方や姿勢、計測環境によって測定値に誤差が出てしまうため、正しい測定方法を知っておく必要があります。
まず正しい測定の時間は、朝は起床して1時間以内に、夜は就寝前の入浴後1時間以上あけた後といわれています。また、トイレを済ませた状態にしておきましょう。
測定するときは椅子に座り、背中を背もたれにつけてリラックスした状態にします。カフを隙間なく上腕または手首に巻きつけ、心臓と同じ高さになるようにします。
室温によって血圧に変化が出てくる場合もあります。とくに寒い冬の季節は血管が縮み、血圧が上がりやすくなりますので、室温は暖かくなるように調整しておきましょう。
血圧が高いと病気のリスクが高まる エキスパートからのアドバイス
デジタル&家電ライター
そもそも血圧とは、心臓が血液を送ったときに血管壁を押す力のこと。最も圧力がかかっているときの値が、最高血圧でいわゆる上の数字です。
逆に最低血圧は心臓が広がり、血管に圧力がかかっていないときの値。上が135mmHg未満、下が85mmHg未満で、正常な(高血圧ではない)血圧とされています。
これらの数値は厚生労働省の発表している「家庭血圧」の基準値で、病院などで計測できる数値(「診察室血圧」)より、いずれも5mmHg低い値になっています。
血圧が高いと、心臓病や腎臓病、脳卒中といった病気のリスクが高まります。
【関連記事】時計型の測定器はこちらで紹介
マイナビおすすめナビでは、「ウェアラブル活動量計」や「スマートウォッチ」のおすすめ商品も紹介しています。腕時計のように日々身に着けていたい方は、血圧測定機能付きのものを選びましょう!
気になる方は以下記事をチェックしてみてくださいね。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
1973年生まれ。大学在学中にライターデビュー。現在はデジタル&家電ライターとしてパソコンからデジタルガジェット、AV機器、白物家電全般を専門分野として執筆活動を展開。得意分野は調理家電。寄稿先はモノ雑誌を中心で、ファッション誌、ニュースサイト、そしてメーカーのwebサイト、オウンドメディアなど多岐にわたる。AllAboutガイドも勤める。執筆以外に企業へのアドバイスやコンサルティングなども行う。