正しい卵焼き器の選び方 素材・サイズ・熱源をチェック!
生活コラムニスト・ももせいづみさんへの取材をもとに、卵焼き器を選ぶときのポイントをご紹介。ポイントは次のとおりです。
【1】用途や使いやすさを考えて素材を選ぶ
【2】使うシーンに合わせてサイズ・形を選ぶ
【3】熱源をチェック
【4】卵焼き器のコーティング素材で選ぶ
【5】取っ手が取れるタイプなら収納しやすい
【6】蓋付きなら料理の幅も広がる!
それぞれ解説しているので買おうかどうか迷っている人も、どんな視点で選べばいいかわからない人もぜひ参考にしてください!
【1】用途や使いやすさを考えて素材を選ぶ
卵焼き器の素材には、さまざまなものがあります。どれを選んでもたいして変わらないように思えるかもしれませんが、素材によって使い勝手や卵焼きの出来上がり、手入れの仕方が大きく違ってきます。
家族の人数や使う頻度、キッチンの熱源の種類、コストパフォーマンスや手入れの手間ひまなどを考慮に入れて選ぶとよいでしょう。
最近では、手入れが煩雑だったり、できあがりが焦げつきやすかったりするような素材のデメリットをカバーする商品も出てきているので、一概に思い込みだけで選ばないようにしましょう。
熱伝導が高く、耐久性に優れている「鉄製」
昔から卵焼き器やフライパンなどに使われている素材です。高温に強くて熱伝導率が高く、丈夫で耐久性に優れているのが特徴です。手入れ次第で長持ちするのもうれしいところ。鉄分補給も期待できます。
デメリットとしては、一般に、初めて使うときに空焼きなどの手入れをする必要があることや、使用後はすぐに洗って油を引かないとサビの原因となってしまうこと。重量があるので安定する半面、扱いにくさを感じる人もいるかもしれません。
毎日使う方や、ふっくらと美味しい卵焼きを作りたい方におすすめです。また、食洗機は使えないので注意しましょう。
熱ムラが少ない「銅製」
プロの板前さんが愛用するのが銅製の卵焼き器です。熱伝導率がよく熱ムラが少ないため、ふんわりと焼き上げられるのが特徴です。
内側に錫(スズ)がコーティングされているものと、内・外両面とも銅だけで作られているものの2種類があり、錫が貼りつけてあるものはサビが発生しにくく、におい移りしないメリットがあります。銅だけで作られているものは、より熱伝導率が高いため本格的な仕上がりが期待できます。
銅製の卵焼き器は手入れに手間が必要ですが、本格的なものを求める人におすすめです。銅の性質ゆえの抗菌性も特徴です。
手軽に使えてお手入れも簡単な「アルミニウム製」
量販店やホームセンターなどでよく見かけるのがアルミニウム製です。値段も手ごろで鉄や銅製のものにくらべて軽く、熱伝導率がよくて扱いやすいのが特徴です。初めて卵焼き器を買う人の入門用としておすすめです。
卵をくっつきにくくするためにフッ素樹脂コーティングなどの加工が施されているものが多く、使用後の手入れがしやすい反面、加工がはがれてしまえば買い替えが必要となります。高温に弱いので空だきは厳禁。お手入れはスポンジと中性洗剤で洗います。
いろいろな熱源で使える「ステンレス製」
ステンレスは腐食に強く、耐久性が高いのが魅力です。ガスコンロのほか、IHやハロゲンヒーターなど、いろいろな熱源に対応した卵焼き器が多くなっています。
熱伝導性はほかの素材よりも悪く、中はまだ生なのに表面がこげてしまうことがあります。ステンレスのデメリットをおさえるために、アルミとの二面構造にして熱伝導性を高めている卵焼き器もあります。
【2】使うシーンに合わせてサイズ・形を選ぶ
卵焼き器はお弁当用という人も多いと思いますが、少量でよい場合は、標準サイズでは必要以上の量ができて無駄になります。頻繁に作るのは卵何個分の卵焼きなのかで、サイズを選びましょう。
卵焼き器の幅が12〜15cmだと、卵3〜4個が目安です。一人用であれば卵1個でも卵焼きができるスリムサイズがおすすめです。
形も正方形に近い関東の「東型」と、長方形の関西の「西型」がありますが、家庭用なら長方形の西型が主流。
卵焼き器の利用頻度はあまり高くないのだけれど、一つは持っておきたいという人は、他の料理にも気軽に使えて、オーブンに入れることもできる取っ手の取れるタイプを選ぶなど、用途に合わせてサイズと形を選びましょう。
【3】熱源をチェック
IHを使っている人は、対応していない卵焼き器もあるので注意しましょう。IHでオールメタル対応機種ならば、ガラスや土鍋以外のすべての金属製のものが使えますが、一般的なIH機器では、必ずIH対応の卵焼き器を選ぶ必要があります。
IHに対応しているのは鉄やステンレスの卵焼き器。アルミや銅の素材でも、底面に対応金属を貼り付けてIH対応になっているものもあります。卵焼き器は角型なので、全体にまんべんなくIH対応金属を貼り付けてあるタイプのもののほうが、熱の伝導にムラがなくきれいに仕上がります。
また、番外編としては電子レンジで使える樹脂製のグッズも。道具を増やしたくない人には、こうした選択肢もありますよ。
【4】卵焼き器のコーティング素材で選ぶ
卵焼き器の素材は、銅、鉄、アルミがあります。「テフロン加工」「ダイヤモンドコート」「セラミック加工」などの表面加工が施されたものとされていないものがあります。
銅や鉄製は卵焼きの焼き上がりの良さに定評がありますが、油慣らしをする必要があり、錆の問題も。気軽に使うなら、表面加工されたものがおすすめです。
一般的で身近な「フッ素樹脂加工(テフロン加工)」
金属にフッ素樹脂をコーティングして、焦げつきやサビが出ないようにした加工をフッ素樹脂加工といいます。
テフロン加工は、アメリカのデュポン社が開発したフッ素樹脂加工の登録商標で、デュポン社以外のものはテフロン加工とは呼びません。
フッ素樹脂加工の施されたものは手入れが簡単で、食材がくっついたり焦げついたりしないのと、価格が安いのが特徴ですが、コーティングがはがれやすいため高温での調理や金属ヘラ・金属タワシなどを使うことはできません。
はがれてしまったら買い換えるしかなく、一種の消耗品のような扱いになります。
耐久性が高く焦げ付かない「マーブルコート」
フッ素樹脂加工の一種で、樹脂にマーブル(大理石)の粉末を混ぜてはがれにくくしたもののことをいいます。硬い大理石を使っているため傷や変形に強く、金属ヘラや金属タワシが使えるのと、手入れがしやすい長所と、高熱に弱い短所はダイヤモンドコートと変わりませんが、重量がダイヤモンドコートより重めなので注意が必要です。
金属部の表面に白い斑点がちりばめられている見た目も特徴で、これに惹かれる愛用者も多いようです。
剥がれにくく丈夫な「ダイヤモンドコート」
フッ素樹脂加工の一種で、樹脂にダイヤモンド粒子を混ぜてはがれにくくしたもののことをいいます。硬い鉱石であるダイヤモンドを使っているため、傷や変形に強いのが特徴です。
フッ素樹脂加工(テフロン加工)とは違って手入れがしやすい上に食品がくっつきにくく、焦げつかないので扱いも簡単。金属ヘラや金属タワシを使うことも可能です。フッ素樹脂加工(テフロン加工)よりは高温に耐えられますが、300℃以上の高熱には弱い欠点があります。
おしゃれで有害物質も出にくい「セラミックコート」
金属の表面をセラミック(陶器)成分の薄い膜でコーティングした加工のことです。フッ素樹脂加工(テフロン加工)に比べて耐熱性・熱伝導性があり、傷もつきにくいのが特徴。一方で、食材がくっつきやすいデメリットもあるため、調理の際は油を引く必要があります。油をなるべく使いたくない人は、注意が必要です。
また、セラミックの特徴である蓄熱性を利用した遠赤外線効果で食材にじっくり熱を通すことができる反面、ぶつけると割れてしまうこともあります。デザイン性がよくカラフルなものが多いのも特徴です。
セラミック加工はちょっと焦げ付きやすいですが、デザインや色合いはおしゃれなものが多くなっています。
また、最近は鉄製でもお手入れが簡単なものが出ていますので、選択肢の一つにしてみてください。
【5】取っ手が取れるタイプなら収納しやすい
ほかのフライパンと同様に、卵焼き器のなかにも取っ手が取れるタイプの商品があります。取っ手が取れると、ほかのフライパンと重ねて収納できるので収納に便利なうえ、お皿代わりに使ってそのまま食卓にも出せますよ。
すっきり収納したい人や、卵焼き器の使用頻度が少ない人は、取っ手が取れるタイプも検討してみてください。
【6】蓋付きなら料理の幅も広がる!
卵焼き器に蓋が付いている商品は、蒸すことができるので料理の幅が広がります。あとから別途蓋だけを用意することもできますが、ぴったり合うサイズの蓋がもともとついている商品が便利です。
弱火で長時間蒸らすことができるので、目玉焼きにもぴったり。卵料理以外にも、餃子など蒸す工程があるメニューも作りやすいですよ。
卵焼き器のおすすめメーカー・ブランド 選び方に迷った時は参考に!
卵焼き器を選ぶ際に迷ってしまったという方は、人気メーカーから選ぶのも手です。
ここでは、「T-fal(ティファール)」と「パール金属」について紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
T-fal(ティファール)|家事をラクに楽しくするおしゃれなアイテム
1956年にフランスで誕生した「T-fal(ティファール)」。鍋やフライパンなどの調理器具やケトルなどの小型家電で世界中から注目されているブランドです。
品質がよく、流行をとらえたデザイン性が人気の秘訣。「家事をラクに楽しくする」ことをポイントにしているアイテムは、実用的で使いやすい商品が幅広く揃っています。
パール金属|コストパフォーマンスが高いキッチンアイテムが充実
1967年に日本で誕生した「パール金属」。調理器具やキッチンツールを幅広く取り揃えているブランドです。
パール金属の商品は、コストパフォーマンスの高さと、さまざまなシーンで使えるのが特徴です。
和平フレイズ|1人暮らしから使える、充実したサイズ展開
鉄製からセラミック加工が施されたものまで卵焼き器の種類が豊富な「和平フレイズ」。また、卵1つで卵焼きが作れるミニサイズのフライパンもあり、サイズのバリエーションが多いのも魅力のひとつです。
THERMOS(サーモス)|焦げ付きにくくて丈夫
水筒やタンブラーでおなじみのサーモスの卵焼き器は、硬質フィラーを配合した耐久性コーティングが施されているのが特徴です。焦げ付きにくいのが魅力なので長く使えるアイテムをお探しの方にもおすすめです。
卵焼き器のおすすめ商品 一人暮らしにも! 価格が安い商品も!
上で紹介した卵焼き器の選び方のポイントをふまえて、実際に生活コラムニスト・ももせいづみさんと編集部で選んだおすすめ商品を紹介します。
▼卵焼き器おすすめ14選【IH対応】
まずは、IHにも対応している卵焼き器を紹介します。IH専用もあれば、ガス火や直火などさまざまな熱源に対応している商品もあります。ぜひ、チェックしてみてください!
おしゃれでくっつかない!
キッチンに馴染みやすいおしゃれなデザインの卵焼きフライパン。ガス・IHどちらにも対応しており、5層のマーブルコートで焦げ付きにくく、くっつかないのが魅力です。
また、汚れは軽く拭くだけでツルッと落ちるのでお手入れしやすいものを探している人にもおすすめです。

1個分の卵をしっかり焼くミニタイプ
1個分の卵できれいな厚みある卵焼きが作れるミニサイズ(175×95mm)です。標準サイズの卵焼き器で厚みがあるきれいな卵焼きを作ろうとすると、卵をたくさん使う必要があり大きくなりすぎてしまいます。
一人暮らしやカップルのお弁当用であれば、卵1個できれいに巻けるミニサイズがおすすめです。こちらのタイプはIHにも対応していますし、コンパクトな分、収納場所も取らずに助かります。
ミニタイプを購入した場合、お手持ちのターナーの幅が広いと、中に収まらないことがあるので注意して。卵焼き器の幅にぴったりのターナーがあると、きれいに卵焼きを巻くことができます。
ネコ好きさん必携!取っ手がネコ!
ネコ好きさんはもちろん、そうでない人でも思わずにっこりしてしまう、持ち手にお座りネコをあしらった卵焼き器。ネコの足部分がすべり止めとなり、握りやすさと使いやすさをアップ。かわいいけれど色がシックなので、キッチンの雰囲気をこわさず、使う人だけが使うたびにうれしくなる仕様。ネコの顔部分をフックにかけて収納が可能。ほかに同じシリーズのフライパン、しゃもじなどもあるので、そろえてみるのも楽しいですね。

鉄製だけれど、お手入れは簡単!
特殊な熱処理を施すことで、錆びにくく、お手入れが簡単な鉄製の卵焼き器。この他に、180mmの正方形の大、140×110mmの長方形の特小とサイズも豊富なので、家族の人数によって選ぶことができます。
鉄製のよいところを残したまま、特殊処理がされているから後片付けは簡単。鉄製のフライパンから調理中に鉄が溶け出して料理に鉄分が加わる効果もあるため、餃子やウインナー、野菜など、卵焼き以外のちょっとした利用にも便利です。
テフロン加工されているものは、徐々に剥がれて焦げ付きやすくなることがありますが、鉄製なら長く使えるのでコスパとしても○。IHをはじめとするすべての熱源に対応していますが、オーブンやレンジには対応していません。

卵焼き以外にも幅広く使える万能タイプ
内径が200×153mmとちょっと大きめで深さもしっかりある卵焼き器です。取っ手が取れてオーブンや魚焼きグリル、トースター、冷蔵庫などにもそのまま入れることができます。
卵焼き器は欲しいけれどあまり利用頻度がないという人なら、様々な利用方法があって使い回しができるタイプもいいのではないでしょうか。取っ手がないので収納の場所も取らず、そのまま食卓に出すこともできるので便利です。IHにも対応、食器洗い機にも入れられます。ただし、取っ手は別売りなので注意してくださいね。

世界のトップブランドの卵焼き器
トップクラスの調理器具としてファンも多いビタクラフトの、熱効率に優れたステンレスとアルミの全面3層構造の卵焼き器。200×148mmの標準サイズです。ビタクラフトならではの質感と、フォルムの美しさで、長く愛用できるしっかりとした製品。
表面はテフロン加工がされており、IHなどすべての熱源に対応。オーブンと電子レンジは使用不可です。食洗機に入れることもできます。スタンダードなタイプで良質なものが欲しいと思う方は、調理器具としての歴史と定評のある、こうしたタイプの商品を選ぶのがよいと思います。
調理の幅が広がるフタつきエッグパン
卵焼き器で卵焼き以外の料理を作りたいとき、案外盲点になるのがフタです。目玉焼きや餃子、蒸し焼きなど、フタさえあれば調理の幅が広がりますし、油が飛び散らずコンロの掃除の手間も省けます。フタだけ別で売られていることもありますが、サイズがぴったりでなければ、それはそれでストレスにもなりかねません。最初からフタつきを選ぶのは賢い選択です。

育てる道具の王道、老舗の鋳物製
鋳物の調理器具は保温性が高く、熱がまんべんなく全体に行き渡るので、卵焼きもムラなく全体がふんわりと仕上がります。170×135mmと標準サイズですが、重さが1kg近くあるので少々重く、取っ手の部分も鋳物製なので、鍋つかみやスキレットカバーを使う必要があります。
ただし、一体型のデザインなので、取っ手がぐらついたり劣化したりすることなく長く使うことができる上、IHにも対応しており、価格も南部鉄器としてはお手頃。最初の油慣らしや、錆予防など、使うための手間は少々かかりますが、良いものを長く使いたい、道具を育てていきたいと思える人には、存在感のある一品になるでしょう。

ふわふわ卵焼きでは絶大な口コミ
大サイズの他に、180×125mmの中サイズも揃う、藤田金属が製造している鉄製のお手頃な卵焼き器。独自の「ハードテンパー加工」が施されているため、これまでの鉄製フライパンのように使い始めの油慣らしなどの面倒な作業はいらず、すぐ使うことができます。
ただ、最初のうちは油分が足りずに錆びてしまうこともあるので、使わない時は薄く油を塗って保管しましょう。すべての熱源に対応しています。お手頃な価格であるにもかかわらず、卵焼きがふっくらと焼き上がると口コミでの評価がとても高い商品。軽いテフロン加工の卵焼き器ではちょっと物足りないという人は、試してみて損はないはずです。
初心者でも安心・安全に
フライパンに物がこびりつきにくい、ダイヤモンド加工が施されている卵焼き器です。354gと軽量モデルな上に、フライパン自体が緩くカーブがかかっているので、卵を広げる際にムラなくできるのが特徴。また、ガスにもIHにも対応しているので引っ越し先の都合で買い替える必要もありません。初心者の方もこちらのフライパンがあれば簡単に卵焼きを綺麗に作れるでしょう。
最適で扱いやすい形状のタイプ
こちらは、傷や汚れに強いフッ素加工が施されている卵焼き器です。全ての熱源に対応しているので、贈り物としても最適です。ヘリの部分にはカーブがかかっているので、橋をその部分に入れて焼くとひっくり返す作業も簡単に行えるようになっています。料理初心者の方からベテランの方まで広くおすすめしたい商品と言えるでしょう。
握りやすいグリップが魅力
持ち手の部分には凹凸のあるグリップがついているので握りやすく、疲れることなく使い続けられる作りになっています。底の部分は深めな仕様になっているので卵焼きだけでなく餃子などの他の料理にも対応可能です。表面はフッ素加工されており焦げ目なども付きづらいので洗い物も楽に行えます。様々な料理に応用できるので1つ持っておくと便利ですよ。
料理研究家が考え抜いた卵焼き器
料理研究家有元葉子氏監修の卵焼き器。素材には、丈夫で長く使えて熱のまわりがよく、いろいろな熱源に対応する鉄を使用。おいしい卵料理に最適な2mmの厚みで、卵焼きのほかお菓子作りにも重宝します。持ち手がこぶし一つ分と短いのは、収納しやすくするためとオーブンに入れるため。表面にはブルーテンパー材で焼き入れがしてあるので、さびつきにくく耐久性もあり、長く愛用できます。
「たまご返しスペース」で初心者も安心
世界でもトップレベルの鍛冶技術を擁する「ものづくりの燕三条」で、プレスから研磨、溶接、塗装まで一貫生産された鉄製卵焼き器です。強火で使えて丈夫で長持ち、使い込むごとに自分仕様になっていく喜びが味わえます。先端を15度上げて「たまご返しスペース」にし、卵をひっくり返しやすくしているのがポイント。初心者でもラクにきれいに卵焼きが作れます。
▼卵焼き器おすすめ8選【ガス火・直火】
続いて、対応熱源がガス火の卵焼き器を紹介します。特徴をチェックしてお気に入りを見つけてくださいね。
アルミ素材でとにかく軽くて取り扱いが楽!
アルミ製品を作っている北陸アルミが販売している卵焼き器です。軽くて返しやすく、使い勝手が良いのが特徴です。テフロン加工がしてあるため、汚れや焦げがつきにくく、お手入れも簡単です。
使い勝手だけでなく、アルミ素材で熱伝導率も良くふっくらとした卵焼きが作りやすいです。火が通りやすいので、強火ではなく弱火で焼くのがポイントです。

職人さん御用達、銅製の本格タイプ
創業80年の老舗工房の作る、卵3~4個サイズの卵焼き器。厚みが1.5mmあり、熱の伝導がとてもよいのが特長です。一般的な卵焼き器に比べて、取っ手の角度が鋭角なのが特徴で、火から離すと自然にフライパンの先が下を向く構造になっています。この状態から平行にフライパンを戻すと、卵が自らの重みで自然にパタンと裏返る。職人さんはこうした方法で卵焼きを作っていきます。
慣れるまでちょっと時間がかかりますが、上手にできるようになると本当に気持ちがよい逸品。ただ、使い始めは油慣らしが必要で、水気を残すと錆の心配も。ちょっと手間がかかるけれど、本格的なものが欲しい方には、迷わずおすすめしたい商品です。
2つの卵焼きが同時に焼ける時短調理
一度に2人分の卵焼きを作りたいとき、一気に焼ける卵焼き器です。底面全体がカーブし、波型のデコボコになっているので、卵を返しやすくてはがしやすいのもうれしいところ。もちろん、片側で別のおかずを作ることもできます。専用フライ返しがついているので、手持ちのフライ返しを使いたいのにはまらない!なんてこともありません。朝のお弁当作りの強い味方です。
超軽量で扱いやすい!
コスパの良い商品が多く揃うことで人気のニトリの商品です。約280gと超軽量なので、調理も後片付けもらくらく。持ち手はにぎりやすいソフトグリップハンドルを採用しています。
内面にはマーブルコーティングがされており、焦げ付きにくくなっています。また、外面にはセラミック塗膜加工を施し、汚れも落ちやすいです。
使い勝手が良い高性能な商品
大手フライパンブランド、ティファールが手掛けるこちらのフライパン。持ち手の部分がフライパン本体に対して大きめに作られていながらも軽量で、長時間の料理でも疲れ知らずです。熱伝導率も高いので、料理がムラなく綺麗に出来上がります。こびりつきにくい加工がされているので、面倒な洗い物の悩みも解決してくれます。
銅製、しかも木蓋付きの本格的卵焼き器
卵焼き器の形は地方によって違い、関東型は正方形で関西型は長方形です。この卵焼き器は18cm四方の関東型の銅製で、木蓋の付いた本職用です。
木蓋は普通にフタとして使う以外に、せっかくだからプロっぽくヘラの代わりに使って卵液を寄せたり、形を整えたりするのに使ってみましょう。
できあがった卵焼きをフタに乗せてまな板代わりにし、その上で切り分けることもできます。プロ気分を味わいたいなら、木蓋つきがおすすめです。
横に幅広い「名古屋型」で長く巻く
卵焼き器の形は、正方形の関東型、縦に長い関西型が有名ですが、このほかに横幅が広く少し深めの名古屋型があり、中部地方のプロはこの型を使います。名古屋型は、うなぎを入れた卵焼き「う巻き」を焼くのにも使えるほか、巻きずしに入れる卵焼きを焼くのにも便利です。卵液を巻く回数が関東型・関西型に比べて少なくてすむのも魅力です。
純銅製で熱伝導率も良くふわふわの卵焼きができる!
純銅で作られた卵焼き器は、熱伝導率が良く均一に火が通るので、ふっくらとした卵焼きが作れます。厚い卵焼きだけでなく、卵1個の小さなものでも作りやすいのがポイントです。内側は錫(すず)メッキがされているので、空焚きをしないようにすること、また使い始めには油慣らしが必要です。使い終わったら、内側を傷つけないようにキッチンペーパーなどでサッとふくのが長持ちさせるコツです。
軽くて使いやすいのも、銅製の良さなので、毎日卵焼きを作る人や、プロのような卵焼きを作りたい人はぜひ検討してみてください。
番外編|火を使わず卵焼きが作れるグッズ お弁当作りに大活躍!
生活コラムニストのももせいづみさんがおすすめする、卵焼きをつくる便利グッズもあわせてご紹介します。

火を使わずレンジでチン!で簡単
フライパンのカテゴリーではありませんが、卵液を流し込んでレンジでチンするだけで、成形されただし巻きたまごが簡単にできる調理器具です。
卵1個で卵液を作り、電子レンジで1分20秒加熱したら、波型の蓋をしめて1分蒸らすだけで、巻きすで巻いたような波型がついただし巻きたまごが完成。忙しい朝に、ガス台を占領しないので便利です。こちらのクレハの商品は、他にもスープ、パスタ、温野菜が手軽にできるレンジ調理容器がシリーズとなっており、時短にぴったり。
非常によく似た商品が、100円ショップでも販売されています。蓋の波型や、容器の隅に残った卵がちょっと洗いにくいといった報告もありますので、よく吟味して。
おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 卵焼き器の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場での卵焼き器の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
卵焼きを上手に作るコツは? 使い方をマスターしよう!
薄く伸ばした卵をクルクルと巻いていく卵焼き。上手に作れると気持ちいいのですが、なかなかうまくいかないという人もいますよね。ここでは、上手に卵焼きを作る方法をお教えします。
【材料】
卵 3個
砂糖 小さじ1
塩 少々
サラダ油 適量
【1】卵3個をボウルに割り入れ、砂糖、塩を加えてよく混ぜます。このとき大きめの卵白があれば、菜箸で切っておきます。
【2】キッチンペーパーにサラダ油を含ませ、火にかける前の卵焼き器にくまなく塗ります。
【3】卵焼き器を中火にかけて温めます。温まったら、あらかじめ用意した濡れ布巾の上に乗せて落ち着かせます。
【4】卵焼き器をコンロに戻し、溶いた卵の1/3量を流し入れます。
【5】持ち手を持ち上げて卵液を全体に行き渡らせ、ふつふつと気泡が出てきたら、菜箸でつぶします。
【6】卵液の表面が固まってしまわないうちに、手前(手元側)の卵液と卵焼き器の境目をはがし、奥に向かって巻いていきます。
【7】巻き終わった卵焼きを手元側に移動させます。できた余白にキッチンペーパーに含ませた油を塗り、半量の卵液を流し入れます。卵焼きを持ち上げて、その下にも卵液が行き渡るようにしましょう。
【8】同じように手前から奥に向かって巻きます。残りの卵液を入れて3回目も同様に巻きます。
【9】巻き終わったら巻き終わり部分を下にして5秒ほど数えてから火を止めます。
【10】巻き上がった卵焼きは温かいうちに巻きすに取り、形を整えます。巻きすがない場合は、ラップで代用してもよいでしょう。
卵焼き器を使った楽しいレシピ
卵焼きを焼く調理器具だからといって、卵焼きにしか使わないのはもったいないですよね。
ここは発想を柔軟にして、ぜひほかの料理にも使ってバリエーションを増やしましょう。小ぶりのサイズを生かしてフライパン代わりに使ったり、四角い形状を利用してお菓子を作ったりなど、工夫次第で使い方はいろいろです。
ここでは、大人にも子どもにも人気の「粉モンレシピ」を紹介します。
なんちゃってバームクーヘン
【材料】
バター 10g
ホットケーキミックス 100g
牛乳 150cc
卵 1個
はちみつ 大さじ2
サラダ油 適量
1 バターを耐熱ボウルに入れて電子レンジで溶かし、ホットケーキミックス、牛乳、卵、はちみつを入れてよく混ぜ合わせます。
2 卵焼き器にサラダ油を引き、玉じゃくし1杯分の生地を流し入れて巻き上げます。巻き上がった生地は別皿に取り出し、新たな生地を流し入れてから上に乗せて巻きつけていきます。
3 生地がなくなるまで巻きつけたらできあがりです。
※あらかじめ卵焼き器の幅にカットした割ばし数本をアルミホイルやラップで巻いて芯にし、焼き上がってから抜くとバームクーヘンらしい見た目になります。
※上記の芯の代わりにバナナを入れてもよいでしょう。
大阪風イカ焼き(2枚分)
【材料】
タコ焼き粉 30g
水 90cc
卵 1個
サラダ油 適量
イカ 50g
ネギ 5g(3cm)
紅ショウガ 10g
天かす 小さじ2
1 タコ焼き粉、水、卵をボウルに入れ、混ぜ合わせます。
2 サラダ油を引いた卵焼き器に半量の生地を流し入れ、弱火で火を通します。
3 卵焼き器の手前半分に、2cm角に切ったイカ、細かく刻んだネギ・紅ショウガ、天かすの各半量を乗せて半分に折り、フライ返しでぎゅうぎゅう押しつけ、両面を焼きます。
マヨネーズやお好み焼きソース、青のりをかけていただきます。
※縦長の卵焼き器を使う場合、持ち手と体を平行にするとフライ返しで押しつけるときに力が入れやすくなります。
簡単マルゲリータピザ(2枚分)
【材料】
薄力粉 100g
塩 少々
無糖ヨーグルト 60g
オリーブオイル 小さじ2
ピザソース 大さじ2
ミニトマト 4個
モッツァレラチーズ60g
バジル 適量
1 ボウルに薄力粉、塩、無糖ヨーグルトとオリーブオイルを入れてよく混ぜ合わせます。
2 生地を手でまとめて2等分し、卵焼き器の大きさに合わせて伸ばし広げます。
3 中火で焼き色がつくまで焼いたらひっくり返して火を止め、ピザソース大さじ1を塗り、薄切りにしたミニトマト2個、適当な大きさにちぎったモッツァレラチーズ30gを乗せ、アルミホイルで作った蓋をかぶせて弱火で火を通します。
焼き上がったら、バジルを乗せていただきます。
生活コラムニストからアドバイス 使用頻度と道具愛の兼ね合いが選択のポイント!
卵焼き器は用途が限られているので、使用頻度は選択時の大きなポイント。銅や鉄製はなんといっても熱伝導率がよく、卵焼きがふわふわに仕上がるのが1番のメリット。
これらは毎日使いこなすなら錆もでにくく、油が馴染んでどんどん使いやすくなっていきますが、頻度が少ないと錆を呼びやすく、保管時のお手入れが面倒です。利便性を優先させるのか、大事に使い込んでいく道具愛のようなものを優先させるのかで、選択肢は大きく変わってくるのが卵焼き器。
卵焼きを作る頻度が少ないなら、他の調理にも使い回す視点を持つのも大切です。毎日の使い方と頻度をよく考えて、選んでみてくださいね。
卵焼き器以外も探してみる? おすすめのフライパン 【関連記事】
材質とサイズに注意して自分に合った卵焼き器を選ぼう! いかがでしたか?
卵焼き器の選び方とおすすめ商品を紹介しました。
卵焼きをきれいに作るには、熱伝導率が良く軽くて扱いやすいアルミや銅製などの卵焼き器を使うのがよいでしょう。
また使用頻度がそれほど多くないという方は、内側表面をコーティングしている卵焼き器のほうがメンテナンスを含めて考えた場合、便利に感じるのではないでしょうか。
この記事を参考にお気に入りの卵焼き器をぜひ見つけてください。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。