護身用具の選び方を種類別に紹介! 合法なものは? 防犯コンサルタントが解説!
護身用具は、自宅や事務所などに保管しておくぶんには問題ありませんが、携帯する際には注意が必要です。正当な理由があるとき以外の所持は軽犯罪法に抵触・違反してしまうことがあります。護身用具にもさまざまな種類があるので、まずは種類別の選び方をみていきましょう!
電気の力で撃退する「スタンガン」 護身用具としてはよく知られている!
スタンガンは、高い電圧で相手にショックを与える護身用具。相手を気絶させてしまうほどの強力なイメージがありますが、一般的に護身用として売られているものはそれほどの威力はありません。空中放電で相手を威嚇したり、バチバチという大きな音で驚かせたりという機能のものがほとんどです。
使いやすいサイズ・形状を選ぶ
スタンガンにもさまざまな形状があります。手持ちサイズのものが一般的ですが、手持ちサイズより小さいコンパクトタイプ、ペンタイプのスタンガンなどもあります。
逆に、警棒状になっているタイプの大きめのスタンガンもあります。携帯するには大きすぎますので、自宅や会社での保管用に向いているでしょう。
スタンガンの効果は電気スパークと電気ショック
上記でも触れたように、スタンガンの効果は空中放電と大きな音ですが、これらの効果はスタンガンの電圧と必ずしも一致するとは限りません。スタンガンの威力は「電気スパーク(音と光の強さ)」と「電気ショック(電圧)」で決まります。
実際に使用する場合は、相手を威嚇することがおもな目的となりますので、あまり強力なものを選ばなくてもいいでしょう。
仕様が明確に公開されているものを選ぶ
護身用具の購入のときには、日本護身用品協会(JSDPA)の基準をクリアした商品を選ぶことをおすすめします。護身用途として使用できる商品のみに与えられるラベルが付いていますので、確認するといいでしょう。JSDPAに加盟している護身用品取り扱い店もあります。
距離があっても狙いやすい「催涙スプレー」 女性でも使いやすい!
催眠スプレーは、相手の顔に吹きかけることで相手をひるませたり、視界を防いだりすることができる護身用具です。刺激物が含まれた液体を使用していることが多いため取り扱いや携帯には注意が必要ですが、襲われたときに相手から逃げられる時間を確保できるでしょう。
噴射距離が長いと狙いやすい
催眠スプレーを使用する際は、噴射距離が重要なポイントのひとつです。仕様に「飛距離」が表示されていますので、3m以上のものを選ぶといいでしょう。飛距離が短いと噴射しても狙いにくく、催眠スプレーの効果をじゅうぶん発揮できませんので必ずチェックしましょう。
噴射タイプで選ぶ
催眠スプレーには、大きくわけて「液状タイプ」「泡状タイプ」のふたつがあります。液状(リキッド)タイプは水鉄砲のように噴射されるため風に流されにくいのですが、液の広がりがなく狙いが定めにくいというデメリットがあります。
泡状(フォーム)タイプは、催涙ガスをこまかな粒子にして噴射させるもので、飛距離が長く適度な広がりがあります。また風にも流されにくいので外で使用するなら泡状のものをおすすめします。
なかには霧状(ミスト)タイプの催眠スプレーも存在します。広がりながら噴射するため広範囲を狙えますが、風に弱く飛距離も短いのであまり実用的ではありません。
安全ロックは外しやすいものを
催眠スプレーは、不本意に中身が流出しないよう安全ロックが付いているものがほとんどです。しかし、いざというときは、あわてたりパニックになるなど平常心を失っている場合が多く、スムーズにロックを外せるか不安に感じる方も多いのではないでしょうか。
そんな方には、片手ですぐにロック解除できるワンタッチタイプのものをおすすめします。
携帯用? 据え置き用? 使いやすいサイズを選ぶ
先にご紹介したスタンガンと同じように、催眠スプレーにも携帯用のコンパクトなものから据え置きできる大きなものまで、さまざまな大きさのものがあります。持ち歩きに大型缶は向きませんが、自宅や会社、店舗などに据え置きする場合は、大きくても問題ありません。
いざというときにすぐに取り出せるよう、ある程度わかりやすい場所に置いておくといいでしょう。ニーズに合わせて使いやすいサイズを選んでくださいね。
伸長する護身用具「特殊警棒」 強力な打撃力が魅力!
警察官が所持しているイメージが強い特殊警棒。伸縮式の警棒で、市販されているものは素材もさまざま。強固な金属でできているものなどは相手に強力な打撃ダメージを与えるため、所持する際は注意が必要です。
伸縮の方法を事前に確認しておこう
特殊警棒は、元の商品サイズの2~2.5倍ほど伸びるものが多いのが特徴です。棒を伸ばす方法については2つにわけられ、ひとつは振り出すと自動でロックがかかるタイプと、手動で棒を引っ張り出してロックをかけるタイプがあります。
前者は振り出す力がかなり必要ですので、後者の手動タイプのほうが使いやすいでしょう。値段も手動タイプのほうが安価です。
素材によって強度もさまざま
特殊警棒の素材はスチールやアルミなどの金属製のものが多いのですが、そのほかにもプラスチック製などもあります。金属製のなかでもとくにスチールは重量があるうえ、振り回すための力が必要。その点アルミやプラスチック製は軽くて扱いやすいのが特徴です。
ただし、強度面を考慮した場合、プラスチック製のものよりアルミ製のものをおすすめします。あとは護身する際に警棒を「奪われない」ということも非常に重要ですので、使用の際は注意しましょう。
「クボタン」「スティンガー」など小型の護身用具も 簡単に常日頃から身につけられる!
上記で紹介した「スタンガン」「催涙スプレー」「特殊警棒」などの護身用具は、相手にダメージを高い確率で与えられます。しかし、一般にはなかなか手に入れにくく、所持できる条件もクリアしなければなりませんので、購入のハードルが高くなります。そこでここからは、クボタンやスティンガーなどに代表される、手軽に携帯できる小型のアイテムを紹介します。
護身用具っぽくない見た目で携帯性にもすぐれる
クボタンとは、在米日本人で空手家の窪田孝行さんが考案した小型護身用具です。純正のクボタンはプラスチック製ですが、クボタンに似た形の商品も近年では販売されていて、比較的軽い素材でできています。
一方、スティンガーもクボタンと同じくキーリングがついたキーホルダータイプの護身用具のひとつ。どちらのアイテムも手で握って相手の急所やツボを突くことができます。値段もお手ごろですので、携帯タイプの護身用具として男性・女性問わずおすすめできます。
「クボタン」は護身術もあわせて習得
クボタンを使う護身術の術技体系のことをクボタン護身術といい、もともとは身近にあるボールペンを使って万が一のときに身を守るための技ともいわれています。アクセサリー感覚で比較的かんたんに身に付けられます。
「タクティカルペン」ならふだんはペンとして携帯
タクティカルペンは、護身用で使用するとき以外はペンとして使えるので、非常に携帯しやすい護身用具のひとつです。クボタンやスティンガーと同じように、相手のツボや急所を突くことができます。
また、非常時に電車や車のなかから窓ガラスを割って出る際にも役立ちます。
「防犯盾」は店舗や窓口の据え置きに 相手の攻撃から身を守るための盾!
防犯盾は、防御に特化した護身用具。なじみがない方もいるかもしれませんが、たとえば店舗などで看板として防犯盾にちらしやポスターを貼って使用することも可能。一見看板にしか見えないため、いざというときのために据え置き用の護身用具に適しています。
防犯盾とほかの護身用具を合わせて使用することで、防御+攻撃を同時に行なうことも可能。おすすめなのは催眠スプレーです。併用して使用することで、看板に見せかけた防犯盾で犯人を油断させたところで催眠スプレーを吹きかけるといった使い方もできます。ただし、盾を先に相手に奪われないように注意することが必要です。
「さすまた」はふたり以上で使用
防犯訓練でよく使用されるさすまた。先が二股にわかれており、暴れている犯人を間合いを取りながら抑え込むことができる護身用具です。最低でもふたりで使用することが基本ということも覚えておきましょう。
軽量で強い素材のものを選ぼう
さすまたは使われている素材によっては重量があり、とくに女性にとっては扱いにくくなる場合があります。アルミ製のもので1~2kg、カーボン製も比較的軽量のものが多いです。会社や家庭に据え置きする場合は、取り出しやすい場所を選びましょう。
持ち手が握りやすく扱いやすいものを
さすまたを実際に使用する場合には少しコツが要ります。扱いに慣れていないと、逆に相手に奪われてしまう可能性もありますので、事前に練習しておくといいでしょう。グリップ部分が持ちやすいものや、滑り止め加工されているものをおすすめします。
「防刃チョッキ」は刃物の攻撃から身体を保護 身に危険を感じている人におすすめ!
防刃チョッキとはその名のとおり、刃物による攻撃を防ぐために着用するものです。店舗で働いているときにスーツの下に着たり、海外旅行に持っていったりしてもいいでしょう。
強度を高める防刃パネル入りのものを
護身用具として最大の効果を期待するなら、刃物やアイスピックなどの通過を防げる防刃パネル入りのものをおすすめします。素材が金属ならなお安心です。また、チョッキの前部分のみに入っているものや前後左右に入っているものがありますので、使用シーンに応じて選ぶといいでしょう。
身体にあったサイズを選ぶ
防刃チョッキも洋服と同じように身につけるものですので、購入時にはサイズを確認しましょう。基本的には、S、M、L、XLなど用意されているものが多いですが、なかにはフリーサイズのものもあります。マジックテープなどで調整できる着やすいものもあります。自分の胸囲と腹囲に合った適切なサイズを選びましょう。
デザインによって着用イメージもさまざま
実際に警察官や警備員が着用しているものは、市民に不安な気持ちを抱かせないようなデザインになっているものが多いです。そのほかにはスーツの下に着ても目立ちにくい自然なデザインのものや、なかには分厚くて目立つ、見た目の商品もあります。余計な違和感を感じさせないためには、なるべくシンプルなデザインのものを選ぶといいでしょう。
護身用具のおすすめ15選 防犯コンサルタントと編集部が選ぶ
それではここから、防犯コンサルタントと編集部が選んだ護身用具のおすすめ商品を紹介します! 上記で紹介したもの以外にも、さまざまなタイプの商品を紹介しますので、状況に応じて必要なタイプを選んでみてくださいね。
銃メーカー開発でクオリティはお墨付き
アメリカの拳銃メーカーである、スミス&ウエッソンのタクティカルペン。拳銃メーカーだけあって、ずっしりとした重厚感のある素材が使用されています。クールで高級感のあるデザインとはうらはらに、使用すると想像以上の威力を発揮。ダンボールを3重にしたものも、いともかんたんに貫通します。
ただし、その威力ゆえに武器と見なされる可能性がありますので、ペン型護身用具として持ち歩くときはじゅうぶんな注意が必要です。

学校や公共機関など、人の集まる場所には備えておきたいさすまた。長いと相手との距離が保てますが、扱いにくいのが難点です。ミナト電機工業『護身・防犯用さすまた』は、ハンドルをつけることで扱いやすくなっています。ただし、実際に使用する場合には施設内で複数本用意し、数人で不審者を取りおさえるようにしましょう。
ハンドルと充分な長さで相手との距離を保てる
持つ部分にハンドルが付いたさすまたです。ハンドルを握って使用することで、相手を押さえやすくするところがポイント。また、全長205cmというロングタイプで、相手との距離が保てるため、抵抗されたときの危険性を軽減。
アルミニウム製で軽量。滑り止め付きグリップとハンドルをしっかり握れば、女性でも比較的かんたんに扱うことができます。
筆記用具としてもガラスブレーカーとしても利用可
こちらは筆記用具としても使え、ガラスブレーカーとしても使えるタクティカルペンです。見た目やサイズはいたって普通のペンですので、ふだん筆箱に入れておけば、いざというときにすぐに取り出せるでしょう。
とがった先端は打ち付けることで音を鳴らすことが可能。また穴が3つあいている場所には、ストラップやチェーンをとおすことができます。
スティックとホイッスルのダブル効果で撃退
手のひらサイズで超軽量なタクティカルスティックです。スティック2本とホイッスルが付いたセットでどこにでも持ち歩きが可能。スティックの形状はアルミ合金の円筒形になっています。
体力のない女性でも、被害時などにとっさに相手の関節やツボを攻撃することが可能。また台風や嵐などの災害時に車に閉じ込められたときには、ガラスを割って脱出できます。
コンパクトながら威力は充分
台湾ブランド、モテド社の噴霧タイプ催涙スプレー。原料には食用のカラシオイルを使用しており、飛距離は1.5~2mとなっていますが、近距離で使用するなら威力は充分です。
コンパクトサイズかつ、キーホルダーとしてリュックやバッグにぶら下げられますので、お子さまや女性でも手軽に持ち歩くことができます。押しボタンを半回転させる安全装置も付いていますので、誤噴射を防ぐこともでき安心感も高いでしょう。

護身用具は、いざというときにすぐに使える状態になければいけません。また、携帯することで犯罪の抑止力にも繋がります。その点でも、ワンホース『プッシュくん キーホルダー付き』は、よく考えられていると思います。
超軽量で頑丈なスティンガー! 女性の一人歩きにも
伸縮自在なストラップ付きのスティンガー。ストラップはキーリングとしても使用できます。硬貨プラスチック素材ですので、超軽量かつ頑丈なつくりになっています。握りやすいグリップもポイント。
力の弱い女性でもかんたんに取り出して握るだけで、相手の急所を素早く突くことができます。カラーも4種類ありますので、キーホルダー感覚で好きな色を選べますよ。
特殊素材・製法で刃物を通さない
超高密度ポリエチレンファイバー素材でできた防刃チョッキです。高い防刃性能と機動性能であらゆる刃物から身を守ります。サイズはフリーサイズとなっており、ワンタッチバックルで調整が可能。
防刃パネルは特殊製法を施しており、左右にもしっかり折り曲がります。銀行や学校、モールなどの警備用にもいいでしょう。がっちりとしているため重量があるので、その点はご注意を。
京都西陣織りの独自の生地が着やすさを実現
本体にはポリエステル100%の素材を使用し、表地にはメッシュ生地が使われているので通気性にすぐれています。さらに中地は超高強力ポリエチレン原糸を京都西陣織で織り上げたヨロイプロ独自の生地で作られているのも特徴。
とても薄手で女性の体にもフィットし、ふだん着の下にも着やすくなっています。海外旅行にもおすすめ。
1本で3役!催涙スプレー
トリプルアクションはOCガスとCNガス、それぞれの長所をブレンドした溶剤に 犯人識別用塗料(UV-DYE)を加えて無色透明なフォーミュラに仕上げているのが特徴。
間違って噴射した場合でも、教室内を汚さないことや後始末の容易さを考慮して 多くの小学校・中学校などを含めた教育委員会の入札の他、保育園や大学でも 防犯用品として装備されているほど。
豊富なカラーから好きな色が選べる護身用具
見た目がとてもおしゃれな護身用スティック。使用方法は、リングに親指を通してスティックを握るというもの。長さ14cm、直径1.5cmでコンパクトですので携帯しやすくなっています。
カラーバリエーションが豊富なところも魅力で、9色から好きな色を選べます。女性や小さいお子さまの防犯対策としておすすめです。
高品質・高耐久にすぐれたタクティカルライト
最新のLEDを採用したホワイトウルフのタクティカルライト。相手を撃退するというわけではなく、逃げる程度の少しの時間目をくらませたり、威嚇する目的に使用する護身用具として持ち歩きやすいアイテム。最大で1,000ルーメンの明るさになります。
一般的なフラッシュライトはライト点灯モードの切り替えをひとつのボタンで行ないますが、本商品は点灯とモードの切り替えが別々のボタンになっているところも大きな特徴。ライト点灯中にモード切替ボタンを長押しすれば、ハイパワーでのストロボ点灯を長時間使用できます。
高品質・高耐久を保持しながら、コストパフォーマンスにもすぐれたアイテムです。
「護身用具」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 護身用具の売れ筋をチェック
楽天市場、Yahoo!ショッピングでの護身用具の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
防犯コンサルタントからのアドバイス
いざというときのために、扱いやすいもの選ぼう
護身用具は、なによりもいざというときにきちんと扱えることが大切です。携帯しやすく、自分で扱いやすいものを選ぶようにしましょう。
ただし、防衛力や攻撃力の高すぎるものは、相手を傷つけるばかりでなく、自身の怪我にも繋がりますので、高スペック過ぎないものを選ぶことも大切です。
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いざというときに役立つ、最強の護身用具を選んで!
この記事では、護身用具のおすすめ商品をご紹介しました。
選び方のポイントをおさらいすると、「スタンガンは電気の力で威嚇・撃退」「催涙スプレーは距離があっても狙いやすい」「特殊警棒は伸長する護身用具」「さすまたはふたり以上で使用できる際に」「防刃チョッキは刃物の攻撃から身体を保護」となります。
この記事を参考に、あなたにあった護身用具をみつけてくださいね!
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
整理収納を出発点に、防犯、防災、住まいづくりなど、日常をより快適に安全な環境で 過ごしていただけるために、一般家庭から企業までのコンサルティング業務やメディアでの 慣習などを行なっています。 愛知県東海市と岐阜県多治見市のコミュニティエフエムで、ラジオパーソナリティとしても活動。