中学生向け電子辞書の必要性
中学生向け電子辞書は、辞書機能のほかに参考書として使えたり、英検や漢検対策などに役立つ機能がついていたりする学習用ツールです。必要かどうか悩む人もいるかもしれませんが、持っていると便利ですよ。
搭載された複数の辞書を同時検索できる機能がついたモデルもあるので、正確でスピーディーに意味を調べることができます。紙の辞書よりも軽く、持ち運びしやすいのも電子辞書のメリットです。
中学生向け電子辞書の選び方
検索機能と携帯性が高いのが魅力の「電子辞書」。対象年齢ごとにコンテンツはさまざまで、中学生向けの電子辞書は、中学生の学習内容に沿った内容を収録した電子辞書になります。さらには、先を見据えた方や中高一貫校に通っている方には、ハイレベルな英語コンテンツを収録している高校生向けモデルもおすすめです。
この記事では、教育・受験指導専門家の西村 創さんへの取材をもとに、中学生向け電子辞書を選ぶときのポイントをご紹介します。買うべきか悩んでいる方や買い替えしようと思っている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ポイントは下記。
【1】学習の内容に合っているか
【2】価格
【3】主要教科の参考書が収録されているか
【4】機能面
【5】充電池式か乾電池式か
上記のポイントを押さえることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】学習の内容に合った電子辞書を選ぶ
中学生向けの電子辞書は、学習の内容やレベルに応じたモデルを選びましょう。
中学学習や高校受験対策には「中学生向けモデル」を
毎日の予習復習や高校受験対策に使える中学生向け電子辞書を探しているなら、「中学生向けモデル」がおすすめです。中学生向けとして発売されている電子辞書は、高校生向けモデルよりも解説や説明が平易でわかりやすくなっています。
高校生向けを購入しても使いこなすのは難しいというケースもあるので、学習レベルに合わせて選ぶようにしてください。
中高一貫校なら「高校生向けモデル」もあり
高校生になっても電子辞書は使うものなので、中学生の段階で高校生向けのモデルを購入しておいてもよいでしょう。高校生向けのモデルと言っても、収録される辞書のボリュームが多くなるだけで、中学生が使えないということは決してありません。
むしろ、高校生向けモデルに早い段階から慣れておくことで、進学後高校での学習への移行がスムーズになります。また、中高一貫校なら学習プログラムによっては、高校生向けの学習を先取りする場合もあるので、高校生向けモデルも検討すると良いでしょう。
【2】価格で選ぶ
電子辞書は毎年のように新しいモデルが登場します。そこまで大きな違いはないものの、価格や最新性で選ぶのも1つの方法です。
▼最新の電子辞書が欲しいなら「新型」
何年も使うものなので、購入時にはなるべく新しいものが欲しくなりますよね。新型の魅力はなんといっても本体の機能や内容、コンテンツが最新なこと。
学習指導要領や辞書が改訂されている場合でも、新型なら安心して活用できます。
▼値段重視なら価格の安い「旧型」
新型が登場すると旧型の価格が下がるので、価格重視で選びたいという方は、型落ちの旧型に絞ってみるのもいいでしょう。
発売当初より値段が安いのでお得に購入することができます。
【3】主要教科の参考書が収録されているかで選ぶ
近年、辞書だけでなく参考書も収録されている電子辞書が増えました。参考書が収録された電子辞書は、スキマ時間に学習をすることができて非常に便利です。机に向かって勉強するのは集中力が続かないという場合でも、電子辞書であれば気分を変えて勉強することができます。
収録されている参考書の種類としては、高校受験に必要な5教科のものが全て揃っていることが望ましいです。
【4】機能面をチェックして
電子辞書には、さまざまな機能が備わっています。商品によってさまざまなので、学習スタイルに合う機能を選びましょう。
(1)音声読み上げ機能
英語の学習において、教科書や参考書での勉強だけでは「発音」がおろそかになりがちです。その点音声読み上げ機能がついた電子辞書は、英語の発音を学ぶことのできる貴重なツールです。音声読み上げ機能がついた多くの電子辞書は、ワンタッチで単語の発音を確認することができます。
中学生の段階から英語の正しい発音を身につけるために、電子辞書の音声読み上げ機能は必須の機能ともいえます。
(2)手書き文字入力に対応しているか
教科書などを読んでいてわからない言葉や漢字があったとしても、その読み方が分からないと、キーボード入力からその言葉や漢字の読み方や意味を調べるのは難しくなるでしょう。
そんなときに、タッチスクリーンを使って手書き文字入力ができる機能があれば、見たままを液晶画面に書くことで読み方や意味を調べられます。漢字だけではなく、ひらがなやアルファベットの手書き入力もできて、さまざまな辞書で手書き入力検索に対応している機種もあります。
(3)コンテンツ追加機能
大学受験までの利用を考えているなら、追加コンテンツができる機能があると便利です。
中学生向けモデルを購入するのではなく、高校生モデルを使う場合は、新たなコンテンツを追加できる機能があると、電子辞書を買い替える手間とコストを軽減できます。大学入試の仕組みが変わったときにもスピーディーに対応できるでしょう。
【5】充電池式か乾電池式かで選ぶ
電子辞書には充電式のものと、単3形乾電池、あるいは単4形乾電池式のものがあります。
充電池式は、乾電池を買い換えなくて済みますので、長く使い続ければランニングコストを安く抑えられます。乾電池式は、電池がなくなっても電池を交換する、あるいは出先で買い換えればそのまま使えるというメリットがあります。
充電池あるいは乾電池で、何時間駆動できるかもあわせてチェックしておきましょう。
カシオとシャープどっちがいいの?
学生向けの電子辞書を発売している「CASIO」と「SHARP」。どちらを選んだらいいのか悩む方も多いのではないでしょうか。メーカーによって強みが異なるので、両社の特徴をチェックして選んでみるのもひとつの方法です。
CASIO(カシオ):学習レベルに応じて選べる
CASIOからは、学習レベルに合わせて選択できるさまざまな機種が発売されています。電源は電池式となっているため、予備の電池を携帯しておけば外出先での利用も手軽です。
初級~高校英語まで対応できる辞書がそろっているのも、CASIOの電子辞書の魅力。安価なエントリーモデルもあるので、価格重視で選びたいという方も要チェックです。
SHARP(シャープ):タブレット感覚で使える
SHARPの電子辞書は、キーボード部を裏に回すだけでタブレットとしても使えます。タブレットにすれば片手でも扱えるので、通学中の勉強にも役立つでしょう。
ジーニアスだけではなく、小学生も使いやすいレインボー英和・和英辞書を搭載した機種もあるので、英語の基本から学びたいというときにもピッタリです。電源は充電式となっています。
中学生向け電子辞書のおすすめ13選
選び方のポイントをふまえて、中学生におすすめの電子辞書を2大メーカーのカシオとシャープに分けてご紹介します。高校生モデルもありますが、中学生から使えるものをセレクトしています!
▼おすすめ8選|シャープ
まずは、シャープのおすすめ商品をご紹介します。

日常学習をサポートするスタンダードモデル
余計な機能を搭載していない、シンプルで安価な電子辞書を求めるならこちらをおすすめします。安価な電子辞書といっても、英語辞典や国語辞典といった必要最低限の辞書は収録されているため、通常の学習において不便することはないはずです。
電子辞書の値段を抑えたい場合や、高校進学後にすぐ電子辞書の買い替えを検討している場合はこのモデルがおすすめです。
小学校高学年からの「はじめて学ぶ英語」をサポート
英語学習は、ネイティブ音声を聞いて正解を選ぶリスニングと、お手本どおりにマネして発声すれば得点表示してくれるスピーキングで正確な英語を音声から学習できるようになっています。また、見出し語にない変化形についても、米国人ネイティブスピーカーによる発音を収録しています。
「ジーニアス英和辞典」と「ジーニアス和英辞典」を収録し、学習の進展に応じて使い分けられる機種です。
260コンテンツ!生涯にわたって使える電子辞書
こちらは高校生用のモデルとなっています。時間割や単語帳などの、勉強サポート機能が充実しており、赤シート機能があるので、暗記学習も簡単に行える電子辞書となっています。
タッチパネルの画面は360度回転するため、スマホのような形にして使うことが可能。充電が満タンだと、150時間もの稼働時間があるのも、便利なポイントです。
縦横の表示切り替え可能!使いやすいモデル
縦と横の表示切り替えが行えるため、学習の時には縦表示で、調べ物の時には横表示、という用途に合わせた使い方ができます。
中学生モデルですが、英和辞典には高校の学習内容も入っているため、中学生のうちに高校の内容を先取りしたい方にもおすすめ。英語以外の主要5教科も入っているため、中学の学習をしっかりサポートできる商品です。

中学から高校まで長く使える充電池式電子辞書
こちらも中学生から使用できる、高校生向けのモデルです。英語辞典や国語辞典といった基本的な辞書だけでなく、百科事典などの辞書も収録されており、さまざまな知見を広げることができます。
また、リチウムイオン充電池が内蔵されており、USBで充電できるのも便利なポイントとして挙げられます。出掛け先で電子辞書の電池が切れてしまっても、モバイルバッテリーなどで充電することができます。
英語学習コンテンツが充実
「縦型学習」スタイルで、電子辞書を縦にして片手で学習できるので、タブレットのように使い勝手がいい電子辞書です。カラーもホワイト系のほかにもバイオレット系があり、かわいい色味でとくに女子に人気です。
英語学習コンテンツもパワーアップし、「聞く」「話す」「書く」「読む」の4技能を楽しく身に着けることができます。中学生モデルですが、高校でよく使われる辞書も収録しているので、長く使えるでしょう。
小中学生の英語学習の土台作りに
「Brain English」として、英語の学習の土台づくりとして語彙力の強化から始まり、「話す」「書く」といった発信力の育成など、実践的な英語力向上をサポートする英語学習の総合メニューが最大の特徴です。また、英検4級から2級までの過去問を収録するなど、英語系のコンテンツにとくに力を入れて収録している機種です。
別売のコンテンツカードを買い足せば、大学での第2外国語履修時など将来のステップアップにも対応できます。
本製品は高校生モデルです。電子辞書初収録の「コンパスローズ英和辞典」を含む、5冊の英和辞典と3冊の和英辞典、2冊の英英辞典を収録しています。学校採用が多い英文法書を搭載しているので、毎日の授業の理解度アップに役立ちます。
また、2021年度過去6回全問題集を収録しているので、出題傾向を押さえて英検対策ができます。
▼おすすめ5選|カシオ
続いて、カシオの電子辞書のおすすめ商品をご紹介します!

日常の学習や高校受験、進学後の学習のおともにも
中学生向けの定番モデルであり、英語辞典や国語辞典といった一般的な辞書はもちろん、5教科の参考書もたっぷり収録しています。日常の学習だけでなく、高校受験対策にも使える電子辞書です。
カードスロットを別途購入すれば辞書をアップデートすることができるので、高校に進学してからも同じ電子辞書を使い続けることができます。
「XD-Z3800」の旧モデル
すでにご紹介した「XD-Z3800」の一年前のモデルです。
こちらの「G3800」のほうが性能が少し劣りますが、英英辞典として「オックスフォード現代英英辞典」を採用しているか「ロングマン現代英英辞典」を採用しているかなど、一部のコンテンツに違いはありますが、コンテンツ数はほぼ変わらず、電池の持ち時間などは変わりません。
価格差との兼ね合いでこのモデルを選択するというのもひとつでしょう。
割安な高校生向けエントリーモデル
高校生向け電子辞書のエントリーモデルですが、「ジーニアス英和・和英辞典」や「デジタル大辞泉」など、中学生・高校生の日々の予習・復習や、センター試験6教科への対応に役立つコンテンツを厳選して収録しています。
手書き入力には対応していませんが、お手頃な電子辞書を購入したいという方にぴったりのモデルです。
コンテンツ数240!大人まで使い続けられるモデル
高校生モデルなので、高校生やTOEICの学習を見据えた商品となっています。英語学習に力を入れており、音声学習や暗記など、発音の習得に使えるコンテンツが数多くあります。
これからの時代、よりグローバルな社会になることを想定すると、英語は必須になります。早めに将来を意識した買い物をしておくのもいいかもしれません。
一生付き合う!英語学習に特化したモデル
こちらも高校生モデルなので、将来を見据えた商品となります。やはり英語学習に力を入れた商品となっており、リスニング、ライティング、スピーキング、リーディング全てに着目したコンテンツが入っています。
英和辞典の履歴表示では、参照回数が表示されるため、自分が何回同じ単語を調べたのかわかり、英語学習の効率がよくなります。
【比較一覧表】料金などを比べる
【ランキング】通販サイトの最新人気! 電子辞書の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場での電子辞書の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
【関連記事】参考書やドリルもチェック
【まとめ】効率的な学習で成績アップ!
近年、中学生の所有率が増えている電子辞書ですが、効率的な学習を進めるうえでぜひとも持っておきたいアイテムです。電子辞書といってもさまざまなものがありますので、中学校での学習状況に合ったモノや先を見据えて選びたいところです。
国語辞典や英語辞典といった主要な辞書はもちろん、ほかにもどんなコンテンツが電子辞書に収録されているのかを事前に確認するようにしましょう。
電子辞書は決して安い買い物ではないので、本記事を参考に長く使い続けられる電子辞書を選んでいただけたらと思います。
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