レリーズとは?
レリーズは、カメラのシャッターボタンに取り付け、離れた場所からリモートでシャッターを切ることができるカメラアクセサリーです。ケーブル付きのタイプとリモコン操作によるワイヤレスタイプの2種類があります。
たとえば、集合写真など絶対に手ぶれが許されない大事なシーンや花火大会など手ぶれを起こしやすい夜間の撮影時に大活躍します。得てして三脚とセットで使用します。
一眼レフカメラのレリーズの選び方 写真家に聞く
写真家の瀬川陣市さんに、一眼レフカメラのレリーズを選ぶときのポイントを教えてもらいました。
機種に適合したレリーズか確認
フォトグラファー、フォトララ写真未来研究所代表
フィルム一眼レフカメラのレリーズは、同一規格のネジ穴式だったのでカメラの機種を問わず取りつけることができました。
しかし、デジタルカメラになってからは、メーカーごとにレリーズに取りつける規格が変わりました。同じメーカーであっても機種などによって適合しない場合もあるため、注意が必要です。使用しているカメラに適合するレリーズであるか、必ず確認してください。
初心者にはケーブル付きのレリーズがおすすめ
ケーブル付きのレリーズは、ボタンを押すだけの操作が簡単なものが多いので、初心者の方にはおすすめです。また、ワイヤレスタイプと比べ安価なものが多いのも特徴です。
ワイヤレスタイプには2種類ある
より自由に離れた場所からのリモート撮影を目指すなら、ワイヤレスが便利でおすすめです。ワイヤレスレリーズには、赤外線式と電波式の2タイプがあります。
安価な「赤外線式」
カメラ本体に搭載されている受光部でリモコンからの信号を受け取ります。電波式と比べて安価なのが売り。通信可能範囲はおよそ5メートルです。
より遠距離での操作が可能な「電波式」
5メートルを超えるような、遠距離からのリモート操作を可能にしてくれるのがこの「電波式」ワイヤレスレリーズです。赤外線式と比べ価格は高くなりますが、なかには、通信可能範囲が最大100メートルに及ぶものもあり、より遠くから操作したい方におすすめです。
撮影する状況に応じた長さや機能で選ぶ
フォトグラファー、フォトララ写真未来研究所代表
レリーズには、有線と無線のタイプがあります。有線のレリーズは、伸ばしたケーブル先でカメラのシャッターを切ります。
撮影する状況によって伸ばすケーブルの長さは変わってくるでしょう。あまり長すぎてケーブルが余ってしまうと撮影時に邪魔になるので、必要な長さのケーブルを求めることが大事です。
また、無線の場合は、リモコン操作でシャッターを切れます。ただ、通信状態を確認し撮り逃さないよう注意が必要です。どんな撮影で使うのかをよく事前に把握してからレリーズを探すとよいでしょう。
搭載機能を確認する
ここでは、レリーズのなかでとくにあると便利な機能をご紹介します。
夜間撮影にはぜひほしい「バルブ機能」
「バルブモード」は、長時間露光の一種です。バルブモードを使えば、シャッターボタンを押し込んでいる間ずっとシャッターが開いた状態にできます。つまり、夜間や、ロウソクの灯一本の光しかないような暗闇での撮影においても、このバルブモードさえあれば、必要な光を取り込むことができ、写真にすることができるのです。同じ要領でよく撮影されるのが花火です。
バルブ撮影の際に必要なのが、レリーズと三脚です。バルブは上級テクニックと言っても過言ではないのでぜひ挑戦してみてください。
「半押し機能」があればAFが使いやすい
レリーズのなかには、カメラ本体のように半押ししてオートフォーカスに対応したものと、全押しで完全マニュアルフォーカスにしか対応していないものとがあります。撮影に慣れていないうちは、半押し機能に対応したものを選ぶと便利です。
自然体のポートレート撮影を撮るなら「ディレイ機能」が便利
「ディレイ機能」とは、レリーズのボタンを押してから、少し遅れたタイミングでシャッターを切ってくれる機能です。この機能があれば、有線タイプのレリーズでも、リモコンから手を離した状態で自分も一緒に2ショット、集合写真と自撮りすることができます。また、変に構えることもなく、自然な表情を撮ることができます。
対応機種を確認
自分のカメラがレリーズに対応しているかどうか、事前に確認しましょう。レリーズのメーカーサイトを見れば、対応機種が書いてあります。キヤノンなら、キヤノン製の純正レリーズを選べばほぼ対応しているでしょう。しかし、サードパーティー製のものだと、対応していないケースもあるので、必ずチェックする必要があります。
コネクタのタイプを確認
レリーズの接続端子は、角型・丸型(10ピンタイプ)・ステレオ端子型の3タイプがあります。カメラ側とレリーズの端子が同じタイプでないと接続することができないので、これも事前に確認しておきましょう。万一、端子が合わなかった場合も、別売りのアダプタを取り付けることで接続が可能になります。
ロック機能が扱いやすいものを選ぶ
フォトグラファー、フォトララ写真未来研究所代表
レリーズは、長時間露光で星空や夜景をきれいに撮影する場合に便利です。このシャッターを押したままの状況を維持させるために、レリーズにはシャッターロック機能がついています。
レリーズを選ぶポイントは、ロック機能が使いやすいタイプかどうかです。ロックボタンや解除ボタン、それぞれの使い方や反応のよさなども確かめてください。
一眼レフカメラのレリーズおすすめ6選 機能・対応機種・コネクタもチェック!
上で紹介した一眼レフカメラのレリーズの選び方のポイントをふまえて、写真家の瀬川陣市さんに選んでもらったおすすめ商品を紹介します。



ニコン『リモートコード MC-36A』


「レリーズ」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする レリーズの売れ筋をチェック
Amazon、Yahoo!ショッピングでのレリーズの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
一眼レフカメラのレリーズに関するそのほかのおすすめ 【関連記事】
レリーズの選び方のまとめ 写真家からのアドバイス
フォトグラファー、フォトララ写真未来研究所代表
レリーズの機能は、シャッターを切るためのシャッターボタンが付いているものが基本です。基本機能のほかにインターバル撮影やシャッタータイマー設定、音声設定などの付加機能がついている機種があります。
レリーズは夜間撮影や長時間露光撮影などに使いますが、それらの撮影に便利機能を持つレリーズを選ぶ必要があります。ケーブルの長さや機能の数など選ぶポイントはさまざま。ただ、カメラのメーカーや機種によってレリーズの端子が異なるので、なによりもまず適合するものかを確認することが重要です。
ぜひ、お手持ちのカメラにレリーズを使って、撮影する楽しみの幅を広げていってください。
※記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。
米国ウィスコンシン州立大学などで写真を学び、帰国後に独立。 1995年からプロカメラマンとして人物、ウェディング、料理、建築、海外取材など広い分野の撮影をする傍ら、写真講座やメディア出演、執筆などを通じて撮影テクニックやフォトライフの楽しみ方を伝えている。 さらに動画撮影、ドローン撮影にも着手。画像や動画を未来につなげる活動を提案している。2018年には、長崎県五島市アンバサダーに就任。 写真と映像で行う地域貢献や海外に向けた日本文化の映像発信にも積極的に取り組んでいる。