上手な枕の選び方
寝具の専門家である松本 康人(まつもとやすと)さん監修のもと、安眠をサポートしてくれる自分にあった枕の選び方を紹介します。ポイントは下記の4つです。
【1】正しい寝姿勢を保てる『高さ』で選ぶ
【2】寝姿勢に合わせて、使いやすい『枕の形状』を選ぶ
【3】枕の素材
【4】枕のサイズ
上記のポイントを押さえることで、あなたに合った枕をみつけることができます。
それでは、ポイントを一つひとつみていきましょう。
【1】正しい寝姿勢を保てる『高さ』で選ぶ
枕が高すぎると首や肩への負担が大きく痛みや不快感が生じたり、かえって低すぎると、むくみやすくなってしまったり、首に負担がかかり翌朝の痛みや不快感につながることもあるので注意が必要です。
自分に合った枕の高さを見つけるポイントを2つ紹介します。セルフチェックの方法も記載しているので、ぜひ参考にしてください。
ポイント1|正しい姿勢で立っている時と同じ姿勢が保てるか
正しい寝姿勢とは、立っているときの姿勢をそのまま寝かせた状態になります。適切な姿勢な寝姿勢をとれば、体に余計な力が入りづらくなり、体圧が分散されることで血液の循環もスムーズになるので意識してみましょう。
仰向けが一番理想的な寝姿勢ではありますが、体調や体の状態によって適切な寝姿勢は変わってきます。自分に合った寝姿勢に合わせて、枕の高さも選びましょう。
ポイント2|「寝具の硬さ」と「自分の体格」にあわせる
枕の高さをはかるときは、枕の高さはマットレス等、敷き寝具の沈み込みによっても変わります。自分にあった枕の高さが知りたいときは、できるだけご自宅の寝具の上で試すのがポイントです。
▼セルフチェックの方法
いつも使用している寝具をつかってセルフチェックをしてみましょう。
タオルをいくつか用意して寝姿勢に合わせて自分の適切な枕の高さを探してみましょう。
[仰向け]
顔の傾斜は5度になることを意識して、正しい立ち姿勢と同じ姿勢になるまでタオルを兼ねて自分に合った高さを探しましょう。
[横向き]
肩の厚みと同じくらいの高さが理想的です。こちらもタオルを重ねて調整して自分に合う高さを見つけましょう。
【2】寝姿勢に合わせて、使いやすい『枕の形状』を選ぶ
仰向き寝が多いか、横向き寝が多いか、眠りにつくときの姿勢が主な寝姿勢で、これに合わせて選ぶのもひとつの方法です。ただし、人は寝返りをうつので、仰向き寝と横向き寝の両方に対応した枕を選ぶのがおすすめです。
「仰向け寝」「横向き寝」「うつ伏せ寝」の三つにわけて、それぞれに合った枕の形状もご紹介・解説していくのでぜひ枕選びの参考にしてください。
仰向け寝|首の形にフィットする波型
仰向けで寝る方には『波型』がおすすめ。首の形にしっかりとフィットするので、頭が沈み込みすぎたり、無理な姿勢になりにくいのが特徴です。自然な寝姿勢をキープしたい方におすすめの形状です。
比較的低反発素材で作られることが多い形です。素材が合わない時は、仰向けは理想的な寝姿勢なので、慣れ親しんだ『長方形型』や、横向きにも仰向けでも寝やすい『くぼみ型』もおすすめですよ。
横向き寝|両サイドが高くなったくぼみ型
横向き寝の方には『くぼみ型』がおすすめです。くぼみ型は両サイドが高くなっており、横向きで寝た時も仰向けで寝た時にも自然な寝姿勢を保ちやすいことが特徴です。中央がくぼんでいることにより耳への圧迫感を軽減しやすい作りになっています。
横向き寝専用の枕などもあるので、自分の好みに合った枕探しの参考にしてみてください。
【3】素材で選ぶ

出典:マイナビおすすめナビ
枕の素材にはさまざまなものがあり、それぞれに特徴があります。高さが適切であれば、素材にそこまでこだわる必要はないのですが、使用感の好みに合わせて購入するのがおすすめです。
例えば、熱がこもりやすい枕だと寝づらさを感じてしまったり、朝起きた時に肩こりや首の痛みを感じることがあったりと、人によってさまざまなお悩みがあることかと思います。
快適に眠るためにも「通気性」と「かたさ」についてもぜひこだわってみてください。
暑くて寝苦しい方は
体温が高い方や、夏場などは暑くて汗をかいたり、蒸れたりして寝づらい場合もありますよね。
そんなときは、高反発ファイバー、ファイバー、そば殻といった、通気性がいい枕がおすすめです。
肩こりや、首痛みにお悩みの方は
首を支えられるくらいの硬すぎない素材で、頭が沈み込みすぎず柔らかすぎない、クッション性の高いウレタン、弾力のあるポリエステルなどがおすすめです。また、寝返りが打てず、一方に負担がかかっている場合もあるので、横幅にも注目してみましょう。
上の図と、素材ひとつひとつを説明していきますのでぜひ参考にしてください。
【4】サイズで選ぶ
枕は35×55cm、43×63cm、50×70cmの3サイズが主流です。それぞれの特徴について詳しく見てみましょう。
■サイズ:35×55cm
小柄な方におすすめで、素材としてはそば殻やパイプ等重めな素材が使用されることが多いです。比較的硬めの枕を好む方が多く選ばれる傾向にあります。※小柄な方におすすめですが、お子さまは体温が高くよく動きますので、小さめのものではなく横幅が広いものをおすすめします。
■サイズ:43×63cm
一番ポピュラーなサイズです。
素材の多さに加えて枕カバーの種類がもっとも多くなります。サイズで迷っている方は、まずは基本のサイズから試してみることをおすすめします。
■サイズ:50×70cm
ホテル用やベッド用のサイズとなります。
寝返りが打ちやすい枕を探している方や、すっぽりと包まれるような感覚がお好みの方におすすめです。
枕おすすめ21選|寝姿勢別&子供用
ここからは寝具の専門家『株式会社寝室デザイン研究所』代表取締役の松本 康人(まつもとやすと)さんと編集部が選んだ、基本的な寝姿勢に向いている枕をご紹介します。
通気性がいいもの、高さ調節ができるものなど様々な観点でおすすめの商品を厳選したのでぜひ参考にしてください。
▼枕おすすめ9選|仰向け寝
▼枕おすすめ7選|横向き寝
▼枕おすすめ5選|子供用
枕おすすめ9選|仰向け寝
まずは「仰向け寝」の方にぴったりな商品をご紹介します。自然な寝姿勢をキープしやすい波型や、慣れ親しんだ長方形の商品をピックアップしているので、ぜひチェックしてみてください。

リバーシブルで低反発・高反発両方使える!
TENTIALの枕は表面に高反発の3Dメッシュ素材と、低反発ウレタンフォームのリバーシブル。好みの感触を使用してみてください。間には、高さ調節シートがあり、5cm~10cmの高さを1cm単位で調整できるので、どんなマットレスにも対応してくれます。
カバーの組成が明記されていませんが、ポリエステル系で低反発側を使うと熱がこもるかもしれないのでご注意ください。販売はネット通販のみで、実店舗では試すことができませんが、30日の返金保証があるので合わなければ返品も可能です。

NASA公認 世界中で人気の低反発枕のパイオニア
低反発枕のネックピローといえばコレ! テンピュールのオリジナルネックピローです。当初は綿ベロア生地のカバーだけでしたが、現在はポリエステル系の白地のカバー。衝撃を吸収し体圧分散に優れるこの枕は首筋から頭部にかけて沿うようにフィットするとから、NASA公認の枕として世界中で人気を集めています。
S/M/Lの3種類の高さから選べ、百貨店や専門店での対面販売もあるので、自分の好みの高さを選ぶことができます。温度によって硬さが変わることがありますが、テンピュールは他社製品と比べやわらかすぎないので、ある程度の安定性は持ち合わせているでしょう。

通販で認知度抜群!トゥルースリーパーの枕
テレビ通販でおなじみの「トゥルースリーパー」。こちらは、背中まで支えるセブンスピローです。通販のみかと思いきや直営店舗3点、ショップインショップ15点、そのほか、全国のディスカウント店やホームセンターでも販売があります。高さ調節も可能で、背中からの傾斜となるので入眠しやすそうな設計です。
形状からして仰向き寝に適している半面、横向き寝には適さない印象です。イメージとしては、テンピュールの安価版でセールやキャンペーンも多いので、直営店が近くの方は一度試して、キャンペーンのタイミングで購入するのも方法です。

女性に大人気! デンマーク発「首のための枕」
福祉大国デンマークで開発された首のための枕(ポーランド製)で、整形外科医のDr. Knud Gade Freundが推薦しています。モールド(鋳型)でひとつひとつ作られる枕は、立体的で切込みではできない流面形です。
やわらかいながら反発力が高く、とても心地よい枕といえるでしょう。中身の枕本体は洗えませんが、ファスナーのカバー部分はご家庭で洗濯できます。比較的、女性と細身の男性に好まれます。

ラテックスマットレスのパイオニアが手掛ける枕
ラテックスマットレスのパイオニア、ボディドクターシリーズ定番、75mmタイプのラテックス枕です。同シリーズのマットレスやラテックス100%のマットレスと相性抜群。構造はオーバル型のクッションタイプで、コンニャクのような弾力が絶妙です。
ラテックスマットレス自体が横向き寝時の肩をしっかり沈めてくれるので、仰向き寝でも横向き寝でも同じ高さでピッタリ合わせることができるでしょう。硬めのマットレスの場合は低めの枕となります。横向き寝が多く、いびき対策なら同シリーズで110mmもおすすめ。
ラテックスフォームは洗濯や日干しができないので、風を通す程度の手入れとなります。枕カバーを頻繁に洗濯することで衛生面をカバーしてみてください。

無印良品『頭を支える沈み込み過ぎないふっくら枕』
コストパフォーマンスでも良品
羽根枕は690円からダウン入り枕は9900円と幅広い品ぞろえで、その中でもこちらは、普通サイズ3990円の商品です。中わたはポリエステル100%ながら、中心に固わたを入れているのがポイント。それをポリエステルわたで巻いているという構造でできています。
固わたがあることで、沈みすぎず、ヘタリも防止に。ポリエステルのやわらかい感触が、ふっくら感をだしています。ポリエステルメインの素材ですが、残念ながら固わたがあるため洗えません。また、吸湿性を期待できないので蒸れ感、ベタツキ感は否めないかもしれません。

睡眠の第一人者医学博士西野精治先生監修
スタンフォード式最高の睡眠の著者で睡眠の第一人者、西野精治先生が監修した高反発系ファイバー素材の枕です。通気性抜群でシャワーでも洗える素材なのでとても衛生的といえるでしょう。3つの異なった高さから高さをチョイスできます。
多くのインフルエンサーを使って広告している印象ですが、お試しする店舗がないため、ネットのみの販売です。30日間のサイズ交換はあるものの、こちらは購入することが前提となっています。睡眠の第一人者を信じて、高級枕を試してみてもよいでしょう。

ドイツ発! 抜群の吸湿性でムレ感をシャットアウト
枕の蒸れ感のなさで見た場合はこの枕が最適! ウールの持つ吸放湿機能を最大限に活かしています。もともと縮れの強いウールをボール状に加工してよりクッション性を高め、耐久性をアップ。オーソドックスなクッションタイプの枕で、中のウールはファスナーから抜くことができ、好みの高さに合わせることも可能です。
ただし、それほど高い枕ではなく、中に仕切りもないので、少し長い期間使用しているとウールが逃げていく傾向も……。その都度、形を整えて使ってみてください。

とにかく低い枕をお探しの方は試す価値あり
ラテックスマットレスのパイオニア、ボディドクターシリーズのラテックス枕の最新作です。とにかく低い枕をお探しならコレ! かまぼこ型のシェイプで安定しています。特に、ネックピローのような首を支える構造にはなっていませんが、ラテックスマットレスや、やわらかいマットレスを使用する細身の女性に支持されています。
ラテックスフォームは洗濯や日干しもできず、風を通す程度の手入れとなりますので、市販の43×63cm用の枕カバーを頻繁に洗濯して使ってみてください。
枕おすすめ7選|横向き寝
横向き寝におすすめの商品をご紹介します。「くぼみ型」だけではなく横寝用に開発されたもの、仰向けにも対応したものもあるので、自分の好みに合った枕を探してみてください。
通気性のよく、横向き寝も楽な枕
両サイドが高めになっている「くぼみ型」の枕なので横向きに寝た時にも、仰向けでも自然な寝姿勢をキープしやすい作りになっています。
枕自体に穴をあけた設計にすることで、ムレを抑えて快適な眠りに近づけます。
また高さ調整シートがついているので高さも自分の体系に合わせやすい作りになっているのも嬉しい点です。

点で支える、新感覚低反発枕!
1971年開発ムアツふとん! 近年は素材や形を変えて登場しています。その中から今回は、低反発ウレタンフォームのムアツ枕をチョイスしました。ウレタンフォームが、卵の先のような形状で並び、凹凸状の点で支えてくれます。
低反発は埋もれてしまうと暑いイメージが強いですが、こちらは点で支えるので、接触面積が半分以下。暑さを軽減できるでしょう。1cmの調整シートが2枚付いているので高さ調節も可能です。枕素材の洗濯はできません。
名前の通り「横寝をサポート」するよう設計された枕です。
首や肩にやさしくフィットするアーチ形状が特徴の枕で、通気性が良いのが◎
また気になる高さも、補充パックが同梱されているので、自宅で調節することができるので安心ですね。ネットに入れて洗濯機で洗うこともできるので、衛生面を気にされる方にもおすすめです。
独特の形が特徴的な横寝専用枕
独特な形状で特徴的な、横向き寝を快適にサポートしてくれる枕です。
長さのあるほうに背中を合わせることで正しい寝姿勢をとることができ、頸椎から脊髄へのS字カーブをしっかりと支えてくれます。
横向き寝は耳に負担がかかりがちですが、耳が当たる部分にはくぼみがあるので、負担を軽減し朝まで心地よい睡眠をサポートしてくれるでしょう。

高さ調節機能が豊富
2019年に、従来の枕をリニューアルして生まれた新しい枕です。上下のどちらもネックピロー形状で2ウェイ設計。6枚の高さ調節シートで頸椎部分を3cm~11cmの50通りに調節できるので、根気強く追求すれば自分にベストマッチの高さがみつけられるでしょう。
ただし、主な販売は、インターネットと整骨院のみ。硬め・やわらかめの2種類から選べるものの、感触を確かめることができないので、90日間の交換返金サービスを活用してみてください。
比較的安いのに、機能性にも優れている高コスパ枕
比較的低価格ながら、機能性に優れたコスパの良い枕です。
まずはこだわりの枕の形状です。人間工学に基づく特殊な形状をしており、正しくサポートして自然な寝姿勢をキープできる作りとなっています。首や頸椎をサポートしてくれるので、ストレートネックでお悩みの方にもおすすめです。
また、こだわりたい枕の高さについては4、6、9、11cmと4段階の高さ調整が可能なので男女問わずさまざまな体格の方にお使いいただけます。
熱がこもりがちなウレタン素材ですが、こちらの枕は穴あけ加工が施されており通気性の悪さを改善しています。更に竹炭が配合されており調質・抗菌・消臭効果があるのも嬉しい点ですね。

未体験の大きさ! 体の40%の重さを支える特大枕
頭・首・肩・胸部と、身体の40%の重さを支える大きな枕です。表面はポリエステルわたで包み込むように、ボトム部分は低反発ウレタンフォームで身体の重みをしっかり支えてくれます。
ウレタンフォームに通気孔付きというのも画期的。ある程度硬いマットレスでも、仰向き寝、横向き寝共に対応し、身体への負担が少ないでしょう。専用カバーがフィットシーツのような形状なので、色柄等の種類が少なく市販でも合うカバーがない点にご注意ください。
枕おすすめ5選|子供用
つづいてお子様の年齢に合わせて使っていただきたい、子供用の枕のおすすめ商品を紹介していきます。子どもは体温が高く、寝ている間も動くことが多いので、通気性がよく幅が広い枕がおすすめです。
ぜひ参考にしてください。

ソフトパイプと調節シートで高さ自由自在!
こちらの枕は、厚さの違う2枚の高さ調節シートとパイプの抜き足しで高さの調節が自由自在。お子さんの必要な高さに合わせやすくなっています。
表面部分のパイプは通気性もあり、ホコリの心配もないので衛生的です。パイプのジャラジャラ音と硬さが気にならなければいいですが……高さ調節シート以外は、洗濯機で丸洗いできるところも安心です。
100万人のデータをもとに作ったデザイン
くまとうさぎのデザインがかわいい子供用枕です。
100万人のデータと現代っ子の体格に合わせて、あお向け寝・横向き寝、寝返りしやすい設計です。
詰め物の量を調節することで、後頭部・頸椎部・サイド2カ所の計4カ所をそれぞれ高さ調節が可能なので、成長に合わせてフィットさせることができますよ。
また、生地にもこだわっており通気性が高いメッシュニット生地で作られているので、体温が高く汗をかきやすいお子様でも蒸れにくく快適です。
気になる衛生面も丸洗いが可能でお手入れもらくらく。専用の洗濯ネットがついてくるのも嬉しい点です。

どんな寝姿勢にもしっかり対応
快眠枕のロフテーの子供用枕です。まず、一般的な大人用サイズよりも幅が広いのが特徴的。小学生低学年用・中学年用・高学年用に分かれており、子どもの成長に合わせて、枕の高さとキルトが工夫されています。
低学年用は動きやすく、中学年、高学年と横向き寝を意識したつくりとなっています。洗濯できるのも安心ですが、子どもは発汗量が多いので、吸湿性のないポリエステルのみの構造だと暑くなる可能性も。暑がりのお子さんの場合にはご注意ください。

固め枕が好きなお子さんにピッタリ
製造小売り流通まで一社でできるニトリは、やはりコスパ重視では筆頭格といえるでしょう。ポリエステルの側生地にポリエチレンパイプを詰め、縫製で首部分と後頭部のくぼみを作り、頭をのせたときに安定するしくみになっています。
通気性も良く、ジャブジャブ洗えるので衛生的ですが、5cmの高さは子どもには高すぎる場合も……。小学校高学年で使えたとしてもサイズが小さい場合もあるので、価格で選ぶならといった印象です。

専用パットで、成長に合わせて高さ調節できる
枕本体には、複数種類のコルマビーズとパイプを採用。首の部分はエラストマーパイプといわれる低反発ウレタンに近い感触で、お子さまの首をやさしく支えます。
仰向き寝時の素材は、球体のコルマビーズと寝返りを助ける弾力のあるビーズ。横向き寝時の両サイドはパイプと素材変化で動きの多い子どもの頭を支えます。成長と共にパッドを組み合わせて、2cm底上げでき、すべて丸洗いできるところも魅力的な枕と言えますね。
「枕」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 枕の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの枕の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
枕によく使われる素材を詳しく解説!
ここからは、選び方で説明した「素材」を詳しく解説していきます。枕にこだわりたい方はぜひチェックしてみてください。
ウレタンフォーム|沈み込む低反発、適度な硬さで支える高反発
頭や首の重みで沈み込む低反発、頭や首を適度な硬さで支えてくれる高反発があるウレタンフォーム。薬品の配合で硬くもやわらかくもできる素材です。そのため、多くの種類の枕に使われており、枕素材としてもトップシェアを誇ります。
長期間の使用でも型崩れしにくいため、ネックピロータイプにも多く使われています。ウレタンフォーム自体は基本的に洗濯できませんが、ホコリが出にくく、短時間の日干しでケアできるため、取り扱いやすい素材です。空気を多く含むので通気性はありますが、逆に熱がこもることもあります。また、低反発素材を中心に温度によって硬さが変わります。
ウレタン素材は、体圧を広い範囲に分散させやすい特徴があり、特定の部分への負担を軽減してくれることから、睡眠時の肩や首の痛みに悩まされている方には、適度なクッション性のあるウレタンフォームがおすすめです。
ポリエステルわた|軽く、ふわふわとしたやわらかさ
普通にわたとして詰めるものと、ボール状の粒わたを詰めるものがあります。比較的やわらかい枕に使われることが多いようです。枕の側生地が防縮されていれば、ご家庭で洗濯も可能です。繊維自体が湿気を吸収しないため、比較的蒸れやすい素材です。
パイプ|通気性抜群!
ストローを細かく切った形状のパイプが詰められており、比較的硬めの枕に多く使用されています。中には、低反発系の少しやわらかいパイプ素材もあります。
とにかく通気性に優れ、容易に丸洗いできるので衛生的です。ホコリの心配もありません。ファスナーでパイプが出し入れできるタイプであれば、高さ調節も簡単です。一方で、中仕切りがない場合には、パイプが動きやすくフィット感に欠け、43X63cmの大きさでパイプ100%だと枕自体が少し重くなります。
そばがら|吸湿、放湿性があり清涼感にも期待
古くからある日本の定番枕でしたが、最近ではあまり見かけなくなってきました。硬めの天然素材で吸湿、放湿性があり清涼感を感じられます。綿わた布団と同様に、日に干す必要があります。
手入れを怠ると虫が付くので要注意。中のそば殻は割れて嵩(かさ)が減っていくため、ほかの素材にくらべ耐久性に劣ります。
ラテックス|絶妙な反発力が魅力
天然ゴムの樹液を発泡させた素地で、絶妙な反発力が魅力です。長期間の使用でも型崩れせず、ゴムの樹液の持つ抗菌効果で、カビやダニの心配がなく衛生的。焼却処分でも有害な物質が出ず、土に埋めれば2年程度で土に還るので、地球環境にもやさしい素材といえるでしょう。
断熱性が高いので、多少蒸れ感を感じることがあり、基本的には洗濯できません。紫外線で劣化するため、天日干しも厳禁です。まれにラテックスアレルギーの方がいるので、ご注意ください。
マイクロビーズ|身体のラインに沿って変形
小さな発泡ビーズは、伸縮性のあるやわらかい生地と一緒に使用することで、身体のラインに沿って変形してくれます。ビーズ自体が極小で潰れにくいので耐久性も高いでしょう。
ただし、通気性に欠けるので熱がこもりやすくなります。また、生地に穴が開くと収拾がつかなくなり、静電気も気になる素材です。素材的には洗濯可能ですが、洗濯機の中で生地が切れたら悲惨なので、押し洗い程度がおすすめです。
羽毛(ダウン50%以上)・羽根(ダウン50%未満):頭を包み込んでくれる
ふわっとやわらかいので、気持ちよく頭を包み込んでくれます。高級な枕ほど羽毛のダウン率が高くなり、羽根だけではかなり硬くなる印象です。復元力があり、天日干し等で膨らんでくれるので、比較的長期間使用でき、高級ホテルで横になったような感覚を味わえるでしょう。
中性洗剤と水で洗濯することも可能です。羽毛の精製過程で水洗いが足りないと、においが気になる場合もあるので、においに敏感な方はご注意ください。
ウール|スプリングのようなクッション性がある
羊の毛は縮れているので、スプリングのようなクッション性があります。ウールをボール状に粒わたにしたものであれば、より耐久性が高くなります。ウール繊維(獣毛含む)は、表面のウロコ作用で、すべての繊維の中でもっとも吸湿・放湿性に優れており、蒸れ感がありません。
ご家庭での洗濯は、中性洗剤と水でのつけおき洗いが可能です。ウォッシャブルウールとよばれ、容易に洗濯できるものもありますが、繊維の油分を取り除いているためウールの効果が下がることがあります。つぶれやすく復元しにくいので、価格のわりには短命のものが多い印象です。
ファイバー素材|比較的硬め
太い釣り糸がこんがらがったようなファイバー素材は、最近多くみられる比較的硬めの枕です。クッション性と通気性に優れます。ジャブジャブシャワーで洗えますので、衛生的に使いたい方におすすめです。
ただし、変形すると元に戻りません。また熱にも若干弱いので、布団乾燥機の温度には注意が必要です。
コルマビーズ|パイプよりもクッション性が高い
1センチ程度の球状プラスチックに穴が開いている形の詰め物です。パイプを球状に膨らましたものをイメージするとわかりやすいでしょう。パイプよりクッション性が高まるため、やわらかめの枕にもなり、通気性も良く丸洗いできます。
コルマビーズどうしがこすれると音がするので、気になる方は敬遠されますが、球状なので潰れにくく比較的長期間の使用が可能です。
枕の洗いやすさと、買い替えのタイミングに注目

出典:マイナビおすすめナビ
毎日使うものだからこそ、衛生面や枕の寿命が気になりますよね。
寝ているときは意外と汗をかきやすいので衛生面が気になる方や、ほこりやダニが気になる方には洗濯ができるパイプや、ファイバー素材のものもおすすめです。長く使いたい方はウレタンや、パイプ素材のものを選ぶとよいですよ。
枕をオーダーメイドする方法も!
最近、ちまたで話題になっているのが「オーダーメイド枕」です。コンピューターで理想的な枕の形を測定し提案、10年単位で何度調整しても無料という枕もあり、主に寝具専門店で販売されています。
身長を計る機械の上に乗ったり、横たわったりして体圧測定器を行い、仰向き、横向きの背中から肩、首、頭のラインを計り、好みの硬さの詰め物を入れていきます。確かに「データに裏付けされているようで自分に合いそう」と思う方が多いようです。
ただし、ここで注意しなければいけないのが、店のマットレスと自宅のマットレスの硬さが違うという点です。沈み込みの違いで、必要な枕の高さはかなり変わります。店のマットレスより、硬い・やわらかいをしっかり伝えるようにしておきましょう。
枕がこんなに人気になった理由とは?
睡眠に欠かせないと思われている枕ですが、昔からこんなに種類があったわけではありません。そのはじまりともいえるのが、1990年代中盤から、百貨店で販売されたロフテーの「快眠枕」です。
スタッフが首の高さをオリジナルの物差しで測って枕を提案することで、「自分に合った枕が作れる」と、売場には行列ができました。この頃から、従来のそば殻・パンヤ・羽根枕以外の枕に注目が集まりはじめたと言われています。
そして、低反発枕ブームの火付け役は、プロ野球でジャイアンツからヤンキースに移籍した松井秀喜氏です。2003年の渡米時、成田空港にテンピュール枕を抱えて登場したのを覚えている方もいらっしゃるかもしれません。
これによって、枕の平均価格がぐっと上がったという見方もあるようです。低反発枕のブームはその後も続いていますが、最近では、高弾性ウレタンフォームやファイバーなどの新しい枕素材もどんどん増え、多種多様な枕が販売されています。
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ストレートネックや肩こり、いびきなどでも枕は重要
スマホやパソコンを使いすぎたり、長時間崩れたままの姿勢でいるとストレートネックになりやすく、首こりに悩まされます。枕が合わないと肩こりがひどくなることもありますので、自分に合う枕をしっかり選んでください。
また、いびきの対策としては、横向き寝にするのがおすすめです。仰向き寝との段差があるタイプの枕を選んで、できる対策をしてみましょう。
最近では、多くの異業種が枕業界に参戦し、多種多様の枕が販売されています。どの商品もスペック自体は悪くないし、調節機能が充実しているところが良いですね。
ネットのみで販売しているメーカーは、交換や返金保証を行っているメーカーも多いため、ぜひこれを機に枕を見直してみてください。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
国内寝具メーカーとヨーロッパ寝具メーカー日本法人に32年間勤務。2019年に独立開業しました。日本はもちろんヨーロッパやアジアの展示会、工場に加え、素材を求めて農場まで足を運んで得た知識をもとに、日本の環境に合わせた商品提案をしています。睡眠の大切さを普及させるために、上級睡眠健康指導士とインテリアコーディネーターの資格を取得。寝具・睡眠・寝室の「眠り」のすべてにアドバイスします。