「防虫剤」のおすすめ商品の比較一覧表
防虫剤の選び方
クローゼットや押入れなどに入れて衣類を守る「防虫剤」。設置方法や成分など、購入の際には確認すべき点がいくつかあります。この記事では、防虫剤の選び方をご紹介します。ポイントを詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。ポイントは下記の5つになります。
【1】使用場所
【2】成分や効き目
【3】配合している薬剤
【4】防カビ機能
【5】取替えサイン付き
上記のポイントをおさえることで、あなたに合った防虫剤を探してみてください。
【1】使用場所に応じて選ぶ
防虫剤には、タンス用やウォークインクローゼット用など、使う場所によって形状が分かれています。それぞれの使用場所に適したものを選びましょう。
たとえば、タンスの引き出しや衣装ケースに使用するなら、置くだけタイプの防虫剤がおすすめ。衣類のうえに置いておくだけなので、手軽で便利です。
クローゼットなどにかけた衣類に使用するなら、衣類の近くにかけておける吊り下げタイプの防虫剤を選びましょう。商品自体がハンガー状になっています。
【2】使われている成分や効き目の特徴で選ぶ
現在販売されている防虫剤には、使用されている成分の系統がいくつかあります。それぞれの系統をご紹介しますので、選ぶときにチェックしてください。
無臭タイプの「ピレスロイド剤」は殺虫力が高い
防虫剤には特有のニオイがあり、「衣類にニオイが付くから防虫剤は使わない」という方は、「ピレスロイド系」のものをおすすめします(※蚊取り線香に使用される除虫菊の成分に似たものがピレスロイド)。
商品パッケージにエムペントリン、プロフルトリン、トランスフルトリンなどの記載があるものもピレスロイド系の成分で、無臭なのが特徴です。
ピレスロイド系でも柔軟剤のような香り付きのものもあり、香りに興味がある方に向いています。
効果を長持ちさせるなら「ナフタリン」
「ナフタリン」は防虫剤のなかでもおなじみの商品です。特徴は即効性はありませんが長期保管に向いていること。使用頻度の少ない衣類や人形などの保管にぴったり。効果が長持ちするので、コスト的にもメリットがあります。
独特のニオイがあるので、衣類にニオイがつくのは困る場合は避けた方がいいでしょう。また、併用できない防虫剤があるので注意が必要です。
衣類を守るなら自然由来の「樟脳(しょうのう)」
昔ながらの防虫剤が「樟脳」で、クスノキから抽出された成分からなります。特徴は穏やかな効果があり、衣類などにやさしい点です。
自然由来の成分ですが、防虫剤らしいニオイがします。衣類につくとニオイをとる手間がかかりますが、衣類にやさしいというメリットは見逃せません。防虫剤らしいニオイが苦手な方は避けてください。
即効性と効果の高さなら「パラジクロルベンゼン」
大切な衣類を虫食いから守りたい場合にふさわしいのが、「パラジクロルベンゼン」という成分です。特徴は即効性があり、防虫の効果がとても強いこと。
防虫効果が強いので、素材によっては適さないものがあり、合成皮革やプラスチックなどは要注意です。また、高温になると液状になることがあるため、夏場の使用は控えてください。
赤ちゃんのいる家庭には「ハーブ系」
赤ちゃんやアレルギーのある方がいる家庭では「ハーブ系」も選択肢の一つです。天然のハーブのなかには虫が近寄らない香りのものがあり、防虫剤にも使われています。
代表的なハーブ系の香りは、ユーカリやハッカです。またラベンダー、ゼラニウム、ティーツリーなどのハーブも効果があります。また、オーガニック成分の防虫剤も販売されていますので、チェックしてみてください。
【3】配合している薬剤の組み合わせに注意しよう
防虫剤を使用するとき、違う成分のものを併用すると衣類を傷める場合もあるので要注意。気化した薬剤が混ざり合って化学反応を起こします。
すでにご紹介した「ナフタリン」「パラジクロルベンゼン」「樟脳」は、どの組み合わせも一緒に使えません。ただしピレスロイド系ならば併用可能です。
また、前年度使っていた防虫剤の成分が残っている衣装ケースやタンスなどに、別の薬剤を入れるのも危険。そのため、毎年同じタイプの防虫剤を使うのがおすすめです。
【4】防カビなど機能付きのものを選ぶ
衣類の保管では、防虫と同時にカビにも気をつける必要があります。防カビ剤の成分を配合した防虫剤なら、防虫だけでなくカビ対策も可能です。
防虫剤はイガ、コイガ、カツオブシムシなどから衣類を守りますが、ダニから守ってくれる商品もあります。選ぶときは、使用目的に合わせてプラスアルファの機能が付いた商品もチェックしてください。
【5】取替えサイン付きなら管理がしやすい!
防虫剤をタンスのなかに入れたまま忘れてしまうことがあります。一般的な有効期間は長くて1年ぐらいですので、忘れずに交換してください。
便利なのが取り替えサイン付きの防虫剤です。交換時期がきたら「おわり」の文字が出るものや、防虫剤の粒が変色するものもありますよ。
注意が必要なのは、複数の防虫剤を使っている場合です。取り替え時期が異なるので、サイン付きの商品ならわかりやすいです。
防虫剤おすすめ2選【クローゼット用】
ここからは、うえで紹介した選び方のポイントをふまえて、防虫剤のおすすめ商品を紹介していきます!
まずは、「クローゼット用」吊り下げタイプです。

防カビ剤と黄ばみ防止剤も配合した多機能な防虫剤
成分として、プロフルトリンとエムペントリンの2種類のピレスロイド剤を使用。
窒素酸化物(NOx)による黄ばみ防止用として鉱物系吸着剤、防カビ成分としてフェノール系防カビ剤も配合されています。
衣服に防虫剤のニオイをつけたくない方、無香タイプを探されている方、洋服ダンスに多くの衣服を収納されている方におすすめです。

スリムなハンガー状でクローゼットの衣服を守る
成分として、プロフルトリンとエムペントリンの2種類のピレスロイド剤を使用。
3個使用で約2畳(7,500L)の広さまで防虫効果があり、約1年間持続します。おとりかえサイン付きで、「おとりかえ」の黒い文字が、白い文字になると交換時期です。
対象害虫は、イガ、コイガ、ヒメカツオブシムシ、ヒメマルカツオブシムシですが、ダニよけ効果もあります。広いクローゼットをお持ちで、多くの衣服を収納されている方におすすめです。
防虫剤おすすめ8選【タンス・衣装ケース用】
続いては、「タンス・衣装ケース用」の防虫剤をご紹介します。

収納が多い人に、大容量で使い勝手の良い防虫剤
成分として、ピレスロイド剤のエムペントリンを使用。
引き出し、衣装ケース、和服にも使用でき、48個入りの大容量なので衣替えの時期におすすめの商品です。防カビ成分、消臭成分、黄ばみ防止成分も配合されています。
小さな袋を、虫食いから守りたい服と一緒に入れるだけの簡単さです。ピンク色の粒が紫色になったら交換時期で、分かりやすいとりかえサイン付きです。
引き出しや衣装ケースに多くの衣服を収納されている方におすすめです。

和服をがっちりガード! シート状の防虫剤
成分として、ピレスロイド剤のフェノトリンを使用。スルファミド系防力ビ剤も配合しています。
薄手のシート状製品で、面積が広く、そのシート全面で、和服を害虫から守ります。
効果は約1年で、和服の上にシートを載せて保管します。3枚入りで、ウールマーク認定なので、セーターや毛皮にも使えます。ただ個別包装ではないので、一度開封してしまったら、3枚を使いきってしまったほうがよいでしょう。
和服を多くお持ちの方におすすめです。
宇部マテリアルズ 『天然ハーブ防虫剤 引き出し・衣装ケース用』
自然に優しい防虫剤!有効期限が過ぎたあとは除湿剤
天然植物成分であるハッカオイルとユーカリオイルが主成分なため、環境ホルモン物質を発生させるパラジクロロベンゼンやピレスロイドなどを含んでいない自然派防虫剤です。
防虫成分としては約6ヶ月の有効期間です。またシリカゲルの効果により湿気を除去することでカビも防止するため、約6カ月間の防虫効果が過ぎたあとは、天日干しで水分を蒸発させると除湿剤として再利用することも可能です。
植物由来香料でふんわりボタニカルな香りを衣服に!
植物精油と植物を原料につくられた香料で作られているため、ボタニカルの優しく自然な香りが引き出しや衣装ケース内の衣類にふんわり広がります。
カシミヤ・ウールにも使用可能で、防虫成分としては約1年間続くため長期の使用にも最適。大切な衣類をしっかりと守りつつ、香りにもこだわりたいという人におすすめできる商品です。
特殊和紙包装で防虫防カビしながらもラクラク衣替え
ロングセラーの防虫剤であるネオパラブランドは、特殊な和紙の包装でできているので簡単に衣替えをすることが可能です。
多層構造の特殊フィルムにより、一年通して防虫剤・防カビ剤としての役割を発揮します。揮散方式という全面から防虫薬剤が広がる仕組みのため、衣類ケースのすみずみまでしっかり防虫・防カビの機能が行き渡ります。
無香なので匂いも安心!洋服を大事に管理したい方へ
成分として、防虫の役割があるプロフルトリン(ピレスロイド系薬剤フェアリテール)と、防カビの役割があるフェノール系防カビ剤が入っています。大切な衣類にニオイが付く心配はありません。
引き出し1段(50L)・衣服ケース・洋服箱などにも1個で防虫・防カビ効果を発揮。衣類のうえにポンと置いておくだけなので、手軽で便利です。
おとりかえサイン付きで約1年間有効。50個も入っているので、コスパが高いのもうれしいポイントです。
清潔感のある香りで1年間有効な防虫剤
こもったニオイをしっかり消臭してくれて、洗い立てのような清潔感のある香りが収納空間内にふわっと優しく広がります。
成分にエンペントリンを配合していて、防虫効果は1年間持続します。防虫と一緒に香りにもこだわりを持って衣服などを保管したい方にはおすすめです。

ウールマーク認定! カシミヤにも使える防虫剤
成分として、ピレスロイド剤のエムペントリンを使用。防カビ除菌剤(PCMX)、消臭剤(緑茶エキス)も配合し、約1年間、防虫効果が持続します。
ウールマーク認定品で、ウールやカシミヤにも使用できます。取り替え時期を知らせる機能が付いており、「とりかえ」の文字が出たら交換が必要で、分かりやすいです。
引き出し12段分の24個入りです。タンスの引き出しが多い方におすすめです。
防虫剤おすすめ1選【置き型】
最後に、部屋のどこにでも置ける「置き型」の防虫剤をご紹介します。
天然消臭成分で衣類の匂いを除去!
こちらは、天然消臭成分が5つ配合されているプレミアム消臭ゲルにより、衣類についたニオイを消臭してくれる防虫剤。ゲルの減少が目で見て分かるため取替え時期も分かりやすく、6カ月効果が持続します。
植物成分によるフィティンチッドの効果で衣類を守り、殺虫剤を含んでいないので薬剤に敏感な方にもおすすめです。
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 防虫剤の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの防虫剤の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
ニオイがない「ピレスロイド剤」含有タイプがおすすめ

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ピレスロイド剤含有の商品は、無臭で、形状の種類、商品も豊富です。
ピレスロイド剤を含まない商品には「ニオイがある」「弱いものの毒性がある」「防虫したい衣服の種類に制限がある」など注意が必要です。また、併用できる防虫剤はピレスロイド剤含有商品に限定されるケースが多くなります。
使用に際しては、防虫したい衣服と防虫剤の相性を商品の説明書でよく確認してください。
衣類についた防虫剤のニオイの取り方
防虫剤を使用することで、特有のニオイが衣類に移ってしまった場合のかんたんなニオイ取りの方法をお教えします。
衣類についた防虫剤特有のニオイをとる場合は、まずタンスや衣装ケース、クローゼットから衣類を取り出し空気にあてましょう。数日間風通しのよい場所にかけておくだけでもニオイは軽減します。
また、一度洗濯をして水分によってニオイをとる方法もあります。洗濯が少し面倒という方であればスチームアイロンなどを利用してみても◎。
【関連記事】そのほかの関連アイテムもチェック
防虫剤で大切な衣類を守ろう!
本記事では、さまざまなタイプの防虫剤をご紹介しました。
大切な衣類をキレイな状態で保管するためにも、防虫剤を賢く利用してください。防虫剤の効果を最大限発揮させるためには、保管する前に洗濯などで衣類の汚れをしっかりと落とし、乾燥させてからしまうことをおすすめします。また、着物用などもありますので、衣類によって適した防虫剤の使い分けをしてくださいね。
取扱書などをきちんと読んで使い方に気を使い、生活スタイルに合った防虫剤を見つけてくださいね。
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京都大学農学部卒業、京都大学大学院農学研究科修了。 京都大学農学部昆虫学研究室で農業害虫コナガを研究、殺虫剤メーカーでゴキブリベイト剤の開発に携わった後、富山医科薬科大学大学院医学系研究科に在籍し、蚊の誘引に関する研究で医学博士号を取得。 害虫防除技術研究所を2001年に設立。害虫駆除会社にて、ゴキブリ、ネズミ、ハチ、蚊などの害虫・害獣駆除に従事し、有限会社モストップを2003年に設立。 蚊をはじめとする害虫忌避剤、蚊捕獲器の評価試験や、出版、各メディアへの情報提供を行っている。著書に「蚊の対策がわかる 蚊の教科書」「蚊のチェックポイント71」、共著に「蚊のはなし」などがある。