スノーボード板の選び方 プロのスノボコーチに聞いた!
スノーボードの板は、それぞれ長さや形が異なります。そのため、「デザインが気に入ったから」「値段が安かったから」とカンタンに決めてしまうわけにはいきません。デザインの好みも重要ですが、どんなものが自分に合うのかを知っておきましょう。
ここでは、板の長さや種類など、スノーボード板を選ぶポイントを詳しく解説していきます!
自分の身長に合った長さを選ぶ
スノーボード板の長さを選ぶ基準は身長で決まります。
目安として、身長が175センチ以上の方は身長より20センチほど短い板を選ぶとよいでしょう。身長が160センチ以上175センチ未満の方は、身長より15から20センチほど短いものを。身長160センチ以下の方は、身長より10から15センチほど短いものを選んでくださいね。
板の種類で選ぶ
板の種類は大きく分けて「フリースタイル」「ジブ・グラトリ」「フリーライド」の3種類。あなたの滑りたいスタイルによって、選んでみてくださいね。
それぞれの板の種類と特徴を詳しく見ていきましょう。
どんな滑りにも対応できる「フリースタイル用」
販売されているスノーボード板の多くが、この「フリースタイル用」と呼ばれる種類です。その名のとおり、どんな滑り方にも対応できるオールマイティな板です。板自体に特別クセがないため、種類に迷った方や初心者に向いているといえます。
滑り方にこだわりがなければ、まずはフリースタイル用板を使ってみましょう。
難しいトリックに挑戦するなら「ジブ・グラトリ用」
ジブとはレールの上を滑るなど、アイテムを使用し技を繰り出して楽しむことをいいます。グラトリとはグランドトリックの略で、普通の斜面でプレス系やスピン系の技で楽しみます。
ジブ・グラトリ用板はトリックを繰り出すことに特化しており、比較的太くてやわらかく、短めであることが特徴です。モデルによって扱いやすさは異なるため、初心者の方はよく注意して選んでくださいね。
スピード感を出したいなら「フリーライド用」
高速で滑りたい方は、フリーライド用板を選んでみましょう。ゲレンデで風を切って滑るのは、気分がいいですよね。フリーライド用は高速で滑ることに特化した板なので、より刺激的な滑りをすることができます。フリースタイル用板と比べると、比較的細くて長めなのが特徴。
滑るのに慣れている中級者以上の方向けの板です。慣れていない初心者にはおすすめできないのでご注意ください。
滑りに合わせて形状を選ぶ
スノーボード板は板の反り具合にもさまざまな種類があります。こまかく分けると、キャンバー・ロッカー・ダブルロッカー・ダブルキャンバー・ゼロキャンバーの5つです。
板の形状により滑り心地は異なります。ここでは、それぞれの特徴を具体的に解説していきます。
キャンバー|基本動作をしっかり身につけたい方に
基本をしっかりと身につけたいなら、キャンバーを選ぶとよいでしょう。キャンバーとは、板の裏面中央部分に反りがあるもののこと。もっともスタンダードな形状です。
この形状は安定感があり、クセも少ないため初心者に向いています。
ダブルロッカー|場所を選ばずに滑れる
ゲレンデの状態を気にせず滑りたい! という方に好まれるのが、ダブルロッカーです。ダブルロッカーは、板の中央部分から外側に向かって反りあがっているロッカー形状の中央部分にキャンバー形状を取り入れたような形になっています。
ゲレンデはパウダーやバーンなど、コンディションはさまざま。ダブルロッカーは、どんなコンディションでも問題なく滑ることができますよ。
パウダーロッカー|新雪の上を気持ちよく滑りたい方に
サラサラとした、まだ誰も踏み入れていない新雪のうえで滑るのは気分がいいですよね。パウダーロッカーは、そんな新雪のうえで滑ることを考慮した板の形状です。板の先の方はロッカー、後ろの方はキャンバーのような形が特徴的で、「Sロッカー」と呼ばれることもあります。
新雪のうえでは滑りやすいですが、通常のパークには向いていません。また、初心者には不向きといえるでしょう。
ダブルキャンバー|少し荒れている雪の上を滑る方に
少し荒れている雪の上も滑ってみたい! という方に向いているのが、ダブルキャンバーです。名前のとおり、キャンバーがふたつついているような形状の板のことをいいます。キャンバーとロッカーを合わせたような乗り心地で、ゲレンデのコンディションを問わず扱いやすくなっています。
ターンをする際の安定感は少々欠けるため、転倒しないよう注意が必要です。
フラットロッカー|大きくターンをしたい方に
大きくターンをする際にエッジが引っかかりにくい、フラットロッカー。エッジの引っ掛かりを好まない方に、向いています。比較的操作のしやすい板のため、整備されたゲレンデでは滑りやすい板といえるでしょう。
ただし、こまかく素早いターンをしたい方にとっては操作がしづらく感じることもあります。
板の幅の広さで選ぶ
スノーボードは板の幅によっても滑り心地は変わってきます。また、自分の滑るスタイルによって板の太さを選んでもよいでしょう。
太めの板と細めの板のメリットや選ぶポイントを解説していきます。どんな滑りをしたいのか、想像しながら読んでくださいね。
安定感がほしい方は「太めの板」
板の幅が広く太いものは、安定感があります。ジブやグラトリ用の板は幅が太いものが多いです。太いものは初心者用と思われがちですが、太すぎてもクセがでてしまい滑りづらくなるということもあります。初心者には太すぎず細すぎない、中間のものがよいでしょう。
また、足の大きさによっては板からつま先がはみ出てしまいます。カービングを行なう場合、板からブーツが出すぎると引っかかる原因となるので注意しましょう。
ターンのしやすさを重視するなら「細めの板」
細めの板なら、高速で滑れて、ターンのキレ味も増します。コントロール性が高まるので、速く滑りたい方や技を極めていきたい方は細めの板がおすすめです。しかし、太い板と比べると安定性に欠けるため、注意が必要です。
板のかたさ・やわらかさも確認を
スノーボード板は「やわらかさ」も選ぶポイントです。初心者は操作のしやすいやわらかい板が向いているでしょう。
反対にかたい板は、高速で滑るスタイルに向いています。しかし、操作性に欠けるため、高速滑走をする予定のない方はやわらかい板を選ぶのがおすすめです。
自分の目的やスタイルに合わせて板を選ぼう プロスノーボードコーチによるアドバイス
プロスノーボードコーチ
スノーボードの板を選ぶポイントは多々ありますが、まずはフリーライド、フリースタイル、ジブ・グラトリ用などの目的が重要です。目的が明確となることで、サイズの選択や形状、ボードの硬さなども定まってきます。
どのようなスタイルをメインにスノーボードを楽しむかを基準にボード選びをされるといいと思います。自分のスタイルに合うボードを見つけて楽しんでください。
スノーボード板のおすすめ12選 メンズ・レディース! 人気ブランド厳選!
ここからは、プロスノーボードコーチの出口 超さんと編集部が選ぶ、おすすめのスノーボード板をご紹介! デザインのかっこよさはもちろん、性能にも注目して探してみましょう。自分に合ったスノーボードを見つけて、めいっぱいゲレンデを楽しんでください!
OGASAKA(オガサカ)『Comfort Turn』










出典:Amazon
長さ | 139~161cm |
---|---|
幅 | ノーズ:26.8~29.5cm、ウエスト:22.9~25.1cm、テール:26.8~29.5cm |
種類 | フリースタイル |
形状 | ディレクショナル |
やわらかさ | - |
BURTON(バートン)『NAME DROPPER』






















出典:Amazon
長さ | 148、151、155、158cm |
---|---|
幅 | ノーズ:28.78~29.72cm、ウエスト:24.7~25.3cm、テール:28.78~29.72cm |
種類 | - |
形状 | ハイブリットキャンバー |
やわらかさ | - |
NIDECKER(ナイデッカー)『SOLO MISSION MELLOW LTD』














出典:Amazon
長さ | 150、155cm |
---|---|
幅 | ノーズ:30.1、30.6cm、ウエスト:26、26.2cm、テール:29.6、30cm |
種類 | パウダーラン、フリーラン、カービング |
形状 | パウダーロッカー |
やわらかさ | - |
FNTC(エフエヌティーシー)『FLEXIBLE GROUND TRICK FREESTYLE』














出典:Amazon
長さ | 139、143、147、150、153、157cm |
---|---|
幅 | - |
種類 | グラトリ |
形状 | VDCロッカー(ダブルキャンバー) |
やわらかさ | - |
BURTON(バートン)『スノーボード板』

出典:Amazon
長さ | 150、154cm |
---|---|
幅 | ノーズ:29.12、29.57cm、テール:28.62、29.07cm、スタンス:50.5、53cm |
種類 | - |
形状 | フラットロッカー |
やわらかさ | - |
ACC snowboard(エーシーシースノーボード)『CAN FLAT-ROCKER』

出典:Amazon
長さ | 139、144、148、152、156cm |
---|---|
幅 | ノーズ:28~28.9cm、ウエスト:23.4~25cm、テール:28~28.9cm |
種類 | - |
形状 | フラットロッカー、フルツインチップ |
やわらかさ | - |
ACC snowboard(エーシーシースノーボード)『MOVERZ GULL WING W CAMBER』








出典:Amazon
長さ | 138、144、148、151、154cm |
---|---|
幅 | ノーズ:28.5~29.5cm、ウエスト:24.4~25.2cm、テール:28.5~29.5cm、スタンス:42~60cm |
種類 | フリーラン、パウダー、グラトリ |
形状 | ダブルキャンバー |
やわらかさ | ソフトフレックス |
SPOON(スプーン)『DESTINY』










出典:Amazon
長さ | 138、144、148、151、154cm |
---|---|
幅 | ノーズ:28.5~29.5cm、ウエスト:24.4~25.2cm、テール:28.5~29.5cm、スタンス:42~60cm |
種類 | フリーラン、グラトリ、パーク |
形状 | ダブルキャンバー/ガルウィング、ツインチップ、SW構造 |
やわらかさ | ソフトフレックス |
ALLIAN(アライアン)『DAMAGE』






出典:Amazon
長さ | 142、145、147、150、153、155cm |
---|---|
幅 | ノーズ:27.6~29.6cm、ウエスト:23.8~24.9cm、テール:27.6~29.6cm |
種類 | - |
形状 | MIDキャンバー |
やわらかさ | - |
TECH NINE(テックナイン)『CAM ROCK X JAH LIFE SNOWBOARD F18』












出典:Amazon
長さ | 136、139、142、146、150、153、155cm |
---|---|
幅 | ノーズ:27~29.4cm、ウエスト:23.4~24.9cm、テール:27~29.4cm、スタンス:36~64cm |
種類 | フリーラン、グラトリ |
形状 | フラットロッカー(キャムロック)、ディレクショナルツイン、SW構造 |
やわらかさ | ミドルフレックス |
OGASAKA(オガサカ)『The Free Custom』








出典:Amazon
長さ | 152、154、156、158cm |
---|---|
幅 | ノーズ:28.7~29.2cm、ウエスト:24.6~25.1cm、テール:28.7~29.2cm |
種類 | フリースタイル、グラトリ、カービング、ジャンプ ほか |
形状 | フリーキャンバー |
やわらかさ | - |
BC-STREAM『SOLEIL R』

出典:楽天市場
長さ | 136、139、142、145cm |
---|---|
幅 | ノーズ:25.9~27.4cm、ウエスト:22.2~23.4cm、テール:25.9~27.4cm |
種類 | カービング、トリック |
形状 | ダブルロッカー |
やわらかさ | - |
「スノーボード板」のおすすめ商品の比較一覧表
プロのスノボコーチが選ぶおすすめランキングTOP3 スノーボード板のおすすめはコレ!
これまで紹介した商品のなかから、プロスノーボードコーチの出口 超さんが選ぶ、スノーボード板のおすすめランキングTOP3を発表します! 迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
3位 BURTON(バートン)『NAME DROPPER』
プロスノーボードコーチ
『NAME DROPPER』は、フラットのグリップ力とキャンバーの反発を兼ね備えた、ハイブリット形状のツインチップフリースタイルボード。これからスノーパークに挑戦したいスノーボーダーにおすすめです。
2位 OGASAKA(オガサカ)『Comfort Turn』
プロスノーボードコーチ
『Comfort Turn』は初級者から上級者まで扱いやすい、ジャパンクオリティーのオールラウンドボードです。サイズバリエーションが豊富にあるので、男女や体格を問わず選べます。
1位 NIDECKER(ナイデッカー)『SOLO MISSION MELLOW LTD』
プロスノーボードコーチ
『SOLO MISSION MELLOW LTD』は、サーフィンとスノーボードをこよなく愛する世界的アーティスト、ジョナス・クレアッソンとのコラボよる、サーフスタイルのおしゃれなボードです。カービングやパウダーランに挑戦したいスノーボーダーにおすすめ。
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする スノーボード板の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのスノーボード板の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
スノーボード関連グッズはこちらで紹介 もっとスノボを楽しもう!
ウィンタースポーツのなかでもスキーとならんで人気のスノーボード。マイボードを使うなら、運ぶ際にスノーボードケースが必要となります。多くのメーカーから発売されていて、2wayタイプや3wayタイプ、キャスターつきやリュック式など、いろいろな機能がついています。この記事では、スノーボードケースの選...
スキーと肩を並べるウィンタースポーツ「スノーボード」。ただ滑るだけでなく地上で技を決める「グラトリ(グラウンドトリック)」や「ジブ(ジビング):ボックスやレールなどをこするように滑走するスタイル」を楽しむ人も増えてきました。この記事ではグラトリを楽しむための板の選び方を解説し、プロスノーボード...
プロのスノーボードコーチ・出口 超さんと編集部が選ぶ、おすすめのスキー・スノーボード用ワックス10選を紹介します! スキーやスノーボードの爽快さを存分に楽しむなら、充分なメンテナンスが欠かせません。なかでもとくに重要なのが板にかける「ワックス」。ホットワックスと簡易ワックスがありますが、どちら...
毎年冬になるとウィンタースポーツを楽しもうと、雪山へ向かう人もいるのではないでしょうか。「どうせ一回きりだからレンタルでいいや」「そろそろ買い替えたいな」そう考えているあなたに、この記事では、プロスノーボードコーチの出口 超さんと編集部が、おすすめのスノーボードウェアをご紹介します。メンズ・レ...
スノーボードは今ではスキーと並ぶウィンタースポーツとして定着しました。スノーボードでは、接触や転倒に備えて頭部をしっかりガードするヘルメットが重要なアイテム。デザインも機能もいろいろなものがあって、選ぶとなると迷ってしまいがちです。この記事では、スノボ用ヘルメットの選び方を解説するとともに、お...
編集部より
この記事では、スノーボード板の選び方とおすすめ商品を紹介しました。スノーボード板を選ぶときは、デザインだけでなくスペックもよく確認することが大切。自分のスタイルに合わせて形状ややわらかさを選べば、扱いやすいスノーボード板を見つけることができるでしょう!
ぜひこの記事を参考にして、あなたにぴったりのスノーボード板を見つけてくださいね。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※マイナビおすすめナビでは常に情報の更新に努めておりますが、記事は掲載・更新時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。修正の必要に気付かれた場合は、ぜひ、記事の下「お問い合わせはこちら」からお知らせください。(掲載:マイナビおすすめナビ編集部)
※2020/12/07 コンテンツ修正のため、記事を更新しました(マイナビおすすめナビ編集部 桑野美帆子)
京都府舞鶴市生まれ。日本体育大学卒。SIA(日本プロスキー教師協会)教育部技術委員スノーボードデモコーチ。力学に基づいたスノーボード理論を2006年に構築。 著書に「もっとカッコ良く滑るスノーボード」(メイツ出版)、「はじめてでも絶対うまくなるスノーボード」(主婦の友社)、自費出版によるe-book「もっと優雅にカッコ良く滑るスノーボード」(Kindle)などがある。 人の骨格やバランスに応じたレッスン・バインディングのセッティング診断に定評あり。スノーシーズンは主に、神立スノーリゾート(新潟県)で自身のレッスンプログラム「超塾」を開催。夏場は地元舞鶴市にてスクーバダイビングとSUPのガイドをしている。