除湿剤とは
除湿剤とは湿気を取り除いてくれる商品のことを指します。
湿気や湿度が高いと部屋がじめじめし、カビが繁殖してしまいます。カビには黒カビ、赤カビ、青カビなど多くの種類があり、胞子のうちはそこにあってもわかりません。しかし、湿度の高い場所に長時間とどまっていると、目にも見えるイヤなカビになるのです。
部屋全体の湿気の原因は日本の気候。梅雨の時期は湿度が80%に上がる場合もあります。そんな湿度の高い場所に効果的なのが除湿剤。空気中の水分を吸水することで、ジメジメ感などを取り除いてくれる効果があります。
除湿剤の種類・タイプ
除湿剤は、湿気のこもりやすい場所に応じてさまざまな形状のものが販売されています。除湿したい場所に合う除湿剤を選ぶことが大切です。
▼タンクタイプ(置き型):平面の床置き向け
タンクタイプ(置き型タイプ)の除湿剤は、玄関の下駄箱やキッチンのシンクの下、押入れなどに設置可能です。しっかり湿気をとるには、床の近くに置くとよりよいのですが、傾けると除湿した液体が染み出てくることがあります。平らに設置し、倒れたまま放置しないように置き方にも注意しましょう。
タンクタイプの除湿剤のメリットは、タンク内の水分量が、目で確認でき交換時期がわかりやすいことです。期限が来たらタンクに貯まった液体を流し、容器を処分します。
▼吊り下げタイプ:クローゼットの除湿向け
クローゼットには、ハンガーにかけたままの衣類が収納されています。ハンガーにかかった衣類を湿気から守るには、洋服と一緒にかけられるフックがついている吊り下げタイプの除湿剤が向いています。
ただし、ウォークインクローゼットはスペースが広いため吊り下げタイプの除湿剤だけでは除湿剤が足りなくて、あまり湿気とりが効かないことも考えられます。吊り下げタイプの除湿剤とタンクの湿気とりを併用するのもよい方法です。
▼スリムタイプ:靴箱などの狭い場所の除湿向け
一般的な靴箱は、収納スペースが人間の足の大きさ程度の幅しかないので、タンクタイプの除湿剤を置くには、無理なことが多い場所。玄関の下駄箱の湿気をとるに、スリムタイプの除湿剤が適しています。
細長い形状なので靴箱にも置きやすく、靴箱の奥の湿気まで取り除きます。 一日履いていたブーツや靴などの湿気が気になるときは、靴箱に収納する際にブーツや靴用の除湿剤を一緒に使用するとよいでしょう。
▼シートタイプ:タンスや衣装ケースの除湿向け
タンスや衣装ケースは靴箱以上に除湿剤を置くスペースが取りにくい場所です。昔からタンスの湿気取りには、新聞を底に敷く除湿方法がありますが、タンスや衣装ケースにはシートタイプの除湿剤が適しています。
タンス湿気対策と同じように押入れの湿気対策にも、シートタイプの除湿剤を使用すると便利です。このとき、液体が溜まるタンクタイプやゲル状になるジェルボールのような商品は、布団や衣類などを損なう危険がります。そのため、できるだけ避けるのが賢明です。
除湿剤の選び方
では、除湿剤の選び方をチェックしていきましょう。自分の使い方にぴったりの除湿剤を選ぶための参考にしてみてくださいね。ポイントは下記の5つ。
【1】除湿剤の成分
【2】吸湿量や使用期間の目安
【3】防臭防カビなどの付加機能
【4】捨てやすさ
【5】コスパの良さ
上記のポイントを押えることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】除湿剤の成分をチェック
除湿剤といっても、その効果は商品によってまちまちである場合が多いです。そこで、除湿効果の高い除湿剤を選ぶポイントもご紹介します。
▼塩化カルシウムやシリカゲルA型
素早く除湿したい場合は、塩化カルシウムかまたは、シリカゲルA型を使用している除湿剤が適しています。塩化カルシウムは、除湿力が強力なので、トイレやシンク下、空気のこもりやすい部屋の湿気を取るのに向いています。当然、押し入れやクローゼットなどの広い空間にも適していまが、使用後には注意しなければならない点があります。
塩化カルシウムは、空気中の水分を吸収すると徐々に溶け始め、最終的には水状の液体になります。溶けた液体は水のように見えますが、塩化カルシウムの水溶液なので、しっかりと処置をする必要があります。その際は直接肌に触れないように注意しましょう。
シリカゲルA型は湿気の吸着力に優れ、吸い取った湿気を閉じ込めますが、水溶液やゲル状にはならず、使用後に捨てる際もかんたんです。ただ、塩化カルシウムもシリカゲルA型も1回だけの使いきりがほとんど。除湿効果が薄れ、使用目安期間になったら適宜交換が必要です。
▼シリカゲルB型
長期的に湿気を除去したいなら、シリカゲルB型を使っている除湿剤がよいでしょう。シリカゲルB型を使用している除湿剤は、湿度50~80%でよく働き、湿度に応じて吸水と脱水を繰り返します。一度の除湿力では劣りますが、除湿力を持続。じめじめしやすい脱衣所や洗面所などの空間にぴったりです。周囲の温度に応じて湿気を調節するという特徴を持つシリカゲルB型を使った商品には、湿気取り再利用できるものが数多くあります。
使いきりタイプの塩化カルシウムやシリカゲルA型とは違い、シリカゲルB型は、除湿力が落ちたら天日に干せば再利用が可能です。シリカゲルA型の2倍の吸収力を持つシリカゲルB型は、低湿時には水分を放出して湿度をある程度一定にたもちます。そのため、シリカゲルB型を使っている除湿剤は、一般家庭でよく使用されています。
【2】吸湿量や使用期間の目安をチェック
一般的に除湿剤の除湿量はシートタイプよりもタンクタイプのほうが高い傾向があります。タンクタイプの除湿剤の標準除湿量は400~600mlであり、約3~6カ月使用できる場合が多いです。
そこで湿度が気になる場所や、除湿剤を交換するのが負担になりやすい場所、そもそも保管が前提であるタンスや押入れには、タンクタイプの除湿剤をおいておくと便利です。
【3】防臭防カビなどの付加機能をチェック
除湿剤には、防カビ効果や黄ばみ防止などプラスアルファの効果があるタイプの商品もあります。長期保管する場所の除湿剤を考えている場合には、検討してみてもよいでしょう。
活性炭を配合したものであれば消臭効果が期待できますし、アロマ効果のある除湿剤を活用すれば空間がほんのり優しい香りに包まれます。除湿剤を連結して使用できるタイプも便利です。
ほかにも詳しく防カビ剤・防虫剤の製品を知りたい方は以下の記事もチェックしてみてください。
【4】捨てやすさをチェック
使い捨てタイプの除湿剤は、除湿する力がなくなったら処分するため、捨てやすいものを選ぶとよいでしょう。シートタイプやゲル状になる除湿剤は、使い終わったらそのまま捨てるだけなので便利です。
タンクタイプのような水がたまるものは、液体が捨てやすい工夫がされているかを確認しましょう。たとえば、タンクにシールがついていてはがすだけで捨てられるものや、排水穴がついているものなど。除湿力も大切ですが、ゴミとして捨てやすいかも選ぶときの大切なポイントです。
【5】コスパの良さをチェック
家のなかのさまざまな場所で使う除湿剤は、コスパのいいものを選びたいですよね。お買い得なまとめ買いパックや大容量タイプも販売されているので、コスパのよさもチェックしてみましょう。
また、なかには繰り返し使える除湿剤もあります。半永久的に使える除湿剤なら、一度購入すればいいのでコスパは最強。パッケージに「再利用可能」「繰り返し使える」などの記載があるのでチェックしてみてください。
エキスパートのアドバイス
使用する場所に合わせて選ぶのがポイント
日本は高温多湿となることが多く、湿度との闘いは年間を通しての課題です。除湿剤は、電気タイプの除湿器とは違い広範囲の除湿はできないので、部分的に多種多様な除湿剤を使用すると効果的に湿気を取り除くことができます。
クローゼットには置き型や吊るし型。お布団には干せば再度使えるシートタイプの物などが向いています。使用する場所ごとに有効なものを選ぶと効果的です。
除湿剤のおすすめ商品
それでは、おすすめの除湿剤をタイプごとにご紹介いたします。
▼おすすめ8選|タンクタイプ(平面の床置き向け)
▼おすすめ7選|吊り下げタイプ(クローゼット向け)
▼おすすめ7選|スリムタイプ(狭い場所向け)
▼おすすめ7選|シートタイプ(タンスや衣装ケース向け)
▼おすすめ3選|業務用
すぐに各商品が見たい方は、上記のリンクをクリックしてくださいね。
▼おすすめ商品の比較一覧表
▼おすすめ8選|タンクタイプ(平面の床置き向け)
まずは、タンクタイプの除湿剤のおすすめ商品を見ていきましょう。どこにでも置けるタイプの除湿剤を探している方は、ぜひチェックしてみてくださいね!
除湿剤シェアトップクラスの実力
標準除湿量420mlの、どこでも気軽におけるタンクタイプの除湿剤。フタにもなるオレンジ色の紙カバーで3個が連結されていて、ひとつずつ切り離して使います。除湿有効期間は3~6カ月で、満水にならなくても1年以内に交換しましょう。
購入しやすい価格設定のため、まとめ買いをしてあちこちに設置したり、定期的に配達してもらって交換時期の目安にしたりすることも可能です。
高さ65mmで狭い場所でも設置しやすい
押入れや洋服ダンスなどにおすすめの除湿剤。高さが65mmのコンパクトサイズながらたっぷり400mlの除湿が可能。紙ケースを切り離し、アルミシートをはがしてから紙ふたをつけてから使いましょう。
一般的なサイズの押入れで使用する場合は、2~3個が目安です。塩化カルシウムの粒が全部溶けてしまったり、粒同士が固まったりしても除湿効果が持続します。
収納空間にフローラルブーケの香りがただよう除湿剤
除湿剤に消臭効果がプラスされた除湿剤。フローラルブーケの香りがさわやかです。タンクタイプの除湿剤のため、押入れや洋服ダンス、クローゼット、下駄箱など密閉性の高い場所でたっぷり除湿したい場合にとくに効果を発揮します。押入れの場合は1~3個の使用が目安です。
液体がいっぱいになったあとは、透湿シートを切りとり液を捨ててから廃棄します。
コンパクトながら吸湿量が約22%アップ
タンクタイプでしっかり除湿できる一方、容器サイズを旧商品と比べ約24%コンパクトに抑えつつ、吸湿量を約22%向上させた商品。せまい場所にも設置しやすい除湿剤です。
透湿シート上にシールがついていて、除湿剤を捨てる際の水捨てがかんたんにできるという特徴があります。大容量の550mlのタイプのほか、標準吸湿量400mlのコンパクトタイプもあります。
addgood(アドグッド)『Dehumidify』

紀陽除虫菊『ピレコング 防虫&除湿』は、防虫・防湿に加え防カビ成分まで入ったトリプル効果で800mlという大容量タイプ。
さらに衣類にイヤなニオイを残さないタイプで、服にニオイ残りの心配もありません。
▼おすすめ7選|吊り下げタイプ(クローゼット向け)
ここからは、クローゼットの除湿に便利な吊り下げタイプの除湿剤のおすすめ商品を紹介します!
湿気・カビ・ニオイを防ぐコンパクトサイズボディ
ハンガー型の除湿剤で、ひとつあたりの標準除湿量は200g。商品全体で400g相当の除湿が可能です。中身全体がゼリー状になったタイミングが取り換え時期の目安です。
パワフルに除湿をしてカビの発生を防ぐほか、消臭効果もあるためイヤなニオイもおさえます。ピレスロイド系、パラジクロルベンゼン系の衣類防虫剤と併用することで大切な衣類をしっかり守ることができます。
除湿効果が一目でわかる吊り下げタイプ
120gのシートが2枚セットになっている除湿剤。袋から取り出してそのまま吊り下げるだけで効果を発揮します。最初は薬剤が顆粒(かりゅう)状ですが、湿気を吸収するとゼリー状になります。
180×60×220cmのクローゼットに2枚使用するのが目安です。袋を開けるとそこから吸湿が始まるので、2枚を一緒に使いはじめるのがポイントです。使い終わったあとはそのまま処分できます。
▼おすすめ7選|スリムタイプ(狭い場所向け)
ここでは、靴箱・下駄箱などで使いやすいスリムタイプの除湿剤のおすすめ商品を紹介します!

靴箱に備長炭を置く知恵は昔からよく耳にします。エステー『備長炭ドライペット 下駄箱用』では、この炭の持つ消臭力とともに1日履いて蒸れた靴の湿気が一緒に取り除かれます。
靴箱除湿では、消臭除湿可能な商品がおすすめです。
▼おすすめ7選|シートタイプ(タンスや衣装ケース向け)
続いて、シートタイプの除湿剤のおすすめ商品を紹介します! タンスや衣装ケース、押し入れなどに入れているものを湿気から守るのに便利ですよ。

大判でありながら、切って使うことも出来る白元アース『ノンスメルドライ大判シート』は、小さく切ってカバンの中に入れたり、大きいまま革のカバンを包んだりと使い方が豊富です。
家庭で使う場合、多用途に使える点は魅力的です。
▼おすすめ3選|業務用
ここまで家庭用の除湿剤をご紹介してきましたが、「部屋全体の除湿をもっと強力に行ないたい」という場合には、業務用の除湿剤を検討してもよいでしょう。乾燥剤や調湿剤と呼ばれるもののなかにも、高い除湿効果をもつものがあります。

業務用ですので小分けにはなっていませんが、ホームセンターなどで不織布やお茶の葉を入れ煮出す袋を購入すると使用しやすくなります。
除湿消臭の面でも注目の満栄工業『ヤシ殻活性炭』を業務用サイズで使える点は魅力的です。
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 除湿剤の売れ筋をチェック
Amazon、Yahoo!ショッピングでの除湿剤の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
除湿剤の正しい使い方
「除湿剤は効果ない」と思っている人は、もしかしたら使い方を見直せば効果を感じるかもしれませんよ。ここからは、除湿剤の正しい使い方をご紹介します。
用途や置く場所によって、除湿剤のタイプを使い分けるのはご説明したとおり。空間のなかでは、下や四隅の部分に湿気がたまりやすいので、床や棚の最下段に除湿剤を置くのが効果的です。
また、除湿剤のまわりには適度なスペースを設けることも大切。そして、効果が切れた除湿剤を放置しておくと、逆に湿気を発生させることにもなるので、気づいたらすぐに取り換えるようにしましょう。正しい使い方で、除湿剤の効果を最大限に発揮してくださいね!
【関連記事】そのほかの関連アイテムもチェック
まとめ
余分な湿気をそのままにしておくとカビや害虫発生の原因などになってしまいます。とくに、太陽の光がほとんど当たらない靴箱やクローゼットは湿気がたまりがちです。また、湿気は洋服や靴だけではなく家自体に大きな悪影響を与えることもあります。
除湿グッズは、ドラッグストアやカインズのほか、ダイソーなどの100均でも手に入ります。除湿剤を上手に使い、除湿対策をしておきましょう。除湿剤を使うことで、置くだけでかんたんに快適な空間を作ることが可能です。適材適所、用途に合った除湿剤をぜひ活用してみてください。
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