シャッターリモコンとは 遠隔操作でシャッターを押せる
シャッターリモコンとは、スマートフォンやカメラのシャッターを直接押すことなく手元にあるボタンで操作できるアイテムです。一般的には「レリーズ」と呼ばれています。
セルフタイマー機能との違いは、自分の好きなタイミングでシャッターを押せることです。自撮り棒と併用することで簡単に写真を撮ることができるだけでなく、カメラを自撮り棒で固定すれば、手ブレすることなく撮影することもできます。
シャッターリモコンの選び方 自分の好きなタイミングでシャッターが押せる

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写真家の瀬川陣市さんに、シャッターリモコンを選ぶときのポイントを4つ教えてもらいました。
【1】接続方法
【2】メーカー
【3】機能性
【4】持ち運びやすさ
それぞれ解説しているので、参考にしてみてください。
【1】スマホとの接続方法で選ぶ
シャッターリモコンは、無線タイプと有線タイプの接続方法に分かれます。基本的には、無線タイプのものが多く採用されていますが、用途に合ったタイプを選んでくださいね。
ケーブルがなく扱いやすい「無線タイプ」
シャッターリモコンには基本的に無線タイプのものが多く販売されています。Bluetooth機能を搭載しており、ケーブルを接続することなくお使いいただけます。
ケーブルが不要なので、屋外での撮影にも最適。撮影中にケーブルが邪魔になることもなく、快適に写真を楽しむことができます。デメリットとしては、製品によって接続が不安定になることもあるので、対応する距離を確認してご使用ください。
簡単に接続できる「有線タイプ」
有線タイプは、リモコンとデバイスを直接ケーブルで接続して撮影するものになります。ケーブルを繋ぐだけですぐに使えるので面倒な設定が必要ありません。
無線タイプと違う点は、ケーブルで接続することで電力を供給するので電池交換や充電をする必要がないことです。安定した接続ができることも強みで通信環境に左右されません。
【2】信頼のおけるメーカーを選ぶ
無線タイプのリモコンを選ぶ場合、安心できるメーカーの製品を選ぶことが必要。いくら安いからといって、よくわからない製品を選んでしまうと正確に機能しないということがあります。それに、日本では電波を発するために「技適」という認証を取得する必要があり、それを得ていないと違法になってしまいます。
日本メーカーや正規代理店を介して輸入されたメーカーのアイテムであれば、そのような心配もないので、購入前によくチェックしておきましょう。
【3】多機能なシャッターリモコンもチェック
単純にシャッターを押す以外に、さまざまな機能を備えた高性能のシャッターリモコンもあります。使用できるモードの一例としては、インターバル撮影、シャッタータイム設定といった秒単位での撮影設定などが挙げられます。
複数台のカメラを同時に遠隔操作できる製品、ズームイン・ズームアウトができる製品などもあります。なかには、音楽の再生、着信応答ができるモデルも。
撮影する状況によってはそのような高機能シャッターリモコンから選択するのもひとつの手です。
【4】持ち運びやすさもチェック
旅行先で集合写真を撮るときにシャッターリモコンを使うことも多々あるでしょう。そうなれば持ち運びやすいコンパクトで軽量なものがおすすめ。カラビナやキーホルダーを付けられるとバッグに取り付けられ、ガサゴソと探す手間もありません。
シャッターリモコンおすすめ13選 一眼レフからスマホ用まで!
シャッターリモコンの選び方のポイントを踏まえて、おすすめの商品をタイプ別にご紹介していきます。
こちらからすぐチェック!
▼おすすめ10選|無線タイプ
▼おすすめ3選|有線タイプ
▼おすすめ10選|無線タイプ
まずは無線タイプのおすすめ商品からご紹介していきます。

キヤノンの純正リモコン
キヤノン純正の一眼カメラ用のシャッターリモコンです。シャッターボタンがついているだけなので、シンプル操作で扱いやすくなっています。
ボタンを押してすぐにシャッターが切れる即レリーズと、2秒後にシャッターが切れる2秒モードの選択が可能です。撮影するスタイルに応じてモードを選ぶとよいでしょう。
約5メートルの距離間で操作ができます。

ニコン製のリモートシャッター
ニコンの純正のリモートシャッターボタンです。操作ができるのはカメラから約5メートルの範囲。
カメラの受光部に向けたリモコンのボタンを押して操作しますが、その方向が違う方に向いていると反応しないことがありますので、確実に受光部にリモコンを向けて使うのがポイントです。
カメラをバルブ設定で撮影する場合、リモコンのボタンを最初に押して露光がスタートし2回目に押すとシャッターが閉じます。ニコンのデジタルカメラを使うなら1台ほしいリモコンといえます。

送受信機のある高機能のシャッターリモコン
送受信機があるシャッターリモコン。
受信機側をカメラに備えて、送信側のリモコンで撮影設定を遠隔操作するというものです。
2.4GHz無線方式で最大80メートルの距離で遠隔操作ができ、通常撮影に加えて連射、バルブ、インターバル撮影といった撮影機能の設定もできます。
広範囲で操作ができ細かな撮影設定もできるので、カメラを森の中に置いて野生動物を撮影するといった手間のかかる撮影にも使えるリモコンです。
大きな穴が特徴的なデザイン
CamKix D0600-SR2は、Bluetooth対応のワイヤレスシャッターリモコンです。iPhoneやAndroidスマートフォンなど、多くのデジタル機器と幅広い互換性があります。本体上部に空いた大きな円形の穴が特徴的なデザインですが、この部分に指を引っかけたり、付属のカラビナやストラップを通したりして使用できます。
リモコンのワイヤレス制御距離は10mで、Bluetoothを使用したペアリング接続も簡単。軽量・コンパクトなので気軽に持ち運べる1台です。
車でも使える用途の広さが魅力
エレコム 『ECR-01BK』は 、Bluetooth接続を利用してスマートフォンを操作できるワイヤレスリモコンです。直径36.3mmの小さなコントローラー自体がリモコンになっており、カメラのシャッター操作と音楽プレイヤーの再生などに使用できます。
付属の固定用の両面テープやハンドルホルダーが付属しているので、壁面に張り付けたり、車のハンドルに固定したりすることも可能。スマホとのペアリングも簡単で、本体側面にはアルミ素材が採用され高級感があります。
ホールド力が魅力のスマホ用リモコン
ありそうでなかったスマートフォン用のグリップ式リモコンが、ULANZIの『capgrip』です。この製品をスマートフォン本体に装着することで、デジカメのようにしっかりとホールドしながら、シャッターを切れます。シャッターはBluetoothでスマホに接続され、さらにボタン部を分離してからの遠隔撮影も可能です。
グリップ部は滑り止め仕様の握りやすい設計なので、片手で撮影したり、ネジ穴を使って自撮り棒や三脚スタンドへ取り付けたりもできます。近年の薄型スマホの撮影しづらさに一石を投じるリモコンといえるでしょう。
超高倍率のズーム撮影もスムーズにしてくれる
NikonのミラーレスカメラZ 50と、コンパクトデジタルカメラCOOLPIXの4機種に対応しています。ただし、カメラから機能を割り当てるFn1/Fn2ボタンはCOOLPIX P1000では使用不可です。Bluetoothで接続し、静止画と動画の撮影スタートとストップ、ズーム操作が可能です。
マルチセレクターでマニュアルフォーカス項目の選択と、調整もできます。超高倍率のズームの動きをスムーズに、ブレを抑えて撮影したい方に向いています。
生活防水が付いているので小雨時も使える
小雨でも使える生活防水仕様と、ストラップ通し穴が付属した持ち歩きに便利なシャッターリモコンです。ワイヤレスで接続するので、撮影者も一緒に記念撮影ができます。ズーム操作に加え、ボタンを押した直後と3秒後のレリーズ操作が可能。
2009年より前に発売されたコンパクトデジカメには非対応ですが、デジタル一眼レフやOptioI-10とW90には接続できます。厚手で握りやすく、冬の野外での撮影時に手袋で操作するのにも向いています。
スマホやパソコンに接続して多機能に使える
スマートフォンやWindowsのパソコンに、Bluetoothで接続できます。iPhoneはホームボタン、Androidは戻るボタンの操作に対応。カメラのシャッター操作のほかにも音楽再生や音量調整、動画視聴時の再生と停止なども可能です。車内ではスマートフォンを固定し、リモコンで操作すると便利です。
操作GAME/KEYスイッチをオンにし、リモコンを横に持てば小型のゲームパッドにも。マイクロUSBコードを接続して充電可能で、約40時間繰り返し使えます。
シンプルで安価なワイヤレス式リモコン
CanonとNikon、Pentax、Sonyの複数のデジタルカメラに対応できるシャッターリモコンです。使うカメラによっては、通常のシャッターに加え、バルブ撮影や3秒タイマーも可能な場合もあります。
小さなサイズなので、カメラのアクセサリーポケットに入れて持ち歩くのに便利。離れた場所からシャッターを切りたい、三脚に固定したカメラでブレずに撮影したいなど、シンプル動作で安価なリモコンをお求めの方におすすめです。
▼おすすめ3選|有線タイプ
続いて、有線タイプの製品をご紹介していきます。
三脚固定、長時間の露光撮影をする方向け
SONYの多くのカメラに対応している、有線のシャッターリモコン。三脚に固定し、ブレずに撮影したい方向けの製品です。写真だけでなく、動画撮影のオンオフもできます。付属のリモート端子用ケーブルを使うと、「Aマウントカメラ」でも静止画撮影ができるようになります。
シャッターボタンをロックするとバルブ撮影ができ、花火や星空など露光を長時間する撮影時に便利。2秒後シャッターボタンを使えば、夜間に道路のきれいなヘッドライトの軌跡を撮影できます。
星や花火の撮影にも!
シャッターは2段式になっており、半押しするとフォーカスし、全押しすると撮影することができます。また、ボタンを押して前に移動させるとバルブ制御がロックされ、長時間露出することも可能に!
集合写真などの人物撮影だけでなく、夜間に星や花火などの撮影にもぴったり!
コードが絡まりにくく便利!
こちらはNikon製品に対応したシャッターリモコンですが、シリーズでいろんなメーカーに対応した製品を用意。半押しでフォーカス、全押しで撮影することができ、カメラのシャッターボタンのような感覚で扱えます。
コードが絡まないようにまとまっているので、バッグの中から出してすぐに使えるのも嬉しいポイント!
【比較一覧表】価格などを比べる
【ランキング】通販サイトの最新人気! シャッターリモコンの売れ筋をチェック
Amazonでのシャッターリモコンの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
【Q&A】よくある質問
シャッターリモコン(レリーズ)とは?

シャッターリモコンとは、スマートフォンやカメラのシャッターを直接押すことなく手元にあるボタンで操作できるアイテム。「レリーズ」と呼ばれます。手ブレのリスクをなくせるのがメリットです。
どんなシーンで使うものですか?

基本は夜景撮影、動物撮影です。夜間のような光量が著しく不足した状況では、手ブレを起こしやすいため、指でチャッターを切ろうとするだけでもリスクにつながります。また、動物など自然の生き物は、いつ姿を現すかわかりません。警戒もされやすいため、遠隔操作ができるリモコンがあるとひっ上に便利です。いずれも三脚を併用するとなお、手ブレなどのリスクを軽減することができます。
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【まとめ】撮影シーンをイメージして エキスパートからのアドバイス
シャッターリモコンは、カメラにワイヤーをつながずにシャッターを遠隔操作するもの。
カメラの位置に留まらなくてもシャッターを切ることができ、自撮りや集合撮影などの撮影シーンで便利に使えます。
その利便性をより活かすためには、どんな状況でシャッターリモコンが使えるのかを知っておくことも重要。
そうすることでどんなリモコンが必要なのかも理解できるため、まずはどんな使い方をしたいかをイメージするところから始めてみましょう。
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米国ウィスコンシン州立大学などで写真を学び、帰国後に独立。 1995年からプロカメラマンとして人物、ウェディング、料理、建築、海外取材など広い分野の撮影をする傍ら、写真講座やメディア出演、執筆などを通じて撮影テクニックやフォトライフの楽しみ方を伝えている。 さらに動画撮影、ドローン撮影にも着手。画像や動画を未来につなげる活動を提案している。2018年には、長崎県五島市アンバサダーに就任。 写真と映像で行う地域貢献や海外に向けた日本文化の映像発信にも積極的に取り組んでいる。