猫用自動給水器の選び方 猫の水やりを自動で!
ここからは、猫用自動給水器の選び方をご紹介します。
猫が飲みやすい高さかどうかをチェック
猫が飲むときに無理のない体勢で飲めるかチェックしてください。
高すぎると首を伸ばして飲むようになるため、飲まなくなってしまう可能性があります。反対に低すぎると、下を向いた、かがんだような体勢で飲まなければならないので、猫の負担になります。猫の体形や年齢にあわせて選ぶことも大切です。
子猫や標準体重の成猫の場合は、低めの給水器でも問題ないでしょう。しかし、体格の大きな猫や高齢の猫には、かがまなければならない低めの給水器は飲み込みにくく、むせてしまう可能性があるため、おすすめできません。なかには高さ調節ができる商品もあるので、あわせてチェックしてみてください。なお、高さのある自動給水器は猫がひっくり返すことがあるので気を付けましょう。
猫のヒゲが当たらない大きさを
猫は口の周りにヒゲがありセンサーの役割をしています。水を飲んだり、フードを食べたりするときにもこのセンサーであるヒゲが当たることを嫌う傾向がありますので、広いものを選びましょう。
猫はもともと水をたくさん飲む動物ではありませんが、あまり飲まないと心配されている場合は、容器の広さや深さなどが問題かもしれません。
自動給水器のタイプで選ぶ
猫の自動給水器には、おもに循環式とディスペンサー式があります。
いつでもキレイな水が飲める「循環式」
循環式給水器は、モーターにより水が循環し、フィルターでろ過されたきれいな水を飲むことができるタイプです。フィルターで水の汚れを除去するので、フィルター交換や細かなパーツの汚れを定期的にお手入れする必要があります。
電源不要でお手入れ簡単な「ディスペンサー式」
飲んだ分だけディスペンサーからつぎ足しされるタイプは、循環式に比べるとお手入れ簡単で、安価です。置き場所も考えず、電源がいらないのも魅力。ディスペンサーのなかの水換えはこまめに行う必要があります。
お手入れしやすさをチェック
愛猫が飲む水を新鮮にたもつためには、自動給水器のお手入れは欠かせません。循環式の場合はとくに、フィルターの交換などきちんとお手入れする必要があります。ちょっとした隙間にもカビや水垢は溜まってしまうのでパーツが全て取り外せるものやパーツがシンプルで隅々までしっかりと洗えるものがおすすめです。
こまかいパーツ交換など、メンテナンスが大変だと負担になってしまうので、なるべくかんたんな構造のものを選ぶとよいでしょう。
静音性もチェック
給水器のなかには、音の静かなポンプやモーターを採用しているタイプもあります。猫は音に敏感な動物なので、できるだけ作動音が静かな機種を選びたいところ。作動音がうるさいと、猫が水飲み器に近づかなくなる可能性もあります。夜間に自動給水器を利用する機会が多い方も、ぜひ音の静かさにも注目してみましょう。
なかには、モーターの回転数を変えることができる商品もありますよ。
素材で選ぶ
自動給水器は、使われている素材ごとにメリット・デメリットがあります。どういう風に使うかを考えたうえで選ぶのがおすすめです。
陶器製
素材が陶器の自動給水器は、重さがあるので置いたときに安定感があり、傷や汚れがつきにくいのが特徴です。見た目にも高級感があります。
一方で、落としたときに割れやすかったり、重量があるために動かしにくかったりします。また、他の素材の商品より高価であることが多いです。
プラスチック製
素材がプラスチックの自動給水器は、軽くて比較的安価なのが特徴です。種類やカラーも豊富で選びやすいでしょう。
ただ、陶器やステンレスと比べると柔らかいため、猫がひっくり返したり、何かにぶつけたりしたときに傷や汚れがつきやすいです。
ステンレス製
素材がステンレスの自動給水器は、カビや雑菌がつきにくいので衛生面で優れています。陶器ほどは重くないため扱いやすく、プラスチックより硬いため傷や汚れもつきにくいです。
しかし、金属アレルギーのある猫には使えなかったり、特有の金属音が気になったりするのは難点といえます。
猫用自動給水器おすすめ9選 洗いやすいモデルや静音モデルなど
ここまでに紹介した猫用自動給水器の選び方をふまえて、ふくふく動物病院の院長・平松育子さんと編集部で選んだおすすめ商品をご紹介します。

成長に合わせた高さの調節ができる
ゲージに取り付けるタイプです。ウォーターディッシュで飲んで減った分が給水されます。市販の500mlペットボトルを給水器に取り付けるだけで使えます。
高さも取りつけ位置を変えるだけなので、猫の体格や成長段階に合わせて変えることができます。ディッシュ部分の取り外しもできるため、ペットボトルの水を交換するときに洗って清潔に保つことができます。
インテリアに合うセラミック製(陶器製)
ジェックスの自動給水器シリーズ、「ピュアクリスタル」のセラミック製(陶器製)が発売されました。ファンネルにゴミがたまりにくく、猫が飲みやすいよう設計されています。フィルターで食べかすや被毛などをしっかりキャッチし、いつでも清潔な水を飲むことができますよ。
本体は軽くて丈夫なABS樹脂でできており、持ち運びしやすいです。お手入れ簡単なのもうれしいポイント。

無理なく飲める高さが決め手
タンク容量が1.8Lでたっぷり使えます。横幅が23.4cm、奥行きが18.6cm、高さ15.4cmですので、ヒゲの当たらない広さです。メインクーンなどの大型猫には高さが足りないかもしれませんが、標準的なサイズの猫たちには無理なく飲めるちょうどよい高さでしょう。
フィルターには抗菌活性炭と不織布が使われていて、カルキ臭や被毛・ホコリ・食べかすなどをしっかりキャッチしてくれます。
コードレスポンプでお手入れ楽ちん!静音設計も◎
水のみ器の斜面が4.18°に設計されていて、猫が水を飲むときの負担を軽減。大容量の2Lで、本体の透明窓から水の残量が分かります。さらにポンプがコードレスで全部取り外せる仕様なのでお手入れも簡単です。
また、20dbの静音設計もうれしいポイント! フィルタ交換などのタイミングは、ランプでお知らせしてくれます。
電源不要で設置場所を選ばないスタンドタイプ
先端のボールに、猫の口や舌が触れることによって水が出てくるスタンドタイプの自動給水器です。電源不要で使用できますので、場所を選ばずに設置できます。
内部には活性炭入り浄水カートリッジが搭載されていて、いつでも綺麗でおいしい水が出てくるのがうれしいですね。構造もシンプルでお手入れもしやすいので、衛生的に使えますよ。

フィルターつきでいつでもきれいな水が飲める
水が流れる部分と、水が溜まる部分がある給水器です。ボウル状のお皿に慣れている猫が、初めて水が流れるタイプの給水器を使うときに向いています。フィルターも設置されていますので、カルキ臭や被毛・ホコリなどをしっかりキャッチして、いつもきれいなお水が飲めます。
水が湧き出るタイプは停電時に全く水が飲めなくなりますが、本商品は水が溜まる部分があるので、停電になっても安心です。

中央部のディッシュで子猫から高齢猫まで対応
陶器製の自動給水器です。直径26.6cmの器の中央に、高さ15.4cmのディッシュがあるので、子猫から成猫、高齢猫まで対応できます。
ため水、滝状に流れ落ちる水、湧き水の3種類の出水パターンが同時に起こるので、猫のよくある好みをこの自動給水器で叶えることも可能です。
活性炭フィルターが内蔵されていますので、カルキや被毛・ホコリなどもキャッチし、常にきれいな水を飲むことができます。

外出が多い家庭向けの3.5L
タンク容量3.5Lの自動給水器なので、留守がちのご家庭や、旅行で不在にするなどの時に安心なサイズです。水を飲んで減った分だけ自動的に給水されます。
タンクが大きいですが、台座からタンクを取り外し、キャップをつけたらそのまま台座に戻すだけですので取り扱いはかんたんです。電源を必要としませんので設置場所を選ばず、モーターがなく音がしないので怖がりません。
タンク部分が大きいのでぶつかったりした場合、バランスを崩して倒れるおそれがありますので、壁際などの設置がいいかもしれません。

シンプルな構造でお手入れかんたん
出水モードが2種類あり、アタッチメントをつけると水道の蛇口から水が出るような状態にできます。アタッチメントを外すと、湧き水のような出方になります。
蛇口から流れる水を好む猫は、アタッチメントを取り付けると喜んで飲んでくれるかもしれません。容量は1.2Lで十分な量です。
パーツが少なく複雑な構造ではないので、お手入れをしやすい給水器です。
おすすめ商品の比較一覧表
各通販サイトの最新人気ランキングを見る 猫用自動給水器の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの猫用自動給水器の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
猫が水を飲まないときの上手な飲ませ方 水を飲まないときの対処法を伝授!
自動給水器を導入すると、「飲んでくれない」と困る飼い主さんもいるようです。はじめは警戒している可能性があるので、いつもの水飲み場とは別に自動給水器を設置して、少しずつ慣らしていくといいでしょう。
水道の蛇口など、流れる水に興味を持つ猫も多いようなので、水が流れるタイプの自動給水器だと飲んでくれやすいかもしれません。それでもなかなか飲んでくれないときは、水飲み場を増やす、新鮮な水に取り換えるなどを試してみてください。
動物病院院長からのアドバイス
給水器には電気を用いるものと、用いないものがあります。それぞれに特徴がありますが、ほとんどの循環型自動給水器にはフィルターが設置されていますので、決め手は猫の性格や年齢、体格とお手入れのしやすさになってくると思います。
怖がりの猫の場合はモーターの音を嫌がるかもしれません。そのようなときには、水を飲んで減った分が供給されるタイプのものが向くでしょう。子猫には低めのものを、高齢猫や体格の良い猫には高めのものにして、かがまなくても水を飲めるものを選んであげましょう。
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猫が快適に過ごせる環境を過ごそう 編集部からひとこと
猫が生きていくためには十分な水を与える必要があります。常に猫を見守ることができる環境であればいつでも水を交換することができますが、でかける機会が多いとそうもいきません。そこで便利なのが自動給水器です。
自動で水を足してくれるのみでなく、水を循環させることによっていつでも綺麗でおいしい水の状態を保つことができるものなども登場しています。設置場所や猫の好みなどに合わせてぴったりなものを選ぶことによって、より猫が快適に過ごせる環境を作ることができるでしょう。
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山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院を2006年に開業。得意分野は皮膚病です。2019年4月より皮膚科と内科中心の病院を目指していきます。飼い主さまのお話をしっかり伺い、飼い主さまと協力し合いながら治療を進めていくように心がけています。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。