タンス用除湿剤の選び方 カビや虫食いを防ぐ
タンス用除湿剤を選ぶときは、使われている成分、使用する期間の目安、プラスαの機能という3つのポイントが重要です。それぞれのポイントについて説明しますので、選ぶときの参考にしてください。
【1】成分
【2】使用する期間の目安
【3】プラスαの機能
それぞれについてご紹介しますので、購入するときの参考にしてみてください。
【1】成分は目的に合わせて選ぼう
一般的な除湿剤に使われている成分は大きく分けると、塩化カルシウム、シリカゲルA型、シリカゲルB型の3種類です。それぞれに特徴があるので、目的に合わせて成分を選んでください。
素早い除湿なら塩化カルシウムやシリカゲルA型
塩化カルシウムの特徴は吸湿力の高さです。タンスの内部を素早く除湿したいときは、成分に塩化カルシウムが表記されているかチェックしてください。同じように吸湿力が高い成分はシリカゲルA型です。素早い除湿にはこの2つの成分が適しています。
シリカゲルA型は吸い取った湿気を閉じ込めるタイプなので捨てやすいですが、塩化カルシウムは吸湿した水分が溜まるので捨てるのがやや面倒です。
長時間の除湿ならシリカゲルB型
素早い除湿力はありませんが、長期的に除湿したいのならシリカゲルB型です。応用範囲が広く、まんべんなく除湿します。低湿時には水分を放出するという特徴があり、湿度を一定にたもちたい場合に便利です。
また塩化カルシウムやシリカゲルA型は除湿力が落ちたら交換が必要ですが、シリカゲルB型は天日干しなどで再生できます。コストを抑えて長期的に使いたいのならシリカゲルB型です。
【2】使用期間は1~2カ月、吸湿量は200mlが目安
除湿剤は置き場所によって吸湿量や使用目安期間が違ってきます。一般的な使用目安期間は1~2カ月で、吸湿量は200mlほどです。置き型タイプのなかには400~600mlも吸湿量があり、3~4カ月使えるものもあります。
衣類が多い場合は湿気が出やすいので、こまめな交換が必要です。外から見て水分の溜まった量がわかるものは、交換時期がわかりやすくて便利でしょう。
【3】消臭や防カビなどプラスαの機能もチェック
市販されているタンス用除湿剤のなかには、プラスαの機能がついている製品があります。多いのは消臭や防カビ機能です。タンスや押し入れなどに衣類を長期間保存する場合は、このような機能があると助かります。
とくに防カビ機能つきは、衣替えなどで長期間しまっておいてもカビの発生を抑えられるので重宝します。消臭機能があれば、加齢臭が気になる衣類の保存に便利です。
閉めっぱなしのタンスは除湿剤で服を守りましょう 整理収納アドバイザーがアドバイス
タンス内に湿気が多いと、服にダニやカビが発生したり、変色が起こる可能性があります。綿やウールなどナチュラル素材は吸湿しやすい素材。しっかり除湿してタンスの中は乾いた場所にしておきましょう。
タンスは衣類を詰め込みがちです。ゆったり8割の収納を目指し、除湿剤を入れるのが効果的。とくに引き出しは風を通すことがむずかしい場所です。シートタイプの除湿剤を上手に活用してください。
タンス用除湿剤のおすすめ12選 ニオイ取りや交換時期がわかりやすいなど
タンス用除湿剤の選び方を踏まえたうえで、具体的なおすすめ商品をご紹介します。購入するときの参考にしてください。
『水とりぞうさん 引き出し用』は防臭・防カビ効果もあります。薄型で引き出しの中においても場所を取りません。使用期間は季節によって差がでますが、梅雨時期の交換目安が1~3ヶ月と長く、心強い除湿剤です。

使いやすい保存用ファスナーつき
タンスの引き出しや衣装ケースに置きやすいシートタイプの除湿剤。薄型なので高さのない引き出しや衣装ケースに適しています。湿気の多い梅雨の時期でも1~3カ月使用でき、ゼリー状になったら交換です。
成分に防カビ剤と消臭剤が含まれているので、カビの発生を防ぎ、ニオイを取り除けます。12シート入りですがパッケージに保存用ファスナーがついているため使いやすいです。
『炭八』のメリットは「短時間での調湿効果」と「炭ならではの消臭効果」そして「半永久的に使える」ところ。長い目で見てお得です。素材が調湿木炭でナチュラル感は抜群。引き出しや衣装ケースで活躍します。

半永久的に使える調整木炭
産学連携で開発された、日本で唯一の調整木炭を製造販売しているメーカーの除湿剤です。空気がジメジメすると湿気を吸い込み、空気が乾燥すると溜めていた湿気を放出します。針葉樹の木炭を使用しており、短時間で吸湿。いやなニオイも取り除きます。
半永久的に除湿できますが、天日干しをするとより効き目が増します。コストパフォーマンスの高い除湿剤です。
『備長炭ドライペット 洋服ダンス用』はスーツやコートの間に吊り下げて使います。気になる臭いは備長炭と活性炭が脱臭。大切な衣類が多い洋服ダンスを除湿し、爽やかに服を着ることができます。
場所に合わせてカットできる
幅が30、奥行が450cmもあるシートタイプの除湿剤。タンスや引き出しの大きさに合わせてカットして使用します。こまかくカットできるので、置く場所の広さに合わせられるのが特徴です。
タンスや引き出し以外にも、下駄箱、収納棚、畳の下などに利用できます。成分に備長炭を使っているので消臭機能もあり、効き目がなくなったら陰干しすれば半永久的に使えるので便利です。
防カビとニオイ対策にもなる
1袋あたり55gの吸湿量がある除湿剤です。防カビ成分を配合してあり、消臭粒の配合量も増やしてあるのでニオイ対策にもなります。ピレスロイド系、パラジクロルベンゼン系の衣類防虫剤との併用も可能。
長い保管に適した除湿剤ですが、2カ月ほどで全体がゼリー状になったら新しい除湿剤と交換が必要です。12袋入りなのでタンスや押し入れ用に向いています。
ゼリー状で交換時期がわかりやすい
1枚で容積500Lの洋服ダンスを除湿できる吊り下げタイプの除湿剤。湿気だけでなくニオイも消臭できます。内容量50gのシートが2枚入り、通常の使い方で1~2カ月使用可能です。
薬剤がゼリー状になったら交換するので、見た目で取り替え時期がすぐにわかって便利。防虫剤を併用すると、よりしっかりと衣類を保存できます。
ゼリー状になったら交換の目安
タンスの引き出しや衣装ケースなどに置きやすい薄型タイプです。湿気を吸い取るとゼリー状に固まるので、交換しやすくなっています。衣類の一番上に置くのでチェックしやすい点も便利。
除湿だけでなく消臭、防カビ、ダニよけ機能もあります。保管時に発生しやすい黄ばみも防げますが、汚れが原因の黄ばみには対応していません。防虫剤と一緒に使える使いやすい除湿剤です。
防虫機能も備わったオールマイティ除湿剤
除湿・消臭・防カビだけでなく防虫もできるオールマイティな除湿剤。洋服ダンス用で吊り下げて使う薄型タイプです。衣類に虫がつかないようにしたい方に適しています。
1シートあたりの吸湿量は200gもあり、6カ月と長持ちするので交換する面倒がありません。お徳用の2シート入りなのでコスト的にもメリットのある商品です。

備長炭でニオイ取りも可能
洋服ダンスに吊り下げるシートタイプの除湿剤なので、収納の邪魔になりません。成分に備長炭を使っているので、ニオイ消しの機能もあります。成分の白い粒がゼリー状になったら取り替えの目安です。
容積が約500Lの洋服ダンスの場合、1枚で除湿できます。有効期間は1~2カ月と長く使えるのでコスト的にもうれしい製品です。
加熱すれば繰り返し使える
日本の海苔加工産業にとって不可欠なのが石灰乾燥剤ですが、その開発を手がけてきたメーカーの乾燥剤(除湿剤)です。熱が出ない、火事やヤケドが発生しない乾燥剤として定評があります。
成分はA型シリカゲル。10gずつ不織布に包まれて小袋になったものが20個なので、タンスや引き出しのなかに置きやすいタイプです。靴のなか、お菓子の袋、下駄箱など除湿したい場所ならどこにでも置けます。
成分の粒が青からピンクになったら、電子レンジで加熱すれば繰り返し使えるすぐれものです。
天然素材の竹炭を使用
天然由来の竹炭のみを素材に使用している除湿剤。サイズの異なる3種類8パックをセットにした商品なので、タンス、引き出し、下駄箱など場所によって使い分けできます。備長炭の約10倍の吸収力があり、消臭機能も備わっている製品です。
天日干しによって最大2年間使用でき、コストパフォーマンス重視の方に向いています。化学物質を含まないので子どもやペットのいる家庭にぴったり。
「タンス用除湿剤」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする タンス用除湿剤の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのタンス用除湿剤の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
除湿力を上げるポイントとは? 防虫剤とセットで使う!
除湿剤を置くだけでタンスや引き出しの湿気対策にはじゅうぶんですが、さらに除湿力を上げる方法があるのでご紹介しましょう。
防虫剤を合わせて使う
除湿力を上げるためには、タンス内部の環境を整えてあげることが大切です。除湿剤を使用するときは密閉にするのが一般的ですが、たまに扉や引き出しを開けて換気をすると、除湿力が上がります。
また防虫剤を併用するとタンス環境がよくなって、気持ちのよい除湿ができます。除湿ができても大切な衣類が虫食いになってはガッカリです。除湿剤を使うときは防虫にも注意を払いましょう。
除湿剤は場所に合わせて使い分ける 上より下、中央より四隅に置く
除湿剤を使っているのにあまり効き目がないと感じるときは、置き方に問題があります。除湿剤を置く場所は湿気の多いところですが、基本は「上より下」「中央より四隅」です。置き方に指定がある場合はそれに従いますが、そうでない場合は基本を守ってください。
和ダンスと洋服ダンスでは置き場所が異なるだけでなく、除湿剤のタイプにも注意が必要です。洋服ダンスの場合は吊り下げタイプが適しています。
関連商品もチェックしよう!
除湿剤にこだわる方は、消臭剤や防カビ剤、防虫剤にも注意を向けてみてはいかがでしょうか。衣類を気持ちよく保管するためには、除湿剤だけでなく消臭・防カビ・防虫も大事です。ぜひチェックしてみてください。
タンス用の除湿剤で大切な衣類を湿気から守ろう!
タンス用除湿剤の選び方、おすすめ商品について紹介してきました。ひとくちに除湿剤といっても製品によっていろいろです。除湿だけでなく消臭や防カビ機能があるもの、さらに防虫機能まで備わったものなど、商品によってはひとつで4つの機能を持った除湿剤もあります。
また洋服ダンスには吊り下げタイプ、引き出しには置くタイプなど、置き場所によっても選び方が変わってきます。季節の変わり目に衣替えをしますが、本記事を参考にして除湿剤の選び方にもこだわってみてください。
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家事の課題解決へ一歩踏み出す暮らしライター。 学生時代に、和裁・洋裁・料理など、家庭経営一般をみっちり学ぶ。 その中で、家事のおもしろさに気付き、暮らしを楽しくする資格を取得。 掃除、片付け、洗濯、料理、ガーデニングなど、日々の雑多な家事のお悩み解決のためのノウハウを執筆している。 目指すゴールは「楽してきちんと快適に!」