テーピング用テープの選び方 ランニングインストラクターに聞く
ランニングインストラクターの田子政昌さんに、テーピング用テープを選ぶときのポイントを教えてもらいました。テーピングの目的を明確にし、用途にあったテーピング用テープを選択しましょう。
目的に合わせて使い分ける
テーピング用のテープには「非伸縮」「伸縮」「キネシオテープ」「カットタイプ」などの種類があります。それぞれの特徴に注目して、自分に適したものを選びましょう。
関節の固定やハードスポーツには非伸縮テープを
非伸縮テープは手足や指の関節を固定するときに使います。テーピング用テープのなかでも固定力と保持力にすぐれており、大腿部や腰・肩などにも適したテープです。
サッカーやラグビー、バスケットなど激しいプレイをするハードなスポーツではサポーターとして利用することも可能。関節が気になるとき、一時的に固定するのに便利です。
幅広く使うのなら伸縮性テープを
伸縮性テープの特徴は多様性があること。伸び縮みするので筋肉や関節のサポートができ、スポーツだけでなく日常生活にも幅広く使用が可能です。
非伸縮テープより固定力は弱いですが、素材や織り方によって「ライト」「ソフト」「ハード」などの表記があり、固定力や部位ごとに選べます。
ライトは包帯のようなフィット感があり、ハードは非伸縮テープが苦手な方にも使用できます。
テーピングのテープの種類は大きく次の2種類に分けられます。
非伸縮性タイプ……スポーツトレーナーの間で「ホワイトテープ」と呼ばれる白いテープ。
伸縮性タイプ……量販店で見かけることの多い一般的な肌色のテープ。
非伸縮性のタイプは主に固定目的で使われて、最も一般的な使い方は捻挫の固定となります。患部を固定して受傷部位の負荷を減らす使い方のほか、軽度のケガのサポートやケガの予防としての使用法もあります。
伸縮性タイプは、筋肉の動きをサポートしたり、固定までせずともある程度の関節の動きを制限することでケガの予防などに使われることが多いです。
日常生活のサポートならキネシオテープを
おもに日常生活のサポートに使用するのがキネシオテープです。筋肉の機能に近い特性があり、スポーツの場合はかんたんな固定で関節の動きをサポートします。
特徴は撥水性があることで、使い方によっては2~3日貼り続けることも可能。「キネシオ」という名称は商標登録されているので、「キネオロジーテープ」や「キネシオテックステープ」などの商品名で売られていることもあります。
特定の部位に使うのならカットタイプを
カットタイプのテープは特定部位への限定使用や、自分で貼るのがむずかしい場合に便利です。膝関節や足裏用などのように部位別にカットされているものもあり、はじめてのテーピングで巻き方がわからなくてもかんたんに使えます。
小柄な女性や子どもの場合はサイズが合わないこともあるので、事前にサイズをチェックする必要もあるでしょう。
テープ幅は貼る部位によって選ぶ
テーピング用テープは商品によってテープ幅がいろいろです。貼る部位によってテープ幅を選んでください。
手や足の指には13~25mm、手足の間接やひざ・下腿部などには38~50mmぐらいが適しています。商品によって「足首・ひざ用」「指・手首用」など表記がある場合は、それを目安に選びましょう。
何種類も必要ない場合は、使用感を知るために幅の広いタイプを選びます。裂いて使用すれば細いテープが必要な部位にも使用可能です。
テーピング用テープの使い方を熟知したスポーツトレーナーにとっては当たり前のことですが、非伸縮・伸縮のほかにもテープには幅(太さ)があり、貼る場所によって変えるのが基本です。体格にもよりますが、下記を目安にすると使いやすくなります。
腰部や太ももなどの部位……75mm
膝や肘……50mm
足首や肩……38mm
指など……12mmや9mm
使い心地に合った粘着力・固定力を選ぶ
テーピング用テープは生地のかたさやノリの種類によって、粘着力や固定力が異なってきます。かためのタイプはがっちり固定したい場合に使い、日常生活のサポートにはやわらかめを選んでください。
粘着力が強いものはしっかり固定できますが、肌がかぶれるおそれもあります。またかたすぎると貼った周辺の肌に痛みが出ることも。
はじめてのテーピングなら、強すぎないものを選んで調整しながら使用してください。
みた目を気にするならデザイン性が高いものを
テーピングすると目立ちますので、みた目を気にする方はデザイン性で選ぶのもありです。最近は白やベージュだけでなく、カラーテープや模様が入ったものもあります。
カラフルなテーピング用テープを使えば気分的にも明るくなり、メンタル面のサポートも可能です。カラーセラピーを取り入れている商品もあり、モチベーションの維持にも利用できるでしょう。
貼り方がわかるものを選ぶ
テーピング用テープは湿布薬などと違い、テープを患部に貼るだけで効果を発揮することは少ないです。部位や症状に合わせて、正しく貼らないと意味を持たないばかりか、スポーツ動作のマイナスになってしまうことがあります。テーピングの効果をある程度体感するには、貼る人の技量もいるので、ご自身で貼る場合は何度か練習を行うほうがよいでしょう。
最近では部位ごとに使用できるセットのテープがあるので、初心者の方はそういったタイプのものを選ぶと貼り方のミスが減るためおすすめです。
地肌に貼るテーピングは最高のサポーター ランニングインストラクターからのアドバイス
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テーピング用テープをはじめて使う人にとっては、テーピングは「ケガをした人が貼るもの」だと思われがちです。確かに、基本的には故障した部位を固定し動きを制限することで、捻挫など不安定になった場所を補強し、余分な負担を減らしたりケガの再受傷を防いだりする際に使うこともあります。
しかし、ほかにも伸縮性のあるタイプのテーピング用テープで筋肉の動きを補助し、動きのサポートや痛みの緩和などに使うこともあります。目的や部位によって貼り方にテクニックが必要なので、サポーターと違って「ただつけるだけ」で効果を発揮するものではないのが難しいところです。
テーピング用テープのおすすめ9選 タイプ・素材・サイズ・粘着力もチェック!
上で紹介したテーピング用テープの選び方のポイントをふまえて、実際にランニングインストラクターの田子政昌さん編集部が厳選したおすすめ商品を紹介します。自分の目的にあったテーピング用テープを選びましょう。

ランナーの足回りにおすすめのカットしたテーピング
日本陸上競技連盟のオフィシャルテープにも採用され、多くのランナーやアスリートも使っているニトリートのテープ。テーピング初心者でも貼りやすいカットされたテープで、凹凸が多く正しく貼るのが難しい足部でもかんたんに貼ることが可能です。
足部の安定性を高めることで捻挫の予防や土踏まずのサポートをし、故障を未然に防ぐ効果があります。足部にテープを貼っても通気性を損なわず、汗など水分にも強いのも特徴です。

貼るだけで効果を実感するチタン配合のテーピング
貼るだけで効果を実感できる、という点ではファイテンのチタン配合の伸縮性のテープなどもおすすめです。ファイテンの製品にはチタンが配合されていて、体の生体電気を整えることで痛みや違和感、疲労感など身体のストレスを緩和する効果があると言われています。
X100シリーズの製品はその配合量が非常に高く、効果が実感しやすいとのレビューも多いです。通常のロールタイプのテープなので貼り方などは別途付属の説明書などを見ながら行う必要があります。患部の動きをサポートしながら痛みや違和感、だるさなどを解消することも目指せるため、通常のテーピングが巻ける慣れた人にはぜひおすすめしたいです。

どこでも貼れる高い汎用性! 柄もおしゃれ
ニューハレのVの字形(正確には上側が長いX型)をしたテーピングは膝や肩、ふくらはぎ、そして腰など、貼り方を変えるだけでどこにでも使用が可能な汎用性を持っています。ロールタイプのテープを加工するのが面倒な人にとっても、すぐに貼れるのでおすすめです。
また柄も多く、ウェアと併せたエクステリアとして見せられるのも特徴。今までのテーピングのイメージが変わるアイテムです。
撥水加工が施されたテーピング用テープ
筋肉の保護とサポートを目的としたテーピング用テープ。ウェーブ状の塗工のため、通気性にすぐれ、肌にやさしい医療系粘着剤を使用しています。
また、撥水加工が施されているので、汗や水にも強くはがれにくいのが特長です。テープ幅は、37.5mm・50mm・75mmの3タイプあります。
カラーバリエーションが豊富なテーピング用テープ
カラーバリエーションが豊富なテーピング用テープです。定番のベージュはもちろん、ブルーやパープル、ピンクなどがあります。粘着力が1.5倍になり、筋肉をしっかりサポート。厚みがあるのでしっかり固定できますが、小さな通気穴が空いているので蒸れずに通気性に優れています。
汗や水にも強いので水泳やハードなスポーツにも対応でき、真夏のトレーニングにも使用できます。そのままシャワーを浴びても大丈夫です。2本入っているお得な商品です。
「テーピング用テープ」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする テーピング用テープの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのテーピング用テープの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
【関連記事】テーピング用テープに関するそのほかの商品
テーピングの役割を理解しよう! ランニングインストラクターより
紹介したように、最近のテーピング用テープはスポーツトレーナーが専門的に行うテーピング用テープ以外にも、一般の人が使いやすいタイプのテープが多く出回るようになりました。かんたんに貼れるとは言っても、より高い効果を発揮したい場合や、とくにケガをした人に貼る場合にはやはりある程度の専門性が必要です。
テーピングをするだけでケガが治ったりするわけではないので、より快適にスポーツを行うためにはテーピングだけでなく、ケガ自体へのケアやトレーニングの見直し、シューズなど使っているトレーニンググッズの見直しにより体の負担を軽減する必要があります。使用用途や対象者を考え、それに合わせた機能を持つテーピング用テープを使うのがもっともおすすめです。
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日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーをはじめ国内外の数多くの指導ライセンスを保有しており、神奈川県内でランニング・かけっこのスクール事業を展開しながら、パーソナルジムの経営を行っています。 現在も現役で陸上競技大会に出場しており、選手としての自身の目線や大手スポーツ量販店での社員経験・これまでの運動指導経験を活かして様々なスポーツ関連の記事執筆に関わってきました。 各種スポーツ教室・健康運動教室・講演会などのご依頼もお請けしております。