椅子用クッションの選び方
さっそく椅子用クッションの選び方のポイントを見ていきましょう。主なポイントは下記の4つになります。
【1】目的に合った形状のクッションを選ぶ
【2】素材から選ぶ
【3】カバーの肌触りから選ぶ
【4】お気に入りのデザインで選ぶ
形状や素材をよくチェックすることが大切です。ぜひ椅子用クッション選びの参考にしてください。
【1】目的に合った形状のクッションを選ぶ
まずは、椅子用クッションに求める機能を明確にしましょう。求める機能によってクッションの形状などが異なってきます。
座面クッション|お尻への負担が軽減する
椅子の座面に置くタイプの座面クッションは、お尻への負担を軽減したい方にぴったりです。クッションを敷くことにより、お尻にかかる体重を分散させ、腰への負担も軽減されるでしょう。
座面タイプはリーズナブルなものが多く、椅子への取りつけもかんたんで持ち運びも便利なため、好みのものを求めやすいメリットもあります。
ドーナツ型クッション|長時間座り仕事をする人にぴったり
座面クッションの進化形であるドーナツ型クッションは、お尻にトラブルを抱えている人や、長時間椅子に座って作業を行なう人にぴったりです。また、妊娠中や出産後の女性にもあると便利なクッションといえます。
通気性がよく、中央部分が空洞(もしくはくぼみ)になっているため、トラブルがある部分にクッションが当たらず体への負担を軽減できるでしょう。
背もたれクッション|安定した姿勢がキープしやすい
長時間椅子に座っていたり、作業に熱中したりするとだんだん背中が丸まってこりや違和感を覚えることがあります。背中へのこりが肩や腰にまでおよぶこともあるかもしれません。その場合は、背もたれタイプのクッションを選びましょう。
椅子の背もたれと背中のあいだにクッションを挟むことで背中が丸くなることを防ぎ、安定した姿勢で作業を進められます。
座椅子型クッション|背中からお尻までフォロー
背中から腰、お尻までフォローしたいのであれば、座椅子タイプのクッションを選びましょう。ハイバックタイプであれば肩や背中をすっぽりと包んでくれるため姿勢も安定します。ローバックやミドルバックは姿勢を正しく導き体の一部への負担が軽減し腰痛対策にもなります。
椅子において使用するだけでなく、座卓やローテーブルでも使えるものもあるので、目的に合わせて選びましょう。
ネックピロー|首と肩の負担を軽減
背中や肩のこりは、腰やお尻からだけでなく首のこりが原因となっている場合もあるでしょう。そういった場合は、ネックピローを使用すると首・肩への負担を軽減してくれます。
ネックピローを旅行や出張など長距離の移動で使う人も多いかもしれませんが、デスクワークの合間にチルタイムを設け、首や肩をネックピローに預けてみるのもとても有効な使い方です。
【2】素材から選ぶ
求める機能が定まったら、今度はクッションのなかで使用されている素材に注目してみてください。なかの素材は座り心地に大きく影響します。また、素材によりクッションのへたり方にも差が出てくるのでしっかりとチェックしましょう。
低反発ウレタン|クッション性にすぐれている
低反発ウレタンとは、ポリウレタン樹脂をフォーム状に加工した素材です。クッションに使用されるのは「軟質ウレタン」で、クッション性と通気性にすぐれているのが特徴です。
枕やクッションなどの中材として使用され、圧力を分散する作用があるため、長時間同じ態勢でいてもお尻などを傷めることがありません。
わた|軽くてやわらかい
従来クッションの中材として使われてきたのがわたです。木綿やポリエステル綿など綿にもさまざまな種類があります。軽量でふわふわとしてやわらかいのが特徴です。
反面、へたりやすいという特徴があり、体圧分散作用も低い傾向にあります。そのため椅子用クッションとして求める場合には、できるだけ密度の高いものを選びましょう。最初は少し固すぎるかなと思うものでもすぐにやわらかく感じるようになるでしょう。
マイクロビーズ|フィット感が高い
こまかいプラスチックや発泡スチロールが、なかに詰まっています。とてもやわらかくてフィット感と保温性にすぐれています。室温が低い場合に腰などにあてると温かいでしょう。
一方で、マイクロビーズもへたりやすいのがデメリットにあげられます。製品によっては、ビーズを追加できるものもあるため長期の使用を考えている場合は、ビーズの補充が可能か確認しておくといいでしょう。
ゲル|耐久性と弾力性がある
ゲル素材は、ゴムにも使われる素材です。耐久性と弾力性があるのが特徴です。体圧を分散でき、お尻などに集中して体重の負荷がかかるのを防いでくれます。ハニカム構造やランバス構造になっているので、通気性もよく長時間の使用による蒸れも防ぎます。
デメリットとしては、密度の高い素材になるため重いことです。フリーアドレスのオフィスなどで使用する場合など持ち運びに手間がかかるかもしれません。
【3】カバーの肌触りから選ぶ
毎日のように使用するものであれば、肌触りにも注目したいもの。素材によってクッションの肌触りも変わってくるため、チェックしておきましょう。
メッシュ素材|通気性がいい
メッシュ生地を使用したカバーは、通気性がいいのが特徴です。夏場など熱や湿気が籠るのを防いでくれます。また肌にあたる面積が布素材よりも少なくなるため、べたつきや張りつきが少なく、さらさらとした肌触りを楽しめます。速乾性があるのも魅力です。
汗やそのほかのにおいが籠るのを避けられるため、いつでも快適に使用できるでしょう。
ポリエステル素材|洗いやすく乾きやすい
布素材を使用したクッションを選ぶのであれば、ポリエステル素材やポリエステル混紡を選ぶといいでしょう。家庭の洗濯機でもかんたんに丸洗いができて乾きが早いのが特徴です。食べこぼしや子どものいたずらなどで汚れたらすぐに取り換えられるよう、何枚か予備をもっておくと助かります。
また耐久性があるのも特徴で、長く使えるのも魅力です。
付帯機能から選ぶ
椅子用クッションのなかにもさまざまな機能を持ったものがあります。用途に合った機能を確認しておきましょう。
長時間使用しても体に負担をかけない
人間工学にもとづいた立体的な形状のクッションなら、姿勢の強制や腰痛対策にぴったりです。お尻への負担だけでなく背中や肩への負担も軽減してくれるでしょう。高機能のものになればなるほど、初期費用として高くなりますが、将来への自己投資と考えると納得できるかもしれないですね。
ただし、いくら人間工学にもとづいたつくりであっても、ご自身の体に合っていない場合は反対に体へ負担をかけることも考えられます。可能であれば、店頭などで座り心地を試してから検討するといいでしょう。
椅子に固定できる
席を立ったり座ったりが多い人には、椅子に固定できる紐などがついたものを選んでおくと、いちいちクッションのずれをただす必要もなく便利でしょう。ハイバックのクッションなどには、背もたれに固定できるゴム紐がついているものもあります。
また紐などではなく、座面のうらに滑り止めがついているものもあります。いちいち紐を結んだり外したりが面倒だと感じる人はチェックしてみるといいでしょう。
衛生的に使える
家庭用の洗濯機でクッションごと丸洗いできるものを選んでおくと、汚れが気になった場合もすぐに洗えて衛生的に使用できます。暑い時期に汗をかく人や、家庭に子どもやペットがいる場合は、丸洗いできるものがおすすめです。
クッションによっては、中材やカバーに抗菌・防臭加工を施してある製品も多いのでチェックしてみてください。
【4】お気に入りのデザインで選ぶ
毎日のように使用するものであれば、見た目も重視しましょう。椅子用のクッションもバラエティ豊かで、サイズやカバーの素材、柄などの選択肢が広がっています。
オフィスなどで使用するのであれば、奇抜な色や柄のものは控えたほうがいいかもしれませんが、自宅などで使用する場合は、ご自身のセンスにあったものを選ぶと使用時のモチベーションも上がるでしょう。
目的に合わせてクッションを選びましょう
目的に合わせてクッションを選びましょう
椅子用クッションをただ何となく使用している人が多く見られます。そうなるとせっかく良質の椅子を使用しているのにクッションで台なしになるおそれもあります。
椅子用のクッションは目的を明確にして必要なクッションを選ぶようにしましょう。
おすすめ椅子用クッション15選
ここまでの椅子用クッションの選び方をもとに、住まいづくりナビゲーター・神村さゆりさんと編集部で厳選した椅子用クッションをご紹介します。気になるものがあればぜひ検討してみてくださいね。
椅子から立ち上がるたびにクッションを落としたり、また落とすまではなくてもずれたりするのは地味にストレスになります。三幸『極厚プレミアムチェアパッド』は滑り止めがついているので、立ちすわりの多い方に向いていますよ。

三幸『極厚プレミアムチェアパッド』
滑り止めつきだから床でも使用可能
低反発ウレタンを使用した厚みのあるクッションです。低反発なのでお尻を包み込むようにしっかりとささえますが、底つき感がないので、腰やお尻にトラブルがある人にもぴったりです。
直径が40cmあるため、広々と使えるのも魅力。フローリングに置いてラグや子どもの昼寝マット代わりとしても使えます。裏面には滑り止めがついているため座面からずれにくいのもうれしいポイント。
東京西川『エアーポータブルクッションL』はお尻から背中までサポートする座椅子型のエアーポータブルクッションです。エアーポータブルは点で支えるので無理なく体圧を分散し、凹凸が通気性を確保します。座椅子型のタイプには珍しく持ち運びしやすいトートバッグが付いているので、どこでも使用することが可能になります。

点で支えるから圧力をじょうずに分散
オリジナルの凹凸構造になっているウレタンがお尻を点で支えるため、体圧を分散します。そのため腰やお尻への負担を軽減できるでしょう。
また背もたれ部分もハイバックになっているため、背中を包むように支えてくれて肩甲骨や首への負担も感じにくくなります。トートバッグがついているので、持ち運びにもたいへん便利です。
MOGU『スマートネックピロー』は休んでいるときも不自然な体制にならないように工夫されているものです。椅子で休憩をとらなければいけないときも、これがあれば安心できます。小休憩を必要とする方に最適です。

首の力を抜いてもしっかりとホールド
スマートネックピローは、前部分が長く作られているため、首の力を抜いても、首が前に倒れるのを防ぎます。そのため肩や首への負担も軽減可能。
カバー素材は、肌触り、伸縮性にこだわったオリジナルの素材を使用。中材に使用されているパウダービーズも一般的なモノより粒子がこまかいため、流動性が高く、またビーズ同士がこすれる摩擦音を少なくしています。
高反発クッションだからお尻の形にしっかりフィット
こちらのクッションは、高反発ウレタンを使用しているので、座っても沈みすぎず、ゆっくりと体のラインに合わせてフィットします。適度に体圧を分散するため、腰やお尻などに負担をかけにくくなっています。
中央の穴も楕円形になっているので使用する向きで、肌への当たりを減らせます。そのため患部にモノが当たるのがいやな人や妊婦さん、お母さんなどにぴったりです。
全方位通気で蒸れにくく高い弾性をもつ
こちらはTPEゲルを使用した高弾性をもつゲルクッションです。TPEゲルとは、ゴムとプラスチックのいいところどりをしたような素材で、ゴムのように伸縮自在、しかも高い弾性をもつため、クッションとして使用した場合には、体圧をいったん吸収し分散させてくれるメリットがあります。
さらに第三代ゲルクッションは、体温よりも2~3度低く感じられ、全方位に通気が行えるため、蒸れが気になる人にもおすすめです。
ホテルのマットレスのようなクッション性
低反発ウレタンを使用したこちらのクッションは、腰やモモをしっかりと支えながらほどよいクッション性でお尻や腰への圧力を分散してくれます。
形状はお尻部分の蒸れを逃がしてくれるU字型を採用。長時間の連続作業でも熱や湿気が気になりません。日常的に立ったり座ったりの動作が多くても、裏面に滑り止めがついているためずれにくくなっています。
適度な反発性により立ったり座ったりがラクに
ポリエステルを使用したエアファイバー(中材)は、適度な反発力と復元性があり、お尻や腰への負担を軽減してくれます。
また反発力を生かして立ち座りの行動がラクになるメリットもあり、体力が消耗している人や高齢者の行動もサポートします。エアファイバーは水洗いが可能なので、いつでも衛生的かつ快適に使用できます。
どのインテリアにも合わせやすいナチュラルカラー
シンプルなデザインとナチュラルカラーが魅力のこちらのクッションは、40cm四方の大判クッションになっています。椅子以外にもフローリングクッションやペット用クッションとして活躍してくれるでしょう。
椅子で使用する場合は、背もたれに紐で固定することで、ずれと不測の事故を防ぎます。カバーは綿と麻の混紡になっているため、肌触りもよく、オールシーズン使えて洗濯もかんたんです。
お尻部分にマッサージ作用のある突起つき
お尻に当たる部分が前よりも少し高くなっているため、座ったときに尾てい骨を支え、姿勢を正しく矯正してくれます。またオリジナルに開発した突起部分がお尻の筋肉に心地いい刺激をあたえ、リラックスさせてくれる働きを持ちます。
中材が中抜き構造になっているのに加え、カバーがメッシュ素材になっているので、熱や湿気、においが籠りにくく、快適に使用できます。
立体的なメッシュで夏涼しく、冬はあたたかく
オリジナルの3D立体メッシュ構造により、夏場の熱や湿度を放出し、冬場は暖かい空気をたもてるシートクッションです。抗菌・防臭加工を施されているためいつでも衛生的に使えます。また中材も丸洗い可能ですが、抗菌・防臭作用は持続します。
中材の前後裏表を時折変えながら使用することで、中材の局部的なへたりを軽減できて長く使用することができます。
わずか900gで、どこへでも持ち運び可能
こちらのクッションは、尾てい骨に当たる部分がカットされているU字型の座面クッションです。尾てい骨に当たる部分がカットされているため、すでに腰椎などにトラブルを抱えている人にも刺激が少なく使いやすいでしょう。
低反発ポリウレタン素材を使用しているためお尻を包み込むようにして腰やお尻の負担を軽減してくれます。
ジェルと低反発ウレタンがダブルで作用
低反発ウレタンの上部にジェル(ゲル)を配置することで、ダブルに体圧を分散します。クッションの後ろ側が傾斜によりすこし高くなっているため、座るだけで、尾てい骨の位置が固定され姿勢を正しく導くことができます。
カバーはメッシュ素材を採用、裏面には滑り止めとなる突起がついています。カバーは洗濯できるため、いつでも衛生的な状態で気持ちよく使えるでしょう。
ユニークな動物たちが首や肩をケア
鮮やかな色彩とどこかユーモラスな表情の動物が、デスクワークなどで前傾がちになる首をフォローします。ストレートネック対策やケアにもぴったりです。また小さい子どものお昼寝のおともにも喜ばれるでしょう。
汚れが気になった場合には家庭の洗濯機が使用できます。その場合は、おしゃれ着洗いモードなどやさしく洗う設定にしてください。
産後のママのために生まれたドーナツ型クッション
出産という大仕事を終えたママたちの体をケアするために生まれたドーナツ型クッションです。クッション自体が大判であるうえ、穴の部分も大きめにとっているので、患部を刺激することがありません。また、骨盤を優しく矯正する機能をもつため、きれいな姿勢づくりをサポートします。
毎日使ってもへたりにくい高反発ウレタンを使用しているため、底つき感がなく適度な弾力がお尻を包み込んでくれます。
シンプルでつけ外しもかんたんな座面クッション
密度の高い高反発ウレタンを、シンプルなカバーで包んだ座面クッションです。座面の裏側に滑り止めがついているため、紐を結んで固定するなどの手間が省け、来客があった場合に、ポンと座面に乗せるだけで設置が完了。使わないときには省スペースで収納できるというメリットもあります。
カバーは、さらりとしたポリエステル素材と、やわらかい手ざわりが魅力のベロア素材から選べます。シーズンによって取り換えてみるのもいいでしょう。
「椅子 クッション」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 椅子 クッションの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの椅子 クッションの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
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椅子用クッションについて、住まいづくりナビゲーター・神村さゆりさんと編集部でリサーチしました。
椅子に座っている時間が長ければ長いほど、腰やお尻、背中などへの負担は大きくなります。オフィスワークなど長時間同じ姿勢で作業を行なう場合には、ときおりストレッチなどを行なうことで体への負担が軽減できますが、繁忙期などはそうもいってられないもの。
そういった場合は、体への負担を少なくするクッションや椅子を上手に活用しましょう。この記事が参考になれば幸いです。
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住宅メーカー、ゼネコン設計部、設計事務所等で約300棟の新築設計実績と現場代理人女性としては希少な現場監督経験を生かしリフォーム物件も約70棟手がける。 住宅や暮らし方、環境整備をテーマに、これまで一般企業研修・公的機関・学校等にて講師としてこれまで述べ5000人以上を指導。 整理収納アドバイザー、ルームスタイリスト資格認定講師として800名余の資格者を認定。また資格試験対策として二級建築士やインテリアコーディネーターの受験指導も行っている。手描き図面やイラストでのプレゼンにも定評があり、多くの文具を試してきた。 多趣味が高じて醗酵教室や手抜き家事教室を開催し好評を得ている。 子ども3人。A型・獅子座