窓用の防犯ブザーの選び方 欲しい機能で
犯罪の被害を防止するのに役立つ「窓用の防犯ブザー」。アイテムもさまざまで、自分の家にはどのタイプが適しているか悩みますよね。そこでここからは、防犯アドバイザーである京師美佳さんに、窓用の防犯ブザーを選ぶときのポイントを教えてもらいました。ポイントは下記6点。
【1】誤動作の少ないものを選ぶ
【2】大音量タイプを選ぶ
【3】外部にアピールできるとより効果的!
【4】電池が長持ちするタイプを選ぶ
【5】検知するタイプで選ぶ
【6】遠隔操作が可能なタイプもポイント
それぞれの特徴をおさえて、ご自宅に合った窓用の防犯ブザーを見つけてくださいね。
【1】誤動作の少ないものを選ぶ
防犯アドバイザー
窓の防犯ブザーは、ガラスに貼るタイプやサッシに貼るタイプがあります。
ガラスに貼るタイプで、振動に反応してアラームを鳴らすものの中には、台風などの強い風や近くを通ったトラックの振動などで誤動作を起こし、アラームが鳴ってしまうものもあります。誤動作をおこすと大変な近所迷惑になり、使うのもためらわれるようになります。
そんなときは、ガラスが割れる周波数を拾ってアラームを鳴らすタイプを選べば、誤動作もなく安心して使うことができます。
【2】100dB(デシベル)以上の大音量タイプを選ぶ
防犯アドバイザー
音の大きなブザーのほうがより高い防犯効果を発揮してくれます。できれば100dB以上のものを選ぶとよいでしょう。
一般に人が不快に感じ、気になる音量は、100dB前後といわれています。身近なところでは、パトカーのサイレンが110dBほどの音量です。パトカーのサイレンに近い100dB以上であれば、不審者が驚いて逃げだしたり、周囲の人がブザーの音に気がついて注目してくれることでしょう。
小さな音では気づいてすらもらえず、防犯効果も期待できません。パッケージには、必ず音量の記載がありますので、購入時にはよくチェックして、できるだけ音の大きなものを選ぶようにしてください。
【3】防犯対策を外部にアピールできるとより効果的!
防犯アドバイザー
実際に自宅が狙われたときはもちろんですが、できれば侵入を諦めてもらえるようにしたいものです。
防犯ブザーは、アラームの音で侵入者を威嚇できるのはもちろんのこと、窓ガラスに貼るタイプであれば、防犯ブザーの設置を外部にアピールできるので、不審者を寄せつけない効果が期待できます。設置した防犯ブザーの本体裏側に「セキュリティ設置」などの警告表示がされているものもあり、そうしたタイプならさらに犯罪抑止の効果が見込めます。
【4】電池が長持ちするタイプを選ぼう
防犯アドバイザー
窓用の防犯ブザーの電池寿命は平均で約1年ですが、長いものでは5年ほどもつタイプもあります。電池交換をするのが面倒という人は、できるだけ長持ちするタイプを選ぶのがいいでしょう。
電池交換ができないタイプのものは、買い替えるたびに機器をすべて取り外し、再度設置しなおさなければならず面倒です。まずは電池交換ができるタイプに絞り、そのなかでさらに電池が長持ちするものを選んでください。最低でも、1年以上電池交換不要のものがよいでしょう。
【5】検知するタイプで選ぶ
窓用の防犯ブザー・アラームは、ガラスへの衝撃が加わったり、開放されたことを検知して警告音が作動します。簡単にそれぞれのポイントみていきましょう。
衝撃検知型
衝撃検知型とは、窓ガラスに衝撃が加えられると反応するタイプのことです。窃盗犯の主な侵入経路は窓ガラスからですが、その際に金づちなどで窓ガラスを割られるとセンサーが反応するようになっています。
窓ガラスの振動や揺れなどによる誤作動が心配な方は、「センサーが反応する衝撃の強さ(検知感度)」を調節できるタイプを選んでください。普段から強風が多い地域で使用する場合などにもよいでしょう。
開放検知型
開放検知型は、窓が開けられたときに反応するセンサーです。衝撃検知型とは違い、窓が実際に開けられないとセンサーは反応しません。そのため、比較的誤動作の少ないタイプといえます。
ただし、アラーム側の親機とマグネットが入った子機が離れたら警報が鳴るしくみのため「サッシから離れた場所への取りつけができない」というデメリットがあります。また、窓の形状によっては取りつけられないこともあるので注意してください。
なお、衝撃検知型と開放検知型の両方を兼ね備えた窓ガラス用の防犯ブザーもあります。
【6】遠隔操作が可能なタイプを選ぶ
リモコンで警報音のオンとオフを切り替えることができるタイプもあります。もし誤動作を起こしてもすぐに警報音を止められるように、できればリモコンで遠隔操作が可能なモデルを選択するとよいでしょう。
ただし、遠隔操作が可能な窓用の防犯ブザーは値段が高いものが多いので、予算と相談しながらリモコンが必要か否かを決めるとよいでしょう。
窓用の防犯ブザーおすすめ8選 薄型やリモコンタイプなど
ここまでに紹介した防犯ブザーの選び方のポイントをふまえて、防犯アドバイザーの京師美佳さんと編集部で選んだおすすめ商品を紹介します。



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「窓用の防犯ブザー」のおすすめ商品の比較一覧表
設置方法や設置場所 窓用の防犯ブザー
窓ガラス用の防犯ブザーは主に両面テープで固定します。そのほかの設置方法もないわけではありませんが、個人で購入するドア・窓用の防犯ブザーのほとんどは、両面テープで固定するものと考えてよいでしょう。
また設置箇所については、防犯ブザーのタイプによって異なります。上述したように、開放検知型の防犯ブザーの場合なら、サッシの付近にしか取り付けることができません。サッシに貼り付けたセンサーと、窓側に貼り付けたマグネット部分との距離をあまり離すことができないためです。
一方、衝撃検知型の防犯ブザーは、好きなところに設置することができます。なるべく目立つ場所に設置し、防犯ブザーの存在を外部にアピールしましょう。
日ごろから防犯意識を高めること! 防犯ブザーも万全ではない
防犯アドバイザー
窓の防犯ブザーを使ううえで一番困るのは、誤動作が多く近所から苦情がでてしまい「使うのをためらうようになること」です。そうならないためには、なにより誤動作の少ないものを選ぶことが重要です。
ガラスの割れた音に反応するものや、窓の開閉に反応するものであれば、誤動作の心配もほとんどなく安心して使うことができます。加えて設置方法もかんたんなタイプであれば、どんな人でも余計な苦労なく取りつけられるでしょう。
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外部に防犯ブザーの存在をアピールする
平和な日常生活を送るためには、ある程度の自己防衛が必要です。すぐ取り組める防衛手段の1つが、ドアや窓に防犯ブザーを取りつけることでしょう。外部に防犯ブザーの存在をアピールして、犯行を未然に防ぐのが一番です。
万が一侵入を許してしまっても、大音量で警報を鳴らせば侵入者の滞在時間を減らすことができます。たとえ外出中であっても近隣の人に警報が届けば、警察に通報してもらえる可能性も上がるでしょう。
ドア・窓用の防犯ブザーをつけておけば、犯罪の被害に遭う可能性を減らすことができますが、どのブザーが自宅や店舗に合うのかは、自分で判断する必要があります。ここでの情報を参考に、ぜひ適切な商品を選び、安全・安心な生活を手に入れてください。
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学校卒業後百貨店のエレベーターガール、商社の営業職に就き、2001年3月錠前師資格取得。 町の鍵屋さんではなく、トータル防犯アドバイザーを目指し、セキュリティ企業へ就職。 法人営業部の責任者を務める中、2002年10月 防犯設備士取得。 その後は、防犯ガラスメーカーに勤め、セキュリティ事業部長、そして、防犯アドバイザーとして、防犯診断や電話での相談受付、セミナーなど、幅広く活動を行う。 2005年5月独立。京師美佳セキュア・アーキテクトを設立し、2009年11月には、一般社団法人全国住宅等防犯設備技術適正評価監視機構理事に就任し、現在も、講演、テレビ、新聞、雑誌など、多方面で防犯の啓蒙活動を展開中。