ダイエットにおすすめの漢方の選び方
医療ライター・西村テツジさんのアドバイスをもとに、ダイエットにおすすめの漢方の選び方を紹介します。ポイントは下記の3つ。
【1】自分の体力・体質をチェックして選ぶ
【2】肥満のタイプ別に漢方薬を選ぶ
【3】継続するために飲みやすさで選ぶ
上記の3つのポイントをおさえることで、より具体的に自分に合う漢方を選ぶことができます。自分の使い方にぴったりのダイエットにおすすめの漢方を選ぶために参考にしてみてくださいね。一つひとつ解説していきます。
自分の体力・体質をチェックして選ぶ
漢方では、それぞれの人の体力や体質に合わせた漢方薬を選びます。同じ肥満という悩みでも、処方が違うのはそのためです。女性であれば、生理の周期や様子、顔色や生活・行動から体質を判断します。
漢方薬の公式サイトで、体質チェック用に診断プログラムを用意している場合があるので試してみるといいでしょう。製薬メーカーによっては、どんな体力・体質の人に向いているか書かれているので参考にしてください。
肥満のタイプ別に漢方薬を選ぶ
ここでは、肥満によく用いられる漢方処方を紹介します。漢方でダイエットにする際の参考にしてください。
脂肪太りには防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)
食べすぎでお通じが悪く、お腹のたるみが気になるといった、脂肪太りタイプに合うダイエットに向いた漢方処方です。お通じに作用する大黄・甘草・芒硝で老廃物を体外へ出し、血液循環に作用する荊芥・当帰・防風で血の巡りを改善、解毒を行い脂質代謝をうながします。
代謝がうまくいかないのに、脂っこい食事・甘いものを食べすぎて、便秘や肥満に悩んでいる人にぴったりです。
水太りには防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
食べる量は普通でも、体内の水分が停滞してぽっちゃりと太ってしまう、水太りタイプに合うダイエットに向いた漢方処方です。色白で疲れやすく体力があまりない、汗かきの人に向いています。
防已と黄耆は皮膚表面に停滞している水分を取りのぞき、生姜で消化器に停滞している水分を温めて働きをよくし、白朮・甘草で消化器に滞った水分を尿として排出するというもの。関節に水がたまりやすい場合にも使えます。
固太りには大柴胡湯(だいさいことう)
慢性的なストレスにさらされ、食欲がとまらない、そんな体力のある固太りタイプに合うダイエットに向いた漢方処方です。ストレスなどで停滞しているエネルギーに作用し、流れを整えて体の熱やイライラを取りのぞきます。
わき腹からみぞおちが強く張って苦しい胸脇苦満(きょうきょうくまん)にぴったり。自律神経が乱れて便秘気味な人にも役立ちます。
ホルモンの乱れに桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
ホルモンのバランスがくずれて肥満気味の人に合うダイエットに向いた漢方処方。更年期に女性ホルモンが減少すると、脳下垂体が分泌する卵胞刺激ホルモンが視床下部の食欲中枢を刺激し食欲が旺盛になります。また桂枝茯苓丸は、停滞した血の流れをよくします。
継続するために飲みやすさで選ぶ
漢方を選ぶときは、自分にとって飲み続けやすいものを選ぶ必要があります。食生活や生活習慣の乱れで弱った体質を、よい方向に変えていくため、漢方薬はしばらく飲み続ける必要があります。
顆粒や錠剤など自分が飲みやすいものを選びましょう。実際に試して飲み続ける漢方を選びたい人は、お試し用の少量タイプを選ぶと失敗がなくていいかもしれません。
体質を変えることで悩みを解消! ダイエット漢方 医療ライターがアドバイス
ダイエット向け漢方薬は、各人の体質を整えることで、肥満の悩みをよい方向に導いていきます。そのため、ご自身に合った漢方薬を選ぶには、まずご自身の体質を知ることが大切です。
体力があり筋肉質で体格がよく暑がりな方は「実証」
体力がなく細身の体格で、胃腸が弱く寒がりな方は「虚証」という体質です。
ダイエット向け漢方薬は体質によって選ぶ薬が異なり、鍵と鍵穴の関係にたとえられています。
ダイエットにおすすめの漢方11選 医療ライター・西村テツジさんと編集部が選んだ
ここからは、ダイエット目的で使用できる漢方のおすすめ11選を紹介します。継続して飲みやすい、自分の体力・体質に合った漢方を見つける参考にしてください。

体力があり便秘がちな方には、ロート製薬 和漢箋『新・ロート防風通聖散錠満量』がおすすめです。
おなかの脂肪を落とす! 防風通聖散の成分を高配合
エキス原料そのものの作り方や、エキス抽出の精製度にこだわったロート製薬の漢方薬。交感神経や脂肪代謝経路に働きかけ、老廃物の排泄に働く18種類の生薬を配合しています。
お腹まわりの脂肪をしっかり燃焼させてダイエットしたい人にぴったり。264錠入りは22日分ですが、少量入りのパウチタイプもラインナップされています。

ツムラ『ツムラ漢方大柴胡湯エキス顆粒』
便秘がちで固太りの方には、ツムラ『ツムラ漢方大柴胡湯エキス顆粒』がおすすめです。
常習便秘や、便秘にともなう胃炎をやわらげる
体力はあるもののストレスに長期間さらされ、胸脇苦満のある人に合った漢方処方。大柴胡湯から抽出したエキスを飲みやすく顆粒状にしたものです。しつこい便秘に作用し、ストレスによる過食を緩和するのでダイエットにぴったり。
大人は1回1包を服用すればいいので、錠剤のように数える必要がありません。

生理痛や肩こり、冷え性などが気になる女性には、クラシエ『漢方桂枝茯苓丸料エキス錠 90錠』をおすすめします。
更年期などのホルモンの変動による症状がある方に
更年期の影響などでホルモンのバランスが乱れ、太りやすくなってしまった、そんな人のダイエットにはこの漢方がいいでしょう。停滞した血の流れをよくして、更年期の不快な諸症状をやわらげる漢方です。
生理痛、のぼせや足の冷えを感じる場合や、しみ、肩こり、打ち身などの場合にも作用します。女性特有のホルモンの乱れによる症状が気になる人に合う漢方です。
おなかの脂肪に加えて、肩こりやむくみにも効果
ダイエットにいいとされる漢方処方、防風通聖散の水製エキスを錠剤にしたもの。5歳以上から服用可能な商品です。
肥満で脂肪が筋肉にたまると血行不良で肩こりになることもあります。この漢方は肥満にともなう肩こりやむくみ、便秘にも向いています。
暴飲暴食による太鼓腹のダイエットにぴったり
昭和28年から漢方の製造・販売を専門に手がける一元製薬の商品。過食や暴飲暴食がなど生活習慣が原因で、お腹周りが気になる体力のある方に向いています。
たまった毒素を、汗や便、尿で排出するため、自然なお通じを目指す人にもぴったりです。また、体の代謝を上げるのを望む人は試してみてください。
つい食べ過ぎる方のダイエット漢方
自分のダイエットに漢方が合っているかどうかわからない人には、便利な5日分のお試しサイズがいいでしょう。こちらは防風通聖散をベースに、お腹にたまった脂肪の代謝をうながす漢方です。
コッコアポは肥満のタイプに合わせて3種類の商品が展開されており、ブランドサイトでは肥満・むくみのタイプもチェックできます。
ストレス性便秘、お通じの改善でダイエット効果
長期間ストレス状態で、緊張状態を緩和するために食べすぎたり、飲みすぎたりする人に合った漢方処方。この漢方を飲むことで、脂肪がつきやすくなった体質を変えていきましょう。
ストレスでエネルギーの流れが悪いために起きる、胸のつかえ感や脇腹の張りもやわらぎます。大柴胡湯をベースにした、苦みのある素錠タイプです。
1日2回の錠剤タイプのダイエット漢方
こちらは、大柴胡湯をベースにした漢方薬。ダイエット目的にふさわしい次の3つの作用が魅力です。腸管の脂質の吸収をおさえ、肝臓の脂質の代謝を高め、さらにお通じをよくして大腸からの脂肪の再吸収を防ぎます。
煎じ薬に近い色・香りを持つエキスを抽出できる、低温濃縮技術がポイント。さらに代謝を活発にしたい人向けに、生薬を増量したビスラットゴールドEXもあります。
いわゆる脂肪太り、おなかの脂肪が気になる方に!
3種類からなるナイシトールシリーズは、漢方処方の防風通聖散をベースに働き盛りの中高年をターゲットに開発された漢方薬。なかでも「85a」は成分量が少ないタイプで、ゆるやかな作用をもつダイエット用漢方薬から試したい人に合います。飲みはじめてお通じがよくなれば作用しているサインです。
空腹時に服用しますが、タイミングは自分で決められます。「起床後」「寝る前」など続けやすいタイミングで、習慣づくりをしましょう。
疲れやすくて汗かきぽっちゃりタイプの肥満症に効く
漢方処方の防已黄耆湯エキスを、持ち運びに便利な顆粒タイプにしたもの。疲れやすくて汗かきのぽっちゃりタイプの肥満で悩んでいる人に合った漢方薬です。購入前に販売サイトで体質・体力チェックをすることができます。
生薬の作用を高めるため、空腹時に飲みます。食前なら30分以上あけ、食後は2時間ほどあけることが大切です。ライフスタイルに合わせて、ダイエット用漢方を取り入れた新しい生活習慣をつくりましょう。
エネルギーの流れをよくして脂肪を燃焼させる
江戸時代に漢方薬を取り扱う薬局として創業した、本草製薬から発売されているダイエットに向く漢方エキス錠。こちらはストレスにさらされて食欲が増進し、脇腹からみずおちにかけて苦しく胃炎や便秘に苦しんでいる人に向けた漢方処方です。
イライラしてついつい食べすぎてしまい、その結果あちこちの脂肪が気になる人はぜひお試しください。
「ダイエット漢方」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ダイエット漢方の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場でのダイエット漢方の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
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自分の肥満のタイプに合った漢方処方を選ぼう
太りやすい原因や脂肪のつき方、体力・体質によって、さまざまな漢方処方があります。漢方薬は肥満の原因に働きかけて体質を変えていくため、まずは自分のタイプを知ることが大切です。肥満は肩こりや便秘とも深く関係するため、ダイエット用の漢方を飲むとそれらの症状もやわらぎます。
肥満は慢性的な症状なので、漢方薬を飲み続けることが大切です。お通じがよくなれば漢方薬が合っている目安になります。そのため少量のパウチ入りを選んで、お通じの様子をチェックしてから瓶入りを購入するのもいいでしょう。
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