エレアコってどんなギター?
エレアコとは、アンプで音を増幅させて大きな音でならせるアコースティックギターのこと。
エレアコは、エレキギターについている「ピックアップ」が取り付けられているアコースティックギターのことで、アンプと繋げると、アコースティックギターの音を大音量で演奏できる特徴があります。
さらにエフェクターを使えば多彩な音色を鳴らすことができるのに加え、生の音も鳴らすことができるので、ライブやスタジオで多様に使うことができます。
エレアコの選び方のポイント
まずはエレアコの選び方をチェックしていきましょう。元大手楽器メーカー勤務・山野辺祥子さんのアドバイスもご紹介しています。
エレアコの選び方を知ると、自分好みの外見や音が鳴らせるエレアコに出会えます。
【1】ピックアップで選ぶ
【2】色やデザインなど見た目で選ぶ
【3】機能で選ぶ
【4】付属品が充実しているかもチェック!
【5】価格で選ぶ
選び方のポイントは上記の5つです。自分の使い方にぴったりのエレアコを選ぶために、参考にしてみてくださいね。
【1】ピックアップで選ぶ
エレアコにはピックアップがついています。ピックアップとは弦の振動を電気信号に変えてアンプに流すためのもので、よい音を鳴らすためにはピックアップの性能が重要といえます。
また、音質補正などできるピックアップもあるので、演奏する曲に合わせて音質を変えることも可能です。演奏するジャンルの幅も広がるでしょう。
【2】色やデザインなど見た目で選ぶ
エレアコは、アコースティックギターのようにシンプルなデザインが多いですが、なかには個性的なデザインやカラーがほどこされたものもあります。
他人と違うものが持ちたい、という方にはぴったりの選び方です。また、カッタウエイモデルのように、弾きやすさと見た目のスタイリッシュさを両立させたようなものもあります。ぜひ自分の好みで選んでみてください。
【3】機能で選ぶ
エレアコの機能面で選ぶ、ということは、いわゆるピックアップについた音質を調整するためのグラフィックイコライザーやチューナーが搭載されているか、という観点から選ぶということです。
イコライザーやチューナーを別途持ち歩く必要がなくなるほか、エレアコ1台で多彩な音が鳴らせる、というのもメリットです。演奏する曲やスタイルが格段に広がります。
【4】付属品が充実しているかもチェック!
エレアコを選ぶときに、付属品で選ぶということもできます。エレアコは通常のアコースティックギターと違い、アンプやシールドなどが必要ですが、初心者向けのセット商品はそれらがついていることもあります。
またチューナーやピックなどが用意されたものもあります。必要なものを一式そろえるのは楽しみでもありますが、全部そろったセットで用意するのもはじめてエレアコを楽しみたいという方には便利でしょう。
【5】価格で選ぶ
エレアコの価格は、1万円程度のリーズナブルな製品から100万円以上する製品まで幅広く存在します。まったくの初心者であればまずはリーズナブルな製品で、という考え方もあります。
しかし、あまりに安価なモデルは弾き心地や音があまりよくなかったりすることもあります。弾きやすく音質のよいモデルを求めるのであれば、だいたい3~5万円のモデルからはじめてみるのがいいでしょう。
エレアコの人気メーカー
エレアコ選びに迷ったら、メーカーで選ぶのもいいでしょう。ここではエレアコの代表的なメーカーをご紹介します。ぜひ参考にしてください。
YAMAHA(ヤマハ)
日本を代表する楽器メーカーのYAMAHAは、アコースティックギターの音を大事にしたエレアコ製品を展開しています。アンプにつなげたときの音はもちろん、アンプを通さず生で鳴らした音も豊かな倍音を含んだサウンドを鳴らせるので、愛用している方も多くなっています。
音のバランスにも定評があり、はじめてエレアコを購入するのであれば、YAMAHAを選んでもいいでしょう。
タカミネギター
1959年に岐阜県で創業した高峰楽器製作所は、1970年代からエレアコを製造販売しており、海外では「エレアコのタカミネ」として知られています。タカミネは楽器本体のクオリティにこだわりをもっているメーカーで、大きな生音を鳴らしてもハウリングが少ない、という特徴があります。
また、ピックアップにも定評があります。弾きやすく音色も豊かで、海外アーティストをはじめファンの多いエレアコです。
Taylor Guitars
1974年創業で、アメリカン・アコースティック・ギターのメーカーとして知名度のあるテイラー・ギターズもエレアコを発売しています。テイラーの魅力は弾きやすさと精巧なギター構造、そして品質のよいピックアップです。
とくにピックアップはギター本来の音色や強弱が自然に表現できると定評があります。また、商品ラインナップが豊富なのも魅力です。
Ovation
Ovationは、航空会社の子会社として発足した異色のエレアコメーカーで、航空機のテクノロジーをギター作りにいかす、という発想で斬新なエレアコを発売しています。
ボディ構造が強化プラスチックでできているのが特徴で、フィット感があり、軽量かつ頑丈です。また、リーフホールという大小のサウンドホールも見た目のオリジナリティを演出しつつ、バランスの取れた音響特性を実現しています。
演奏しやすく音質が好みのものがおすすめ 元大手楽器メーカー勤務がアドバイス
ピアノ講師・元大手楽器メーカー勤務
エレアコは、日本では1960~70年代に各楽器メーカーで生産が開始されています。エレキは1930年代、アコギは6弦のものが世に現れたのが1800年前後とされているので、時代に求められた性能を持つ歴史が浅い楽器といえるでしょう。エレアコを選ぶ際は、ご紹介した選び方のほか、演奏スタイルや音質、予算、練習場所などのことも考慮してみてください。口コミを参考にすると通販サイトでも購入しやすいでしょう。
エレアコのおすすめモデル20選
それでは、ここからは元大手楽器メーカー勤務・山野辺祥子さんと編集部が選んだエレアコのおすすめモデル20選をご紹介します。ぜひ自分に合ったエレアコを見つけてみてください。
ピアノ講師・元大手楽器メーカー勤務
国内外のアーティストが愛用するタカミネのエレアコ。『PTU121C DBS』は、手へのなじみやすさはもちろんチューナーも内蔵され操作性も高く、お求めやすいギターです。

良質なデザインとサウンドのエントリーモデル
Takamineの中でもエントリーモデルに位置づけられる、リーズナブルでコストパフォーマンスにすぐれたエレアコです。
グレーバーストのカラーボディは渋くてかっこよく、カッタウェイも深くネックが押さえやすく、演奏もしやすくなっています。またピックアップユニットも良質で、自然で伸びのある音で演奏することができます。
小さいボディで豊かな音が奏でられるエレアコ
YAMAHAのエレアコ「APXシリーズ」を一回り小さくした小型のギターに、ピックアップを搭載したモデルです。
小さいので、体の小さい人や女性でも弾きやすいでしょう。一方、小さいながらも弦振動だけでなくボディ全体の響きをアンプへ送るため、自然ながら非常に豊かなサウンドを奏でることができます。リーズナブルな価格もうれしいポイントです。
YAMAHAのエレアコの代表的製品
ヤマハのエレアコの上位モデルとして評価の高かったAPX1200を進化させ、完成度が高いエレアコです。
サウンドのセッティングは3種類のマイクと2種類のマイクセッティングを掛け合わせた合計6種類を内蔵しており、ジャンルや好みに合わせて選んで幅広く音を奏でることが可能です。サウンドホール周囲のデザインも魅力のひとつです。
エレアコの演奏に必要な全てがそろったセット
エレアコ本体だけでなく付属品がたくさんあり、この製品を購入すればエレアコがはじめられるセット製品です。
エレアコ本体のほか、アンプやチューナ、ピックアップとシールド、また教則DVDまでついているので、エレアコを弾いてみたい初心者の方にぴったりのエレアコセットとなっています。価格も非常にリーズナブルなのもうれしいポイントです。
ピアノ講師・元大手楽器メーカー勤務
Fender『CD-60SCE DREADNOUGHT(0970113021)』は初心者の方にもおすすめのモデルです。ドレッドノートは音量も豊かなので、手軽に練習しやすいでしょう。

フェンダーのサウンドを気軽に弾けるエレアコ
伝統的なフェンダーのサウンドを、スタジオでもライブでも奏でることができるエレアコです。
シングル・カッタウェイは高いフレットポジションも快適に弾きこなすことができ、単板のスプルースのトップは迫力がありかつ高品位なサウンドを響かせることができます。
チューナーも内蔵されており別で持ち歩く必要がなく、気軽に持ち運んで弾くことができます。
ピアノ講師・元大手楽器メーカー勤務
Fender『CC-60SCE CONCERT(0970153006)』は初心者の方にもおすすめのモデルです。ドレッドノートよりコンパクトなボディながら音量は豊かなので、手軽に練習しやすいでしょう。

フェンダートーンをエレアコで鳴らすならこれ
伝統的なフェンダーのクラシックアコースティックギターのスタイルを継承したエレアコです。これからギターをはじめようとしている初心者も、手軽にフェンダートーンを手に入れることができます。
チューナーを搭載しているところもうれしいポイント。高品位なアコースティックトーンを楽しみたい人にぴったりの商品といえるでしょう。
ピアノ講師・元大手楽器メーカー勤務
値段がさまざまなエレアコのなかでも、YAMAHA 『APX700II』はコスパのよいギターです。アンプを通すことを想定するメーカーのコンセプトにより、バンドを組んでいる方の持ち替え用としても。

ARTピックアップで豊かなサウンドの演奏を実現
演奏のしやすさを追求した、シングルカッタウェイと薄いボティが特徴の、YAMAHA「APXシリーズ」のなかのお求めやすい価格帯のモデルです。
上位モデルと同じくARTピックアップシステムが搭載されているので、演奏性も優れ、豊かな音でダイナミックなプレイが可能です。ローズウッドの木目を活かしたデザインも特徴的です。
特徴的な構造で良質なサウンドを奏でられる
V-Classブレーシングというギターの構造に特徴があり、より豊かでより長い音の響き、そしてチューニングの正確性と演奏性の向上が目指されています。
サウンドはドライながら温かみのある音で、さまざまな音楽ジャンルを弾きこなすことができます。サテン仕上げの再度とクロス仕上げのトップが組み合わされた見た目も、好きな人にはたまらないギターです。
リーズナブルな価格でOvationの音を味わえる
Ovationの製品の中ではリーズナブルな価格帯のエレアコですが、サウンドとルックスはOvationの品質をそのまま継承しています。
厚みのあるミッドディプスボディでアンプを通さなくても、豊かな音量で演奏することができます。またなんといってもキルテッドメイプルのボディに美しいブルーカラーは、ライブで目立つだけでなく所有する喜びももたらしてくれるでしょう。
場所を選ばず演奏できるサイレントギター
サイレントギターとして発売され、自宅やスタジオ、ライブなどあらゆる場所でアコースティックサウンドを奏でることができます。
アコースティックギターの特徴である共鳴胴がないデザインは、オリジナリティとともに、軽量を実現しています。また左フレームを取り外すことで専用ケースにコンパクトに収納もでき、持ち運びもらくです。
リーズナブルで気軽に演奏できるエレアコ
リーズナブルなエレアコでソフトケースも付属しているので、気軽にどこでも持ち運んで演奏することができます。これからエレアコをはじめたい人にもぴったりの製品です。
一方、サウンドや塗装の質感などは細部に至るまでこだわって作られており、コストパフォーマンスもすぐれたエレアコになっています。本商品は右利きモデルですが、左利き用のモデルもラインナップされています。
オリジナルピックアップで特徴的なサウンドを奏でる
1873年創業のアメリカの楽器メーカーEpiphoneのリーズナブルなエレアコです。特徴はNanoFlexピックアップシステムにあり、一般のピックアップと違って、弦の振動だけでなくボディの振動も同時に拾い、アンプに出力してくれます。
これにより非常に特徴的なサウンドを鳴らすことが可能です。初心者の方はもちろん、経験豊かなプレイヤーにも満足できるエレアコとなっています。
アコギの名器をオマージュしたエレアコモデル
アコースティックギターの名器として名高いGibson SJ-200をオマージュしたエレアコです。
メイプルで作られたバックとサイドのスーパージャンボボディや良質なサウンドを奏でるソリッドスプルーストップなど、SJ-200を彷彿とさせるデザインに、ピックアップとチューナー内蔵のプリアンプが装備されています。
スマートなルックスのエレアコ
音を響かせるためのじゅうぶんなボディの大きさがありながら、スマートなルックスのエレアコです。座って演奏しても立って演奏しても変わらないフィット感とバランスの取れた明るいサウンドが特徴となっています。
また付属のプリアンプCT4-DXは、広いダイナミックレンジで歪みのない豊かなサウンドを奏でることができます。ミュージシャンからアマチュアまで幅広い支持を集めています。
演奏しやすさと個性的なデザインを実現したエレアコ
エントリーモデルながら個性的なエレアコです。軽量で持ちやすく。ハイフレットまで演奏しやすいのが特徴で、またデザインもエボニー材のフェイク・ピックガードが個性的です。
サウンドは、中低音域がよく鳴り、輪郭がはっきりとしています。ネック裏は手になじむつや消し仕上げとなっています。チューナーがついているのもうれしいポイントです。
やわらかいサウンドのコンパクトサイズのエレアコ
スペインのメーカー「コルドバ」のエレアコです。コンパクトサイズながら、フルサイズギターに近い音色を奏でることができます。
音色は穏やかで柔らかいバランスの取れたサウンドとなっています。ピックアップは2バンドのイコライザーが搭載され、好みの音に加工したり演奏場所や曲に合わせて調整したりすることが可能です。
バックライト付きのプリアンプを備えた初心者モデル
エレアコをはじめるためのひととおりの機材がセットになった商品です。エレアコ本体は、バックライト付きの多機能プリアンプが搭載され、シールドを通じてアンプはもちろんDAWなどにも直接入力することができます。
サウンドも豊かなサウンドを実現する構造でありながら、スタイリッシュに仕上げられています。教則DVD付きなのも初心者にはうれしいポイントです。
豊かなサウンドとデザインが人気のエレアコ
このエレアコは、スプロースの天板トップやマホガニーのボディーやネックといった、伝統的な仕様を持っていながら、コストパフォーマンスにすぐれたギターです。
豊かな響きとデザインを求めるギタリストに人気の商品。フィッシュマンピックアップの搭載でスタジオでもステージでもそのまま演奏できます。ソフトケースがついているのもうれしいポイントです。
美しい木目のデザインが特徴的なエレアコ
アコースティックギターを中心とした製品ラインナップを持つモーリスのエレアコです。このモデルはモーリス伝統のボディーデザインに、美しい木目のフレームを採用した魅力的なデザインが特徴です。
またストロークを弾いているときの、ダイナミックなサウンドも特徴のひとつです。プリアンプにはチューナーを搭載し、素早いチューニングが可能となっています。
スリムなシェイプのテイラーのエントリーモデル
スリムなネックシェイプで弾きやすさが特徴の、エントリーモデルのエレアコです。ナット幅がやや細身になっているため、女性でも握りやすく演奏しやすいモデルとなっています。
製造工程ではコンピューターによる緻密な加工のほか随所で人による手作業を取り入れていねいに組み上げられています。サイドや背面の美しい木目も特徴です。
おすすめ商品の比較一覧表
各通販サイトの人気ランキング エレアコの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのエレアコの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
エレアコに関するQ&A
「エレアコ」を略さずに言うと?

エレアコの正式名称は「エレクトリック・アコースティック・ギター」です。
エレアコの特徴は?

エレアコは、エレキギターなどに採用される「ピックアップ」が取り付けられたアコースティックギターを指します。「ピックアップ」は、弦の振動を電気信号に変換する、マイクの様な役割を担っています。エレアコは、アンプと繋げることが可能となっており、アコースティックギターの音色を大音量で鳴らせるのが特徴です。
その他のギターの商品記事はこちら!
エレキギターやアコースティックギターにも興味がある方は、こちらの記事もあわせてチェックしてみてくださいね。
自分好みのエレアコでライブを楽しもう!
今回は、エレアコの選び方とおすすめ製品20選をピックアップしてご紹介しました。
エレアコはピックアップやボディなどの材料などで音色が変わってきます。動画サイトやECサイトに掲載された動画などで実際の音色を確認すると、購入前に好みの音色が鳴らせる製品がわかるのでおすすめです。
なおアンプで鳴らすのが前提なのでコンパクトなサイズも多く、弾きやすいと思います。ぜひ本記事を参考にして、自分好みの音が鳴らせるエレアコを見つけてみてください。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
武蔵野音楽大学出身。卒業後某大手楽器メーカーの法人部に入社。 音楽教室の運営や講師指導のサポート、店舗接客、楽器セッティングなどを担当するイベントクルーとして全国を飛び回る。また、出版部に在勤中は楽譜校正、楽譜情報誌編集の経験も。 現在はピアノ講師のかたわらフリーランスライター、校正者として活動中。プライベートでは3児の母。